探蝶逍遥記

2018年 04月 29日 ( 1 )

キアゲハ第1化の産卵(4月下旬)

 首題産卵シーン撮影目的には、低山地の休耕田に行き、セリ類の新芽に産む場面を撮るのが一番楽でしょう。但し、セリ類は株丈が低いため、葉被りを生じやすい欠点があります。昨年4月下旬、多摩川縁でキアゲハがハナウド(Heracleum sphondylium)に産卵するシーンを撮影できました(クリックでジャンプ)。

 ハナウドが背丈も高く、背景を綺麗に整理しやすい利点があります。但し、昨年撮影した産卵シーンはC級ショットでしたので、今年リベンジマッチを行いました。2日間かけて、正午前後の産卵時間帯に、ハナウドの前で待機。期待通り♀がやって来て、前脚連打でホストの適合性を確認するシーンを撮影。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング), ISO=450、F7.1-1/1000、外部ストロボ、撮影時刻:11時55分

 その直後、産卵をしました。
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D500-34VR(トリミング), ISO=560、F7.1-1/1000、外部ストロボ、撮影時刻:11時55分

 産附位置は、花序が開裂する前の総苞?。ようやく腹端まで写し込め、ほぼ満足すべき画像になりました。欲を言えば、もう少し前景・背景をスッキリさせたい場面。次は株の頂上部、花序の蕾に産卵する場面。
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D500-34VR(トリミング), ISO=640、F7.1-1/1600、外部ストロボ、撮影時刻:12時03分

 次は、今回の一連の画像中、最もバランス良く整理できた作例。
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D500-34VR(トリミング), ISO=640、F8-1/1250、外部ストロボ、撮影時刻:12時06分

 苞葉が開く前の花穂に産卵しています。このパターンも比較的多いように思います。この画像からも分かりますが、♀の腹部、後翅には、ハナウドの花粉と思しき白い微粉が多数付着しています。ハナウド達にとって、キアゲハは受粉媒介者として有用なのでしょうね。また比較的新鮮な♀は産卵直前のホバリング時間も短く、サッと産んでいくので、シャッターチャンスが遅れることが多いものです。一方、やや飛び古した♀は、ホバリング力も弱く、比較的撮影は楽ですが、逆に見栄えがしない問題点もあります。次は後翅が半分ほど欠落した♀個体の産卵直前シーン。
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D500-34VR, ISO=450、F8-1/1250、-0.3EV、撮影時刻:12時12分

 この直後に産卵。
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D500-34VR(トリミング), ISO=640、F8-1/1250、-0.3EV、撮影時刻:12時12分

 後翅が欠落している分、ホバリングでバランスを取るのが難しいらしく、この体勢で、産卵に至るまでの時間が長く、その分シャッターを沢山切れるのです。

 今回、2日間かけて産卵シーンを観察した結果、ホストの選好性についても大まかな知見を得ることができました。ハナウドは結構広い範囲に生えていますが、次の条件を満たす株を選ぶように思います。

①日陰の株には殆ど産まない。陽当たりの良い株を好む。
②産附位置は苞・花穂・若葉・成葉と様々だが、株の高い位置に集中している。

 丈が比較的低くても、多数の卵が産附されている特異株もありました。
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EM12-Z60, ISO=400、F5-1/800、撮影時刻:11時48分

 周囲がイタドリに囲まれて、余り目立たない株ですが、何と13卵産んでありました。次に産附位置毎の卵画像を一部ご紹介しておきましょう。最初は総苞?に産み付けた事例。
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EM12-Z60, ISO=400、F5.6-1/1000、撮影時刻:12時10分

 中央やや下に黄色い卵が確認できます。実は見難いですが、花穂の茎部分にも別の1卵が確認できます(矢印先)。続いて若葉上の2卵。
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TG4@5.5mm(トリミング), ISO=100、F9-1/250、-1.0EV、撮影時刻:10時52分

 最後は成葉上の4卵。
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EM12-Z12(トリミング), ISO=64、F5-1/640、撮影時刻:12時13分

 こちらは色が橙色で、黒色胚も発達し、孵化も間近と思われます。

 キアゲハの撮影に集中した2日間は共に夏日。ふと木蔭を見ると、キジの♂が佇んでおりました。レンズを向けても平然とした様子。
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D500-34VR, ISO=2500、F8-1/400、-0.3EV、撮影時刻:12時14分

 日陰で暑さを避けているのでしょうか? しかし、こうして見ると本当に美しい佇まいです。「日本の国鳥」らしい風格を備えていると、改めて思いました。
by fanseab | 2018-04-29 21:15 | | Comments(2)