人気ブログランキング | 話題のタグを見る

探蝶逍遥記

中国四川省成都近郊遠征記:その19

 イチモンジチョウ亜科の続きです。最初はイナズマチョウ類。先ずはコンフィキウスイナズマ(Euthalia conficius conficius)♀。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_1133418.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、8時56分
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11335490.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、8時57分

 青城山前山入場口の脇は小渓谷で、その梢高く、小飛を繰り返す個体がおりました。飛翔挙動から明らかに♀だろうと推測。ムチャ遠くて目一杯トリミングしています。後日、画像をイナズマチョウの権威、Yさんに同定して頂いたので、間違いありません。conficiusとは「孔子」様のこと。本種は中国以外にも分布しますが、ここ中国で孔子様に敬意を表して撮影すべきでしょう。管理人にとって、Limbusa亜属の♀を撮影したのはこれが初めて。今回遠征でも私的珍品の部類に属します。この♀を撮影したすぐ近くで、高所を滑空飛翔するEuthaliaの♂がおりました。本種なのか、或いは次に紹介するkardamaなのかを明らかにすることはできませんでした。いずれにせよ、午前8時30分頃、Euthaliaは既に活動をスタートしている模様です。
 次いで、カルダマイナズマ(E.kardama)♂。本種は都江堰でも撮影済ですが、人工物が背景になりやすい欠点がありました。その点、緑濃い青城山では自然な背景で撮影できます。
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_1134225.jpg
D71K-34VR,ISO=400,F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、10時06分
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11343921.jpg
D71K-34VR,ISO=400,F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、10時07分
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11345172.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=640,F8-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、15時17分

 上2枚はケーブルカー乗り場に近い林床で、ひっそりと開翅していた個体。右前翅の一部を除けば完品で、独特な緑色に輝く姿にハッとさせられました。3枚目は結構擦れた個体。午後の暑さに耐えかねて敷石から吸水活動をしておりました。

 次はミナミイチモンジ(Athyma)属。最初はヒラヤマミスジ(Athyma opalina constricta)♂。
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11351227.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=200,F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時33分

 前山山頂での撮影。切株上でテリ張りしている姿です。完品だと絵になります。次も恐らく同じ個体。
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11352530.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、13時38分

 こちらは葉上で全開ポーズを取っています。ついでランガシロミスジ(A.ranga serica)♂。
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11354320.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、10時33分

 ケーブルカー乗り場前の広場脇の樹木上で全開しております。丁度逆光で、本種独特のゴマダラ模様が美しく切り撮れました。Athymaの3種目はニトベミスジ(A.jina jinoides)。都江堰では観察できなかった種です。最初は♂の吸水シーン。
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_1136624.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F9-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月15日、9時43分

 遊歩道の鉄製手摺の上に止まっています。鉄分でも補給していたのでしょうか?次いで、♀の産卵行動。
中国四川省成都近郊遠征記:その19_f0090680_11362123.jpg
D71K-34VR(トリミング),ISO=400,F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年7月16日、13時50分

 前山8合目付近の草地でタッチアンドゴーを繰り返しており、明らかに産卵挙動を示しておりました。 但し、本種のホストはスイカズラ類(Lonicera sp.)もしくはツクシヤブウツギ(Weigela japonica)。この画像で止まっている草本はスイカズラとは思えず、偶々食草チェックで止まったのかもしれません。結局、産卵の現場も確認できませんでした。次回はNeptis属のご紹介です。
by fanseab | 2019-03-08 20:55 | | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード