探蝶逍遥記

ゴマシジミ(8月上旬)

 アカセセリの産卵狙いで訪れた場所は、ゴマシジミの超有名ポイント。厳重な管理状態で保護されているものの、カメラマン数の多さに躊躇して、近年は遠慮して訪れておりませんでした。数えてみると、何と8年振りの訪問になります。滞在した2日間は、いずれもスカッ晴れで、最高気温34℃に到達する悪条件。しっとりしたゴマシジミを撮影しようとした目論見は全てオジャン。トホホ・・・(^^;
先ずは♂の飛び出しシーン。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(トリミング),ISO=500,F2.8-1/4000,撮影時刻:15時23分

 こちらは、今回新たに見出したポイントでの撮影。羽化直だと思われ、未だ飛翔能力を獲得していない個体。今回出会ったゴマのなかでも、一番ブルーが載った個体でもありました。次はワレモコウの穂からの飛び立ち。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=500,F4.5-1/4000,撮影時刻:9時24分

 信州が誇る俳人、小林一茶が仮に蝶屋だったとしたら、こちらの個体を見て、「青さも中ぐらいなりゴマの♂・・・」と詠んだのでしょうか。次は♀の飛翔。ワレモコウの穂を縫って飛ぶ様子を正面から捉えてみました。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=500,F4-1/4000,撮影時刻:13時47分

 求愛飛翔もそれなりに目撃しましたが、置きピン位置に苦労して納得の行く画像はありません。唯一まずまずと思われたショットをアップしておきましょう。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=800,F3.5-1/4000,撮影時刻:8時49分

 朝方の斜光線下を飛ぶ雰囲気は上手く表現できましたが、逆光の強い陽射しで、しっとりとした翅表の表現は全くできません。先を飛ぶ♀は翅表基部に僅かにブルーが載った個体。♂♀共にブルー鱗粉の載った求愛シーンを一度撮ってみたいものです。

 さて、二日目の明け方、結構強い驟雨がありました。雨露を纏ったゴマを期待して朝方のゴマも探索してみました。期待に反して撮れたのは次のショットのみ。
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D500-34VR(トリミング),ISO=1400,F6.3-1/1000,-0.7EV、撮影時刻:7時25分

 朝方でも既に気温が上昇しつつあり、結構ゴマは敏感でカメラマンの気配ですぐに飛び去ってしまいます。この画像は、もう少し露が大きければ雰囲気が出たのでしょうけどねぇ。残念でした。スカッ晴れ状態なので、自然状態での開翅は皆無に近い状態。何とか撮れたのは次の一枚。
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D500-34VR(トリミング),ISO=200,F5.6-1/800,-0.7EV、撮影時刻:7時51分

 足元の状態が悪く、正面側に回り込めませんでした。次は、お約束の♀産卵シーン。
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D500-34VR(トリミング),ISO=500,F8-1/1000,-0.7EV、撮影時刻:9時40分

 この子も裏面の黒さから想像できるように、翅表はほぼ漆黒。広角でも撮りました。
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EM12-Z12,ISO=64,F4-1/640,撮影時刻:9時46分

 このワレモコウ株は♀達に大変お気に入りらしく、複数頭の♀が入れ替わり産卵に訪れていました。熱中症を心配しながらのゴマ撮影も、やはりこの時期しか味わえない楽しみですね。折角信州に来たので、2日目の昼はちょっと豪華に天麩羅蕎麦大盛りを奮発。
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TG4@4.5mm,ISO=64,F4-1/640,撮影時刻:9時46分

 蕎麦はもちろん、山菜の天麩羅も絶品。何気に付いている瓜の漬物も涙の出る位旨かったです。今年初めての信州遠征は、お蔭様で、とても楽しく過ごすことができました。現地で出会ったカメラマンの方、色々とお世話になりました。
# by fanseab | 2018-08-29 21:31 | | Comments(0)

オオミスジ卵の超拡大像(8月上旬)

 アカセセリの交尾場面を撮影した前後に、周辺で緩やかに舞い飛ぶオオミスジ♀を発見。そのうちウメ類で産卵行動を始めました。アカセセリ撮影に集中していたため、オオミスジ産卵シーンは撮影できず。翌日、産附されたはずの卵探索をしました。15枚ほど葉をチェックしてようやく発見!

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(トリミング),ISO=400,F9-1/125,外部ストロボ、撮影時刻:11時12分

 この株は高さ2mほどの栽培種モモと推定。ウメ類よりも遥かに葉が細長く、葉の厚みもあります。Neptis属産附形式の定番、葉先に産み付けられています。卵を発見した時の第一印象は、「凄く小さいなぁ~」でした。コミスジやホシミスジ等よりも小さく感じたのです。この卵は飼育目的で拙宅にお持ち帰りし、後日拡大撮影しました。
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段26コマ/下段27コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50,外部ストロボ

 最大直径1.2mm、高さ1.1mm(いずれも棘皮を含む)。底面側が葉被りを起こしているので、全体像がイマイチですが、球形に近い俵型。ご覧の画像は、採卵の3日後に撮影したもの。既に胚形成が進行した状態。撮影翌日には既に孵化してしまいました。母蝶の産卵行動を目撃した当日からは5日しか経過しておりません。一般的なタテハチョウ科の卵期(10日前後)から考えて、採卵した個体は恐らく産卵後数日経過したものだったのでしょう。
 ここで、過去に撮影済のコミスジ卵と微構造を比較してみました。
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コミスジ卵は2017年5月撮影分

 卵を発見した時の第一印象通り、やはりコミスジ卵よりもやや小さい!のです。母蝶は『小さく産んで大きく育てる』タイプなのでしょうかね(^^) 考えてみれば、オオミスジは年1化だし、幼虫時代が長いので、卵がちょっぴり小さくても問題ないはず。母蝶卵巣の体積一定なら、卵サイズが小さければ余計卵を産めますからね。よく考えられた繁殖戦略なのでしょう。今回のオオミスジ卵は、胚形成された状態の画像で、卵拡大像としてはB級ショットです。産卵直後の全体が翡翠色状態での再チャレンジが必要です。また、8月7日に孵化した幼虫は現在無事3齢まで育っています。こちらの飼育メモはまた別途記事でご紹介する予定です。
# by fanseab | 2018-08-27 21:53 | | Comments(4)

トラフシジミ卵の拡大像(8月上旬)

 アカセセリを追跡していたポイントで、同行したMさんがハギに産卵しているトラフシジミ♀を見つけてくれました。慌てて近寄った時は既に産卵を終えていて、産卵シーンはゲットできず。幸運なことに、産卵位置をMさんが記憶していたので、拙宅に持ち帰り、超拡大像を撮影してみました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P1442@42mm-P14R(16コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50,外部ストロボ

 蕾の集合部隙間に産み付けられています。このような産卵形式だとストロボ光を上手く回し込めず、かつ全体像を把握するのが困難ですね。青味を帯びた翡翠色で、直径0.56mm、高さ0.32mm。ヒメシジミ亜科などの卵に有する網目構造とよく似ています。トラフも場合によっては、もう少し撮影しやすい産み方をするでしょうから、再チャレンジしたいと思います。この現場とは別にハギの葉陰で休んでいる♀も見つけました。
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TG4@11mm,ISO=160,F3.6-1/60,内蔵ストロボ、撮影時刻:11時04分

 産卵前後では暑さを避けるため、こんな場所で、休息しているのでしょう。今回の産卵現場を押さえて頂いたMさん、有難うございました。
# by fanseab | 2018-08-25 17:29 | | Comments(0)