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探蝶逍遥記

クロコノマチョウの産卵(5月上旬)

 先日、アオバセセリの撮影をした多摩丘陵の公園には小さな池があり、その畔で大型のジャノメがパタパタ舞っておりました。直ぐにクロコノマの産卵と気づき、慌ててカメラの準備をしました。しかし、確実に腹端を曲げるシーンがなかなか撮れません。最初の撮影コマがこちら。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:14時17分

 腹端を曲げかかっておりますが、結局は産卵を諦めた瞬間の画像です。この個体はこの直後、イネ科の葉上に止まって休憩モードに入りました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:14時18分

 このアングルだと葉被りしているので、反対側に回り込んで撮ってみました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=400,F8-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:14時22分

 驚いたことに腹端付近に3卵確認できます。なんとこの母蝶は休憩しているポーズで葉表に産卵していたのです!通常、クロコノマは葉表に掴まり、腹端を曲げて葉裏に卵塊を産み付けます。よく見ると、この個体は脚を葉表に広げるように静止しており、もはや脚力が衰えて葉裏産卵ができない状態だったようです。それで仕方なく、葉表に産み付けたのでしょう。哀れなこの母蝶はこの後、移動して暫く静止モードに入りました。越冬後、必死に産卵してきた母蝶もこうして命が尽きてしまうのでしょうね。産卵モードはさておき、小生、クロコノマ産卵シーン撮影は初体験で嬉しかったのです。
 産んだ3卵の拡大像です。
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TG4@18mm(自動深度合成+トリミング),ISO=100,F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時42分

 ホストは定番のジュズダマではなく、恐らくカモジグサElymus tsukushiensis。湿潤環境にあるイネ科であれば種類を問わず産むのかもしれません。卵表面はほぼツルツル状態で、ジャノメチョウ亜科全般に共通する形態。表面構造が明白でなく、面白みがありませんが念のため、お持ち帰りして超拡大撮影も実施。
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段16コマ/下段18コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:5月10日

 ほぼ球形で直径1.3mm。微妙に上下方向に扁平しております。この手の卵はあまり超拡大撮影する意義はないかもしれません。ただし深度合成する前のコマに微細な編目構造が観察できました。
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EM12-P1442@42mm-P14R(トリミング),ISO=200,F5.6-1/40、外部ストロボ、撮影月日:5月10日

 同様な編目構造はMycalesisYpthima属卵にもありますが、この2属に比較してかなり軽微なものです。本来、深度合成で、この編目構造がきちんと反映されなければなりませんが、合成アルゴリズムに起因するのか、合成像では編目が消えているのです。ちょっと残念ですが、素人には改善手段が無く、諦めております。照明を工夫することで回避できれば良いと思うものの、良い知恵が浮かびません。なお、撮影した卵は飼育中で、現在初齢幼虫になっております。飼育の過程はどこかで「飼育メモ」としてご紹介する予定です。
# by fanseab | 2019-05-19 20:08 | | Comments(4)

ヒメウラナミジャノメ(5月上旬)

 ジャコウアゲハが産卵していた多摩川縁の堤防草地ではヒメウラナミジャノメがピョンピョン飛び回っておりました。第1化の本種は個体サイズが概ねデカく、時にはヒメジャノメ♂と見紛うほどの大きさにビックリさせられます。この日は新レンズの試写がてら飛翔を撮影。最初は♂。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z1240@19mm(トリミング),ISO=800,F4-1/5000、撮影時刻:11時27分

 評判通りのレンズ解像度に満足です。続いて♀。
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EM12-Z1240@19mm(トリミング),ISO=800,F4-1/5000、撮影時刻:11時30分

 オリジナルファイルで拡大すると、縁毛の1本1本が綺麗に解像されております。この子はどうやら羽化直らしく、1-2mほど飛んで直ぐに止まってしまいます。そんな♀を♂が目敏く見つけて求愛です。
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EM12-Z1240@19mm(トリミング),ISO=800,F5-1/5000、撮影時刻:11時31分

 下の個体が♂。この場面を撮った後、一瞬目を離した隙に交尾が成立しておりました。
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EM12-Z1240@19mm(トリミング),ISO=200,F5.6-1/1000、撮影時刻:11時32分

 ヒメウラナミジャノメの交尾は比較的頻繁に観察できます。ひょっとするとモンシロチョウの交尾事例よりも多いかも。
 これまでマイクロフォーサーズでの広角飛翔撮影は単焦点の12mmレンズ1本で実施してきました。しかし、シジミチョウなどサイズが小さい場合、どうしてもトリミング率が高くなって、不満があったのです。APS一眼で多用していたのは20mmレンズ(フルサイズ換算28mm)で、経験上、フルサイズ換算28-40mmが好ましいと感じていたのです。そこで今回、フルサイズ換算24-80mmをカバーする広角ズームレンズを購入しました。蝶のサイズに応じて焦点距離を可変できるレンズはやはり便利ですが、反面、レンズ長が10cmもあり、重量も380gと結構重いのが難点です。同じ置きピン距離40cmでもレンズが突出している分、未だ置きピン感覚が馴染めません。レンズ先端から蝶までの距離(ワーキングディスタンス)もより接近するので、蝶を驚かせる要素も多々あります。まぁ、少しずつ慣れるしかないでしょう。
# by fanseab | 2019-05-17 22:12 | | Comments(2)

ジャコウアゲハの産卵(5月上旬)

 多摩川縁の堤防ではゴールデンウイーク中、いつものようにジャコウアゲハが登場。♀は緩やかに舞いながら、ウマノスズクサを求めて産卵行動をしておりました。しかし、毎度のことながら本種産卵は草藪に潜り込んで行うため、草被りを避けるのは至難の業です。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P520@173mm,ISO=200,F4-1/1000、撮影時刻:11時41分
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EM12-P520@100mm(トリミング),ISO=200,F4-1/1000、撮影時刻:11時44分
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EM12-P520@133mm(トリミング),ISO=200,F4-1/1000、撮影時刻:11時49分

 母蝶頭部・腹端・卵の3点セットで画面に揃えることはできても、翅がどうしても草被り状態(^^; 日当たりが良く、かつ草被りしないウマノスズクサには絶対に産まないので、仕方ありません。続いて産卵株を求めて叢を探索飛翔する母蝶です。
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EM12-P520@191mm(トリミング),ISO=1000,F4.5-1/5000、撮影時刻:11時47分
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EM12-P520@150mm(トリミング),ISO=1000,F4.5-1/5000、撮影時刻:11時56分
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EM12-P520@116mm(トリミング),ISO=1000,F4.5-1/5000、撮影時刻:11時58分

 1,2枚目の個体は産卵シーンに登場したのと同一個体。3枚目の個体は左後翅尾状突起が大破しております。本当に叢をかいくぐるような飛翔モードで食草を探索するため、翅の痛みも酷いのでしょう。
# by fanseab | 2019-05-15 20:58 | | Comments(0)