探蝶逍遥記

タグ:飛翔 ( 10 ) タグの人気記事

オスグロトモエなど(7月下旬)

 久しぶりに多摩川縁を歩いてみました。29,30の両日でようやく恵みの雨が降りましたが、それまでは日照り状態が続いて地面はカラカラ・・・。セセリ幼虫探索で、イネ科植物を見ても葉が乾燥してカーリングしており、幼虫探索は困難を極めます。ゴソゴソ草叢を歩いている際、急に飛び立った鱗翅類を発見。慎重に接近すると、オスグロトモエ(Spirama retorta)の♀でした。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_16135233.jpg
EM12-Z60、ISO=64、F3.5-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:14時46分

 真紅の裏面をプロキャプチャーモードで撮ろうと画策したのですが、ボヤボヤしている内に草叢に隠れてジ・エンド。蛾類も相当に敏感なので手こずりますね。
 少し暗い草叢でヒメジャノメの交尾ペアを発見。
f0090680_16141216.jpg
EM12-Z60、ISO=200、F3.5-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:15時02分

 そう言えば第2化の季節でした。ヒメジャノメ交尾ペアの撮影はこれが二回目。今回は葉被り無く撮れて満足しています。河原の遊歩道は殆ど湿り気がありません。そんな足元から褐色型トノサマバッタが飛び立ちました。慎重に接近して前方から顔面を接近戦で狙いました。
f0090680_16144367.jpg
EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=64、F8-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:15時02分

 身じろぎもせず、良い子状態だったので深度合成で撮らせてくれました。乾燥した河原で生きているこの子にとっては、熱中症とも無縁なのでしょうね。でもトノサマバッタはやはり緑色型の方が恰好エエですね。
 クズの草叢上で急にアゲハの求愛飛翔がスタート。残念ながら広角レンズの持ち合わせがなく、仕方なく60mmマクロで飛翔撮影。
f0090680_16161832.jpg
EM12-Z60(トリミング)、ISO=640、F5.6-1/3200、撮影時刻:15時25分

 ♂が♀を先導するパターン。♂の閉翅と♀の開翅が丁度シンクロして面白い絵になりました。この求愛シーン、結構持続時間が長かっただけに広角の持ち合わせが無かったことを悔やみました。フィールドでは想定外の場面に時々遭遇します。やはり広角レンズとセットでお散歩撮影に挑むべきでした(^^;
by fanseab | 2017-07-30 20:06 | | Comments(2)

渓谷で出会った蝶(7月上旬)

 フタスジの産卵を追跡していた場所は標高1300m超の渓谷沿いでした。到着してすぐに足元の草地から飛び立ったのは何と、ウスバシロチョウ。これはカメラに収めることはできませんでしたが、このポイントで出会った蝶をご紹介しておきましょう。
 最初はミスジチョウ。路上での吸水・樹冠で探♀飛翔をする♂を沢山みかけました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_9204939.jpg
EM12-Z60(トリミング)、ISO=500、F6.3-1/3200、撮影時刻:10時10分

 探♀時の飛翔速度はフタスジとは比較にならないほど、敏速です。お次はシータテハ。
f0090680_9212538.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:9時00分
f0090680_9214577.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:9時02分

 本種に出会うのは久しぶりでした。ヒョウモン類は殆どみかけず。アサギマダラは丁度産卵のタイミングだったようです。
f0090680_9221228.jpg
EM12-Z60(トリミング)、ISO=640、F6.3-1/3200、撮影時刻:9時59分

 背景にホストのイケマらしき姿も写っております。もう少し真剣に探せば卵・幼虫も見つかったかもしれません。ただ、フタスジ産卵に注力した関係でそこまで手が回りませんでした。
 半木蔭の草地を歩いていると、足元からパタパタとジャノメチョウ類が飛び立ちました。しかし、高さ30cmまで達しないうちに、すぐ草地に落下。何と、羽化直のウラジャノメ♀でした。
f0090680_9223665.jpg
EM12-Z60、ISO=200、F5.6-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:9時48分
f0090680_9224580.jpg
EM12-Z60、ISO=200、F5.6-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:9時50分

 新鮮なウラジャノメを撮影したのはデジタルにしてから初めて。しかも♀と認識して撮るのも初めてでした。この子、本当に羽化して時間が経過しておらず、飛ぶ練習中だった様子。この♀を撮ってから改めて気が付いたのですが、フタスジチョウの周辺を擦れたヒカゲチョウが舞っておりました。未だ夕方でもないのに何で♂が飛び回っているのだろう。。。そう、彼らはウラジャノメ♂だったのです。彼らの探♀行動も結構しつこく、樹木の周囲を舐めるように探して飛んでおりました。

 渓谷沿いの草地にはヒメキマダラセセリが多産しています。ウツギで吸蜜を繰り返す姿が目立ちました。
f0090680_9232587.jpg
EM12-Z60(トリミング)、ISO=640、F6.3-1/3200、撮影時刻:9時32分
f0090680_9233551.jpg
EM12-Z60(トリミング)、ISO=200、F5.6-1/200、撮影時刻:11時24分

 今回新鮮なシータテハを観察できたものの、この時期、山梨の山域で定番のクジャクチョウを全く見ることができませんでした。最近、発刊された日本チョウ類保全協会の機関誌、「チョウの舞う自然:24号」で、海野和男さんが、本種について解説されております。それによると、小諸周辺で2015年10月以降、クジャクを一切撮影できていないのだそうです。鹿の食害が原因なのか不明ですが、クジャクチョウが絶滅危惧種の仲間入りなんて、想像もできません。早い復活を期待したいものです。

 さて、遠征の帰路、下界に降りると猛烈な暑さが車内に籠って汗ダクダク(^^; この時期、冷涼な高標高地での撮影は体に優しく感じました。
by fanseab | 2017-07-15 20:25 | | Comments(2)

クロアゲハの求愛飛翔(6月下旬)

 先日、ヒカゲチョウの占有飛翔を撮影中、産卵行動中と思われるクロアゲハ♀が暗い林床に出現。その姿を目で追っていると、突然♂も現れて直ぐに、求愛飛翔が始まりました。目線より下の空間でスタートしたので、慌てて広角で撮影開始。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_17291038.jpg
EM12-Z12(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/80、外部ストロボ、撮影時刻:15時47分20秒

 少し、シャッター速度が遅すぎました。向こう側の♂が手前の♀を先導するパターンになっております。シャッター速度を早めに設定し直した頃、徐々にペアは上昇に転じました。
f0090680_1729316.jpg
EM12-Z12(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:15時47分43秒

 今度は順番が逆になり、アザマネザサに止まっている♀(右)の後ろ側から♂(左)が迫っています。その僅か1秒後、今度はもう一度、順番が入れ替わっておりました(右下が♂)。
f0090680_17295153.jpg
EM12-Z12(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:15時47分44秒

 背景はこの辺りでは珍しいクヌギの大木です。次第に上昇して、広角レンズではそろそろ追跡できない高さに移動しました。
f0090680_17301031.jpg
EM12-Z12(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:15時48分19秒

 ♂のすぐ後ろに重なるように♀が飛んでおります。このショットの直後、急に♀が猛スピードで左方向に逃走、慌てて♂も続きましたが、視界から消え、その後の状況は把握できませんでした。求愛飛翔の持続時間は約1分30秒。モンキチョウ等シロチョウ類に比較して黒系アゲハの求愛シーンは暗い環境で続くので、観察も撮影も難易度が高いですね。今回の撮影で確認してみると、一見単調な求愛飛翔シーンですが、飛翔中の♂♀の順番は結構な頻度で交替していることが分かりました。
by fanseab | 2017-07-02 21:32 | | Comments(4)

ヒカゲチョウの占有飛翔(6月中・下旬)

 多摩川縁の河川敷は基本オープンランドで、まとまった森林は多くありません。それでも拙宅から程近い場所に、野球・サッカー用両グラウンドに挟まれた緑濃いスポットがあります。二つのグラウンドの境界線に100m程の通路があって、両脇のフェンスには夏場クズが生い茂り、真夏でも薄暗く、涼しさを提供してくれます。フェンス下はアザマネザサの林床環境で、ヒカゲチョウ達の絶好の住処になっております。彼ら第1化♂の最盛期に、この通路で暫く遊んで(遊ばれて?)みました。
 ヒカゲチョウ♂の占有空間巾は、上記通路の幅に一致し、ほぼ2m。空間長さは7~8m位。午後3時頃から、高さ1.5m程の位置に静止し、占有空間を4-5回、回遊パトロール飛翔をしています。占有場所に静止している♂の姿です。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_2039177.jpg
EM12-Z12,ISO=400、F6.3-1/50、外部ストロボ、撮影時刻:15時58分(6月下旬)
f0090680_20393793.jpg
EM12-Z12,ISO=320、F6.3-1/30、外部ストロボ、撮影時刻:16時13分(6月下旬)

 このように、通路の両脇に陣取って、門番のように管理人を見張っている感じです。上記した回遊飛翔の様子を何とか表現してみようと、2日間、(APS一眼+広角レンズ+外部ストロボ)の組合せで、合計1300ショット乱射してみました。その結果、何とか記事にアップできるショットが10枚ほど得られたので、ご紹介したいと思います。最初は、カメラマンに向かって突進して来る瞬間。
f0090680_2040589.jpg
D500-20(トリミング),ISO=500、F11-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時04分(6月中旬)

 やや前ピンですが、迫力があります。この画像を撮った直後、向かって左側に舵を切った瞬間の画像がこちら。
f0090680_20402710.jpg
D500-20(トリミング),ISO=500、F11-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時04分(6月中旬)

 今回撮影した中でのベストショットになりました。次は、静止場所から飛び立つ瞬間の画像。
f0090680_20404561.jpg
D500-20(トリミング),ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時54分(6月中旬)

 明るい環境なら、オリンパスのEM1-MarkⅡに搭載されているプロキャプチャーモードで、いとも簡単に撮れますが、ここではド根性入れて初めて可能な?『手動キャプチャーモード』で撮影できました(^^;

 ♂が占有する空間の境界線上では、当然♂同士のバトルが起きます。絡んだ直後に卍状態になりますが、ゼフと異なり、卍は直ぐに上昇に転じ、決して再下降してきません。従って、♂同士の絡みを写し込むには、結構ハードルが高い作業となります。何とか撮れた2コマをご紹介しましょう。
f0090680_20412362.jpg
D500-20(トリミング),ISO=500、F11-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時01分(6月中旬)
f0090680_20413723.jpg
D500-20(トリミング),ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時01分(6月中旬)

 1400コマ近く乱射していると、時には思わぬ場面に遭遇します。藪から飛び出してきた個体はやけにデカく、アララと思って確認すると、何と交尾ペアでした!
f0090680_20415417.jpg
D500-20(トリミング),ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時32分(6月中旬)

 交尾飛翔形式は、←♀+♂。管理人初体験の本種交尾飛翔画像になりました。フィールド歩きで、このようなご褒美が貰えると嬉しいものです。
by fanseab | 2017-06-21 21:33 | | Comments(0)

ミドリシジミの卍飛翔(6月上旬)

 昨年もミドリの卍にトライしましたが、上手く撮れておりません。今回はリベンジマッチ。気合を入れて2日間連続で川崎市内のポイントへ。閉翅・開翅は一切無視して、ひたすら卍飛翔開始時刻まで待機します。初日は16時頃からスタート。しかし、卍に気が付くのが遅く、更に置きピン設定値と実感覚にズレがあり、ピンボケの連続(^^; 17時頃からは卍形成ペアの数が増加しますが、一方、目線付近以下まで降下してくれるペアの数は逆に減少し、苦労させられます。それでも2日間粘ったせいで、何とか昨年よりまともな画像をゲットすることができました。最初は今回撮影分のベストショット。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_14173528.jpg
D71K-20,ISO=500、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時28分

 2頭のピントがまずまずで、両者共に金緑色の輝きを出すことができました。次はセカンドベスト。
f0090680_14175390.jpg
D71K-20,ISO=500、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時32分

 背景のハンノキ林が写って、環境描写としてはベスト。3枚目は1枚目の直前に撮ったコマ。
f0090680_1418689.jpg
D71K-20(トリミング),ISO=500、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時28分

 両個体が各々裏面と表翅の組合せでは、双方にピントを合わせるのが難しいですね。裏面の個体(手前)はジャスピンですが、向こう側は明らかに前ピンです。4枚目は緑色の輝きとしてのベストショット。
f0090680_169963.jpg
D71K-20(トリミング),ISO=500、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時28分

 左下個体のメタリックな輝きとピントはベストの出来栄え。卍の相手は画面右上端にかろうじて写っております。もう少し右上個体が左下個体に接近しておれば、より迫力が出たと思います。5枚目は4枚目撮影直後のコマ。
f0090680_14184398.jpg
D71K-20(トリミング),ISO=500、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時28分

 1頭のみしか写っておりませんが、翅を打ち下ろした瞬間の絵は動感が増して好きですね。今回は久しぶりの「APS一眼+広角」の組合せでの撮影。やはりマイクロフォーサーズ超高速連射法に比較すると、トリミング時の粒状性荒れが目立たず、当面この手法を手放す訳にはいきません。
 なお、2日目には撮影仲間のGarudaさんもお見えになっていて、暫し蝶談義をしながら一緒に楽しく撮影できました。Garudaさん、色々と有難うございました。
by fanseab | 2016-06-15 20:33 | | Comments(2)

ダイミョウセセリの産卵(5月下旬)

 ウスバシロ産卵シーン現場で同時にダイミョウセセリ第1化♀も産卵しておりましたので、狙ってみました。最初は♀の飛翔シーン。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_1149671.jpg
GX7-Z12,ISO=400、F5-1/3200、撮影時刻:11時46分

 ダイミョウ♂の占有飛翔はスピードが速いので結構難しい対象です。ただ、♀のホスト探索→産卵の際は、ホバリングをするので、かなり楽です。ここでは思い切って置きピン20cmでトライし、迫力が出ました。母蝶の背景にヤマノイモ属の茎と若葉が写っており、母蝶の右上葉上には既に産卵された1卵が確認できます。

 産卵シーンは数回チャンスがありました。最初は茎上に産んだ珍しい場面。
f0090680_114938100.jpg
D71K-85VR,ISO=400、F10-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時36分
f0090680_114947100.jpg
D71K-85VR,ISO=400、F10-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時36分

 これまで管理人はダイミョウの産卵は何度も観察しておりますが、葉上ではなく、茎に産み付けたのは初体験です。若葉が未だ少ない状態の株だと、茎に産まざるを得ない場合も多いのでしょう。茎上に産まれた卵の拡大像です。
f0090680_1150822.jpg
TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング)、ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時53分

 母蝶腹端の毛で隠蔽工作された状況がよく分かります。↑の飛翔画像に写っている1卵の横に母蝶がもう1卵産み付けました。その拡大像がこちら。
f0090680_11502715.jpg
TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング)、ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時49分

 画面向こう側の卵が新規に産み付けられたもの。結果的に2卵塊の様相を呈しています。このようなダイミョウの卵塊も今回初めて確認しました。この場合、先に孵化した初齢幼虫がこの葉で巣を造り、後で孵化した子は、巣作りの葉を求めてウロチョロしなければなりませんね。
 2個目の卵を産み付けるまでの様子を動画にまとめてみました。下記youtube動画でどうぞ。画面中央の再生マーク(3角印)をクリックすると再生がスタート。再生後、画面右下の「youtube」ボタンを押すと、youtubeサイト上での大画面再生が可能です。



 動画の前半は産卵する葉に着陸するまでを40コマ/秒で高速連射した絵をスライドショー化したもの、後半は動画で、最後に2卵塊の拡大像でまとめております。12mm広角レンズで高速連射した後、そのまま動画撮影に移行しています。腹端をグルグル回しながら隠蔽工作する様子はやはり広角ではちょっと分かり難いですね。できれば、60mmマクロで描写すべきでした。これは次回以降の宿題です。
by fanseab | 2016-06-13 20:15 | | Comments(4)

ミドリシジミの産卵・飛翔など(6月上旬)

 ウラナミアカシジミの産卵シーン撮影目的に川崎市内の里山公園に出向きました。「産卵時間帯は午後」と目鼻を付けて、ノンビリと出動。クヌギの幼木が多数ある斜面がポイントと睨んで張り込みますが、ウラナミアカは木蔭や下草でお休み状態。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_2155511.jpg
GX7-Z12、ISO=400、F9-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:14時30分

 結局、12時過ぎから18時までウロチョロしたものの、空振りに終わりました。昨年に引き続き空しく敗退。いつ産卵のトリガーがかかるのか?兆しが見えないと辛いものがあります。
 この日は丁度ミドリシジミ発生のピークでしたので、♀の挙動にも注目。ミドリシジミの産卵シーンは一昨年に初めて撮影(外部リンクしておりますので、今回は少し余裕があります。
 前回同様14時過ぎ頃からポツポツ♀がハンノキの幹を訪れ、頭部を下にして、伝い歩きで上から下へ降下しながら、産卵をしていきます。必ず上から下であって、逆はありません。一方、夏眠明けのメスグロヒョウモンは必ず幹の下から上へ飛びながら産卵して行き、逆は有りえません。種間毎に習性が異なるのは面白いですね。光線状態も良かったので、粘った末、「縁毛ブルー幻光産卵シーン」を撮影できました。
f0090680_21345159.jpg
D71K-34VR、ISO=400、F10-1/400、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時26分

 シジミチョウ産卵シーンで「縁毛幻光」まで捉えたのは初体験。これは嬉しい画像になりました。この日の♀は腹を曲げるそぶりも少なく、本当に「産卵シーン」と言い切れる画像を撮った自信がありませんでしたが、次は確実に産卵シーンと言えるものでした。
f0090680_21355446.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F10-1/250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時47分37秒(左下囲みは同42秒)

 左下囲み矢印先に産卵直後の卵(緑色)が確認できます。この母蝶は腹端を曲げてから凡そ10秒要してようやく1卵を産み付けておりました。産卵時間帯は14~15時半頃が中心ですが、♂の乱舞がスタートする頃に産卵している個体もおりました。
f0090680_21361148.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/125、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時55分

 管理人が観察した中では一番遅い事例でしょう。母蝶の左側(矢印)に既に産み付けられた卵が確認できます。卵の拡大像もコンデジで撮影。
f0090680_21362366.jpg
TG2@18mm、ISO=400、F14-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時04分

 卵塊の最大数は3。未だ少な目で、もう少し後に更に産み足されていくのでしょう。
さて、♂のテリ張りは通常梢の高い位置で撮影に苦労しますが、この日は目線以下の低い場所でテリ張りする個体も多く、助かりました。しかし、個体数も多いので、折角翅を開いても、ちょっかいを出されてすぐに追尾発進するのも厄介な問題。最初はストロボ使用で。
f0090680_21364079.jpg
D71K-34VR、ISO=640、F11-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時07分

 続いて同じ個体をノンストロボで。
f0090680_21365437.jpg
D71K-34VR、ISO=640、F11-1/250、-1.0EV、撮影時刻:17時07分

 やはりストロボの有無で干渉色の出方や雰囲気が相当異なります。次はストロボ未使用で別のアングルから。
f0090680_21373814.jpg
D71K-34VR、ISO=640、F11-1/125、-0.3EV、撮影時刻:17時11分

 翅の輝きもブルー、背景もブルーに染まったので結構面白い絵に仕上がりました。♂テリ張りに注力した日は卍飛翔する♂が多数おりましたが、生憎その日は広角飛翔システムの持ち合わせが無く、日を改めて卍狙いで現地を訪問。しかし皮肉なもので、卍狙いで行くと今度は気温・照度の関係か、卍が殆ど成立せず、地表近くで卍を捉えるチャンスがありません。それでも何とか頑張って撮ったのがこれ。
f0090680_2138396.jpg
D71K-20(ノートリ)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時33分

 ノートリでいい塩梅の構図に収まったものの、明らかなピンボケ。最近古典的広角飛翔を真面目に撮影していないツケが一気に出たような(^^; ようやくジャスピンのコマが得られたと思ったら・・・。
f0090680_21385393.jpg
D71K-20(トリミング)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時55分

 今度は上の個体がボロボロで見栄えがしません。トホホ・・・でした。卍のチャンスが少ないのでハンノキの梢を探♀飛翔する♂に狙いを変えて撮影。こちらは飛翔速度がかなり低下するため置きピン位置に捕捉しやすく、歩留りは結構良かったです。
f0090680_21561775.jpg
D71K-20(ノートリ)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:18時04分
f0090680_21563138.jpg
D71K-20(ノートリ)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:18時05分

 ウラナミアカ産卵シーン撮影は次なる宿題になったものの、ミドリシジミの輝きを十分に楽しむことができました。なお撮影当日は多数のカメラマンの方が終結しており、特に撮影仲間のIさん、theclaさんとは楽しい蝶談義をさせて頂きました。またどこかでお会いしましょう。
by fanseab | 2015-06-10 23:15 | | Comments(6)

ウスバシロチョウの飛翔(5月上旬)

 皐月晴れのこの日、東京都下の谷戸で撮影。主目的の2種はどうも成果が上がらず、ガックリ。手ぶらで帰るのも何なので、20分ほどウスバシロチョウを追いかけてみました。この日はバシロ目当てのカメラマンも多く、背景に意図せず、カメラマンの姿も入り込んで、いい感じの仕上がりになりました。

 最初は女性カメラマン背景のショット。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_2044843.jpg
GX7-10.5(トリミング)、ISO=500、F8相当-1/2500、撮影時刻:9時40分

 静止狙いのカメラマンを嘲笑うかのように♂は探♀飛翔真っ最中。次いで逆光ショット。
f0090680_20442976.jpg
GX7-10.5、ISO=640、F8相当-1/2500、撮影時刻:9時45分

 休耕田での野菜栽培風景が背景に入りました。次は縦位置。縦位置で構えた場合は水平が狂うことが多いのですけど、この時はほぼ完ぺきな構図に仕上がりました。
f0090680_20444670.jpg
GX7-10.5、ISO=640、F8相当-1/2500、撮影時刻:9時45分

 丁度ハルジオンが咲く頃、計ったようにウスバシロが出現します。開花時期と蝶の発生時期がこれほど見事にシンクロしている事例は知りません。そこでハルジオン群落を通過する個体を狙いますが、カメラマンに驚くことが多く、なかなか思い通りの絵になりません。やっと仕留めたのが次のショット。
f0090680_20453548.jpg
GX7-10.5、ISO=640、F8相当-1/2500、撮影時刻:9時55分

 お次はこの日のベストショット。ハルジオン群落、カメラマン(意図した作画にあらず)が上手くバランス良く配置されました。
f0090680_2056166.jpg
GX7-10.5、ISO=500、F8相当-1/4000、撮影時刻:9時58分

 最後は整備された畝を背景に飛ぶウスバシロ。ここにも長玉持参のカメラマンが入り込みました。
f0090680_2047150.jpg
GX7-10.5(トリミング)、ISO=500、F8相当-1/4000、撮影時刻:9時59分

 僅か20分ほどの滞在でしたが、40コマ/秒の高速連射のお蔭で、結構歩留り良く撮れたように思います。カメラの技術進歩で、走り疲れせずに飛翔が撮影できるのは有難いことですね。
by fanseab | 2015-05-08 22:19 | | Comments(6)

ホシミスジの交尾(7月上旬)

 ヒメシロの産卵撮影前に立ち寄った草地にシモツケ群落があり、恐らくホシミスジがいるのではないか?と思ってウロチョロすると、程なく数頭の個体が舞いあがりました。気温の上昇と共に数を増し、全体では10頭ほど確認することができました。蛹や終齢幼虫もいるかもしれないと思い、枝先を仔細にチェックしていくと、何と交尾ペアが鎮座しておりました。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_20265697.jpg
D71K-85VR、ISO=400、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時36分

 上が♀。Neptis属の交尾画像はオオミスジに次いで2番目。ホシミスジは初体験。因みに普通種のコミスジは未撮影だったと思います。交尾ペアがいれば、必ず♂がちょっかいを出しに来ます。魚露目でその場面をパチリ。
f0090680_20273637.jpg
TG2@18mm-gy8、ISO=250、F18-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:8時44分

 TG2と魚露目の組合せは周辺のボケが少ないので、縦位置構図でも像破綻が少なく重宝します。♂が去った後で、♀が開翅した瞬間を広角で。
f0090680_2029946.jpg
TG2@4.5mm、ISO=400、F8-1/320、+0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:8時48分

 この日は♀の羽化ラッシュだったらしく、新鮮な個体が目立ちました。かつて真剣に写したフィールド図鑑用開翅アングルで一枚。
f0090680_20292639.jpg
D71K-85VR、ISO=500、F6.3-1/320、-0.7EV、撮影時刻:9時09分

 縁毛は完璧ですが、右前翅に多少の傷がありました。どんなNeptisでも♀はサイズがデカい分、風格がありますね。ここでは先ほどの交尾ペアとは別のペアも見出しました。この日は交尾ラッシュでもあった訳です。そのペアを無理やり飛ばして交尾飛翔を撮りました。
f0090680_20301117.jpg
GX7-10.5(トリミング)、ISO=640、F4-1/3200、撮影時刻:9時05分

 ホストのシモツケから離れないで飛んでおります。飛翔パターンは←♀+♂です。次いで40コマ/秒で連射撮影した連続する4コマをGIF動画にしてみました。撮影間隔は250msec.です。
f0090680_2030254.gif
GX7-10.5(トリミング+4コマGIF動画合成)、ISO=640、F4-1/3200、撮影時刻:9時05分

 40コマ/秒連射のお蔭で、GIF動画での羽ばたきも比較的スムーズに表現されております。ご覧の通り、♂は交尾中、ずっと頭を下にしている訳で、交尾飛翔中もこんな態勢で♀に導かれるままに翅を羽ばたくことなく、じっと我慢しています。交尾は最低でも2時間近くは持続するのですから、人間だったら頭に血が逆流してフラフラになるでしょうね。♀にさんざんアタックしてフラれ、ようやく「大願成就」して♀と交尾完了しても、♂は苦難の姿勢を強いられる訳です。国民的映画、寅●郎シリーズに譬えれば、「男はつらいよ、交尾大願成就編」ってとこでしょうか。
 さて、この日はできればホシミスジ産卵シーンも狙いたい所ですが、時間的な制約もありましたので、後ろ髪を引かれつつ、ヒメシロポイントへ向かいました。次回は更に時計を巻戻して、朝一番に訪問したコヒョウモンモドキについてアップいたしましょう。
by fanseab | 2014-07-12 20:32 | | Comments(2)

ウスバシロチョウの産卵・交尾など(5月中旬)

 ウスバシロの産卵狙いで、東京都下の谷戸へ出撃。ゴールデンウイーク前半戦から既に♂が飛び始めていることは確認済ですので、♀狙いには丁度良いとの判断です。現地に出向くとムチャ多数の♂が飛翔しております。昨年は個体数が激減していたので、心配しておりましたが、ここ数年で最も豊作の年と思われ、一安心。♂は見向きもしないで、ひたすら♀探索。原則、白色鱗粉少な目が♀の特徴ですが、中には♂同様白い個体もいて、騙されます。ようやく黄色味を帯びた♀を発見。フワフワ飛びながら、突然ストンと落ちるように草叢に降下します。これが産卵行動開始のシグナルです。落下後、ガサゴソ草叢の中を動き回り、枯葉や枯茎の類を見つけると前脚で確認作業を行っていきます。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_21383716.jpg
D71K-85VR、ISO=200、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時28分

 残念ながらこの枯葉は好みでないようで、パスしていきました。その直後、今度は草丈の高い草本(恐らくキンポウゲ科のタガラシ)の根際に潜り込み産卵です!
f0090680_21385929.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時30分

 しかし、露出を間違え大幅アンダー。おまけに葉被りで酷い画像ですが、腹部を曲げている産卵ポーズが何とか写せた証拠画像です(^^; 産卵場所の全景がこちら。
f0090680_21392044.jpg
D71K-85VR、ISO=200、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:10時28分

 矢印で示した根際の枯れたスギの蕾上に3卵産んでおりました。卵の拡大像も撮影。
f0090680_21395343.jpg
GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段のみ2コマ深度合成)、ISO=640、F20-1/125、LEDライト、撮影時刻:13時46分

 照明方法の差でかなり様相が異なるものの、表面は他のアゲハチョウとはまるで異なり、シジミチョウの卵を連想させる細かな表面模様が特徴的です。直径も1.51mmで、ナガサキアゲハと同等の巨大なサイズ。なお、この撮影はミラーレス用に新たにレンズ系を改良した超拡大撮影システムを用いました。手法の詳細は別途記事でご紹介したいと思います。産卵直後はピンク色で、直ぐにご覧のようなクリーム色に変化します。更に時間が経過すると白色に変わり、越冬状態でも同じ色相のはずです。

 この後、2時間近く♀を追跡しました。しかし、草叢に潜入するシーンは目撃するものの、肝心の産卵挙動には至らないケースのみで、結局↑の画像以外は撮影できませんでした。とにかく産卵場所として日陰を好むのと、草叢に潜入する産卵スタイルなので、撮影はアゲハチョウ科の中でも極めて難しい部類に属すると思います。いずれ再撮影にチャレンジしなければなりません。同じParnassiusでも大雪山で観察したウスバキチョウは燦々と陽が降り注ぐ露岩上に産み付けるので、よほど撮影は楽だと思いました。
※以前撮影に成功したウスバシロ♀の産卵シーンは こちら(外部リンク)

 ♀を追跡しながら、♂の飛翔も撮影。風薫る五月晴れの空の下、フワフワ飛ぶウスバシロは無性に飛翔を撮りたくなる対象ですね。
f0090680_21404538.jpg
GX7-10.5(ノートリ)、ISO=200、F4.5-1/3200、撮影時刻:10時14分
f0090680_2140564.jpg
GX7-10.5(トリミング)、ISO=200、F5.6-1/3200、撮影時刻:10時14分
f0090680_2141471.jpg
GX7-10.5(トリミング)、ISO=200、F5.6-1/3200、撮影時刻:10時20分

 いずれも40コマ/秒連射によるもので、操作法にも慣れてきたので、戦力になってきました。1枚目のようにノートリで撮影できれば画質はなかなかのものです。3枚目は♀の飛翔。♀の飛翔画像はこれまでの画像ストックの中になかったので、これは嬉しい絵になりました。定番のハルジオン吸蜜シーンも撮影。
f0090680_21412527.jpg
D71K-85VR、ISO=200、F8-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:11時24分

 さて、♀を追跡中、フト地面を見るとバタバタしているウスバシロを発見。団子状態になっている求愛中の2頭の♂と♀(中央左上)でした。
f0090680_21414013.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分

 そのうち、1頭の♂は諦めて飛び去り、交尾成立。♂がバルバを引っ掛ける直前のシーンです。
f0090680_21415652.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分

 交尾中の姿(上が♀)をTG2に魚露目を付けて撮影。
f0090680_21421176.jpg
TG2@18mm-gy8、ISO=400、F18-1/100、内蔵ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:13時12分

 他のブログ仲間の画像から期待しておりましたが、魚露目との相性は良好のようです。♀の左後翅には赤褐色の小斑点が付いております。恐らく羽化後に放つ赤褐色の蛹便が付着したのでしょう。羽化直に♂に襲われてもがいている最中に蛹便が翅を汚したと推察されます。読者の方はご存知の通り、ウスバシロの♀腹端には交尾後、♂の分泌物質により交尾栓(スフラギス)が形成されます。ここで交尾後36分および99分後の結合部(下が♂)を比較してみました。
f0090680_2142456.jpg
D71K-85VR(トリミング+画像合成)、ISO=400、F8~11-1/320~1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時12分および14時15分

 36分後には何もついておりません。交尾時間が2時間だとして、後半戦から♂が分泌を始めるのでしょうか?次回チャンスがあればスフラギス形成の詳細過程を連続撮影したいものです。ご覧のようにスフラギスは形成直後、半透明の寒天細工のような風合いをしております。これが継時的に白色→褐色→黒色に変化していくのですね。スフラギスがほぼ白色の個体も追跡しましたが、産卵挙動を行ったものは皆無でした。ある程度スフラギスが黒化した個体でないと、産卵行動をスタートできないのかもしれません。なお、この日、現地では保全協会でお馴染みの撮影仲間、Mさんも訪問されておりました。時間の経過も忘れてMさんと蝶談義をしながらの撮影を楽しみました。
by fanseab | 2014-05-14 21:46 | | Comments(4)