探蝶逍遥記

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Neptis属越冬幼虫:最新状況(3月上旬)

 昨年8月に信州で採卵・採幼してきたオオミスジ・ミスジチョウの飼育状況です。共に現在屋外(拙宅庭)で越冬中。先ずはオオミスジ。こちらは昨年9月末、3齢状態で鉢植えのウメに移動させ、屋外網掛け処理で越冬させております。越冬準備に入った状況画像がこちら(クリックでジャンプ)
 さて、久しぶりにネットを外してウメを確認すると、何と幼虫の姿がありません!干からびて死亡したのか・・・と暫し落胆しながら子細に調べると、いました!別の二股部に鎮座しておりました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(トリミング),ISO=200,F8-1/125、外部ストロボ、撮影時刻:9時03分

 念のため矢印を付けておきました。体長は5mm。体長に変化はありませんが、静止している樹皮と色調が完璧に同化しており、本当に見事な擬態です。これでは、野外での越冬個体発見は相当に大変ですね。少し拡大してみました。
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EM12-Z60(6コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:9時09分

 見れば見るほど、上手く擬態していますねぇ! 今度は角度を変えて尾端を覗き込みました。
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EM12-Z60(6コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:9時08分

 このアングルからだと、幼虫の存在をハッキリと認識できます。次は逆に頭部の状況。
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EM12-Z60(7コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:9時14分

 幼虫背線が、ちょうどウメの樹肌にある裂け目の色合いとソックリです。

 さて、次いでミスジチョウ。こちらは4齢到達までの状況を記事(クリックでジャンプ)にしております。
 その後、昨年10月16日に5齢に到達。12月28日に鉢植えカエデに静止しているイタヤカエデの枯葉ごと括り付けておきました(同時に網掛け処理)。屋外移動させる直前の12月27日時点の5齢幼虫です。
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EM12-Z60,ISO=200,F5-1/50、外部ストロボ、撮影月日:2018年12月27日

 体長13mm。この時点では、体色は僅かに緑色を帯びた褐色。因みに台座を作っているカエデの葉の葉柄部には相当強固な吐糸が確認できます。一方、葉柄部を「噛切って葉を萎れさせる」行動は飼育時には観察されませんでした。野外では、「噛切り行動」の観察事例が多いようですが、飼育ではまた別の行動パターンを示すようです。
 さて、直近の屋外での現状画像。
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EM12-Z60(4コマ深度合成+トリミング),ISO=64,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:9時19分

 体長はさほど越冬前と変化ありませんが、体色は透明感のある淡褐色に変化しており、カエデの枯葉とほぼ同化しております。オオミスジ、ミスジチョウ共に今月末~4月上旬にかけて各々、ウメ、カエデの芽吹きに合わせて活動を再開させるでしょう。その後の観察結果については随時記事にしたいと思います。
by fanseab | 2019-03-18 20:57 | | Comments(0)

中国四川省成都近郊遠征記:その20

 イチモンジチョウ亜科の最後はNeptis属。大変種類が多い仲間で、特に小型のhylas群、nata群は同定に相当苦労するグループで注意が必要。以下の同定も100%自信がある訳ではありません。間違いあれば、ご指摘願います。最初はhylas群のイェルブリミスジ(N.yerburii capnodes)♂。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR(トリミング),ISO=320,F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、9時52分
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D71K-34VR(トリミング),ISO=200,F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、9時59分

 この2枚は別個体同士。一枚目の個体は、右触角先端が欠けています。本種はコミスジ(N.sappho)によく似ておりますが、前翅中室棍棒紋先端の筆型模様がより細長く伸びる傾向にあります。続いて♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、8時55分

 2種目はnata群のソマミスジ(N.soma omnicola)♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400、F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、8時49分

 どうやら種yerburiiと混棲しているようで、ややこしいです。本種の方が後翅中央帯の幅は細いように思えます。
 3種目はやや大型のアナンタミスジ(N.ananta chinensis)♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、8時21分

 青城山麓のホテル駐車場内を飛び回っていた個体です。飛び古した個体でとても残念。一方、前山山頂では、新鮮個体の飛翔画像を撮ることができました。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=640、F4-1/4000、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、10時50分

 山頂付近には日本のホスミスジ(N.pryeri)と極近縁のウラグロホシミスジ(N.andetria oberthueri)がおりました。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、13時06分

 綺麗なガクアジサイのような花弁から吸蜜中の個体。残念ながら、ご覧のように完全に葉被り画像。本当の意味での証拠画像としてのご紹介です。最後は日本でもお馴染みの大型種、オオミスジ(N.alwina)♂。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、8時59分

 前山入場口から暫く歩くと木製階段の遊歩道が続きます。この木道上に舞い降りた個体です。ちょっと擦れておりますね。日本国外での本種撮影は初めて。まぁ、見慣れた種に国外で出会うと何故かホッとするものです。
 さて、2019年度の新生蝶が既に飛び始めておりますので、この遠征記もここで一旦中断させて頂きます。未だタテハチョウの残り、およびシジミチョウ、セセリチョウ科の紹介も終わっておりませんが、これらはまた別の機会にご紹介して行く予定です。暫しの間、遠征記をご愛読頂き、有難うございました。
by fanseab | 2019-03-16 19:48 | | Comments(0)

中国四川省成都近郊遠征記:その19

 イチモンジチョウ亜科の続きです。最初はイナズマチョウ類。先ずはコンフィキウスイナズマ(Euthalia conficius conficius)♀。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、8時56分
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、8時57分

 青城山前山入場口の脇は小渓谷で、その梢高く、小飛を繰り返す個体がおりました。飛翔挙動から明らかに♀だろうと推測。ムチャ遠くて目一杯トリミングしています。後日、画像をイナズマチョウの権威、Yさんに同定して頂いたので、間違いありません。conficiusとは「孔子」様のこと。本種は中国以外にも分布しますが、ここ中国で孔子様に敬意を表して撮影すべきでしょう。管理人にとって、Limbusa亜属の♀を撮影したのはこれが初めて。今回遠征でも私的珍品の部類に属します。この♀を撮影したすぐ近くで、高所を滑空飛翔するEuthaliaの♂がおりました。本種なのか、或いは次に紹介するkardamaなのかを明らかにすることはできませんでした。いずれにせよ、午前8時30分頃、Euthaliaは既に活動をスタートしている模様です。
 次いで、カルダマイナズマ(E.kardama)♂。本種は都江堰でも撮影済ですが、人工物が背景になりやすい欠点がありました。その点、緑濃い青城山では自然な背景で撮影できます。
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D71K-34VR,ISO=400,F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、10時06分
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D71K-34VR,ISO=400,F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、10時07分
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D71K-34VR(トリミング),ISO=640,F8-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、15時17分

 上2枚はケーブルカー乗り場に近い林床で、ひっそりと開翅していた個体。右前翅の一部を除けば完品で、独特な緑色に輝く姿にハッとさせられました。3枚目は結構擦れた個体。午後の暑さに耐えかねて敷石から吸水活動をしておりました。

 次はミナミイチモンジ(Athyma)属。最初はヒラヤマミスジ(Athyma opalina constricta)♂。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=200,F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時33分

 前山山頂での撮影。切株上でテリ張りしている姿です。完品だと絵になります。次も恐らく同じ個体。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時38分

 こちらは葉上で全開ポーズを取っています。ついでランガシロミスジ(A.ranga serica)♂。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、10時33分

 ケーブルカー乗り場前の広場脇の樹木上で全開しております。丁度逆光で、本種独特のゴマダラ模様が美しく切り撮れました。Athymaの3種目はニトベミスジ(A.jina jinoides)。都江堰では観察できなかった種です。最初は♂の吸水シーン。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、9時43分

 遊歩道の鉄製手摺の上に止まっています。鉄分でも補給していたのでしょうか?次いで、♀の産卵行動。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、13時50分

 前山8合目付近の草地でタッチアンドゴーを繰り返しており、明らかに産卵挙動を示しておりました。 但し、本種のホストはスイカズラ類(Lonicera sp.)もしくはツクシヤブウツギ(Weigela japonica)。この画像で止まっている草本はスイカズラとは思えず、偶々食草チェックで止まったのかもしれません。結局、産卵の現場も確認できませんでした。次回はNeptis属のご紹介です。
by fanseab | 2019-03-08 20:55 | | Comments(0)

近所の越冬シジミ(2月下旬)

 最初は1月下旬より継続観察しているウラギンシジミ。従来の場所から約10m東側にある、ツバキの生け垣に移動しておりました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z12,ISO=64,F8-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:10時15分

 損傷している右前翅を隠すように左側を道路側に向けています。翅面はちょうど西側を向いております。マクロでもパチリ。
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EM12-Z60,ISO=200,F8-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:10時31分

 以前の記事で述べたように左後翅裏面の一部が葉に擦れて鱗粉が剥げ落ちた状態。
 次いで、最近見出したムラサキシジミ♀
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EM12-Z12,ISO=200,F8-1/60、外部ストロボ、撮影時刻:10時19分

 このポイントはウラギンの塒から北東に100mほど離れた場所。ツツジの生垣にある枯葉内。ムラシ越冬塒として定番の「蜘蛛の巣塗れの枯葉内」に潜んでいます。マクロで拡大してみました。
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EM12-Z60(自動深度合成),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:10時29分

 しかしまぁ、見事なまでに枯葉と同化していますねぇ! チョウチョに全く疎い方にこの画像を見せて、『蝶はどこに隠れているでしょう?』と謎かけして解けるでしょうかね?この画像、ストロボを使用しているので、枯葉とムラシ翅の光沢感に多少の有意差が出ておりますが、自然光だと、本当に見分けがつきません。
 ところで、この個体、ツツジ内の塒を発見できたのは偶然の賜物でした。撮影の3日前、近くを散歩している際、日光浴している♀に出会ったことがキッカケ。
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携帯,ISO=20,F1.8-1/750、撮影時刻:13時56分

 カメラの持ち合わせがなく、携帯で撮影しました。最初はムラツか?と間違えるほどデカい♀個体。この冬はムラシ越冬個体と縁がなく、諦めていただけに拙宅から徒歩2分以内での越冬個体発見に「やった~」と叫びたい気分でした。
by fanseab | 2019-02-26 22:21 | | Comments(2)

中国四川省成都近郊遠征記:その18

 今回からイチモンジチョウ亜科のご紹介となります。先ずはスミナガシ族(Pseudergolini)。最初はカバイロスミナガシ(Pseudergolis wedah chinensis)。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、17時27分

 色は褐色ですが、何とスミナガシの仲間。前山入口近くの駐車場脇の叢でテリ張りをしていると思われる♂個体です。少し汚損品で残念でした。本種の食草は確かイラクサ科で、止まっている葉もイラクサ科の雰囲気。どうやらホストの前で♀を待機しているのかもしれません。次いで樹液で吸汁する♂。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時50分

 こちらは前山山頂の回廊からムチャクチャトリミングした画像。樹種はクヌギかアベマキと思われます。こちらは前翅縁毛も白くクッキリした新鮮個体。逆光条件が残念でした。本種表翅はご覧の通り、カバタテハ(Ariadne ariadne)そっくり。なので「カバタテハモドキ」の別名もあります。但し前翅頂付近の白点が「モドキ」にはありませんし、本家本元のカバタテハよりサイズがデカいです。続いて♀と思われる全開翅個体。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/500、-0.3EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時26分

 ストロボが不調で発光せず、画像処理で何とか見える絵になりました。複眼と翅面積の割合はやはり♂とは微妙に異なります。♀は他のタテハチョウ同様不活発で、この絵のように樹間でじっとしていることが多いように思います。次いで、珍しく草上に降り立ち半開翅する♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/500、-0.3EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時26分

 こちらは右前翅含め多少破損が目立つ個体。産卵現場も見たかったのですが、実現しませんでした。2種目はシロヘリスミナガシ(Stibochiona nicea)♂。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、14時54分

 後翅外縁が白く縁どられることが和名の由来。葉上で吸水している個体です。ストローは濃赤色でスミナガシの特徴を示しています。次いで全開個体。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、17時41分

 前山参詣道脇の小川脇はどうやら本種の群れ飛ぶ場所のようで、数個体を目撃。しかしいずれもスレ個体ばかりでした。この画像のように後翅外縁白色環状紋の一部がブルーに染まっており、前翅外縁にも小さな青色斑点が並んでいます。故五十嵐博士のネーミング「ルリボシスミナガシ」の方が、妥当かも。前山から后山に向かう車道脇には所々、樹液の出る木本があって、そこを注視していると、本種もおりました。真正面から捉えたショットです。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月14日、9時22分

 次回はイチモンジチョウ亜科の続きです。
by fanseab | 2019-02-22 22:03 | | Comments(0)

第15回 チョウ類の保全を考える集い(2月16日)

 昨日、↓でご案内していた首題の集いに管理人も参加してきました。例年この時期は降雪があったりして会場内も冷えることが多いのですが、この日は暖かく助かりました。講演の詳細等は、後日、協会より発信される公式ブログ(クリックでジャンプ)を参照して頂くことにしましょう。
 この日のメインテーマは「草原性蝶類の保全にとって、有効な火入れ方法は何か?」でした。結論をザックリ言えば、『ローテーションを組んで計画的に草刈りと火入れを実施する』こと。人手が不足することを理由に大草原を一気呵成に焼く方法に頼ると、一部の例外を除いて越冬個体(卵・幼虫・蛹)は全滅するらしいのです。『一部の例外』とはゴマシジミ・クロシジミなど土中で幼虫・蛹時代を過ごすシジミ類のみ。但し、現状を鑑みて、『ローテンションを組んで計画的・・・』は結構難題ですね。

 さて、じっと座学する集いで、唯一の息抜きはランチタイム。会場の国立オリンピック記念青少年総合センターは主として若者の研修施設。昼時の食堂は凄い行列に圧倒されました。次いでビックリしたのが、食事の質。こちらをどうぞ。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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携帯,ISO=32,F1.8-1/33

 定食は3種類から選択。管理人のチョイスは中華風厚揚げとひき肉の炒め物。これにご飯、漬物、スープ(or味噌汁)、ドリンク、サラダバー、デザートバーが付く豪華版。しかも何とこれ、610円と限りなくワンコインに近いお値打ちものでした。お味もバッチリ。あまりにも旨くて午後の講演中、少し船を漕いでおられる参加者の方もいたような・・・(笑)夜の懇親会も豪華版で、皆様飲む・食う・語りながら、楽しいひと時を過ごさせて頂きました。
by fanseab | 2019-02-17 21:10 | | Comments(0)

ご案内:「第15回 チョウ類の保全を考える集い」

 2月16日まで本広報記事をトップに据えます
日本チョウ類保全協会が毎年開催している「集い」のご案内です。
本文記事は本記事の後にあります
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「第15回 チョウ類の保全を考える集い」

生きものが身の回りから消えることは、私たちの文化が消えること。
草原の火入れから、草原の草花やチョウを守ってきた文化を考え、
アユモドキを守る取り組みから、田んぼと水路と川のつながりの大切さを知る。
生きものを守るために、全国で、日々、汗を流している人々がいます。
まずは、みんなで知ること、調べること。そして、歯車を元に戻すこと。
チョウ類の保全を考える集い」を、今年も開催します。
皆様のご参加を、お待ちしています。

■日時:2019年2月16日(土)10:30~17:30
■会場:国立オリンピック記念青少年総合センター研修室309(センター棟3階)
    (東京都渋谷区代々木神園町3-1)
■プログラム:
10:00~    受付開始
10:30~10:45 開会 代表理事あいさつ 諸注意
10:45~11:50 川を通して、日本の自然を語る
          新村安雄氏(リバーリバイバル研究所)
11:50~13:00 昼食(会員総会 11:50~12:20)
13:00~15:00 草原の管理とチョウ類
        「草原を考える新たな視点:チョウからみた草原生態系と保全の意義」
          大脇 淳氏(山梨県富士山科学研究所)
        「火入れによる伝統的な草原の管理」 
          増井太樹氏(岡山県真庭市)
        「火入れによるチョウへの影響」
          中村康弘(日本チョウ類保全協会)
15:00~15:30 休憩(協会ボランティア説明会)
15:30~16:30 保全活動報告
        「群馬県のミヤマシロチョウ」
          松村行栄(日本チョウ類保全協会・嬬恋村高山蝶を守る会)
        「東京都裏高尾木下沢における森林整備と自然体験の普及活動」
          植木京子氏・吉野喜美子氏(木下沢渓谷冒険の森の会)
16:30~17:30 チョウ類保全協会の活動報告
        「日本チョウ類保全協会による、絶滅危惧種の保全活動」
          日本チョウ類保全協会事務局
       総合討論
17:30     閉会
18:00~20:00 懇親会(同施設内のレストラン「カフェ・フレンズ」)会費3,500円(中締19:30)

■講演内容:
午前中は、淡水魚の生態写真家の新村安雄氏に、サッカーのスタジアム開発問題に揺れた京都のアユモドキ生息地の現状をご紹介いただきます。全国に数ヶ所しか生息地のなくなった、種の保存法指定種の淡水魚で、社会的に大きな問題にもなりました。新村さんは魚類生態写真家として活躍されるとともに、長良川からメコン河まで、魚を通して川と向き合い、外来種問題や様々な開発問題に正面から取り組んでこられた方です。アユモドキに限らず、これまで取り組んでこられた様々なお話をご紹介いただけるのではと期待しています。

午後は草原性のチョウ類を主題にして、草原管理のなかで重要な位置を占める「火入れ」に焦点を当てます。まず、山梨県富士山科学研究所の大脇淳氏から、自然環境の中での草原の位置づけや、日本での草原性チョウ類の特性について、ご自身の研究のなかからご紹介いただきます。
次の増井太樹氏は、学生時代から実際に火入れを手がけつつ草原管理の研究を進め、現在では地元の行政に勤務しつつ、火入れや草刈りを手がけ、地域の火入れに精力的に携わっています。
最後に事務局中村が、草原性のチョウ類と火入れとの関係について、解説します。過去には現在よりもはるかに大規模に火入れが行われていながらも、草原性のチョウはなぜ豊富に残っていたのでしょうか。そして、現在では火入れが継続されている場所でも、なぜチョウの絶滅が相次いでいるのでしょうか。

地域からの活動報告では、個体数が劇的に回復した群馬県のミヤマシロチョウと、都市近郊で様々な里山再生に取り組んでおられる「木下沢渓谷冒険の森の会」の2つの活動をご紹介いただきます。
■参加お申し込み
 参加費:1,000円(申し込み先:事務局檜山宛:atsuki.hiyama+jbcs@gmail.com)
 どなたでもご参加できます。
 事前申し込みがなくても参加はできますが、なるべく事前の申し込みをお願いいたします。
■懇親会のご案内:プログラム終了後、18:00から同施設内のレストランで懇親会を開催します。
 参加費:3,500円
 懇親会にご参加を希望される方は、必ず2月10日までに、事前のお申し込みをお願いいたします(申し込み先:事務局檜山宛:atsuki.hiyama+jbcs@gmail.com)。
 ※懇親会会場:カフェ・フレンズ(センター棟2F TEL:03-3481-9809)
■アクセス
 ●鉄道をご利用の場合
  ・小田急線参宮橋駅下車徒歩約7分(急行は停車しないため、各駅停車を利用してください)。
  ・乗車時間の目安:新宿-参宮橋間は、小田急線で約5分。
 ●お車をご利用の場合
  ・都高速4号線 代々木ランプより(三宅坂方面のみ) 約100m、
初台ランプより(高井戸方面のみ) 約2km、
新宿ランプより(大型バスの場合) 約2km。
※駐車場はありますが、駐車場は有料(30分150円)ですので、なるべく公共交通機関でお越しください。
 添付画像は、長野県諏訪市で撮影したウラギンスジヒョウモン♂。本種も草原を代表するヒョウモンチョウですが、現在は「絶滅危惧Ⅱ類」にランクされる厳しい状況に陥っています。特に低地に分布する『サト?ウラギンスジ』がより厳しい状況でしょうね。
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D71K-34,ISO=200,F11-1/640、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2014年8月1日、13時24分
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■増補改訂版「フィールドガイド日本のチョウ」の販売につきまして
 ご好評いただいております「フィールドガイド日本のチョウ」が増補改訂版としてリニューアルされ、本年1月17日に出版されました。税込1944円です。
 本イベントでも販売いたしますので、ご希望の方は、なるべく事前にご連絡ください。
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  特定非営利活動法人 日本チョウ類保全協会 
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by fanseab | 2019-02-16 17:30 | | Comments(2)

越冬ウラギンシジミの観察(2月上中旬)

 先月下旬、拙宅近くで見出した首題個体(クリックでジャンプ)のその後の経過です。
2月3日に気温が20℃近くまで上昇し、この際、継続観察していた個体が飛び去ったようで、姿が見えなくなりました。しかし、同じツバキの植栽に隠れている個体(矢印)を再発見したのです。元の静止位置から1m弱の場所です。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60,ISO=400,F5.6-1/80、外部ストロボ、撮影時刻:15時13分

 発見した時の状況に近い絵です。目線、つまり地面と平行に翅面があるので、恐らくこの子の存在に気付かなかったのだと思います。翅の形状特徴から、継続観察していた個体と同一と思われます。それにしても、こんな越冬態勢は初めて見ました。普通、彼らは雨・雪を避けるため、葉裏の真下にぶら下がります。ところがこの子は翅面をわざわざ水平にして雨が直接翅に当たるような態勢を取っているのです。少し接近戦で撮ってみました。
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EM12-Z60,ISO=400,F5.6-1/80、外部ストロボ、撮影時刻:15時14分

 右前翅の一部が大破しています。ぶら下がる姿勢を取りたいのでしょうが、下からの葉が邪魔して、ややこしい態勢になっています。少し下方からも撮影。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=400,F5.6-1/80、外部ストロボ、撮影時刻:15時14分

 下から突き出した葉の縁で、左後翅の一部の銀色鱗粉が剥げ落ちてしまっています。風が吹く度に葉が擦れて、痛い思いをするのでしょうね。さて、翌日、関東地方に降雪予報が出ました。
こんな態勢で雪が降ったら、どうなるのでしょうか? いや待てよ!
『翅上の積雪にも耐えてじっと我慢して越冬するウラギンシジミ』
こんなテーマの絵を撮る絶好のチャンスではないか!と翌朝を楽しみ(?)に待ちました。期待に反して積雪量は僅かでしたが、広角画像でパチリ。
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EM12-Z12,ISO=200,F5.6-1/160、外部ストロボ、撮影時刻:8時20分

 朝方の陽光で、既に翅面に積もった雪も溶け落ちておりました。ウラギン(矢印)の右下方のツバキ葉上には溶けた雪の水滴が残っているのがわかります。それと、この画像からもわかる通り、ウラギンは地面に完全な水平ではなく、右下に傾いた姿勢を取っています。従って、仮に翅面に降雪しても、溶け落ちた水滴はすぐに流れ落ちるのでしょうね。
 さらに2日後、少し気温が上がってきたので、様子を見に行くと、何と態勢を変えて、ごく普通の「ぶら下がり姿勢」になっていました。
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EM12-Z60,ISO=64,F6.3-1/160、外部ストロボ、撮影時刻:11時39分

 右前翅の破損が痛々しいですね。でも、自然な越冬姿勢に変わってホッといたしました。このまま3月まで継続観察できれば・・・と思っております。


<2月19日追記>
19日の時点でこの個体はどこかに飛び去ったようです。18日は15℃近く気温が上昇
したので、この日に塒を変えたのかもしれません。
by fanseab | 2019-02-14 21:59 | | Comments(2)

中国四川省成都近郊遠征記:その17

 タテハチョウ亜科の続きです。最初はキタテハ(Polygonia c-aureum)。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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TG4@10.3mm,ISO=400,F5-1/200、-0.3EV、撮影年月日・時刻:2015年7月14日、14時39分

 今回ご紹介する青城山の蝶画像は殆ど全てを前山で撮影しておりますが、唯一の例外がこの絵。前山の奥座敷に位置する后山を訪問した7月14日。この日は生憎の曇天で、昼過ぎからは雨に・・・。全く蝶影を確認できない状態でしたが、叢にこの子を見つけてコンデジで撮ったスナップ。少し下った旅館脇で雨宿りをして居るうちに、疲れが出て爆睡してしまったことを思い出しました。次はプロルソイデスサカハチチョウ(Araschnia prorsoides)♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、9時45分

 前山の小さな湖(月城湖)の近くの植え込みで舞っていた個体。次に紹介するドリスサカハチチョウ(A.doris)に類似しておりますが、後翅を貫く白色帯が本種では直線的であることで区別します(後で詳述)。ここで中国大陸でのサカハチチョウ(Araschnia)属について触れておきます。全体で下記5種が分布しており、概ね地域で棲み分けしている感じですね。prorsoidesは一番南西部に局在した種。なお、アカマダラ、サカハチチョウ以外の和名は一般化されたものがないので、ここでは塚田図鑑方式を用い、「種小名のカタカナ読み+サカハチチョウ」で管理人が付けた仮和名です。青山潤三氏は、⑤の和名に『アカマダラモドキ』を用いておりますが、⑤以外の②、④もアカマダラに類似していると言えるので、この和名は不適切だと思われます。

①アカマダラ(A.levana):黒竜江・吉林省・内モンゴル自治区
②ダビッドサカハチチョウ(A.davidis):河南・陝西・四川省
③サカハチチョウ(A.burejana):黒竜江・吉林・遼寧省
④ドリスサカハチチョウ(A.doris):河南・陝西・甘粛・安徽・浙江・福建・湖北・湖南・江西・四川・雲南省北部・重慶市
⑤プロルソイデスサカハチチョウ(A.prorsoides):甘粛・四川・雲南省・重慶市・南東チベット

 次はドリスサカハチチョウ♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、13時52分

 かなり汚損された個体です。続いて、ほぼ完品の別個体の閉翅画像。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=640,F10-1/320、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、14時57分

 本種はサカハチ同様、春型と夏型で斑紋が変化します。図鑑と照合すると、今回ご紹介した個体は夏型ですが、橙色部分がかなり発達していて、表翅のみ見ると春型のようにも見えます。
 ここで、紛らわしい2種、dorisprorsoidesの識別点を比較図で示します。
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※図示したdorisは都江堰での撮影個体

 最大の特徴点は後翅を貫く淡黄白色帯(A)の性状。dorisは後翅第6・7室で白帯が急激に折れ曲がる(基部側にズレる)のに対し、prorsoidesではほぼ直線状になること。更に後翅外縁側(B)の斑紋の出方も大きく異なります。

 4種目は、シニカキミスジ(Symbrenthia sinica)。恐らく♀。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、15時55分

 雨上がり、急激に気温が上昇し、汗だくで車道を歩いている際、橋のたもとの針葉樹に佇んでいる閉翅個体を撮った場面です。中国大陸(含む海南島)に分布するキミスジ(Symbrenthia)属をここで整理しておきます。下記の全8種とされています。和名はサカハチチョウ属同様、塚田図鑑方式を採用しております。一般的には日本国内でも迷蝶として記録される①を単に「キミスジ」と呼ぶようです。
①リラエアキミスジ(S.lilaea):湖北・福建・海南・甘粛・四川省など
②ヒプセリスキミスジ(S.hypselis):広東・海南・広西・雲南省・チベット南東部
③ブラビラキミスジ(S.brabira):湖北・四川・貴州・雲南省・重慶市
④シニカキミスジ(S.sinica):湖北省西部・四川省
⑤ドニキミスジ(S.doni):チベット南東部
⑥シラナキミスジ(S.silana):海南省・チベット南東部
⑦ニファンダキミスジ(S.niphanda):チベット南東部
⑧シノイデスキミスジ(S.sinoides):四川省

 裏面の斑紋は、lilaea以外は酷似していて、同定に苦労するグループです。ここでは種の分布域を考慮しながら、裏面斑紋、後翅尾状突起の突出度を精査して、sinicaと同定しました。次回はイチモンジチョウ亜科のご紹介になります。
by fanseab | 2019-02-12 22:37 | | Comments(0)

中国四川省成都近郊遠征記:その16

 タテハチョウ科タテハチョウ亜科のご紹介です。今回はコノハチョウ(Kallima inachus chinensis
+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、16時56分

 夕方、前山参詣道脇の樹上でテリ張りをする♂個体です。コノハチョウのテリ張り位置は一般的に高いので、この絵も相当トリミングしています。至近距離で綺麗に撮るには、橋の欄干から見下ろすようなポイントを見出さねばなりません。この子はすぐに開翅しました。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、16時56分

 ちょっと擦れていますね。翅表のブルーがギリギリ見えています。もう少し個体に接近して下方からも狙ってみました。所謂、「斜め45度逆光開翅」パターンです。
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D71K-34VR,ISO=400,F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月13日、16時58分

 スレ・傷もあまり目立たないので、この画像がこの子にとってベスト画像でした。
 別の日、パイナップルトラップにも本種がやって来ました。
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D71K-34VR,ISO=640,F4-1/320、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、14時05分

 「枯葉に擬態している」と言われる所以がわかるような画像になりました。翅全体の明暗コントラストを平準化するため、ストロボも使ってみました。
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D71K-34VR,ISO=500,F10-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、14時04分

 すると、あら不思議!裏面がブルーに輝きました。なんと、コノハチョウの裏面から構造色(幻光)が出現したのです。このショットの前後のコマを確認すると、翅面とカメラのアングルが少し変化すると構造色は消えています。不用意にストロボを使うと、裏面が青味を帯びて「枯葉への擬態」を表現するのが困難になるのですね。今後、本種を撮る時に注意したいと思います。次回はタテハチョウ亜科の続きです。
by fanseab | 2019-02-09 20:59 | | Comments(0)