探蝶逍遥記

ウスバシロチョウ卵の超拡大像

 先日撮影したウスバシロ産卵シーンで、採取した2卵を拙宅に持ち帰り、超拡大撮影を試みました。過去にこの手の撮影は実施済ですが、今回は深度ステップを少し多めに取って、より緻密な表現をすることが目的。ところが大きな失敗をしてしまいました。採卵から4日経過したこともあり、卵表面に細かいカビが生えてしまったのです。超拡大撮影にとって、これは致命的な誤算。仕方なく綿棒に水を湿らせて、卵表面を軽く拭って清掃したのですけど、細かい部分にカビが残り、見苦しい画像になってしまいました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段23コマ/下段27コマ深度合成+トリミング), ISO=64、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:5月15日

 直径1.42mm、高さ0.76mm。一見シジミチョウ卵のような複雑な構造を有しております。産附された直後、卵がサーモンピンク色を呈すことは以前の記事で述べました。産卵から24hrs.経過時点では卵の外観は、僅かにピンク色が残っており、48hrs.経過後、完全に白色になっておりました。但し、上記画像を見ると、精孔部は未だ濃いピンク色を呈しているようです。

 今回は卵表面に発生した「カビ」と思わぬ格闘を強いられました。モンシロチョウやツマキチョウなどシロチョウ卵は、産卵後4日を経過しても、卵表面にカビは生えません。アゲハチョウ科のPapilio属卵でも、同様にカビは生じません。ウスバシロの場合は、産卵時に多量の粘着液を卵表面に塗布するため、この液起因のカビが生えるのでしょう。液組成は不明ですが、おそらく多糖類でしょうね。湿った環境に放置されれば、カビが発生して当然なのだと思います。
by fanseab | 2018-05-26 18:22 | | Comments(2)
Commented by naoggio at 2018-05-28 14:48 x
う〜ん、素晴らしい技術ですね。
そして面白いですねえ。ウスバシロの卵、こんななんですね。
国立科学博物館に飾ってあった珪藻類の化石の電子顕微鏡写真を思い出してしまいました。
Commented by fanseab at 2018-05-29 22:05 x
naoggioさん、ちょっとご無沙汰しております。
アゲハ類の卵は拡大しても、面白みがありませんが、ウスバシロは例外です。
カビの発生とか、超拡大することで、初めて問題になる技術的課題が色々
あります。深度合成することでピントが深く、走査型電子顕微鏡画像に似た
雰囲気が出ますね。
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