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探蝶逍遥記

香港遠征(10/6-9):番外編(B級?グルメを楽しむ)

 小生が香港に遠征する目的はもちろん蝶撮影なのですが、それはあくまで昼間のお話。オフタイムの楽しみはグルメに尽きます。香港特別行政区は中国本土・広東省の南に位置します。「食在広州(豊かな食文化は広州にあり)」と言われる通り、香港は広東料理をはじめあらゆる中国料理、さらには英植民地時代から続く欧州交易の歴史を物語って、各国料理店も目白押し・・・・。グルメファンには溜まらん街で、日本から女性中心にツアー客が押しかけるのもよくわかります。

 ただ単独遠征を常とする小生にとって、グルメファン憧れの本格派中国料理の店には入り難いのです。ご存知の通り、数人で円卓を囲みながら、多種の料理を注文して、ワイワイガヤガヤ楽しむのが定石。独りでは高くついてしまうので、結局これらの店は小生には無縁となります。

 で、小生が楽しめるのは独りでも気軽に入れるお粥や麺類の店です。とりわけ、お気に入りは「蝦雲呑麺」。実はこれを食べたいために香港に遠征していると言っても過言でないほど、食べまくります。3食これを食べても飽きがこないんです。実例をお見せしましょう。
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 普通、お値段は10~17HK$(160円~270円)と、大変お手軽。コーヒーや紅茶を同時に頼む場合は5HK$(80円)追加、飲み物をアイスにする場合は更に2HK$追加が概ね、各店共通のルールになっています。香港のワンタンメンの特徴は細くて固めの麺。この手が嫌いな方はともかく、この麺が薄味のスープに絡んで絶品の味を醸し出します。麺には蝦のすり身が練りこんでいるものもあって(蝦子麺と称す)、麺の味を一層引き立てるのです。最大の魅力は3~5個添えられる海老ワンタン。プリプリ感はたまらない歯ごたえです。店によって、ワンタンの味付けも微妙に異なるものの、流行っている店ならどこに入っても平均点以上の味です。お店の雰囲気はこんな感じ。
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 麺のトッピングは様々ですが、魚のすり身で作った団子(魚丸)の人気も高いようです。すべて漢字で書かれたメニューと写真を見ながら出てくるトッピングの種類を想像するのも楽しいものです。
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 さて最終日に試したのは、牛腿肉入りの麺
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 麺のお隣に添えられたのは定番の油菜(野菜の油炒め)。通常2-5HK$で追加オーダーします。この店では両方でトータル22HK$(350円)。五香粉の香りが効いた濃い味付けの肉は絶品。油菜は、見た目ほど油っぽくなく、さっぱりとしています。因みに「油菜」、一般的には「空心菜」の炒めものを意味しますが、菜っ葉の種類はいろいろ変化します。油菜にかけられるソース?も様々で、味噌のようなものもあればオイスターソース系があったりでバリエーションに富んでいます。麺にこの野菜を添えれば栄養価満点のメニューで立派な夕食にもなるわけです。

 一方、麺よりもお腹にやさしいのがお粥です。トロトロに煮込んだ粥をスプーンでゆっくりと胃に流し込むうちに体が徐々に目覚めていく・・・・。究極の朝食版スローフードでしょう。
 ご紹介するのは、清粥と称す具なしの粥。これだけでも十分旨みがあるのですが、「腸巻」と称す米粉製ラビオリ?をサイドオーダーしています。〆て11HK$(176円)也。腸巻には干海老も入っていて香ばしさで食が進みます。
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 さて、読者の皆さんのなかには、お酒の話題は?って方もおられることでしょう。残念ながら小生は擬似下戸の人間(亜種名:pseudogekoensis?)なので、デザートの話を一つ。

 中国のデザートも奥深いものがありますが、ここ香港での流行は現代風にアレンジしたヘルシータッチのデザート。特に有名なのが「許●山」の屋号を持つチェーン店。九龍・旺角界隈にある支店に入ってみました。若い子ばかりでなく、客の年齢層は多彩です。ちょっぴり恥ずかしながらビジュアルなメニューを覗き込みます。すかさず、近寄ってきた店員が日本語で「これ、マンゴープリン、おいしいよ」と怪しげな日本語でセールス。顔付きで日本人と看破した店員にもびっくりしましたが、全員マンゴープリンをオーダーして満足するステレオタイプな日本人にも2度ビックリ。ここは敢えて店員に反抗し、柑橘類入りココナッツミルクを注文(20HK$=320円)。ワンタンメンよりちょっぴり高価です。
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 定番のマンゴー果肉と柚子味のアイスクリームがタピオカ入りココナッツミルクに浸っています。味付けはヘルシーデザートを標榜するだけあって、サッパリとしていて店が繁盛している理由がわかりました。日本から来た若い女性にとっては、毎日訪れる価値のある店でしょう。

 海外旅行の最後の楽しみは帰国便で味わう機内食でしょうか?これが不味いと何となく旅行全体の印象を落とすものです。その点、今回利用したCP社の機内食は味付けのブレが無く、楽しめます。前回、シンガポール遠征にも同社便を使用しましたが、今回、改めてこの機内食の水準の高さに満足しました。
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 鶏肉の煮込みがメインディッシュですが、広東風の味付けが絶妙で往復便とも「Chicken!please」と指定してしまいました。まあ、副菜は大したことないですが、メインの味付けは日本のJ社等が遠く及ばない香港の香りを運んでいるような・・・。少し褒めすぎましたが、香港遠征を計画される方、一度、CP社便をご利用になったらいかがでしょうか?(これだけCP社をヨイショしたらマイレッジポイント増やしてくれないかなあ~)
 
 「おまけ」の香港ネタもこれでおしまいです。『ハマル、ミリョク、香港!』これが香●政府観光局の2006年度キャッチコピーです。小生も香港の蝶・グルメのミリョクにどっぷりとハマッております(^^)
(了)
by fanseab | 2006-11-12 12:38 | グルメ | Comments(14)
Commented by banyan10 at 2006-11-12 16:41
蝦雲呑麺、確かバンコクで食べた記憶がありますが、香港の方が断然美味しそうですよね。(^^;
僕が行く場合も同じような店に入るでしょうが、最低限ビールは注文するでしょうか。(笑)
ところで、店員が日本語で聞いてくればいいとして、普通は何語で注文するのですか?日本語で指差しながらでしょうか。
Commented by nomusan at 2006-11-12 18:11 x
麺類大好きな私としては興味津々でえ読ませていただきました。う~む、牛腿肉入り、美味そうですなぁ。「腸巻」に一瞬とまどいましたが、そう言えば昔は(?)ウィンナーを「腸詰」って言ってましたので、驚くことはないのでしょうね(笑)。
Commented by fanseab at 2006-11-12 18:20 x
BANYANさん、東南アジア各都市のチャイナタウンにでかければ、どこでも雲呑麺を味わえますが、仰るとおり、本場の香港が旨いと思います。ビールを飲む場合はアサリのニンニク炒めがお勧めです。注文は一応、広東語で「ニゴ(これ)」と言って、メニューを指差します。ウェイターがちゃんと、注文したものを持ってきた時にはいつもホッとしますが(^^;;
Commented by fanseab at 2006-11-12 18:27 x
nomusan、拙ブロブも五月雨式にオフシーズンモードに突入しました(笑) 蝶屋さんて、どういう訳か麺食い(面食いもかな?)の方が多いですよね。貴ブログで紹介されていた耶馬溪の蕎麦も旨いだろうなあ~って拝見してました。腸巻を始め、全てを漢字で表記する場所で、漢字から実物を推理するのは現地での楽しみであります。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2006-11-12 20:34
香港遠征最終回気づくのが遅くなり失礼しました。香港にも蝶園があるのですね。トータル58種類とは凄いですね。おっしゃるように昼は蝶、夜はグルメ。まさしくフルコースです。確かに食事をするときは一人では些か寂しいかも。値段も安くて味も最高の料理を食し、朝から出撃。蝶屋にとって至福の時を過ごされましたね。
Commented by fanseab at 2006-11-12 22:31 x
ノゾピーさん、その4でご紹介した蝶園は日本にある屋内式のではなく、単なる野外庭園をバタフライガーデンと呼んでいるものです。現地の蝶屋さんの多大なご協力もあって、多数の蝶を観察できました。海外遠征は誰にでも出来るものではないので、読者の皆さんに少しでも楽しさをお伝えできたらと思います。
Commented by kenken at 2006-11-13 00:28 x
これはさすがに「fanseab」さんらしい解説ですね。私、麺類は大好物なので、是非食してみたいもんです。仕事でシンガポール行った際には、似たような独特の細麺を食べて気に入りましたし、仕事で上海へ行った際は、ひらすら朝食にはお粥とザーサイ食べてご満悦でした~(笑)
Commented by fanseab at 2006-11-13 18:33 x
kenkenさん、貴殿も麺類がお好きでしたか。東南アジアでは主要都市には必ずチャイナタウンがあって、細くて硬い麺が主流です。こってりとした中華料理を食べた翌日は胃に優しいお粥がいいですね。
Commented by maeda at 2006-11-13 21:12 x
蝶もさることながら、食も楽しそうです。
これは行ってみないと絵だけでは我慢できませんね。
香港か!
Commented by fanseab at 2006-11-14 00:10 x
maedaさん、そうなんです。香港は蝶も食も楽しい所です。是非絵だけで我慢せず、香港にお越しください。以上香●政府観光局の回し者の独り言でした(^^)
Commented by thecla at 2006-11-15 22:47 x
遅くなりましたが、情報ありがとうございました。
こんな麺を食したかったのですが、時間がなくなり空港での「モドキ」で我慢しました。でも結構いけました。
香港、はっきり言ってはまりそうです、また仕事つくんなきゃ(^^;
Commented by fanseab at 2006-11-15 23:05 x
theclaさん、短い時間で成果を挙げられてなによりです。麺類ですが、街中では、店がありすぎて、どこに入るか結構迷いますね。
香港、貴殿もハマってください。年に一回、丁度日本の蝶シーズンが終わる頃、お仕事作れること祈ってます(^^)
Commented by Celastrina at 2006-11-23 23:33 x
pseudogekoensis、すばらしいネーミングですね。感心してしまいました。
それにしても香港、いいですね。
蝶もよいですし、食べ物もうまそう。
私はデザートに目がなくて、30年前は保全ネット代表理事のF君と一緒に「蝶屋パフェ同好会」を名乗って二人で食べ歩いたものです。
なつかしいなぁ・・・・
Commented by fanseab at 2006-11-25 11:51 x
Celastrinaさん、いらっしゃいませ!いつも素晴らしい画像を拝見させて頂いてます。赤道直下もいいけど、ノンビリと香港での蝶探索もいいですよ。ほぉ、貴殿も甘党ですかあ?さすがに↑の店でパフェを食する勇気はありませんでしたが、このお店、気に入ってもらえると思います。
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