探蝶逍遥記

初冬のアオスジアゲハ幼虫

 11月25日付の記事で、ヒタヒタと忍び寄る冬を迎えながら、懸命に命を繋いでいるアオスジアゲハの2-3齢幼虫をご紹介しました。さて、その後の状況をご紹介しておきましょう。最初は記事内で「兄弟」と形容した、寄り添っていた2頭の状況。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-P8,ISO=200、F11-1/20、外部ストロボ、撮影時刻:14時23分(12月上旬)

 葉上には1頭のみ。兄?それとも弟? 相方は食草を探して何処へ? 葉上に残ったこの子も何となく「皮膚の張り」がありません。日中も日陰の時間帯が長く、温度が上がらないのが原因なのでしょう。続いて、リスク回避目的で、この場所から移動させた3頭の動向。
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GX7-P8,ISO=200、F10-1/60、外部ストロボ、撮影時刻:14時26分(12月上旬)
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GX7-P8,ISO=200、F10-1/60、外部ストロボ、撮影時刻:14時32分(12月上旬)
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GX7-P8,ISO=200、F14-1/125、外部ストロボ、撮影時刻:14時37分(12月上旬)

 3頭共に日照を確保して、「お肌の艶」もまずまずのようで。。。。順調にしかし、ゆっくりとした成長を続けておりました。特に3枚目の個体は最も発育が良さそうです。いずれも餌の葉には不足することはないでしょう。ただ、蛹化まで辿りつけるか、厳しい状況に変わりありません。
# by fanseab | 2016-12-15 21:38 | | Comments(0)

ウラギンシジミの越冬態様(12月上旬)

 12月に入って、陽射しが恋しくなる寒さになりました。近所をブラブラしながら越冬中のウラギンシジミ探し。最初に見つけたのは定番の常緑樹葉裏。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-P8,ISO=320、F13-1/25、外部ストロボ、撮影時刻:14時09分

 葉はアオキのようです。翅面は北西方向を向いていて、午後のみ陽射しを受ける配置。画面左側は広大なお屋敷で、アオキのすぐ横には背の高い物置小屋があるため、北風を完全にシャットアウトできる理想的な環境です。流石、ウラギンシジミはお目が高い!冬眠にベストな環境を選んでおります。
 次に多摩川沿いをブラブラしている時、黄色く色づいたエノキに何やら光る物体を発見。初体験のエノキ葉上のウラギンでした。
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GX7-P8,ISO=320、F13-1/40、外部ストロボ、撮影時刻:14時52分

 既に落葉がスタートしているエノキなのに、必死に葉にしがみついていても仕方ないのに、どうして?・・・・って思います。反対側に回って撮影してみました。
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GX7-P8,ISO=320、F13-1/60、外部ストロボ、撮影時刻:14時56分

 やはり、銀白色の裏面は大変目立ちます。画面をよく見るとカゲロウも2頭翅を休めております。右側が南なので、葉裏で暖をとっているのでしょう。もう少し左側に寄っても撮影。
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GX7-P8,ISO=320、F13-1/60、外部ストロボ、撮影時刻:14時56分

 ウラギンの姿にご注目下さい。ややこしい立ち位置を取っております。通常葉面に垂直にぶら下がる格好で越冬しますが、この子は葉面にほぼ平行な配置で静止しております。恐らく翅面に日光をほぼ垂直に当たるように調整しているように思います。まるで春先のモンキチョウが取るような、傾斜日光浴スタイル。こんな姿は見るのは初めてでした。もちろん、ここは仮の塒で、エノキが落葉したら新たな塒を探さねばなりません。手間暇かかる越冬準備をする個体もいるものですね。
# by fanseab | 2016-12-12 20:48 | | Comments(2)

モンキチョウの飼育メモ

 近所で観察できるシロチョウ科普通種で、唯一飼育未経験のモンキチョウにトライしてみました。食草は全てアカツメクサを使用。8月21日に採卵(産卵日不明)。24日に孵化。初齢幼虫の姿です。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-1855改@55mm(2コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/320、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:8月24日

 体長は2.4mm。頭殻は黒褐色。幼虫の食痕もアップしておきましょう。
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TG4@18mm(自動深度合成),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日:8月25日

 葉の表面を削るように食べる、「なめ食い」形式の食痕ですね。葉脈の中央に静止しております。26日に2齢に。
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D71K-1855改@55mm(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:8月28日

 体長4.2mm。頭殻は淡褐色に変化。体毛密度も増えています。2齢時の食痕も示します。
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D71K-1855改@18mm(2コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:8月28日

 葉が黄色く変色しても、嫌がらずに食べています。29日に眠、翌30日に3齢へ。
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D71K-1855改@45mm(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:9月1日

 体長7mm。頭殻は少し緑色を呈し、白い気門線が出現しました。2~3齢を通じ、モンシロチョウ等の若齢幼虫に見られる体毛先端の球形物が無いのが特徴と言えます。撮影した9月1日に眠、翌2日に4齢へ。
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D71K-1855改@35mm(3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:9月3日

 体長11mm。頭殻の色はほぼ胴体と同じになりました。気門線の白色もより明確になっています。この子は9月4日に無事5齢(終齢)に到達しましたが、どうやらウイルス性疾患と思われる症状で病死。普通種でも、結構デリケートに扱わないと駄目だと悟りました。仕方なく、屋外で4齢幼虫の探索をスタート。9月16日に、何とか2頭を確保しました。共に18日に終齢へ。
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D71K-85VR(上段2コマ/下段4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:9月24日

 体長22mm。背面は腹節を際立たせる特徴も無く、全体にのっぺりとした印象。特徴は側面にあって、白色気門線に黄橙色の斑点が載っています。露光の関係で黄橙色斑点が少し淡く写っていますが、実物を見た印象はもう少し濃い感じでしょうか。撮影時は相当敏感で、少し食草を触ると、頭胸部を強く前方に屈曲させたポーズを取ります。
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D71K-85VR(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:9月24日

 そのため、自然なポーズでの側面画像を撮影するのに相当苦労いたしました。↑の画像を撮影した当日、前蛹になりました。
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D71K-85VR(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F11-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:9月24日

 体長18mm。飼育ケースの壁面に蛹化準備したのにはガックリ。翌25日に無事蛹化。
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D71K-85VR(左2コマ/右4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F11-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:9月27日

 体長18mm。モンシロチョウやスジグロシロチョウに比較して突起物が少なく、全体にズングリした印象です。終齢幼虫同様、刺激に敏感で、尾端を左右に振って、振った状態のまま静止しております。30日頃翅面が色づき始め、10月1日に♂が羽化しました。しかし、事前に帯蛹の糸が切れた状態で飼育ケースの底に置いていたことが原因で、羽化不全で哀れな姿で発見されました。ですので、羽化直シーンはここでは割愛。最後の最後で飼育の詰めを誤り、ガックリ・・・。後味の悪い飼育メモとなりました。

 ところで、途中で採幼した2頭の4齢幼虫の1頭は寄生されておりました。5齢を待たずに寄生蜂の繭が形成され、9月23日前後に繭から蜂(未同定)が出てきました。
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D71K-85VR(トリミング),ISO=100、F11-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:9月27日

 また、屋外で採幼した際、アカツメクサ葉上には、寄生されたと思われる変色した4齢幼虫も観察できました。
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TG4@5.5mm(自動深度合成),ISO=100、F3.2-1/500、-0.7EV、撮影月日:9月21日

 ウジャウジャ飛んでいるモンキチョウですから、これに寄生する蜂もウジャウジャいるのですね。寄生率の高さを思い知らされました。
# by fanseab | 2016-12-09 22:26 | | Comments(0)