探蝶逍遥記

但馬の夏(7/8) 番外編

 拙ブログ愛読者の方はご記憶されているかもしれませんが、5/13付けでシジミ類の縁毛について、ひとくさり述べたことがあります。

 曰く「コツバメを逆光で撮影すると、縁毛がブルーに光る」ことに目をつけて、「スギタニもシルビアの縁毛も青く光った」と自画自賛したものでした。

 その後、本件について沙汰闇でしたが、今回、ジョウザンを逆光条件下で撮影した画像を見て驚きました。↓の画像左側前・後翅にご注目ください。なんと、ジョウザンも縁毛が「サファイアブルー」に光っています!!
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D70S-VR84@400mm, ISO=640、F7.1-1/500、-1.0EV

 テリ張り時、ジョウザンは朝日に背を向けるポーズをしがちで、このような角度で撮影せざるを得なかったのですが、ウーン、やはり光ってます。残念ながらアイノをこのポーズで撮影できなかったので、どなたか、アイノやメスアカ等のCryso系を逆光下で撮影し、縁毛が「金緑色」に光ることを検証して頂けませんか?
# by fanseab | 2006-07-11 23:20 | | Comments(4)

但馬の夏(7/8) PartⅡ

 昼食後、暑い日差しが急に遮られ、なにやら俄雨でも降りそうな雰囲気。焦ってススキが拡がる高原に繰り出しました。お目当てはクロシジミ。ところが、一人ネットマンが居て、「何が取れるんですか?」と、小生がおっとり刀で訪ねると、「クロシジミだよ」と三角紙を取り出し、犠牲になった♀を自慢気に見せびらかします。このネットマン、どうやら「鬼取り派」のようで冷たい目を草原に注ぎながら無機的にネットを振っておりました。「鬼」が向こうに去ったうちに必死に捜索しないと・・・、こちらも「鬼撮り」の様相を呈してきました。そんなこんなでやっと新鮮な♂を発見。このシジミ、小生初体験ですが、「非常に目立たない蝶」が第一印象。テリ張り位置からはずれた雑木林の下草で微妙に開翅してくれました。
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D70, ISO=500、F9-1/640、-0.3EV

 残念ながら鈍い紫色の幻光は上手く表現できませんでした。この角度だと駄目なのかなあ?そのうち、少し日差しが戻ると急に活発になって、見晴らしの利くススキの葉上でテリトリーを張りはじめました。今度は超広角横位置で撮影。完全逆光のシチュエーションで、怪しげな雲行きも正確に表現すべく、スローシンクロモードで、弱くストロボを焚いてみました。
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D70S-10.5-X1.4TC、ISO=500、F20-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ、マニュアル発光(1/2調光)

 途中、テリに侵入した蜂を追っかける場面にも遭遇。敏捷な飛翔にまたビックリです。絶滅危惧種は概してノンビリとした飛翔パターンが多い印象を持っていましたが、この蝶は別格のようです。午前中イヤと言うほど魅せられた俊敏なゼフに優るとも劣らない運動能力が印象的でした。

 引き続き♀を探索しましたが坊主。発生初期なのでしょうか?さきほど、「犠牲」になった♀の姿が虚しく目に浮かびます。クロシジミの探索の合間にヒョウモン類も撮影。その途中、突然ヤママユのような褐色の蛾がバタバタ羽音を響かせるような勢いで草叢に降り立ちました。「なんだなんだ」と確認してみると、なんとミドリヒョウモンの交尾ペア。双方新鮮です。この角度では、ピンが両者に合い難いので、正面に回りこんで・・・、しかしこの作戦は見事に失敗。さっと飛び立ち、雑木林に消えていったのでした。しかし、この画像を眺めてみると、♀(右側)は♂に比較して「緑」濃いことがよくわかります。
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D70, ISO=500、F5.6-1/800

 ヒョウモン同様、あざやかな橙色のセセリも登場。新鮮なコキマダラセセリでした。小生、デジタルでは初撮影なので思わず頬が緩みます。アカセセリ♀を思わせるでかい個体でした。この頃から強風が吹き始めたのでシャッター速度優先での撮影。
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D70, ISO=500、F5-1/1600

 この後、小雨がパラツキ始めたので14時前に撤収。よせばいいのにこの後、ハヤシミドリ探索にカシワ林に向かいました。そこのポイントに本来いないはずのヒョウモンモドキ?が!「すわ大発見」と思いきや、何とウラギンヒョウモンの矮小個体。
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D70, ISO=500、F7.1-1/320

 このポイントには裏面がハヤシミドリそっくりのサカハチチョウサイズのナミヒカゲ(撮影失敗)が出現したり、それなりに楽しめました。しかしハヤシの活動ピークまでこちらの根性と体力が持たず、已む無く敗退したのでした。本日の行動時間17時間。走行距離370km、ヘトヘトに疲れて帰宅しました。成果が挙がった但馬遠征。本来なら「ビールぢゃ!!」の気分ですが、疲れが優って床に就くことを余儀なくされたのでした(^^;; (了)
# by fanseab | 2006-07-10 21:11 | | Comments(8)

但馬の夏(7/8) PartⅠ

 ほぼ3週間遠征できず、溜まったストレスを解消すべく、但馬の山を彷徨ってきました。画像の量がそれなりに多いので二部構成といたします。午前2時半起床、現地には6時前に到着し、午前中早い時間帯に活動するゼフを狙いました。九十九折の山道に朝日が差し込むと、キラキラとゼフが飛び始めます。数頭でテリ争いをしている♂を確認するとジョウザンミドリシジミ。テリ張り位置が高いので400mmズームで押さえました。
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D70S-VR84@400mm, ISO=640、F10-1/250、-0.3EV

 半開翅から覘かせるサファイアブルーは美しく、ピント合わせをしながら溜息をついてしまいました。テリ張りの際、正確に同じ葉上に戻る性質がありそうなので、今度は飛翔に挑戦。何とかテリポイントに戻る寸前の個体を捉えることができました。このあと瞬時に180度転回して頭を左向きに切り替えてテリ張りする運動能力には脱帽です。
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D70S-VR84@135mm, ISO=640、F5-1/1000、-0.3EV

 暫く粘っても低い位置に降りてくる気配が無いので別のポイントに移動。ようやく腰の位置に来てくれた個体を90mmマクロで撮影することができました。
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D70, ISO=500、F11-1/400
 
 悲しいかな個々の♂の同定能力に自信の無い小生(※)、撮りまくった画像を点検すると、どうやらアイノミドリシジミも混じっていました。ブルーよりも金緑色が優る光り方はやはりcrysoの輝きなのでしょうか?
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D70, ISO=500、F11-1/200

 午前中に繰り広げられる卍飛行。ものすごい個体数が谷間に繰り広げるレビューは美の極致。最大6頭が絡んでいました。何とかこれをものにしようと頑張りましたが、次の画像が現段階で精一杯のもの(アイノと判定)。卍のスタート高さが2m以上からなので、対角魚眼での飛翔撮影等、夢のまた夢でした。今後の挑戦課題です。

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D70, ISO=640、F3-1/1250

 ゼフの撮影に一息入れて休息していると、近くのウツギの花に黒いシジミの影。慌ててカメラを手にして近寄ると、ド完品の夏型トラフ。なんとご開帳してくれました!涙ちょちょぎれるシーンです(尾状突起が重なってしまったのが唯一の難点ですが・・・)。
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D70, ISO=500、F7.1-1/320

 山道の日陰沿いにはヒメキマダラヒカゲの個体数が多かったのですが、残念ながら盛りを過ぎていたようで、大半がボロ。このヒカゲ、極めて敏感でなかなか寄らせてくれません。それより驚いたのがサイズ。山梨・富士五湖近辺の個体に比較して一回り小ぶりです。「ヒメ」の形容詞がついた蝶ですが、文字通り、キマダラヒカゲの矮小個体の雰囲気十分でした。。
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D70, ISO=640、F3.2-1/640

 午前中テリを張るゼフが活動休止するのを見計らい、こちらも午前中の活動を停止。午後からは、高原地帯に移動して次なるターゲットを狙いました。こちらはPartⅡにご期待ください。

※ゼフの同定には自信がありません。誤りあれば指摘してください。
# by fanseab | 2006-07-09 15:47 | | Comments(12)