再びオオミスジ探索(6月20日)
懲りずに2週連続での甲府盆地出撃です。現地5時15分着。ゼフ探索のつもりが、到着直後から雨模様で目論見が外れました。雨が上がると凄い蒸し暑さ。オオミスジの活動も早めに開始することを念頭に探索スタートです。7時過ぎにはもう飛び始めました。予想通り、ウメの株をなめるように滑空する探♀行動全開モードで、全く止まる気配がありません。何箇所かを探索するうち、ウメ畑から外れて繁みに隠れるようにした個体を追跡。ヤマグワでの吸汁シーンを撮影できました。 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
D90-85VR、ISO=400, F9-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時55分
D90-85VR、ISO=400, F9-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時56分
オオミスジについては、これまで吸水シーンの撮影はありますが、吸汁シーンはこれが初めて。この日の遠征で一番美味しい絵が撮れて満足です。ご覧のように、オオミスジはヤマグワの赤い実には見向きもせず、黒く熟した実から吸汁しています。以前、岡山でヒロオビミドリを狙っていた際、ヒオドシチョウがヤマグワから吸汁していたシーンを思い出しました。黒い実は、とてもジューシーなんでしょうね。
この日は、オオミスジの蛹探索もしてみました。およそ70株程度のウメとスモモを丹念に検した結果、何とか、蛹殻を発見できました。
D40-10.5-X1.4TC、ISO=200, F10-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:10時27分
D90-85VR、ISO=200, F9-1/125、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時10分
地上高約2m、正面が東向きに位置しています。隣の枯葉は終令幼虫が食いきって枯らした葉で、蛹を上手くカムフラージュしていると思います。
中身の入った蛹は管理人よりも、♂の方が上手に探し当てることでしょう。羽化直前の♀に数頭の♂が群がるシーンは有名です。実はこの日、このシーンを夢見てウロチョロ彷徨ってみたのですけど、残念ながら出会えませんでした。それにしても休むことなく♀の姿を追いかける♂は健気と言うか、凄いスタミナを感じます。飛びつかれた際は、ヤマグワジュースでエネルギー補給をして飛び出すのでしょう。そんな飛び続けるオオミスジ♂を10.5mm魚眼で切り取った飛翔画像をご紹介しましょう。
D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400, F2.8-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時34分
どんな種類でもカメラに向かって来る「迎え撮り」は迫力が出ると思います。やはりパスト連射に比べて現地での手応え感はデジイチの方が勝るので、止められません。
さて、12時を過ぎると日差しが弱まり、高曇り状態になりました。さすがにオオミスジも活動を一旦休止し、スモモの株に潜り込んで一休み。ここは縦位置広角で狙いました。
D40-10.5-X1.4TC、ISO=400, F9-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:12時24分
今日のオオミスジ探索はここまで。既にボロボロ♂も散見され、とは言え、♀も未だ出ていない中途半端な時期だったかもしれません。狙った♂のベタ閉翅画面は撮れませんでしたが、ヤマグワ吸汁シーンが撮れて満足すべき一日となりました。
実は、現地に到着当初、先週ご紹介したオオムラサキ終令幼虫を探索したところ、前蛹になっていました。
D90-85VR、ISO=200, F8-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時13分
体色は白味がかって、蛹化が近いことを思わせました。現地を撤収する前に、再度確認したところ、無事蛹化しておりました。
D90-85VR、ISO=400, F10-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時58分
幼虫同様、改めて見ると巨大な蛹です。最近はアカボシの蛹を良く見ているので、背面のトゲトゲ感の少ない姿は新鮮に思えますね。蛹期は少なく見積もって2週間でしょうから、羽化は7月4日頃になります。上手く羽化シーンが撮影できれば・・・等と皮算用しながら現地を後にしました。
D90-85VR、ISO=400, F9-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時55分
D90-85VR、ISO=400, F9-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時56分
オオミスジについては、これまで吸水シーンの撮影はありますが、吸汁シーンはこれが初めて。この日の遠征で一番美味しい絵が撮れて満足です。ご覧のように、オオミスジはヤマグワの赤い実には見向きもせず、黒く熟した実から吸汁しています。以前、岡山でヒロオビミドリを狙っていた際、ヒオドシチョウがヤマグワから吸汁していたシーンを思い出しました。黒い実は、とてもジューシーなんでしょうね。
この日は、オオミスジの蛹探索もしてみました。およそ70株程度のウメとスモモを丹念に検した結果、何とか、蛹殻を発見できました。
D40-10.5-X1.4TC、ISO=200, F10-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:10時27分
D90-85VR、ISO=200, F9-1/125、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時10分
地上高約2m、正面が東向きに位置しています。隣の枯葉は終令幼虫が食いきって枯らした葉で、蛹を上手くカムフラージュしていると思います。
中身の入った蛹は管理人よりも、♂の方が上手に探し当てることでしょう。羽化直前の♀に数頭の♂が群がるシーンは有名です。実はこの日、このシーンを夢見てウロチョロ彷徨ってみたのですけど、残念ながら出会えませんでした。それにしても休むことなく♀の姿を追いかける♂は健気と言うか、凄いスタミナを感じます。飛びつかれた際は、ヤマグワジュースでエネルギー補給をして飛び出すのでしょう。そんな飛び続けるオオミスジ♂を10.5mm魚眼で切り取った飛翔画像をご紹介しましょう。
D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400, F2.8-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時34分
どんな種類でもカメラに向かって来る「迎え撮り」は迫力が出ると思います。やはりパスト連射に比べて現地での手応え感はデジイチの方が勝るので、止められません。
さて、12時を過ぎると日差しが弱まり、高曇り状態になりました。さすがにオオミスジも活動を一旦休止し、スモモの株に潜り込んで一休み。ここは縦位置広角で狙いました。
D40-10.5-X1.4TC、ISO=400, F9-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:12時24分
今日のオオミスジ探索はここまで。既にボロボロ♂も散見され、とは言え、♀も未だ出ていない中途半端な時期だったかもしれません。狙った♂のベタ閉翅画面は撮れませんでしたが、ヤマグワ吸汁シーンが撮れて満足すべき一日となりました。
実は、現地に到着当初、先週ご紹介したオオムラサキ終令幼虫を探索したところ、前蛹になっていました。
D90-85VR、ISO=200, F8-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時13分
体色は白味がかって、蛹化が近いことを思わせました。現地を撤収する前に、再度確認したところ、無事蛹化しておりました。
D90-85VR、ISO=400, F10-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時58分
幼虫同様、改めて見ると巨大な蛹です。最近はアカボシの蛹を良く見ているので、背面のトゲトゲ感の少ない姿は新鮮に思えますね。蛹期は少なく見積もって2週間でしょうから、羽化は7月4日頃になります。上手く羽化シーンが撮影できれば・・・等と皮算用しながら現地を後にしました。
by fanseab
| 2010-06-22 23:23
| 蝶
|
Comments(16)
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yoda-1 at 2010-06-23 03:13
同じ日にオオミスジを追ったYODAですが、こうも成果が違うものかと思いました。
やはり蝶撮影の年季の違いを感じてしまいましたが、数々の近接画像素晴らしいです。
オオムラサキの前蛹もそう簡単にフィールドで撮影できるものではないのでしょう。
実際に画像で見るのも初めてのような気がしました。
羽化にうまく巡り会えるといいですね。
やはり蝶撮影の年季の違いを感じてしまいましたが、数々の近接画像素晴らしいです。
オオムラサキの前蛹もそう簡単にフィールドで撮影できるものではないのでしょう。
実際に画像で見るのも初めてのような気がしました。
羽化にうまく巡り会えるといいですね。
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fanseab
at 2010-06-23 07:29
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yoda-1さん、深夜のコメント有難うございます。オオミスジは姿をみるのは簡単ですが、撮影が難しい代表的な種ではないでしょうか?唯一、吸水時が最も楽に撮れると思います。オオムラサキはもちろん、野外でタテハの前蛹を発見するのは、久し振りでした。羽化に立ち会えるかは、運次第でしょうね。
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愛野緑
at 2010-06-23 23:35
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オオミスジの蛹殻なんて、渋いです。枯葉によく似せているのですね。先週なら中身が入っていたかもしれませんね。
オオムラサキは栄養満点の健康優良児ですね。上手く羽化のタイミングが合えば素晴らしいです。
オオムラサキは栄養満点の健康優良児ですね。上手く羽化のタイミングが合えば素晴らしいです。
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fanseab
at 2010-06-24 07:17
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愛野緑さん、何とか蛹殻を発見できました。中腰状態での探索で腰が疲れました(^^; オオムラサキ前蛹の大きさも半端じゃありませんね。何とか羽化シーン撮りたいですけど……。
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6422j-nozomu2 at 2010-06-24 21:20
オオミスジに拘っておられますね。関西ではミスジチョウと言ったところでしょうか。大紫も丸々育ち、いよいよ2週間以内に成虫ですね。また写真の方見せてくださいまし。
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ヘムレン
at 2010-06-24 21:38
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オオミスジいいですね。。桑の吸汁!色合いも綺麗で素晴らしいです。
オオムラサキの前蛹⇒蛹・・・すごいですね。
オオミスジの羽化殻もよく見つけられましたね。さすがです。
桑の実を見つけると、ついつい手が出てしまう小生です(^^;)。。
タッパー持参で行かねば(^^)
オオムラサキの前蛹⇒蛹・・・すごいですね。
オオミスジの羽化殻もよく見つけられましたね。さすがです。
桑の実を見つけると、ついつい手が出てしまう小生です(^^;)。。
タッパー持参で行かねば(^^)
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fanseab
at 2010-06-24 23:06
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ノゾピーさん、ミスジチョウは意外と産地を探すのが大変です。モミジさえあればいる・・・という訳にはいきませんからね。その点、オオミスジは数は少ないけど、食樹が豊富なので、確率的には発見チャンスが多いです。オオムラサキは何とか成虫の良い絵を撮りたいと思っています。
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fanseab
at 2010-06-24 23:08
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ヘムレンさん、ヤマグワの実からの吸汁はビックリして撮影しました。この時は一番鈍感で助かりました。我を忘れる位、甘いんでしょう。確かに人間様にも美味しいようで・・・。羽化殻は比較的早く見つけたのですが、中身が入っているのはやはり難しいです。
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clossiana at 2010-06-26 20:37
そもそもオオミスジの写真は私の印象では殆どが開翅状態だと思います。それですら私はまともに撮れたことがありませんから、この吸汁シーンは凄いと思いました。撮影おめでとう御座います。
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chochoensis
at 2010-06-26 21:33
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fanseabさん、=オオミスジ=吸汁写真・・・素敵ですね・・・いつかこういう写真を撮影したいです・・・素晴らしいです。
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fanseab
at 2010-06-27 23:53
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clossianaさん、オオミスジはコミスジやフタスジチョウのように訪花して吸蜜する・・・パターンがないですね。ですから95%以上は開翅シーンしかないでしょう。小生も閉翅を狙って歩いていても、とにかく飛び続けているので、なかなかチャンスがありません。吸汁や吸水時に、何とかチャンスがありそうなんですが・・・。
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fanseab
at 2010-06-27 23:55
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chochoensisさん、何とか開翅・吸水・飛翔以外のシーンが撮れました。結構ヤマグワは生息地に沢山ありますが、どんなタイミングで吸汁するのか、これからも良く観察してみたいと思います。
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kmkurobe at 2010-06-28 15:44
オオミスジこちらも発生をはじめましたが、おっしゃるようになかなか撮影しにくい蝶ですね。たまたま昨年は羽化直後の個体が数頭いたので割合簡単に撮影できたのですが、今回食樹の↓で頑張っていたのですが、絣もしませんでした。
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fanseab
at 2010-06-28 23:46
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kmkurobeさん、またオオミスジ狙いで安曇野周辺にお邪魔するかもしれません。7月中旬だと♂はもうボロに近いんで、かなり標高を上げねばと思っています。羽化直の個体に出会ってみたいですね。
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maeda
at 2010-07-04 16:50
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fanseab
at 2010-07-04 19:04
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maedaさん、H社の原色日本蝶類生態図鑑Ⅱにはアブラムシからの吸汁の記述はありますが、果実からの吸汁例は提示されていません。少し文献を調査してみますね。