ルリシジミの飼育メモ
「イタドリに産卵するルリシジミ(外部リンク)」の画像を撮影した日、採卵を実施し、フルステージ飼育をしましたので、その時の記録をまとめます。餌は野外同様、イタドリの花穂を与えました。6月20日に孵化(卵期5日)。孵化間もない初齢幼虫です。
+++画像はクリックで拡大されます+++
D71K-1855改@55mm(上段のみ2コマ深度合成、トリミング),ISO=100、F10-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月20日
体長は1.1mm。体毛が長く、まるでヤマアラシのようです。以下初齢含め幼生期画像は全て「頭部を左」に配置して作図しております。孵化2日後、眠に入りました。眠状態の初齢幼虫です。
D71K-1855改@55mm(上段4コマ/下段3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月22日
体長1.7mm。少し体色が緑色を呈してきています。体長も小さいし、体色もイタドリの花穂そっくりで、どこに幼虫が居るのか?戸惑う場面もしばしばです。23日に2齢へ。
D71K-1855改@35mm(上段3コマ/下段2コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月24日
体長は2.3mm。体毛の分布が密になりました。この時期、幼虫の体長・体色が丁度イタドリの花穂と類似し、巧妙な擬態を呈しています。恐らく、野外で初齢・2齢幼虫を探索するのは相当苦労するでしょうね。6月25日に3齢到達。
D71K-1855改@35mm(上段5コマ/下段3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月27日
体長は4.9mm。体は淡緑色を帯び、体毛の長さは2齢に比較して相対的に短くなっております。28日に眠、翌29日に4齢(終齢)に到達。
D71K-1855改@26mm(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月4日
体長10mm。2-3齢まで、ほぼ無地で顕著な特徴の無い体色が、体節毎に微妙に色彩が変化する姿に変わりました。また幼虫を真上から見込んだ時、多くのシジミチョウ終齢幼虫がそうであるように、体節に「ハの字」型模様が出現しております。第一腹節にある「ハの字」模様(矢印)は格段に濃色で、よく目立ちます。イタドリの花穂に巻き付いて静止している終齢幼虫の全体像もアップしましょう。
D71K-1855改@34mm(5コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月29日
図体がデカくなり、体色もやや緑色を帯びてきたので、イタドリの花穂とは識別可能ですが、遠目から眺めると、未だに擬態の巧妙さが際立ちます。クズの花を食う場合は体色がちゃんと紫色に変化しますし、まるでカメレオンのような幼虫です。
7月6日、無事前蛹になりました。
D71K-1855改@35mm(5コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月6日
体長7.3mm。他のシジミチョウ終齢幼虫は通常老熟すると、ピンク色を帯びるものですが、ルリシジミは前蛹になっても殆ど体色が変化しません。翌7日に蛹化。
D71K-1855改@35mm(上段5コマ/下段4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月8日
体長は6.7mm。褐色を帯びた全体像は他のシジミチョウ蛹と同様の外観です。面白いのは終齢幼虫時代に目立った第1腹節背面の「ハの字」模様が蛹になっても残っている点。蛹化から8日経過した7月9日、翅が黒化、腹節が緩み、羽化間近のサインです。
TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日:7月15日
湿気の多い環境で蛹を保管したため、蛹はカビまみれ(^^; ↑の画像撮影直後にどうやら羽化した模様。いつものように羽化瞬間を捉えることができずガッカリです。仕方なく、味気ない背景で成虫を撮影。♀でした。
D71K-85VR,ISO=100、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:7月15日
前翅長12mm程度のやや小さい個体。今回のフルステージ飼育とは別にフィールドで3齢幼虫2個体を採幼し、これも飼育、1♂1♀が羽化しました。フルステージ飼育した個体(下図上段)含め、蛹の斑紋比較をしてみました。
D71K-1855改@35mm(上段5コマ/中・下段6コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月8日(中・下段は6月27日)
前述した背面にある「ハの字」模様(矢印)は安定的に出現する斑紋のようです。また♂と♀で腹端の窄まり方が異なるように見えます。♂の方がより尖っているように思えますが、一般的にシジミチョウ蛹で同様な傾向を示すのか? 管理人は知見不足です。
+++画像はクリックで拡大されます+++
D71K-1855改@55mm(上段のみ2コマ深度合成、トリミング),ISO=100、F10-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月20日
体長は1.1mm。体毛が長く、まるでヤマアラシのようです。以下初齢含め幼生期画像は全て「頭部を左」に配置して作図しております。孵化2日後、眠に入りました。眠状態の初齢幼虫です。
D71K-1855改@55mm(上段4コマ/下段3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月22日
体長1.7mm。少し体色が緑色を呈してきています。体長も小さいし、体色もイタドリの花穂そっくりで、どこに幼虫が居るのか?戸惑う場面もしばしばです。23日に2齢へ。
D71K-1855改@35mm(上段3コマ/下段2コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月24日
体長は2.3mm。体毛の分布が密になりました。この時期、幼虫の体長・体色が丁度イタドリの花穂と類似し、巧妙な擬態を呈しています。恐らく、野外で初齢・2齢幼虫を探索するのは相当苦労するでしょうね。6月25日に3齢到達。
D71K-1855改@35mm(上段5コマ/下段3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月27日
体長は4.9mm。体は淡緑色を帯び、体毛の長さは2齢に比較して相対的に短くなっております。28日に眠、翌29日に4齢(終齢)に到達。
D71K-1855改@26mm(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月4日
体長10mm。2-3齢まで、ほぼ無地で顕著な特徴の無い体色が、体節毎に微妙に色彩が変化する姿に変わりました。また幼虫を真上から見込んだ時、多くのシジミチョウ終齢幼虫がそうであるように、体節に「ハの字」型模様が出現しております。第一腹節にある「ハの字」模様(矢印)は格段に濃色で、よく目立ちます。イタドリの花穂に巻き付いて静止している終齢幼虫の全体像もアップしましょう。
D71K-1855改@34mm(5コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月29日
図体がデカくなり、体色もやや緑色を帯びてきたので、イタドリの花穂とは識別可能ですが、遠目から眺めると、未だに擬態の巧妙さが際立ちます。クズの花を食う場合は体色がちゃんと紫色に変化しますし、まるでカメレオンのような幼虫です。
7月6日、無事前蛹になりました。
D71K-1855改@35mm(5コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月6日
体長7.3mm。他のシジミチョウ終齢幼虫は通常老熟すると、ピンク色を帯びるものですが、ルリシジミは前蛹になっても殆ど体色が変化しません。翌7日に蛹化。
D71K-1855改@35mm(上段5コマ/下段4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月8日
体長は6.7mm。褐色を帯びた全体像は他のシジミチョウ蛹と同様の外観です。面白いのは終齢幼虫時代に目立った第1腹節背面の「ハの字」模様が蛹になっても残っている点。蛹化から8日経過した7月9日、翅が黒化、腹節が緩み、羽化間近のサインです。
TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日:7月15日
湿気の多い環境で蛹を保管したため、蛹はカビまみれ(^^; ↑の画像撮影直後にどうやら羽化した模様。いつものように羽化瞬間を捉えることができずガッカリです。仕方なく、味気ない背景で成虫を撮影。♀でした。
D71K-85VR,ISO=100、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:7月15日
前翅長12mm程度のやや小さい個体。今回のフルステージ飼育とは別にフィールドで3齢幼虫2個体を採幼し、これも飼育、1♂1♀が羽化しました。フルステージ飼育した個体(下図上段)含め、蛹の斑紋比較をしてみました。
D71K-1855改@35mm(上段5コマ/中・下段6コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月8日(中・下段は6月27日)
前述した背面にある「ハの字」模様(矢印)は安定的に出現する斑紋のようです。また♂と♀で腹端の窄まり方が異なるように見えます。♂の方がより尖っているように思えますが、一般的にシジミチョウ蛹で同様な傾向を示すのか? 管理人は知見不足です。
by fanseab
| 2016-08-02 21:11
| 蝶
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