探蝶逍遥記

ゴマダラ越冬幼虫樹上に登る

所用で遠征ができず、ブログ仲間の日記を見ながら遠征気分を味わう辛い週末となりました。そうは言うものの、じっとしてはおれません。手近な観察スポットで楽しみました。

神奈川県下のある民家の庭先にあるエノキ。ここには毎年ゴマダラが産卵に来てくれるようです。昨年秋も蛹が鈴なり状態でしたので、そろそろ越冬幼虫がはいずり出る頃かな?と思って探索してみることに。。。。

やはり、いました!!1頭だけですが、地上90cmの幹の上にしっかりと登っておりました。よく見ると、うっすらと体色が緑色を帯びかけています。エノキはと言うと、すでに芽吹きが始まっています。このエノキ、丈がせいぜい3mほどですから、芽吹きも結構早く、結果、ゴマダラの樹上に登るタイミングも芽吹きに合わせ、比較的早く登ることになるようです。5月の羽化まで無事育ってくれますでしょうか?
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# by fanseab | 2006-04-01 23:32 | | Comments(2)

北タイ・チェンマイ郊外撮影記:速報

本来なら、ミヤマセセリやコツバメ狙いで出撃するこの時期、先週後半に何とか年休取得を工面して念願の北タイ遠征を実現できました。詳細遠征記はシーズンオフ用ブログネタにとっておきます(笑)ので、速報でご紹介します。

今回遠征の主目的は乾季後半の春先限定で出現するアゲハや吸水集団の撮影です。海外遠征経験豊富な蝶友・M氏の助言に従い、年休取得の容易なゴールデンウィークではなく、敢えて3月下旬に焦点を当てたわけです。「春先限定アゲハ」と言えば日本国内ではギフですが、モンスーンアジアではマネシアゲハ(Chilasa属)、オナガタイマイ(Pathysa属)等が競って出現するとのこと。そこで、これまで管理人が撮影できなかったアゲハ類を一網打尽(もちろんカメラで)にしようと乗り込んだ訳です。

結論から言うとマネシアゲハ類は坊主でガッカリ。それでも小川の畔に吸水に来た多くの蝶を撮影できて満足できました。一枚目はルリモンアゲハ(Papilio paris)。表翅に金緑色の鱗粉が散りばめられ、これは本当に螺鈿細工そのものです。日本国内のミヤマカラス春型もアイドルとしての資格十分ですが、このアゲハは撮影していて息を呑みました。羽ばたきの最中、後翅に垣間見える鮮やかな瑠璃紋は極上のチラリズムと言ってもいいでしょう。アキリデス(カラスアゲハの仲間)を専門にコレクションされる方の気持ちが良く理解できました。

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2枚目は狙い目のウスイロフタオチョウ(Polyura dolon)の吸水シーン。沖縄では天然記念物扱いのフタオチョウ(P.eudamippus)の親戚です。吸水が終わるとオオムラサキの2倍のスピードで渓谷沿いを駆け抜けていきます。将に白い弾丸です。

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最後はベラドンナカザリシロチョウ(Delias bellladonna)。黒地に黄色の斑紋を配したデザイン。Deliasの仲間は吸水時が最も撮影に楽なシーンで、本種の場合も後翅が水に浸ろうが関係なく、一心不乱で吸水しておりました。飛翔中は薄いブルーの幻光色が見え、不思議な印象を残します。

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現在、現地で撮影した膨大なjpgファイルと格闘しながら写真整理の真っ最中です。近々に本体サイトに「タイ(北タイ)の蝶」ギャラリーを開設し、撮影写真を順次ご紹介していく予定です。ご期待下さい。
# by fanseab | 2006-03-27 20:59 | | Comments(19)

コンクリート塀上で越冬中?のツマグロヒョウモン幼虫

今日の関西地方、雨が上がって晴間が出ましたが、所用で遠くに出られず、超近場での観察レポートです。
本体HP・番外編、「ツマグロヒョウモン」に書きましたが、道路脇で発生したスミレを利用している首題幼虫の継続観察です。下の写真はポイント風景。
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今月初旬の観察では全部で6頭確認。1頭を除く、5頭が枯れたスミレを離れ、コンクリート塀に登っていました。ところが、昨日~本日にかけて精査したところ、下記の写真に示した1頭のみに減っていました。幼虫の体長はほぼ2cm。地上からの高さ30cmに静止しており、幼虫の左下にスミレの株が見えています。

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D70-10.5-X1.4TC、ISO=400、F16-1/15

コンクリート塀の壁に登ってしまう生態的背景はよくわかりませんが、わざわざ鳥等の外敵に体を晒すことは彼らにとって、極めてハイリスクの行動です。枯れたスミレの株を検すると、新芽がすでに出ており、少なくとも餓死ではないことは確か。死骸も転がっていません。どうやら恐れていた通り、鳥の餌食になったのでしょうか?

母蝶(♀)はカバマダラやスジグロカバマダラに擬態しながら、子孫繁栄に必死の努力をしているのに、息子(娘)達はのんびりと塀の上に寝そべって鳥の餌食?になるんですから、自然界は不思議です。都市部のヒートアイランド化や、公園等で競って植栽されるパンジー等の食草確保の容易さ等、複数の要因が重なって東進してきたツマグロヒョウモン。コンクリート塀等に囲まれたスミレ周辺での生存戦略は未だ手探り状態のようです。
# by fanseab | 2006-03-19 10:48 | | Comments(6)