探蝶逍遥記

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彼岸花とアゲハ(9月下旬)

 この時期は恒例の彼岸花詣で。昨年とほぼ同じ時期にモンキ♂狙いで神奈川県東南部へ出撃。現地8時到着。しかし、ちょっと様子が変です。彼岸花の咲き方はいつも通り、ほぼ盛りの状態。でもアゲハの姿は本当に少ない!昨年は常時3頭、多い時は5頭ほどのモンキ、カラスが群れていたのとは大違いです。どうやらモンキは明らかに時期遅れだった様子。カラスは昨年同様ですが、やはり擦れ品ばかりです。先ずはカラスの♂。

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D500-34VR,ISO=1000,F8-1/1250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時22分

 なるべく翅の汚損が目立たぬようなアングルでまとめてみました。飛翔中の姿も追跡。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=500,F5-1/4000、撮影時刻:10時28分

 探♀行動の一環で、花の周辺をパトロールしている様子。吸蜜は殆どしておりません。
 次はアゲハ♀。この子だけはほぼ完品の個体に恵まれました。
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D500-34VR,ISO=800,F6.3-1/1600、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時22分

 次は飛翔。
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EM12-Z60,ISO=500,F6.3-1/4000、撮影時刻:10時24分

 実はこのポイントを訪れる1週間程前に、ブログ仲間のTさんと雑談した際、「どうも今年は黒系アゲハの出方がおかしい・・・」との情報を得ていました。少し悪い予感を持ちながら現地に赴いたのでしたが、予想が悪い方に当たってしまってガッカリです。新鮮なモンキ♂狙いなら9月上旬頃、遅くとも中旬頃までに訪問すべきでした。今シーズンは、春先から種によらず蝶の出現時期が10~14日程前倒しで推移してきました。黒系アゲハの最終化出現時期も例外ではなかったようです。
by fanseab | 2018-09-30 16:17 | | Comments(2)

中秋の名月(9月24日)

 この日の東京近辺は生憎の曇り空。お月見は絶望的との天気予報。宵のうちに夜空を念のため確認すると月影は全く見えません。しかし、夜も更けた23時頃再確認すると、雲の切れ間から月の姿が!大慌てで、カメラを持ち出しパチリ。

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D500-34VR(トリミング),ISO=500,F4-1/500、-0.3EV、撮影時刻:23時01分

 薄い雲を透かしているものの、撮れた画像は全く雲の存在を感じさせない程、くっきりとしておりました。その昔、天体望遠鏡の接眼部にカメラアダプターを取り付け、鏡筒にシャッター振動が伝わらないよう、慎重にケーブルレリーズでそっとシャッターを押したことを思いだします。撮影後は、銀塩粒子が荒れないよう、低温増感現像・・・・。それも大昔の苦労話。今は一眼を取り出し、手持ちでサッと撮影できます。本当にカメラ技術の進歩は凄いと思います。
 日本だとお月見のお供は「団子」ですが、お隣中国では月餅を食べるのが習慣。小生も撮影翌日、久し振りにドライフルーツ餡の月餅を堪能いたしました。
by fanseab | 2018-09-27 21:36 | 天体 | Comments(0)

ヒメエグリバの幼虫(9月上旬)

 久しぶり蛾の話題。多摩川縁のお散歩撮影の途中、グラウンド脇フェンスに絡んだ蔓上に個性的な色彩のイモムシが鎮座しておりました。

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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:9月6日

 これは直ぐに「イモムシハンドブック(※)」で同定できるだろう・・・と帰宅後に検索。狙い通り、一発回答でヒメエグリバ Oraesia emarginataの幼虫と判定できました。体長4cmほどで、終齢幼虫で間違いありません。真上から覗くと、どちらが頭でどちらが尻か?迷うほど形状・斑紋が似ています。同ハンドブックによれば食草はツヅラフジ科のアオツヅラフジCocculus orbiculatusとのこと。思いがけず、この蔓性植物の名前までわかってしまいました。成虫は枯葉に擬態した蛾。どこかで見かけているのかもしれませんが、エグリバ類は概ね幼虫に比べると個性に乏しいので、見逃してしまうかも。

※安田守,2014.イモムシハンドブック3,p.87,文一総合出版,東京.
by fanseab | 2018-09-25 21:16 | | Comments(0)

オオミスジの飼育メモ:3齢まで

 現在ミスジチョウと並行して、オオミスジのフルステージ飼育を試みています。8月上旬の長野遠征で栽培用モモの葉から採卵しました(クリックでジャンプ)お持ち帰りした卵は、8月7日に孵化。初齢幼虫です。

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EM12-Z60(上段のみ自動深度合成+トリミング),ISO=上段64/下段200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:8月8日

 体長は3mm。他の国産Neptis属初齢幼虫とさほど形態的な有意差はありません。初齢の食痕も示しておきます。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:8月8日

 矢印先に卵殻が見えています。孵化直後に卵殻を食べ尽くさないタイプのようです。11日に眠。翌12日に2齢へ。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-上段1/50下段1/30、外部ストロボ,撮影月日:8月16日

 体長5mm。背面の棘皮が目立つようになりました。なお、棘皮先端の一部に小さな水滴が付いています。これは室内飼育環境で暑熱を避けるため、飼育ケース上に置いた保冷剤が原因で結露したもの。本来は、水滴が消えてから撮影するべきでした。2齢時の食痕も示します。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:8月15日

 矢印はボケて写っている2齢幼虫。モモの葉の中脈は残しますが、その他の葉脈には関係なく食い切っています。結構ランダムな食い跡と言えましょう。8月16日に眠、翌17日に3齢へ。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30、外部ストロボ,撮影月日:8月18日

 体長6.5mm。背面の黒化が拡がり、背線が顕著になりました。成長した背面棘皮形状は、他のNeptis属3齢幼虫に比較して、棘皮先端が細く尖らず、ゴジラの背面突起を連想させます。
8月20日になって、それまで食べていたモモの葉を放棄したため、代替餌としてウメの葉を入れました。フルステージ飼育における最大の難関は、食餌を変えることで幼虫が摂食拒否・餓死すること。今回はすんなりとウメの葉を食い始め、一安心。それまで葉上が静止位置でしたが、ウメ茎の分岐部に体を巻きつけるように台座を作りました。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30、外部ストロボ,撮影月日:8月22日

 9月3日頃より、ウメの葉を全く食べなくなりました。最初は眠に入り4齢に移行するのかと思いきや、そうでもありません。さては摂食障害を起こしたのかと、心配になりました。結局現在に至るまで分岐部に体を巻き付けた状態で推移しています。9月4日の状態を示します。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30、外部ストロボ,撮影月日:9月4日

 脱皮した訳でもないのに、白色部分が濃くなり、全体に褐色・黒・白色のメリハリある姿に移行してきました。台座となる茎上のみならず、枯れ始めた葉の基部にも半端ない吐糸がしてあります。どうやら越冬態勢に移行したようです。まだ冬の到来まで随分と時間があるのですけど、オオミスジ幼虫の体内で「越冬準備態勢に入れ!」の信号が発せられたのでしょう。以前飼育したフタスジチョウでは、同じ年1化なのに夏場もどんどん成長を続け、結局9月に成虫が羽化したのとは対照的な結果になりました。フタスジチョウはホシミスジと近縁種で、多化性(少なくとも近畿地方の平地では年3-4化)のホシミスジ同様、本来多化性の遺伝子を受けついでいるのでしょう。それが日本の生息環境(高標高地)に対応し、年1化発生となったと推察されます。平地のような温暖環境飼育下で、多化性が復活するのも興味深いですね。その点、オオミスジは飼育(生息)環境に拘らず、年1化を厳密に保持する感覚です。ミスジチョウも同じですね。
 現在3齢幼虫は、プラケース内で屋外放置しています。今後、晩秋頃にミスジチョウと共に網掛け屋外放置に切替え、越冬させたいと思っています。さて、無事越冬できますやら・・・。
by fanseab | 2018-09-21 21:56 | | Comments(4)

多摩川縁でお散歩撮影(9月上旬)

 出歩くのも嫌になる酷暑がようやく去って、多摩川縁を散歩する気力が出てきました。この時期、アカボシゴマダラ♀がエノキで産卵するシーンもよく見かけます。そろそろ第3化のシーズンでしょうかねぇ? ここはヨウシュヤマゴボウを背景に季節感を出してみました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800、-0.3EV,外部ストロボ,撮影時刻:11時39分

 アズマネザサの上に新鮮なコミスジ♀を発見。曇り空の絶好の撮影条件なので、じっくり撮影。先ずはストロボ使用。
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D500-34VR,ISO=1000,F8-1/320、-0.3EV,外部ストロボ,撮影時刻:11時55分

 背中の金緑色の輝きはいつ見てもワクワクします。しかし、画面右端の枝が邪魔!次は自然光で。
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D500-34VR,ISO=1000,F5.6-1/800、-0.3EV,撮影時刻:11時57分

 光の回り具合は抜群に良いのですが、右後翅右後方にある葉先の枯葉がまた邪魔をしました。なかなか思い通りに描けませんね(^^;
 明るい土手ではモンキチョウが求愛ダンス。思わずレンズを向けました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=2500,F8-1/4000、-0.3EV,撮影時刻:12時05分

 秋口はヤマトシジミの個体数も非常に多いです。すぐに交尾ペアを発見。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=64,F2.8-1/1000,撮影時刻:14時06分

 強風に揺らいでいるので、結構撮影に苦労しました。河川敷は殆どクズで覆い尽くされています。クズの葉上を高速で飛ぶシジミは、やはりウラナミシジミでした。クズの花穂の周辺でスピードを緩めて♀探し。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=500,F3.5-1/4000,撮影時刻:14時07分

 この子が多摩川縁を飛ぶのを見ると秋の到来を実感できます。メドハギの群落では、キタキチョウ♀が産卵行動。今回は産卵シーンではなく、その前後での飛翔シーンに重点を置いて撮影。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=1000,F3.5-1/4000,撮影時刻:15時07分
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EM12-Z60(トリミング),ISO=1000,F3.5-1/4000,撮影時刻:15時08分

 この時期は、夏型と秋型が混在して飛んでいます。アップした個体は擦れが目立つ♀。2枚目矢印は既に産卵されたキタキチョウの卵です。多摩川の堤防は8月の上旬に定期的草刈りを受けて丸坊主状態になりましたが、今は緑濃い状態。ワレモコウの穂も色づいてきました。
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EM12-Z12,ISO=200,F3.2-1/640,撮影時刻:15時40分

 ワレモコウは多摩川縁ではやや珍品の部類に属します。北向きの急斜面に多いのは長野県あたりの里山と同じ状況です。ゴマが飛んでいたらなぁ~・・・といつも思います。
by fanseab | 2018-09-18 22:12 | | Comments(0)

ミスジチョウの飼育メモ:2~4齢まで(8月上旬~9月上旬)

 8月の信州遠征時にミスジチョウの幼虫を発見した記事(クリックでジャンプ)をアップしました。その際見出した2齢幼虫1頭を採幼し、飼育中ですので、4齢到達時点までの飼育状況をレポートしておきます。
 先ずは2齢幼虫。

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EM12-Z60(上段のみ自動深度合成+トリミング),ISO=上段64/下段200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:8月5日

 体長は5.8mm。背面突起は3齢以降に比較して軽微な突出状況。食痕の状況も示します。
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EM12-Z60,ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:8月5日

 葉の中脈を残し、枯葉の一部もカムフラージュ用に残しています。8月7日に眠、8日に3齢になりました。3齢到達7日後の姿です。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/30、外部ストロボ,撮影月日:8月15日

 体長7.5mm。2齢に比較して背面突起が伸びてきました。それと背面側と腹部の境界線がはっきりとしてきました。この時の食痕状況も示します。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ,撮影月日:8月15日

 幼虫が静止・摂食している葉は採幼時と全く同じ。採幼時点からほぼ2週間を経過し、葉の一部が枯れて褐色になっていますが、幼虫は何事も無く食べ続けます。Neptis属の幼虫は総じて台座を作った葉に固執して枯葉状態でも食べてくれます。飼育管理上、こんなに飼育者思い?の幼虫はいないでしょう。同時に枯葉に擬態する技と並行して身に付けた生存上の戦略でもあるのでしょう。8月19日になって、ようやく新たに投入したカエデ葉を食い始めました。すると驚いた事に、新葉を食い始めると同時に体色も緑色を帯びてきました。新鮮な葉緑素を取り込むと、体色も変化するのでしょうか。やや緑色を帯びた3齢幼虫の姿です。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30、外部ストロボ,撮影月日:8月22日

 体長8mm。アップした画像では15日に撮影した画像との色調差があまり明確でありませんが、肉眼では、はっきりと色合いが区別できます。28日に眠。翌8月29日に4齢に。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30、外部ストロボ,撮影月日:9月4日

 体長10.5mm。真上から覗いた場合、3齢に比較して中胸、後胸、第8腹節の側方への張り出し(矢印)が相対的に顕著になります。いつも参考にしている図鑑(※)によれば越冬態は4齢とのこと。実際に越冬中に観察する4齢幼虫は結構でかいので、このまま脱皮せずに大きくなるのでしょうか?経過観察を続けていきたいと思います。それと越冬を屋外で実施する際、色々とノウハウがありそうで、対策を練っているところです。

※福田晴夫他, 1983.原色日本蝶類生態図鑑Ⅲ.p.158.保育社,大阪.
by fanseab | 2018-09-16 20:11 | | Comments(2)

アゲハの産み分け産卵(8月下旬)

「産み分け」と言っても、母蝶が♂と♀を産み分ける話ではありません。そんな事をしたら、適正?性比が保持できませんからね。さてまだ酷暑が残る昼下がり、拙宅庭先へアゲハが産卵にやって参りました。拙宅にはミカン科のホストとして、サンショウ、カラスザンショウ、コクサギを植えております。通常はサンショウかカラスザンショウに産み付けますが、この日は先ずコクサギに産みました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR,ISO=4000,F8-1/1250,-0.7EV,撮影時刻:12時53分

 過去にこのコクサギ葉上から中齢幼虫を見出したことがあり、アゲハが産卵した事実はあったものの、産卵現場を現認したのはこれが初めて。貴重な画像になりました。証拠画像も撮りました。矢印が卵です。
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D500-34VR,ISO=500,F8-1/800,-0.7EV,外部ストロボ、撮影時刻:12時59分

 中脈上に産んでいます。この後、母蝶は繰り返し産卵場所を探索しながらフワフワと舞い飛びます。探索の過程で、フジバカマの葉にまで前脚連打をしております。
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D500-34VR,ISO=500,F8-1/800,-0.7EV,外部ストロボ、撮影時刻:12時54分

 実は左下に顔を覗かせているのはカラスザンショウの葉。柑橘系の臭気が隣に植えられているフジバカマにまで伝わっているのでしょうか。今度はそのカラスザンショウに産卵。
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D500-34VR(トリミング),ISO=900,F8-1/1250,-0.7EV,外部ストロボ、撮影時刻:12時55分

 母蝶の周辺の葉上には若齢幼虫が合計6頭確認できます。葉数と幼虫頭数の比は明らかにアンバランスで、すぐに餌が尽きてしまうでしょうね。母蝶は更に探索飛翔を続けた後、サンショウにも産み付けました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=2000,F8-1/1250,-0.7EV,外部ストロボ、撮影時刻:12時57分

 腹端の右横、葉裏に2個の卵が見えています。通常アゲハの産卵形式は葉上ですので、例外的な産附方式でしょう。同時に2個産み付けたのか、時間間隔を置いて産卵したのかは不明です。こうして、この母蝶は僅か4分間で、サンショウ、カラスザンショウ、コクサギの3種ホストに卵を「産み分け」たのです。これまでコクサギを除いた2種ホストについては、個別の産卵場面を観察・撮影した経験がありますが、同一時間帯で3種にも「産み分け」した場面に出会ったのはこれが初めて。少し得した気分になりました。
by fanseab | 2018-09-13 21:20 | | Comments(2)

アオバセセリの幼虫観察:その3(8月下旬)

 拙宅近くのポイントで、首題幼虫の動向を継続観察しております。前回の観察は7月下旬。この間、酷暑で出かける元気も湧かず、38日振りの訪問となりました。先ずは前回も経過観察した4枚のアワブキ葉の様子。前回(左)と今回(右)を比較画像で示します。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F5.6-1/50,外部ストロボ、撮影時刻:10時37分

 4枚の葉(#1~#4)の内で、#1、#3、#4の3枚に巣があり(矢印)、巣Aにのみ、3齢幼虫が潜んでおりました。今回巣Aを開封すると既に蛻の殻でした。葉#1の食痕面積は増えています。恐らく巣を放棄して、別の場所に新規に巣を造ったのでしょう。時期的には既に終齢に達していても不思議ではありません。そこで、大き目の巣を探すと、全部で4つ発見。最初は、お馴染みのパンチ穴が開いた、少し小さ目の巣(黒矢印)。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=400,F4-1/100,外部ストロボ、撮影時刻:10時18分

 脚立に立って巣を手繰り寄せ、確認。巣の全景です。
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TG4@5.5mm(トリミング),ISO=100,F2.3-1/30,-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時18分

 全長ほぼ3cm。開封してみると・・・・。
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EM12-Z60,ISO=200,F5.6-1/50,外部ストロボ、撮影時刻:10時23分

 例のド派手な幼虫が潜んでいます。胴体の黒色部分にブルーの斑点が出現しました。これは4齢以降に出る特徴。終齢は5ないし6齢ですが、ここでは何齢かは判断できません。
 さて、残りの3個の巣は結構大き目でした。
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D500-34VR(トリミング),ISO=1600,F7.1-1/500,-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時25分
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D500-34VR,ISO=1600,F7.1-1/500,-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時25分
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D500-34VR,ISO=1600,F7.1-1/500,-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時27分

 いずれもアワブキの葉の先端から豪快に折り畳んだ餃子状の代物。餃子と言うよりは柏餅のような雰囲気かな? 巣の特徴はパンチ穴が全くないこと。この3個の巣の中で、一つだけが手繰り寄せることのできる高さにあり、確認すると、4齢以降の幼虫が潜んでおりました。結局この株で目視できたのは、合計4個のみ。それなりに大きな株ですが、目の届く範囲内では4齢以降まで到達できる個体数は少ないようです。

 この後、少し場所を変えて別の株の様子を確認しました。この株からは前回、17個の卵殻を確認しております。しかし、確認できた幼虫巣は1個だけ。
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EM12-Z60,ISO=200,F5.6-1/30,外部ストロボ、撮影時刻:11時51分

 巣の全長は65mm。やはり柏餅状で、中に4齢以降の幼虫を確認できました。前回観察時にアワブキ葉上に多数のアシナガグモがウロチョロしておりました。恐らく孵化直後の初齢幼虫はこれら蜘蛛の餌食になるのでしょう。初齢もしくは若齢幼虫の巣も殆どありません。かろうじて蜘蛛から逃げて、終齢近くまで到達できる個体はほんの僅かであるに違いありません。この株では、多く見積もっても終齢到達確率は(1/20)X100≒5%でしょうね。

 この観察の後、日を改めて9月初旬、別のアオバセセリポイントに出向いてみました。ここは成虫の生息が噂されている場所ですが、管理人は現認をしておりません。事前調査で、アワブキは2株確認しております。最初の株で初齢幼虫の巣を発見(矢印)。
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D500-34VR(トリミング),ISO=1600,F7.1-1/500,-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時47分(9月上旬)

 ただ、これは時期的に空巣でしょう。これ以外には発見できず。別の株は樹高10m近い大木。こちらでは終齢幼虫巣を期待するものの、幼虫食痕のみ確認、巣は皆無。アオバは生息しているものの、最初に訪問したポイントに比較すると、個体数は圧倒的に少ないのでしょうね。
by fanseab | 2018-09-08 21:19 | | Comments(4)

ルリタテハの産卵(8月中旬)

 拙宅近くにホトトギスの植え込みがあり、時々ルリタテハの幼虫が付いているのをこれまで経験しています。蒸し暑い日の午後、そこにルリタテハがやって来ました。明らかに♀の産卵行動。運よくカメラの持ち合わせがあったので、嬉々として撮影。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング),ISO=1400,F8-1/800,-0.7EV、撮影時刻:13時55分

 少し見難いですが、右脚先に産附済の1卵が見えています。どうやら、葉表・裏関係なく、産んでいるようです。この後、腹端も写し込むアングルを期待したものの、コンクリート上で暫し休憩モードに。
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D500-34VR(トリミング),ISO=1400,F8-1/800,-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時57分

 この後、様子を覗っていたのですが、産卵モードを再開せずに、諦めました。これまで本種の産卵シーンは全て、越冬明けの春先にサルトリイバラで写したもの。夏場、それも園芸種のホトトギスへの産卵シーンは初体験で、チョッピリ満足感を味わえました。
by fanseab | 2018-09-04 21:46 | | Comments(2)