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探蝶逍遥記

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コヒョウモンの産卵行動を探る(8月上旬)

 今回遠征ではアカセセリ以外にも、オオミスジ、コヒョウモンモドキ、コヒョウモンの産卵シーン撮影まで画策しておりました。ちょっと欲張りなのですが、「かすりでもしたらラッキー(^^♪・・・」と思い、トライしてみました。コヒョウモンの食草は バラ科のオニシモツケFilipendula camtschatica。この高原では渓流沿いにのみ生えています。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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TG4@5.5mm,ISO=200,F3.2-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:11時00分

 遠くから見ると白い花が綿毛のようにこんもりしているので、すぐに他の花と区別できます。この高原ではチダケサシも咲きますが、咲く時期はオニシツモツケよりも遅れます。また、コヒョウモンは今回の観察経験から、♂♀含めオニシモツケの生息範囲から離れることはないので、ホスト・蝶両者共に局所的な分布になるのでしょう。
 さて、渓流沿いでコヒョウモンモドキの産卵シーン探索をしている際、コヒョウモン♀がチダケサシで吸蜜している場面に出会いました。
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D500-34VR,ISO=400,F8-1/1000、外部ストロボ、撮影時刻:11時30分

 この直後、この♀はオニシモツケの葉上に舞い降り、なにやら腹端を葉上に擦るような行動を取りました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=640,F8-1/1000、外部ストロボ、撮影時刻:11時31分

 コヒョウモンは通常葉裏に産卵するとされているので、これは「産気付いた」サインだと直感。この後、別のオニシツモツケへ飛び、株の根本付近に潜り込みました。管理人も必死にその姿を追いかけましたが、茂みに隠されて姿が見えません。そのうちパッと母蝶は飛び出して再度チダケサシで吸蜜行動を取りました。直前に母蝶が茂みに潜った場所で、オニシモツケの葉裏を必死に探索するも卵は発見できませんでした。産卵したかったけど、好みの葉ではなかったのかもしれません。その後、この母蝶は視界から消えました。以前、ヒョウモンチョウ(コウゲンヒョウモン)の産卵シーンを観察したことがありますが、母蝶は食草のワレモコウの根際付近に潜り込む習性がありました。兄弟種なので、母蝶の産卵行動も似ているのだと思いました。

 さて、2日目も11時頃、前日と同じポイントでコヒョウモンを待機しましたが、この日はチダケサシでの吸蜜シーンを観察したのみ。
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:13時11分

 結局、コヒョウモンの産卵シーン撮影も叶いませんでした。考えてみると、アカセセリもコヒョウモンも産卵時間帯が11時~12時半頃なので、両者の産卵シーンを追跡することは、「二兎を追う者は一兎・・・」の格言通り、慎むべきなのでしょう。今回の観察で、コヒョウモンはオニシモツケの比較的根元に近い葉に産む感触を得たので、別途、当該部位のオニシモツケの葉捲りを試みてみました。葉裏はこんな感じ。
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TG4@4.5mm,ISO=200,F8-1/320、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時55分

 ちょうど人間の掌サイズです。残念ながらオムスビ型のヒョウモン類の卵は発見できず。一方、蛾類の卵は2種見出しました。
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TG4@18mm(自動深度合成+トリミング),ISO=100,F4.9-1/100~500、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時59分/13時21分

 いずれも蝶ならセセリ類(Hasora属)の卵に類似していますが、もちろん日本国内にはオニシツモツケ食いのセセリはおりません。さて、どんな蛾が産んだのでしょうね?
 次回はコヒョウモンモドキを再度ご紹介したいと思います。
by fanseab | 2019-08-17 21:58 | | Comments(0)

オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)

 先月末、首題♀の産卵シーン撮影目的に東京都下の雑木林をウロチョロしておりました。産卵シーン撮影もさることながら、産みたての新鮮卵を確保し、拡大像撮影が最終目標だったのです。これまでオオミドリ越冬卵の拡大像は撮影済ですが、いずれも文字通り冬場に撮影したのが殆どで、卵の表面は汚損されていて見栄えがしないものばかりでした。
 最初は昨年オオミドリ越冬卵を多数見出したポイントで探索しましたが、結局見つけたのは1卵のみ。コナラ実生の小枝二股に産附されたもの。
 
+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=500,F5.6-1/40、外部ストロボ

 拡大像も撮影。
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EM12-P1442@42mm-P14R(41コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ

 二股の間に挟まれた状態だと、どうしても照明の不均一が生じやすく、撮影アングルも制限されてしまいます。この卵、外観は白色ではなく、くすんだベージュ色でした。どう考えても産卵から10日以内だと思うのですが、既に汚れた感じでした。こうして拡大撮影すると殆ど汚れは目立ちません。但し、地表からは30cmの高さ、それも崖地の地面側に卵が向いている関係上、雨天時など地表からの汚れが付きやすいのでしょう。卵の正面・側面像をセットで撮影したかったので、別の日、別ポイントで探索。コナラの実生でほぼ産みたてに近い純白の越冬卵を発見しました。産卵状況です。
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TG4@5.5mm、ISO=400,F9-1/30、内蔵ストロボ

 矢印で示した3カ所に合計5卵、産み付けられておりました。最初は矢印#1の産附状況。
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TG4@18mm(トリミング)、ISO=100,F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 小枝の分岐跡でしょうか、浅い瘤状突起の脇に産まれており、これなら超拡大撮影に有利です。その拡大像。
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段17コマ/下段34コマ深度合成+トリミング),ISO=100,F5.6-1/50、外部ストロボ

 直径0.97mm、高さ0.53mm。残念ながら表面中央左側に傷があり、菌糸状の汚れが多少目立ちますが、これまで撮影してきたオオミドリ卵の中では一番綺麗な仕上がりで、まぁまぁ満足です。斜め上からも撮影。
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EM12-P1442@42mm-P14R(26コマ深度合成+トリミング),ISO=100,F5.6-1/50、外部ストロボ

 このアングルからだと表面傷はあまり目立ちません。次に矢印#3の産卵状況。
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TG4@18mm(トリミング)、ISO=160,F4.9-1/100、内蔵ストロボ

 当初、#1,2のみに注目しており、枝の裏側基部にあったこの3卵塊は当初気が付きませんでした。母蝶はよほどこの実生が気に入ったのでしょうね。何とか新鮮な首題卵撮影には成功しましたが、母蝶産卵シーンを狙って撮影することの難しさを今回改めて痛感したのでした。
by fanseab | 2019-07-12 20:56 | | Comments(0)

イチモンジチョウの卵(6月中旬)

 東京都下の谷戸でスイカズラの葉上をチェック。運良く首題種の卵を発見。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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TG4@18mm,ISO=100,F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時35分

 この卵は既に胚形成がスタートしていて黒い頭部が確認できます。コミスジなどNeptis属そっくりの形態をしています。このポイントは南向きの日当たりの良い林道脇にありました。よほど母蝶が気に入ったのか、卵、初齢幼虫含め合計10個体を確認できました。3卵を飼育目的で自宅に持ち帰りました。3卵の産卵位置をまとめておきます。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=500,F5-1/50、外部ストロボ

 スイカズラの葉先端ではなく、産卵位置は結構バラバラです。なお個体#1,2は孵化済。#3は未孵化状態。母蝶の産卵シーンは未確認ですが、恐らく茎か葉柄部に掴まり、殆ど後ずさりすることなく、腹端を伸ばして産んだものと思われます。初齢幼虫も撮影。
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TG4@18mm,ISO=100,F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時35分

 体長3mm強。中脈を残し、糞を付近に集団でまとめて残す独特な習性です。持ち帰った卵を例によって超拡大撮影。
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EM12-P1442-P14R(上段29コマ/下段30コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:6月21日

 最大直径1.14mm、高さ1.06mm(いずれも棘皮含む)のほぼ球形。六角形のハチの巣状凹みがあって、その各頂点から棘皮が伸びる構造。基本的にはNeptis属と共通します。なんせ共にイチモンジチョウ亜科なので、当然かもしれません。ハチの巣状凹みからの反射光は強烈で、レンズ特性からかブルーの色収差が出て、ちょっと不愉快。レンズ系を再度見直して色収差を消去したいものです。今回採卵した3卵の内、1卵は孵化せず、残り2卵は順調に飼育中です。飼育結果はまた記事でご紹介したいと思います。
by fanseab | 2019-07-04 21:25 | | Comments(0)

クロコノマチョウの産卵(5月上旬)

 先日、アオバセセリの撮影をした多摩丘陵の公園には小さな池があり、その畔で大型のジャノメがパタパタ舞っておりました。直ぐにクロコノマの産卵と気づき、慌ててカメラの準備をしました。しかし、確実に腹端を曲げるシーンがなかなか撮れません。最初の撮影コマがこちら。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:14時17分

 腹端を曲げかかっておりますが、結局は産卵を諦めた瞬間の画像です。この個体はこの直後、イネ科の葉上に止まって休憩モードに入りました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:14時18分

 このアングルだと葉被りしているので、反対側に回り込んで撮ってみました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=400,F8-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:14時22分

 驚いたことに腹端付近に3卵確認できます。なんとこの母蝶は休憩しているポーズで葉表に産卵していたのです!通常、クロコノマは葉表に掴まり、腹端を曲げて葉裏に卵塊を産み付けます。よく見ると、この個体は脚を葉表に広げるように静止しており、もはや脚力が衰えて葉裏産卵ができない状態だったようです。それで仕方なく、葉表に産み付けたのでしょう。哀れなこの母蝶はこの後、移動して暫く静止モードに入りました。越冬後、必死に産卵してきた母蝶もこうして命が尽きてしまうのでしょうね。産卵モードはさておき、小生、クロコノマ産卵シーン撮影は初体験で嬉しかったのです。
 産んだ3卵の拡大像です。
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TG4@18mm(自動深度合成+トリミング),ISO=100,F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時42分

 ホストは定番のジュズダマではなく、恐らくカモジグサElymus tsukushiensis。湿潤環境にあるイネ科であれば種類を問わず産むのかもしれません。卵表面はほぼツルツル状態で、ジャノメチョウ亜科全般に共通する形態。表面構造が明白でなく、面白みがありませんが念のため、お持ち帰りして超拡大撮影も実施。
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段16コマ/下段18コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:5月10日

 ほぼ球形で直径1.3mm。微妙に上下方向に扁平しております。この手の卵はあまり超拡大撮影する意義はないかもしれません。ただし深度合成する前のコマに微細な編目構造が観察できました。
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EM12-P1442@42mm-P14R(トリミング),ISO=200,F5.6-1/40、外部ストロボ、撮影月日:5月10日

 同様な編目構造はMycalesisYpthima属卵にもありますが、この2属に比較してかなり軽微なものです。本来、深度合成で、この編目構造がきちんと反映されなければなりませんが、合成アルゴリズムに起因するのか、合成像では編目が消えているのです。ちょっと残念ですが、素人には改善手段が無く、諦めております。照明を工夫することで回避できれば良いと思うものの、良い知恵が浮かびません。なお、撮影した卵は飼育中で、現在初齢幼虫になっております。飼育の過程はどこかで「飼育メモ」としてご紹介する予定です。
by fanseab | 2019-05-19 20:08 | | Comments(6)

深度合成ソフト「CombineZP」:22枚の壁

 管理人は蝶の卵を超拡大撮影する手法を様々試みて、楽しんできました。機材の改良検討と同時に欠かせないのが、深度合成ソフトです。これまで使用してきたのは、フリーソフトの「CombineZM(以下ZM)」。さて、昨年8月頃から愛用Windows7のパソコンが不調に陥り、先行き心配な状況になりました。ご存知の通り、Windows7は2020年1月14日をもって延長サポート終了の予定で、いずれWindows10パソコンに移行せねばなりません。ならば早めに交換してしまおうと思い、昨年秋にWindows10パソコンを購入、種々のソフトを新規にダウンロードしてきました。当然「ZM」もダウンロードを試みたのですが、既にバージョンアップされた「CombineZP(以下ZP)」のみダウンロード可能なことを知りました。ZPは、メニュー画面表示に少し変更があるものの、操作方法はZMとほぼ同じ。それと最新のプロセッサーを使用している新型パソコンの動作速度はムチャ速く、これで合成までの時間短縮ができてヤレヤレと安堵したのでした。
 
 ところが、ここで問題が発生しました。アサギマダラ卵の拡大像を合成する際、突然ZPがシャットダウンしてしまうのです。色々と原因を追究していくなかで、合成枚数に制限があることを知りました。つまりコマ数22枚まではOKで、それ以上の枚数を合成すると、シャットダウンを引き起こすのです。対策として、以下の方法を試みました。
①合成に寄与させる個々の画像容量を圧縮する。
②パソコンメモリーの増設:4GB→8GB
③ZPをWindows7互換モードで走らせる。
しかし、いずれの方法も無力でした。特に③には期待をかけていたのですが、それでもシャットダウン現象が解消せずガッカリしたのです。

 蝶の卵の拡大撮影では、対象によって合成に寄与させるコマ数が変化します。比較的サイズの小さいゼフ等のシジミ類では上記限界22枚でも現在管理人が使用している光学系であれば問題ありません。しかし、タテハチョウやシロチョウ等、少し大きめの卵では、合成枚数が30-40枚必要なので上記枚数制限は深刻な問題です。独りで悩んでも解決しないので、ネット上で、
「深度合成ソフト_CombineZP_枚数制限」などで検索をかけてみても解決のヒントになる情報は見出せませんでした。ひょっとするとZPソフトを利用するユーザーの多くは10-15枚程度での合成で満足しているのではないかと思えたのです。
 しかし、どうにも腑に落ちないので、ZP(ZM)を日本で先駆的に使用・PRされていたM氏に直接私信を出し、ご指導を頂くことにしました。M氏のご回答は以下の通り。
(1)全く同じ現象が発生することを把握しているが、有効な対策はない。
(2)よってなるべく処理能力の高いWindows7パソコンで運用している。
専門家も同じ状況にあることを聞き、少し安心しました。結局、中古で深度合成専用にWindows7パソコンを購入するか、あるいは有料ソフト「Helicon Focus」もしくは「Zerene Stacker」を購入する2通りの方法で解決するしかなさそうです。
 ZPの開発者、Alan Hadley氏のオリジナルサイトは既に閉鎖されており、同氏がWindows10対応ZPを新規開発アップロードする可能性は極めて低いでしょう。できればZPのプログラムソースコードをオープンにして頂き、どなたか篤志家がそのコードを使用して改良版『ZP for Windows10(仮称)』をフリーで公開して頂けると有難いのですが・・・・・。

 実はWindows7→10のバージョンアップで、多くのソフトや周辺機器が動作不良など、多くの不具合現象を皆さん経験しているようです。OSのバージョンアップでセキュリティ対策が向上するのはユーザーにとって喜ばしい点ですが、逆に上記したように、利便性が損なわれることもあり、悩ましいものですね。


★2019年5月28日追記★
本件、その後、中古Windows7パソコンを購入、首尾よく問題解決しました。
関連記事はこちら(クリックでジャンプ)
by fanseab | 2019-01-12 22:16 | 機材 | Comments(10)

オオミドリシジミの越冬卵(11月下旬)

 アサギマダラ幼虫を探索した林道の一角に、東側が開けた急斜面がありました。6月頃、いかにもオオミドリシジミ♂がテリを張りそうな環境。ひょっとすると、♂に誘引された♀が産卵しているかもしれない・・・、そう思って、木陰のコナラ実生の枝をチェックしました。すると・・・ピンポーン! 子枝の分岐から本種越冬卵を発見。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(4コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50,外部ストロボ、撮影時刻:11時39分

 2卵ですが、下の卵は寄生されています。オオミドリ越冬卵を見つけたのは久しぶり。実生を更に詳しく調べると、合計4株で15卵ほど見つけることができました。管理人は一度にこれほど多くの本種越冬卵を見出したのは初体験です。他の産卵事例もご紹介しておきましょう。まずは単独卵。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/25,外部ストロボ、撮影時刻:11時43分
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/25,外部ストロボ、撮影時刻:11時44分
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EM12-Z60(トリミング),ISO=64,F5.6-1/250,外部ストロボ、撮影時刻:13時07分

 続いて2卵の事例。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/50,外部ストロボ、撮影時刻:11時47分

 小枝分岐部の窪みを上手く利用していますね。3卵の事例も。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/60,外部ストロボ、撮影時刻:11時52分

 こちらは2卵が寄生種脱出済。単独卵の中で、一番汚れが少なく、かつ照明が楽な卵(↑でアップした単独卵の3コマ目)を選び、超拡大してみました。
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段16コマ/下段22コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50,外部ストロボ

 直径0.97mm。高さ0.49mm。これまで管理人が撮影できた本種越冬卵画像の中でも、一番汚れが少なく、かつ綺麗な仕上がりで満足しております。それでもやはり、産卵直後の純白な姿を写したいものです。今回のポイントは複数のコナラに想定外の複数卵が産み付けられておりました。これまでの本種越冬卵の探索経験では、ポツンポツンと離散的に見出すことが多かったので、今回の事例はかなり特異的です。よほど産卵環境がよかったのでしょう。その産卵環境画像も2枚アップしておきます。それぞれ矢印が越冬卵を見出したコナラ実生です。
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TG4@4.5mm,ISO=400,F2-1/250,内蔵ストロボ、撮影時刻:11時20分
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TG4@4.5mm,ISO=400,F2.3-1/320,内蔵ストロボ、撮影時刻:11時28分

 早朝を除いて、ほぼ終日日蔭になっている環境です。実は本種♀の産卵シーン撮影も数年前から試みておりました。しかし、♀がいつ・どの株に産み付けるか、待機するポイントが非常に絞り難い対象だと思っていたのです。つまり、狙って撮るのが難しいかもしれない・・・と。しかし、今回見出したポイントでは、ひょっとすると来年夏も♀の複数卵産卵が再現されるかもしれません。今から期待が膨らんでおります。
by fanseab | 2018-12-13 22:07 | | Comments(2)

アサギマダラ卵の超拡大撮影

 10月下旬に東京都下の林道で見出したアサギマダラ卵を採取、拙宅で超拡大撮影を行いました。是非、画像をクリックして拡大して見てください。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段18コマ/下段20コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/40,外部ストロボ、撮影月日:10月30日

 高さ1.8mm、最大直径1.2mm。サイズは成虫体躯同様、大きいですね。縦条は全23本。但し、個体により数本の増減はありそうです。
by fanseab | 2018-11-19 21:53 | | Comments(2)

オオミスジ卵の超拡大像(8月上旬)

 アカセセリの交尾場面を撮影した前後に、周辺で緩やかに舞い飛ぶオオミスジ♀を発見。そのうちウメ類で産卵行動を始めました。アカセセリ撮影に集中していたため、オオミスジ産卵シーンは撮影できず。翌日、産附されたはずの卵探索をしました。15枚ほど葉をチェックしてようやく発見!

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(トリミング),ISO=400,F9-1/125,外部ストロボ、撮影時刻:11時12分

 この株は高さ2mほどの栽培種モモと推定。ウメ類よりも遥かに葉が細長く、葉の厚みもあります。Neptis属産附形式の定番、葉先に産み付けられています。卵を発見した時の第一印象は、「凄く小さいなぁ~」でした。コミスジやホシミスジ等よりも小さく感じたのです。この卵は飼育目的で拙宅にお持ち帰りし、後日拡大撮影しました。
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段26コマ/下段27コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50,外部ストロボ

 最大直径1.2mm、高さ1.1mm(いずれも棘皮を含む)。底面側が葉被りを起こしているので、全体像がイマイチですが、球形に近い俵型。ご覧の画像は、採卵の3日後に撮影したもの。既に胚形成が進行した状態。撮影翌日には既に孵化してしまいました。母蝶の産卵行動を目撃した当日からは5日しか経過しておりません。一般的なタテハチョウ科の卵期(10日前後)から考えて、採卵した個体は恐らく産卵後数日経過したものだったのでしょう。
 ここで、過去に撮影済のコミスジ卵と微構造を比較してみました。
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コミスジ卵は2017年5月撮影分

 卵を発見した時の第一印象通り、やはりコミスジ卵よりもやや小さい!のです。母蝶は『小さく産んで大きく育てる』タイプなのでしょうかね(^^) 考えてみれば、オオミスジは年1化だし、幼虫時代が長いので、卵がちょっぴり小さくても問題ないはず。母蝶卵巣の体積一定なら、卵サイズが小さければ余計卵を産めますからね。よく考えられた繁殖戦略なのでしょう。今回のオオミスジ卵は、胚形成された状態の画像で、卵拡大像としてはB級ショットです。産卵直後の全体が翡翠色状態での再チャレンジが必要です。また、8月7日に孵化した幼虫は現在無事3齢まで育っています。こちらの飼育メモはまた別途記事でご紹介する予定です。
by fanseab | 2018-08-27 21:53 | | Comments(4)

トラフシジミ卵の拡大像(8月上旬)

 アカセセリを追跡していたポイントで、同行したMさんがハギに産卵しているトラフシジミ♀を見つけてくれました。慌てて近寄った時は既に産卵を終えていて、産卵シーンはゲットできず。幸運なことに、産卵位置をMさんが記憶していたので、拙宅に持ち帰り、超拡大像を撮影してみました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P1442@42mm-P14R(16コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50,外部ストロボ

 蕾の集合部隙間に産み付けられています。このような産卵形式だとストロボ光を上手く回し込めず、かつ全体像を把握するのが困難ですね。青味を帯びた翡翠色で、直径0.56mm、高さ0.32mm。ヒメシジミ亜科などの卵に有する網目構造とよく似ています。トラフも場合によっては、もう少し撮影しやすい産み方をするでしょうから、再チャレンジしたいと思います。この現場とは別にハギの葉陰で休んでいる♀も見つけました。
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TG4@11mm,ISO=160,F3.6-1/60,内蔵ストロボ、撮影時刻:11時04分

 産卵前後では暑さを避けるため、こんな場所で、休息しているのでしょう。今回の産卵現場を押さえて頂いたMさん、有難うございました。
by fanseab | 2018-08-25 17:29 | | Comments(0)

ウスバシロチョウ卵の超拡大像

 先日撮影したウスバシロ産卵シーンで、採取した2卵を拙宅に持ち帰り、超拡大撮影を試みました。過去にこの手の撮影は実施済ですが、今回は深度ステップを少し多めに取って、より緻密な表現をすることが目的。ところが大きな失敗をしてしまいました。採卵から4日経過したこともあり、卵表面に細かいカビが生えてしまったのです。超拡大撮影にとって、これは致命的な誤算。仕方なく綿棒に水を湿らせて、卵表面を軽く拭って清掃したのですけど、細かい部分にカビが残り、見苦しい画像になってしまいました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段23コマ/下段27コマ深度合成+トリミング), ISO=64、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:5月15日

 直径1.42mm、高さ0.76mm。一見シジミチョウ卵のような複雑な構造を有しております。産附された直後、卵がサーモンピンク色を呈すことは以前の記事で述べました。産卵から24hrs.経過時点では卵の外観は、僅かにピンク色が残っており、48hrs.経過後、完全に白色になっておりました。但し、上記画像を見ると、精孔部は未だ濃いピンク色を呈しているようです。

 今回は卵表面に発生した「カビ」と思わぬ格闘を強いられました。モンシロチョウやツマキチョウなどシロチョウ卵は、産卵後4日を経過しても、卵表面にカビは生えません。アゲハチョウ科のPapilio属卵でも、同様にカビは生じません。ウスバシロの場合は、産卵時に多量の粘着液を卵表面に塗布するため、この液起因のカビが生えるのでしょう。液組成は不明ですが、おそらく多糖類でしょうね。湿った環境に放置されれば、カビが発生して当然なのだと思います。
by fanseab | 2018-05-26 18:22 | | Comments(2)