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探蝶逍遥記

ミヤマセセリ(3月下旬)

 ここ1週間、フィールドに出られない事情があって、少しストレスが溜まりました。この時期恒例、ミヤマセセリ撮影で東京都下の里山公園に出撃。前夜からの寒気が少し残っていて風が肌寒く感じます。でも快晴のコンディションで10時頃から探雌飛翔する♂の姿が登場、ホッと一息。最初は♂。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20345431.jpg
D500-34VR,ISO=320,F8-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時10分

 新鮮な個体です。時間の経過と共に、比較的高い梢の上で休息・日光浴する姿も目立ちました。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_2035675.jpg
D500-34VR,ISO=400,F8-1/2000、-0.3EV、撮影時刻:11時54分

 地面の枯葉だけでなく、灌木にある枯葉集合体の上でも、ミヤマの翅は保護色になりますね。♀もおりました。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_2035231.jpg
D500-34VR,ISO=320,F8-1/800、-0.3EV、撮影時刻:10時12分

 少し擦れた個体。この子は地面に止まる前、コナラの新芽に止まりました。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20353796.jpg
D500-34VR,ISO=320,F8-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時11分

 ひょっとして産卵?・・・と色めきたちましたが、結局ただの日光浴だったようです。♀の産卵については、正午前後と睨み、この日午前11時半~午後1時半、コナラの新芽を集中的に監視しておりましたが、結局産卵行動は観察できませんでした。ちょっとガックリ。
 これ以外の時間帯はひたすら♂中心に飛び立ちシーンに注力。最初は林道上から飛び立つ場面。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_2036214.jpg
EM12-Z60(トリミング),ISO=800,F7.1-1/4000、撮影時刻:10時37分

 縁毛が少し擦り切れたこともあって、全身毛むくじゃらの雰囲気ですね。次はウグイスカズラで吸蜜後のシーン。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20361466.jpg
EM12-Z60(トリミング),ISO=800,F4.5-1/4000、撮影時刻:11時00分

 早春に咲く濃ピンク色とのコラボが撮れました。次はこの日のベストショット。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20363893.jpg
EM12-Z60(トリミング),ISO=1000,F6.3-1/5000、撮影時刻:11時08分

 目線高さのササ上からの飛び立ちを捉えたので、背景が綺麗に抜けてくれました。翅の角度もほぼ理想的で、躍動感が出ました。次いでスミレを背景に取り込んだショット。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20365638.jpg
EM12-Z60(トリミング),ISO=1000,F6.3-1/5000、撮影時刻:11時18分

 スミレをバックに静止した個体を狙って撮影し、上手い具合にスミレ側に右ターンしてくれたので、何とかスミレとのコラボが実現しました。個体が新鮮であれば、もちろんこの絵がベストショットになったでしょう。ササからの飛び立ちシーンももう一枚。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20371722.jpg
EM12-Z60(トリミング),ISO=1000,F5-1/5000、撮影時刻:12時43分

 翅の打ち下ろす角度が全くランダムですので、この絵のようなショットも意外と少ないものです。最後は、翅が水平なショット。
ミヤマセセリ(3月下旬)_f0090680_20373215.jpg
EM12-Z60(トリミング),ISO=1000,F6.3-1/5000、撮影時刻:13時30分

 ほぼ翅が水平なので、浮遊感が出ました。水平位置のショットもこれまたレアものです。昨年もミヤマセセリの飛び立ちシーン撮影にトライしましたが、今年は何とか作画意図通りの絵が撮れて満足しております。当初、横位置に構えてミヤマを画面左下に配置し、プロキャプチャーモードで撮影しておりました。しかし、数コマ撮影後、『ミヤマの飛び立ちは斜め前方ではなく、ほぼ真上、もしくはやや後方であること』に気が付きました。そこで途中から、縦位置に構え、ミヤマを画面下隅やや右に配置して撮影を試み、歩留まりを上げることができました。プロキャプチャーモードは「バカチョン飛翔撮影モード」とも言うべき撮影法ですが、シャッターをただ押せば目的画像が撮れる訳ではありません。やはり、蝶の飛翔モードをよく観察し、種類毎に飛び立ち挙動を詳細に把握して構図を工夫することが、歩留まり向上のキーポイントであることを思い知らされました。
by fanseab | 2019-03-28 21:55 | | Comments(0)
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