探蝶逍遥記

アカセセリの交尾(8月上旬)

 平地の酷暑から逃れるため、久しぶりに信州の高原地帯へ。最近は出不精になってしまい、今年最初の長野県訪問になります(^^; 狙い目はアカセセリの産卵。以前もチャレンジしておりますが、失敗に終わっています。現地に到着すると、複数のカメラマンが集まっておりました。ここはゴマシジミのポイントでもあり、皆さんゴマを追跡しておられました。偶然、どなたかが「アカセセリが交尾している!」と教えてくれました。背景には穂高連峰が顔を覗かせております。これは絶好の場面。先ずはマクロでパチリ。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60,ISO=200,F8-1/250,撮影時刻:11時57分

 向かって右が♀ですが、角度が悪く、暗く潰れてしまいました。丁度♀の真上に穂高連峰が遠望できますが、焦点深度の関係でボケています。それでは、深度合成で勝負してみよう!とトライしますが、生憎の風で交尾ペアがゆらゆら揺れて合成に失敗。仕方なく、今度はコンデジで広角撮影。
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TG4@7.8mm,ISO=100,F11-1/125,撮影時刻:11時57分

 コンデジの焦点深度の深さのお蔭で、僅かに残雪が確認できます。残雪をくっきり写し、なおかつ交尾ペアにも合焦させるのは至難の業でした。そのうち、ペアの♂♀の配置が逆転してくれたので、広角縦位置でも撮影。
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EM12-Z12,ISO=200,F9-1/640,撮影時刻:12時05分

 山岳遠望はともかく、アカセセリ♂♀の色調差も表現できて、満足。交尾ペア画像では、♂がボロ個体の場合が多いのですが、今回は両者共に完品個体で、助かりました。念のため、山岳遠望風景も貼っておきましょう。
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/1250,-0.3EV、撮影時刻:13時31分

 さて、肝心の産卵シーンは結局観察できず。ホストのヒカゲスゲらしきスゲ類が生えている環境は確認できたものの、やはり暑さとの闘いで集中力がそがれます。何せ最高気温は下界とほぼ同じ34℃!仕方なく、静止個体の画像をパチリ。最初は綺麗な♀。
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EM12-Z60,ISO=200,F4.5-1/640,撮影時刻:17時23分

 夕刻で活動を休止して休眠準備に入った個体でしょう。アカセセリ♀裏面は鶯色を帯びる個体が多いですが、この子は例外的な個体ですね。翌日朝、ほぼ同じ場所で♀を発見。同一個体かもしれません。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=64,F4-1/640,撮影時刻:8時00分

 微妙に開翅してくれました。一方、♂は敏速で直ぐに姿を見失ってしまいます。やっと撮れた個体は結構スレています。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=64,F4-1/640,撮影時刻:11時16分

 この後、場所を変え、別ポイントで♀産卵場面を探索。ここではハギで吸蜜する♂を撮影。
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EM12-Z60(トリミング),ISO=64,F4-1/250,撮影時刻:12時26分

 アングルを変えて撮ろうと思ったら、サッと逃げてしまいました。このポイントはやや草丈が高く、ノイバラも繁茂しているので、探索にも苦労しました。
 なお、最初のポイントでは久しぶりブログ仲間のkさんにお会いできました。また、両ポイントでは撮影仲間のSさん、Mさんともご一緒できました。御三方、色々と有益な情報有難うございました。
# by fanseab | 2018-08-16 21:45 | | Comments(0)

オオムラサキ♀探索(7月下旬)

 毎年、夏はオオムラサキを見るため、山梨県・甲府盆地周辺を逍遥しております。ご存知の通り、今年は全ての種で発生時期が異例に早く、例年なら新鮮個体♀が期待できるこの時期でも擦れている可能性があります。そんな不安を胸に、去年新たに見出したポイントに直行。台場クヌギに近寄ると、早速パタパタと翅音を立てて♂が飛び出しました。この力強い翅音を楽しむために山梨に通っているようなものです。去年の訪問より1週間早いことを差し引いても、個体数が2-3倍多い感覚です。どうやらオオムラサキの当たり年のようです。この日の目的は未だきちんと撮影できていない♀開翅画像の撮影。すぐに♀は見つかりましたが、適当なタイミングで開翅を撮るのに一苦労。先ずは最初のショット。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR,ISO=800,F8-1/800,外部ストロボ,撮影時刻:8時40分

 ストロボを照射した影響で、前翅は見た目と異なる紫色の幻光が出てしまいました。明らかに構造色で、♂同様、♀前翅の鱗粉も構造食を発現するような微細構造を有しているのでしょう。次は紫色幻光が少し緩和されたショット。
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D500-34VR,ISO=800,F8-1/800,外部ストロボ,撮影時刻:8時59分

 左前後翅の色調はほぼ見た目に近づきました。殆どスレ・欠けの無い個体でホッといたしました。さらにバシャバシャ撮影して、ようやく見た目にほぼ近い画像をゲット。
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800,外部ストロボ,撮影時刻:9時37分

 左上の個体は既にボロボロ状態の♂です。ここまでの3カット共にディフューザーを装着していない外部ストロボでの撮影。しかし、殆ど類似したアングルでの撮影にも拘らず、紫色幻光の出現状態は大きく異なります。経験上、アカボシやゴマダラ、オオムラサキ共にディフューザーを単純にかませただけでは、地色の再現は上手く行きません。野外では実現困難なのですが、モノブロックストロボを3方向からスレーブ照射するような大掛かりな仕掛けが無いと自然光同様な拡散光は実現できないと思っていました。しかし、今回の結果は、撮影アングルの工夫で、ディフューザー無しでも地色表現が可能なことを示唆しております。改めてオオムラサキ♀色調表現の難しさを悟ったのでした。
 樹液吸蜜シーンは同じようなカットばかりで飽きてしまいます。運よく二股に分岐した場所に♀が来てくれたので、背景が抜けたスッキリしたショットも撮れました。
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D500-34VR,ISO=800,F8-1/320,外部ストロボ,撮影時刻:9時41分

 ♀は暫く吸汁した後、サッと飛び立って周辺の木陰で休息することが多いです。全開翅休息のシーン。
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D500-34VR(トリミング),ISO=1250,F8-1/800,外部ストロボ,撮影時刻:10時02分

 上手い具合に、ホストのエノキ葉上に止まってくれました。こうした雰囲気は、熱帯アジアのオオイナズマ(Lexias属)を彷彿とさせますね。オオムラサキ♀が、いかにも重たそうに羽ばたく滑空飛翔は、やはり見応えがあります。この日、もちろん♂は既にボロボロ状態の個体が殆どでしたが、奇跡的に綺麗な個体が1頭おりました。
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D500-34VR,ISO=500,F7.1-1/800,撮影時刻:13時47分

 今年は完品個体♂狙いなら、6月下旬頃訪問しなければならなかたのでしょうね。また♀の樹液吸汁シーン撮影中、♂が♀に言い寄ってくる場面もみかけました。
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D500-34VR(トリミング),ISO=800,F8-1/800,外部ストロボ,撮影時刻:8時48分

 中央下の♀に対し、右上の♂が巨大なバルバを露出させて迫ってくるシーン。もちろん「大願成就」はなりませんでした。♂がボロボロだと、このような求愛失敗した♂に余計感情移入してしまいますね(笑)
 この日は昨年までお馴染みにしていた別ポイントでも撮影。こちらは環境の激変で、個体数が激減してしまいました。かろうじて3頭の♂が群れている台場クヌギで♂飛翔シーンを撮影。
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EM12-Z12(トリミング),ISO=200,F5.6-1/250,外部ストロボ、撮影時刻:11時27分
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EM12-Z12(トリミング),ISO=200,F5.6-1/250,外部ストロボ、撮影時刻:11時28分

 ♂の翅裏はクリーム色が脱色して、まるでクヌギ樹肌と同化したかのような色調ですね。やはり♂の飛翔を撮るなら、7月上旬頃訪問しなければなりません。年々甲府盆地の平均気温も上昇傾向にあるのでしょうから、オオムラサキ撮影の適期もこれまでの常識が通用しなくなるかも。。。。この日は♀産卵シーンも期待していたのですが、そちらは期待外れ。樹液吸汁する個体数を観察すると、正午以降、♀が激減していました。恐らくこの時間帯に産卵が行われると睨んで、付近のエノキを見張っていたのですが、酷暑で集中力が続かず、結局産卵シーンは観察できませんでした。来年以降、再チャレンジです。
# by fanseab | 2018-08-07 21:29 | | Comments(2)

アオバセセリ卵の超拡大像(7月下旬)

 アワブキ葉上から見出した未孵化卵を採卵し、拙宅に持ち帰って拡大撮影をしました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-P1442@42mm-P14R(上段20コマ/下段22コマ深度合成+トリミング),ISO=56,F5.6-1/50,外部ストロボ

 直径1.0mm、高さ0.8mmのドーム状。卵を地球儀に見立てた時の経線(縦条)は全20本。緯度線は非常に細かく、仔細に観察すると、連続線ではなく、点刻で形成されています。アオバセセリ亜科(Burara,Hasora,Choaspesなど)の卵は通常、細かい彫刻があって、苦労して拡大撮影をする楽しみが増えますね。

 上記の繊細な彫刻模様は幼虫が孵化した後の卵殻で、より際立ちます。
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深度合成37コマ(その他撮影条件は↑画像と同一)

 黒色繊維状ゴミが付いたのは残念至極。若齢幼虫の糞も周辺に残されたので、こちらは逆に雰囲気が出たように思います。
# by fanseab | 2018-08-01 21:57 | | Comments(2)