探蝶逍遥記

深度合成ソフト「CombineZP」:22枚の壁

 管理人は蝶の卵を超拡大撮影する手法を様々試みて、楽しんできました。機材の改良検討と同時に欠かせないのが、深度合成ソフトです。これまで使用してきたのは、フリーソフトの「CombineZM(以下ZM)」。さて、昨年8月頃から愛用Windows7のパソコンが不調に陥り、先行き心配な状況になりました。ご存知の通り、Windows7は2020年1月14日をもって延長サポート終了の予定で、いずれWindows10パソコンに移行せねばなりません。ならば早めに交換してしまおうと思い、昨年秋にWindows10パソコンを購入、種々のソフトを新規にダウンロードしてきました。当然「ZM」もダウンロードを試みたのですが、既にバージョンアップされた「CombineZP(以下ZP)」のみダウンロード可能なことを知りました。ZPは、メニュー画面表示に少し変更があるものの、操作方法はZMとほぼ同じ。それと最新のプロセッサーを使用している新型パソコンの動作速度はムチャ速く、これで合成までの時間短縮ができてヤレヤレと安堵したのでした。
 
 ところが、ここで問題が発生しました。アサギマダラ卵の拡大像を合成する際、突然ZPがシャットダウンしてしまうのです。色々と原因を追究していくなかで、合成枚数に制限があることを知りました。つまりコマ数22枚まではOKで、それ以上の枚数を合成すると、シャットダウンを引き起こすのです。対策として、以下の方法を試みました。
①合成に寄与させる個々の画像容量を圧縮する。
②パソコンメモリーの増設:4GB→8GB
③ZPをWindows7互換モードで走らせる。
しかし、いずれの方法も無力でした。特に③には期待をかけていたのですが、それでもシャットダウン現象が解消せずガッカリしたのです。

 蝶の卵の拡大撮影では、対象によって合成に寄与させるコマ数が変化します。比較的サイズの小さいゼフ等のシジミ類では上記限界22枚でも現在管理人が使用している光学系であれば問題ありません。しかし、タテハチョウやシロチョウ等、少し大きめの卵では、合成枚数が30-40枚必要なので上記枚数制限は深刻な問題です。独りで悩んでも解決しないので、ネット上で、
「深度合成ソフト_CombineZP_枚数制限」などで検索をかけてみても解決のヒントになる情報は見出せませんでした。ひょっとするとZPソフトを利用するユーザーの多くは10-15枚程度での合成で満足しているのではないかと思えたのです。
 しかし、どうにも腑に落ちないので、ZP(ZM)を日本で先駆的に使用・PRされていたM氏に直接私信を出し、ご指導を頂くことにしました。M氏のご回答は以下の通り。
(1)全く同じ現象が発生することを把握しているが、有効な対策はない。
(2)よってなるべく処理能力の高いWindows7パソコンで運用している。
専門家も同じ状況にあることを聞き、少し安心しました。結局、中古で深度合成専用にWindows7パソコンを購入するか、あるいは有料ソフト「Helicon Focus」もしくは「Zerene Stacker」を購入する2通りの方法で解決するしかなさそうです。
 ZPの開発者、Alan Hadley氏のオリジナルサイトは既に閉鎖されており、同氏がWindows10対応ZPを新規開発アップロードする可能性は極めて低いでしょう。できればZPのプログラムソースコードをオープンにして頂き、どなたか篤志家がそのコードを使用して改良版『ZP for Windows10(仮称)』をフリーで公開して頂けると有難いのですが・・・・・。

 実はWindows7→10のバージョンアップで、多くのソフトや周辺機器が動作不良など、多くの不具合現象を皆さん経験しているようです。OSのバージョンアップでセキュリティ対策が向上するのはユーザーにとって喜ばしい点ですが、逆に上記したように、利便性が損なわれることもあり、悩ましいものですね。
# by fanseab | 2019-01-12 22:16 | 機材 | Comments(2)

ムラサキツバメ越冬集団の観察:その2(12月下旬および1月上旬)

 今年初めての首題集団の観察。場所は前回と異なり東京都内の某公園。撮影仲間のMさんより情報を頂きました。実は昨年暮れに集団の確認をした際、生憎カメラの持ち合わせが無く、仕方なく携帯で撮影。で、年が明けてから愛用カメラで撮り直すのが今回の目的。先ずは最大集団のあった葉を確認。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_1515582.jpg
EM12-Z12,ISO=200,F6.3-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:9時12分(1月上旬)

 正確に計数できませんが、恐らく17頭でしょう。葉柄側にドーム状にカーリングした別の葉が覆いかぶさって理想的な塒になっています。一方大きな葉の先端付近は日当たりが良過ぎて、気温変化が激しく越冬には不向きな場所だと思います。事実、昨年末にはこの先端付近に5頭程度が終結して合計20頭以上の集団になっておりましたが、その5頭が消えております。↑の絵では既に1♀が開翅状態です。その後、この♀はどこに飛び去ってしまいました。トリミングで塒中心部をもう一枚。
f0090680_1516308.jpg
EM12-Z12(トリミング),ISO=200,F6.3-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:9時15分(1月上旬)

 この塒の裏側に回って観察してみると、2枚の葉が重なった部分に別の2頭が越冬していました。
f0090680_15164323.jpg
D500-34VR(トリミング),ISO=500,F7.1-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:9時18分(1月上旬)

 ふと、塒から離れて別の灌木に目を向けると、♀が開翅日光浴をしておりました。
f0090680_1517261.jpg
D500-34VR,ISO=500,F7.1-1/800、撮影時刻:9時31分(1月上旬)

 今冬初めてのムラツ開翅画像です(^^; 右前翅中室にある傷の特徴から、この開翅個体はどうやら、最初の縦位置広角画像で翅を開いていたのと同一個体。
 次にこの塒から程近い目線高さにある集団を見に行きました。しかし、全く「蛻の殻」状態でガックリ。
f0090680_15171930.jpg
TG4@5.5mm,ISO=100,F2.3-1/40、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:9時21分(1月上旬)

 参考までに年末、携帯で撮影した時の様子をアップしておきましょう。
f0090680_1517281.jpg
携帯(トリミング)、ISO=20,F1.8-1/125、内蔵LED、撮影時刻:13時29分(2018年12月下旬)

 恐らく16頭集団。結構ギッシリ感があって、見ごたえのする集団だっただけに残念でした。
 やはり12月中旬以降、安定的に大集団を観察するのは、結構難しいですね。しかし、来年集団が再形成されそうなポイントが把握できたことは収穫でした。
# by fanseab | 2019-01-09 20:53 | | Comments(2)

部分日食(1月6日)

 正月明け直ぐにミニ天体ショーがありました。皆既ではなく、部分日食。食の開始である8時43分頃は雲に隠れて撮影できず。欠けが始まってから撮影できました。最大食(10時06分頃)までの連続画像です。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_14255072.jpg
D500-34VR-KenkoProND100000(トリミング),ISO=200~1000,F4-1/1000~4000、-0.7EV

 9時30分前後を除いて、殆ど雲の切れ間を狙っての撮影。露出も大幅に変動するので大変苦労しました。10時30分頃からは殆どドン曇り状態になり、結局食の終わりも撮影できませんでした。次回の部分日食は今年末12月26日。東京近辺では、食の進行中に日没を迎える珍しい現象が観察できるとのこと。大いに期待したいものです。
# by fanseab | 2019-01-07 21:50 | 天体 | Comments(0)