テングチョウの産卵(6月上旬)
拙宅庭には高さ2.5mのエノキが植えてあり、アカボシゴマダラの幼生期観察などをしております。先日、所用で出かけようとしたら、見慣れない蝶影がエノキの梢を飛び回っておりました。テングと分かった瞬間、慌ててカメラを取りに行き撮影。母蝶の産卵行動です。拙宅のある住宅街でテングを見かけるのは稀で、拙宅内で成虫を目撃したのは過去に1回のみ。また、このエノキから蛹と蛹殻を各々一度観察経験があり、母蝶が産卵に訪れていることは確実でしたが、産卵現場を押さえたのはこれが初めて。
+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
展葉した萌芽に産み付けています。腹端を頭の方向に180度曲げるテング独特の産卵スタイルです。基本的に陽当りの良い萌芽を好みますが、日陰でも産んでおりました。
後日、産卵された萌芽部分を拡大撮影。
ベージュ色の米俵型卵が見えています。卵外面が萌芽に殆ど隠されているので、卵の確認には骨が折れます。撮影後、一旦管理人は外出し、戻って来た正午過ぎ。テング♀が再登場。再度産卵しておりました。結局確認できただけで10卵は産みつけてありました。テングの化数はあまり厳密に決まっていないので、今回産卵した個体は第1化、第2化のいずれかでしょう。