人気ブログランキング | 話題のタグを見る

探蝶逍遥記

オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)

 先月末、首題♀の産卵シーン撮影目的に東京都下の雑木林をウロチョロしておりました。産卵シーン撮影もさることながら、産みたての新鮮卵を確保し、拡大像撮影が最終目標だったのです。これまでオオミドリ越冬卵の拡大像は撮影済ですが、いずれも文字通り冬場に撮影したのが殆どで、卵の表面は汚損されていて見栄えがしないものばかりでした。
 最初は昨年オオミドリ越冬卵を多数見出したポイントで探索しましたが、結局見つけたのは1卵のみ。コナラ実生の小枝二股に産附されたもの。
 
+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_146043.jpg
EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=500,F5.6-1/40、外部ストロボ

 拡大像も撮影。
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_146182.jpg
EM12-P1442@42mm-P14R(41コマ深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/50、外部ストロボ

 二股の間に挟まれた状態だと、どうしても照明の不均一が生じやすく、撮影アングルも制限されてしまいます。この卵、外観は白色ではなく、くすんだベージュ色でした。どう考えても産卵から10日以内だと思うのですが、既に汚れた感じでした。こうして拡大撮影すると殆ど汚れは目立ちません。但し、地表からは30cmの高さ、それも崖地の地面側に卵が向いている関係上、雨天時など地表からの汚れが付きやすいのでしょう。卵の正面・側面像をセットで撮影したかったので、別の日、別ポイントで探索。コナラの実生でほぼ産みたてに近い純白の越冬卵を発見しました。産卵状況です。
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_1465229.jpg
TG4@5.5mm、ISO=400,F9-1/30、内蔵ストロボ

 矢印で示した3カ所に合計5卵、産み付けられておりました。最初は矢印#1の産附状況。
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_1471430.jpg
TG4@18mm(トリミング)、ISO=100,F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 小枝の分岐跡でしょうか、浅い瘤状突起の脇に産まれており、これなら超拡大撮影に有利です。その拡大像。
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_1473042.jpg
EM12-P1442@42mm-P14R(上段17コマ/下段34コマ深度合成+トリミング),ISO=100,F5.6-1/50、外部ストロボ

 直径0.97mm、高さ0.53mm。残念ながら表面中央左側に傷があり、菌糸状の汚れが多少目立ちますが、これまで撮影してきたオオミドリ卵の中では一番綺麗な仕上がりで、まぁまぁ満足です。斜め上からも撮影。
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_1474591.jpg
EM12-P1442@42mm-P14R(26コマ深度合成+トリミング),ISO=100,F5.6-1/50、外部ストロボ

 このアングルからだと表面傷はあまり目立ちません。次に矢印#3の産卵状況。
オオミドリシジミの越冬卵(6月下旬)_f0090680_1475978.jpg
TG4@18mm(トリミング)、ISO=160,F4.9-1/100、内蔵ストロボ

 当初、#1,2のみに注目しており、枝の裏側基部にあったこの3卵塊は当初気が付きませんでした。母蝶はよほどこの実生が気に入ったのでしょうね。何とか新鮮な首題卵撮影には成功しましたが、母蝶産卵シーンを狙って撮影することの難しさを今回改めて痛感したのでした。
by fanseab | 2019-07-12 20:56 | | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード