探蝶逍遥記

紫色の幻光を求めて

昨日(5/30)は久しぶりの年休。遠征の疲れも残っていて静養する予定でしたが、良い天気にじっとしていられず、大阪・淀川河川敷へコムラサキの探索に出かけてきました。

ポイントに到着してみると、沢山のヤナギが有り、いい雰囲気。でも川岸はと言うと、発泡スチロールの塊やペットボトルが山のように漂着してゴミ溜め状態。こんな環境で本当にいるのか?と訝しげに探索すると、柳の梢を黒いシルエットが・・・。やはりいました!しかし梢のてっぺんを飛翔するので首を上げたままお預け状態。そのうち1頭が柳の茂みに潜り込み、探してみると、コゴメヤナギ?の樹液を吸っていました。この時期、彼らにとって貴重な吸汁源なのでしょう。風でそよぐ茂みの間からピンポイントに蝶を狙わねばならず苦労したショットです。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500、F11-1/400、-0.3EV、内蔵ストロボ

しばらく歩き回ると結構個体数は多いものの、テリ張り位置は川面の柳の葉上。撮影可能な場所は極めて限られます。ようやくのことで、ぎりぎり狙える角度に完品の♂が止まってくれました。それでも400mmレンズでなければ確実に撮影困難な位置で、望遠ズーム様々のショットです。光の回り込みが絶妙で、いい雰囲気に仕上がりました。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500、F8-1/500、+0.3EV

さらにウロウロ探し回ると、上手い具合に90mmマクロの射程距離にこれまた新鮮な♂がモデルになってくれました。所謂「斜め45?度開翅」ポーズで、タテハチョウが最も凛々しい表情を見せるシーンを切り取ることができました。この角度からの写真としては、これまで小生が撮影した中でもお気に入りの作例となりましたので、少し大きめの画像でお見せしましょう。
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D70, ISO=500、F5.6-1/500、+0.3EV

さて、問題は首題幻光色の撮影です。川面に向かってテリ張りするので、今日はチャンスがないかな?と諦め半分でしたが、昼過ぎ、川岸の砂地に♂が吸水にやってきました。シャッターを押しながら、紫色が見える角度は局限されることを実感しました。何とか一番輝いた画像を貼っておきます。残念ながら、後翅肛角部が揃って欠けた(バードビークか?)個体でした。恥ずかしながら、小生、このタテハの幻光色撮影はこれが初体験。まあ最初はこんなもんでしょう。完品撮影は第2化以降のチャンスに賭けることにします。
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D70, ISO=500、F13-1/800
# by fanseab | 2006-05-31 21:41 | | Comments(12)

本日もお姫様を追っかけ

午前中晴間が広がる予報を信じて、昨日と全く同じポイントへ。本日の狙いは昨日トライできなかった開翅と飛翔です。勝負時を考え、現地7時前着。朝方の雨を浴びた下草にびしょ濡れになりながらお姫様を探します。

薄日が差し始めると早速1頭目が飛び始めました。ただ開翅ポーズは簡単に披露してくれません。待てば開くと言うものではなく、止まった瞬間にパッと開いてすぐ終わりとか、どうにもタイミングがはかれません。ようやくご開帳すると、意外にスレていたり、ギンイチモンジセセリ同様、この手の暗いモノトーン表翅撮影の難しさを実感します。で、本日のベストショットはこちら。
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D70, ISO=500、F7.1-1/1250、-0.3EV

お次は90mmマクロでの飛翔写真。昨日に比べると弱いものの風が収まらず、時々風に流されるため、緩い飛翔のわりには難儀しました。表と裏が見えるのを貼っておきます。
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D70, ISO=640、F5.6-1/1250、+0.3EV
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D70, ISO=640、F6.3-1/1250、+0.3EV

昨日、「眼状紋の個体変異が楽しみ」とコメントしましたので、バリエーションの1種をご紹介しましょう。後翅裏面眼状紋の内側を彩る白帯の基部側が濃く縁取られるタイプで、第2室の眼状紋内部の銀白点が欠落しています。これだけ千差万別の斑紋を見せつけられると、個体識別に利用できそうで、個体群の行動半径研究等に応用可能でしょう。
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D70, ISO=500、F14-1/320、-0.3EV

晴間が濃くなった9時半過ぎ、突風が吹き始めたので早めに撤収です。対面の山並みから「ケーン」と甲高いキジの鳴き声や「テッペンカケタカー♪・・」とホトトギスの囀りを聞きながら草原を後にしました。2日間、追い回されたお姫様達。今晩はゆっくりとお休みあれ。
# by fanseab | 2006-05-28 21:08 | | Comments(10)

播磨のお姫様と遊ぶ

早朝5時半起床。窓を開けると低い雲と強い風。暫く逡巡しましたが、日曜の天気も読めないので、思い切って播磨の乾燥草原へ、ヒメヒカゲ探索に赴くことにしました。実は昨年のこの時期、パスして、他種の撮影を狙ったこともあり、デジ一できちんと撮り直そうと期するものがありました。

現地、8時前着。風が冷たく蝶が飛ぶ気配なし。フライングかな? 仕方なく、終齢幼虫と蛹の探索を延々と1時間以上続けます。当然ではありますが、結果は坊主。簡単に発見できるものではありません。少し風が弱まった9時半頃、やっと主役が登場。期待感から、ヒメジャノメのようにデカく感じられました。
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D70-24, ISO=500、F5.6-1/640、+0.3EV

兎にも角にも今日は風との戦い。手ブレではなく被写体ブレをどう防いだらいいか?試行錯誤が続きます。結局この日出会った3頭の中で、羽化したての鈍い個体が風を避けて潅木脇に止まったところで、やっと90mmマクロでのきちんとした写真が撮れました。曇り空のお陰で発色は良好です。
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D70, ISO=500、F13-1/250、-0.3EV

このヒカゲ、眼状紋の個体変異が楽しみでもあります。愛読するブログ:My Favorite Butterflies of Japan新日記蝶のkさんが本年2月4日、後翅裏面第6室に出現する眼状紋の中に「アンドロメダ星雲が見える」との記事を書かれていました。↑の写真の同じ部分を見ると、「ガリレオ衛星を2つ持つ木星」のようにも見えます。ちょっと無理があるかな?(^^)

さて、今回観察したポイントは播磨の酸性土壌をベースにする代表的な草原で、食虫植物として有名なイシモチソウも見ることができます(↓の写真)。水滴のような粘着液体で昆虫を捕まえます。試しに指に液体をつけてみると、微妙にネバネバしています。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=400、F4.5-1/500、+0.3EV

ヒメヒカゲもイシモチソウも環境省のレッドデータブックでは共に「絶滅危惧第Ⅱ類」に区分されています。両種が末永く、当地で観察できるよう優しく見守りたいものです。

お昼に現地を後にして、いつものようにヒメヒカゲの新規ポイント探索に。この地域では珍しい湿性湿原を見出しましたが、結果はヌル。残念な気持ちを慰めてくれたのがアサマイチモンジの♀。これも羽化したてのようで、羽ばたきの練習中の個体。前翅基部から茶色の鱗粉が翅脈に沿って散布されているのにはビックリです。
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D70, ISO=500、F10-1/250

自宅から1時間半のドライブで辿り付ける貴重なお姫様達の楽園。きっと来週の土曜日頃が見頃になることでしょう。

【お知らせ】
本体HP、「日本の蝶」にスギタニルリシジミ、ミヤマセセリ、ギンイチモンジセセリを追加しました。お口直しにお立ち寄り頂ければ幸いです。
# by fanseab | 2006-05-27 23:24 | | Comments(8)