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探蝶逍遥記

山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他

 関西在住時、不幸にしてオオムラサキを確実に見られるポイントを発見できなかったので、関東に復帰した際、山梨で思う存分このタテハを撮りたい・・・と思っておりました。5年前の状況では、♂の適期は概ね7月中旬頃。今回はクヌギ樹液の出具合調査を含め、下見のつもりで出かけました。しかし、クロミドリシジミ目的で叩出しをした際、見慣れた大型のタテハが飛び出してビックリしました。既に♂の発生が始まっていたのです。クロミ探索が終了した9時頃からは樹液の探索に切り替えです。ところが、樹液の出方は未だ芳しくなく、当然、これに集まるオオムラサキの姿もありません。やっとのことで、エノキから♂が飛び立ち、クヌギの葉上に止まってくれました。「開いてくれ~」の想いが相手に通じたのか?半開翅で自慢の紫色を見せてくれました。
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_22461143.jpg
D70S-VR84@400mm、ISO=400, F7.1-1/500、-0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:9時12分

 ほぼド完品の♂に感激! 紫色部分が日陰になっているため、対策上ストロボを当てましたが、イマイチの出来です。何とか自然光で撮りたいので、待機していると、ようやく体の向きを変えてくれ、それなりの開翅シーンをゲット。
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_22464189.jpg
D70S-VR84@400mm、ISO=400, F7.1-1/500、-0.3EV、撮影時刻:9時16分

 この角度だと、もっと絞り込むべきだったと反省しきり。紫色の発色はまずまずの出来です。しかし、この後、強烈な陽射しを嫌がったのか、直ぐに翅を閉じ、葉陰でお休みモードに入りました。
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_2247958.jpg
D70S-VR84@400mm、ISO=400, F7.1-1/500、-0.3EV、撮影時刻:9時19分

 裏面肛角の紅紋がワンポイントアクセントになっていますね。この後、飛翔にもトライしましたが、個体数が少ないのと、樹液飛来個体でないんで無茶苦茶飛翔スピードが速くて、失敗に終わりました。それでも管理人に興味を示して(威嚇行動かもしれません)接近する時の羽音は何回聞いてもワクワクします。東南アジアでイナズマチョウを目撃する時も興奮しますが、彼らは基本的にデカイけど、静かに滑空します。それに反して、オオムラサキの豪快な羽音は将に国蝶の風格十分。山梨に来たなぁ・・・としみじみ感慨が沸いてきました。オオムラサキについては、今シーズン、まだ十分にチャンスがあるので、何回かトライしたいと思います。

 樹液の出具合は芳しくなかったものの、コムラサキ、ルリタテハ等のタテハ類も元気に飛んでいました。樹液吸汁から飛び立ったヒオドシチョウがなんと、愛車のフロントウインドウフレームに全開して暫く休んでくれました。
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_22474048.jpg
GX100@5.1mm、ISO=80, F9-1/40、-1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時07分

 敏感なヒオドシをコンデジ広角で撮影させてくれたのは、初体験。ブルーの車体色とヒオドシの鮮やかな緋色の対比が面白い絵になりました。

 さて、クロミの探索で林縁の草地を歩くと小さなオレンジ色のセセリが飛び立ちます。久しぶりのヘリグロチャバネセセリ。閉翅と開翅です。
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_2248340.jpg
D70、ISO=400, F4-1/640、-0.3EV、撮影時刻:6時11分
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_22482126.jpg
GX100@8.8mm、ISO=100, F6.4-1/25、-0.7EV、撮影時刻:6時18分

 いまだにヘリチャとスジチャの同定には苦労します(^^;; 今回は開翅してくれたので、前翅中室外側の黒色斑紋から区別できましたが、閉翅では結構厳しいです。オオミドリ♀を撮ろうとした際、すぐ横にセセリが舞い降りたので、慌てました。オオミドリの撮影が終わってから、パチリ。オオチャバネセセリでした。
山梨探索(6月28日)その(2):オオムラサキ他_f0090680_2248402.jpg
D70、ISO=200, F4.5-1/640、-0.7EV、撮影時刻:6時35分

 久しぶりに見ると、このセセリはでかく感じられます。もう1週間もすると、ホソバも見られることでしょう。この時期、山梨でのセセリ軍団にも目が離せません。

 ゼフ目的での山梨遠征。一番の収穫だったクロミドリはもちろん、想定外のオオムラサキ♂も撮影できて、充実した土曜日となりました。(了)
by fanseab | 2008-07-01 22:52 | | Comments(8)
Commented by 空飛ぶ父 at 2008-07-02 15:05 x
オオムラサキの半開翅、とてもクリアーですね!
表の紫と裏の白のコントラストといい、V開姿勢と言いカッコイイですね。
ちなみに、距離はどれくらい離れていましたか?
なかなか、この種のクリアーな写真は見れないので。
ヘリグロチャバネ、中国地方にもいるようなんですが、なかなかお目にかかれません。このシンプルな翅裏が大好きなんです。
Commented by fanseab at 2008-07-02 22:23 x
空飛ぶ父さん、過分なコメント有難うございます。正面を向いたV字開翅のオオムラサキは小生の最もワクワクするシーンでもあります。距離は確か4m位で、二段脚立の一段目に乗っての撮影でした。
ヘリチャやスジチャの穏やかな表情は小生も好きですよ。
Commented by mii at 2008-07-03 00:57 x
オオムラサキの半開翅、空気感が良いですね~
まだ私は見たことが無いので、今年は情報を仕入れてチャレンジするつもりです。今週末あたりが狙い目でしょうか?
Commented by fanseab at 2008-07-03 07:15 x
milさん、こちらのポイントでの♂適期はおっしゃる通り今週末か来週末でしょう。ただ広島あたりではどうなるか?情報を持ち合わせていません。
Commented by chochoensis at 2008-07-03 07:31
fanseabさん、=オオムラサキ=綺麗ですね・・・今年もそろそろ行こうと思っていましたがもう発生しているんですね・・・。参考になりました、ありがとうございます。
Commented by fanseab at 2008-07-04 07:16 x
chochoensisさん、小生も早い発生に驚きました。低地の発生時期と同じでしょうね。オオムラサキは小学生の頃出会って、蝶の世界にのめり込むきっかけになったタテハなので特別な思い入れがあります。
Commented by kenken at 2008-07-04 23:00 x
おっと、いきなり私好みのシーンですね。
紫が濃く表現できると、なかなか決まりますね。
クロミの副産物?とは豪華な組み合わせです。
いよいよ夏も本番です。
Commented by fanseab at 2008-07-06 08:35 x
kenkenさん、貴殿でなくても、タテハは斜め上に見込む半開翅シーンが小生のお気に入りでもあります。もう少し開いてくれると理想ですが・・・。クロミとセットで観察できるのが、山梨の凄いところです。
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