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探蝶逍遥記

越冬ウラギンシジミ再発見?(3月上旬)

 3月3日の記事でご紹介したウラギンは、4日に飛び去っていきました。「これで今冬の越冬観察は終わり」と追加記事に書いたのですが、何と、これまで越冬していたサザンカの株から僅か15m離れた常緑植栽葉裏で再発見しました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
越冬ウラギンシジミ再発見?(3月上旬)_f0090680_9343660.jpg
D500-10.5-X1.4TC, ISO=400、F11-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時38分

 画面中央奥が南方向で、西向きの生垣が越冬場所。日中は午後2時過ぎ以外、直射日光は差し込みません。これまで観察してきたサザンカ越冬個体と同一個体かどうかは不明ですが、同一だとすると、左前翅端が僅かに欠けたことになります。
 ところが、上記個体を発見した翌日、例のサザンカ株にもう1頭のウラギンを発見。
越冬ウラギンシジミ再発見?(3月上旬)_f0090680_9345992.jpg
D500-10.5-X1.4TC, ISO=200、F11-1/125、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時28分

 この子は、前日まではここにいませんでした。左後翅が大破している個体です。こうなると、以前からサザンカ株で越冬していた個体がどちらなのか?判別できません。

 サザンカ株は真南に面し、直射日光がサンサンと当たる場所です。恐らく最近の気温上昇で、サザンカ株では体温が上昇し過ぎると判断して、一旦それまでの越冬場所を離れたものと思われます。一方、暖気が去って急激に冷え込んだこともあって、どこかで越冬していた別個体が、サザンカ株を見つけて潜り込んだことも想定されます。こうして、ウラギン達は、厳寒期は比較的陽射しのある場所、春先の越冬後半戦はやや陽射しが悪い場所に移動して、無駄な体力消耗を避け、本格的な春を迎える智慧があるのだと思います。とにかく、今暫く越冬個体を観察する楽しみが残りました。

<3月14日追記>
 この日、気温は4月下旬並みの22℃まで上昇。サザンカ含め上記2頭共に、塒から消えておりました。今後、暫くこの陽気が続くようなので、恐らく、再度舞い戻ることはないでしょう。
by fanseab | 2018-03-09 21:17 | | Comments(2)
Commented by Sippo5655 at 2018-03-13 22:29
なんとなく、ウラギンの気持ちがわかるような、、
「体感温度」って、けっこう重要なのではと思います。
人間が体感温度を基準に衣類その他を選ぶように、
小さな体の蝶は、もっと細かいセンサーで
体感温度を感知して、いろいろ考え、決めているのでしょうか・・・
それだけでも、ものすごいエネルギーを必要とするのでしょうね。
生きたい、是非とも生きるんだ!!という意気込みがなければ
日々刻々と変わる体感温度に対処することも
出来ないのかもしれない・・・
Commented by fanseab at 2018-03-14 21:30
Sippo5655さん、今回の観察で、ウラギンは住宅街の植え込みを上手に利用して、
越冬していることを痛感しました。風を遮る目的として、家の壁は完璧な機能が
ありますからね。追記したように、今日は体感温度的には初夏でしたので、
ついに彼らも旅立ちの日だと気付いたようです。
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