探蝶逍遥記

アオバセセリの飼育メモ:失敗の巻

 8月下旬にアワブキから採幼した亜終齢個体を、晩秋まで飼育した記録です。結論から言うと、前蛹まで至らず、失敗談としてメモを残します。餌はアワブキ。最初は、5齢と思しき個体。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30,外部ストロボ、撮影月日:9月4日

 体長は24mm。アオバをフルステージで飼育した経験がないので、この個体が4齢なのか5齢かは少し曖昧。ただ、腹節に出現する青色斑点が鮮明なので、5齢と推測しています。因みに3齢では同斑点が出ず、4齢で同斑点が出現するものの、斑点はやや不鮮明とされています。撮影時に苦労するのは、幼虫が真っすぐ伸びた姿勢を取らず、常に頭部を曲げて「Jの字」型になること。極端に驚かすと、撮影中葉から糸を引いて空中にぶら下がり、体を丸めた驚きのポーズを取ります。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30,外部ストロボ、撮影月日:9月4日

 ただでさえ、極彩色を纏った外観ですが、丸まったデザインもかなり刺激的。外敵に対する威嚇行動と思われます。9月7日に眠、翌日6齢へ。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30,外部ストロボ、撮影月日:9月19日

 体長27mm。5-6齢間での毎日の糞数は15個ほど。斑紋特徴は5齢と大差はありません。6齢時の食痕も示します。
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EM12-Z60,ISO=200,F4-1/30,外部ストロボ、撮影月日:9月16日

 葉の縁から葉脈に沿って、食い進むパターン。一目でアオバの食痕と判別できそうです。5齢時に使用していた巣は、途中から離脱し、以降、巣を作ることはせず、概ね飼育プラケースの隅に静止しています。
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EM12-Z60,ISO=200,F5.6-1/50,外部ストロボ、撮影月日:9月24日

 飼育時に、アワブキの葉が空中にぶら下ったような、自然状態を再現できれば、造巣するのかもしれません。見方を変えれば、巣と同様な閉鎖空間さえあれば、巣を必要としないのでしょう。イネ科食いのセセリやヒカゲチョウ類のように、飼育プラケース内でも確実に造巣性を示すのとは、大きな違いがあると思いました。9月29日に眠、30日に7齢になりました。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30,外部ストロボ、撮影月日:10月7日

 体長32mm。6齢との斑紋形態の有意差は殆どありませんが、唯一、第9腹節が深みのあるワインレッド色に変わっています。5-7齢までの頭殻部の比較画像を示します。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング),ISO=200,F5.6-1/30,外部ストロボ

 橙色の地色に4個の黒点が並ぶパターンは、各齢共に変わりありません。複眼周りの黒色部分まで含めると、「ムツボシテントウ」虫ですね。
 さて、7齢到達後、10日を過ぎても前蛹に移行する兆しがありません。11月10日過ぎから糞数が極端に減少、結局16日に衰弱死?で★様になりました。原因は不明ですが、秋口から飼育プラケースを屋外放置に切り替えた際、街路灯の影響で、日長を狂わして前蛹へのトリガーがかからなかったのかもしれません。残念ながら真っ白の粉を吹いた蛹の観察には至りませんでした。次回は卵からのフルステージ飼育でリベンジしたいと思っています。
by fanseab | 2018-12-19 21:52 | | Comments(2)
Commented by clossiana at 2018-12-23 06:03
う~む、蛹化出来ませんでしたか。。残念ですね。でも文章を読ませて頂くと、ちょっとしたことにでも反応してしまう、かなり神経質なタイプのような感じがしました。私は先の「やどりが」へ発表させて頂いた内容が正確であったのかどうか?、早合点だったのではないか?につきましてfanseabさんに、きちんとチェックして頂きたいなとの甚だ勝手な願望を持っておりますので来シーズン以降の再チャレンジに期待しております。
Commented by fanseab at 2018-12-23 09:46 x
clossianaさん、同じセセリで蛹越冬形態のコチャバネを過去に飼育しておりますが、
予想外に手間取りました。ただ与えたアワブキが黄色に変色しても食い続けるとか、
ズボラな?一面も見せていて、「神経質」とも言えないかもしれません。
また、プラケース内での飼育で観察される挙動と野外では、生態全般が異なる
可能性もあります。特に造巣性については、注意が必要です。
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