探蝶逍遥記

「クロ」2題(7/15)

 本日は少し東に進路を取って京滋方面に遠征です。まず京都南部のクロヒカゲモドキポイントへ7時前に到着。まもなく、「My Favorite Butterflies of Japan 新日記蝶」のKさんと合流し、一緒に探索しました。するとすぐに農具収納小屋の中で吸汁する新鮮な♂を発見。あっという間に本日の第一目標はクリアしました。銀塩時代、山梨・韮崎で撮影して以来何年振りでしょうか?吸汁中はかなり接近できることがわかりました。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F10-1/25、-0.7EV、内蔵ストロボ

 この個体、湿気の多い日陰の小屋にご執心の様子で、暫くこの子とおつきあい。下草に止まったので、久しぶりに縦位置広角でも撮るか?と、ファインダーを覘くと、「アレレ?眼状紋が見えない、変だなあ」「えっ、ひょっとして、か、か、・・・開翅している!!」ドキドキしながらもあっけなく、縦位置広角開翅画像が撮れちゃいました。小生の真後ろでは、「開翅画像の鬼」、Kさんが雄叫びを上げながら興奮状態。モニターを拝見させて頂くと、何と120度近く開いた開翅画像。さすがにその道を究めた方には脱帽でした。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F10-1/30、-0.3EV、内蔵ストロボ

 最後に縦位置広角でこの日の蒸し暑い夏空とモドキのイメージを集約した作画を試みました。「日陰蝶」の雰囲気が何とか出せたようです。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F11-1/160、-1.3EV、内蔵ストロボ(調光:-0.7EV)

 クロヒカゲモドキが生息しているこのポイント、他にも魅力的な蝶がいくつか。最初はオオヒカゲ。ちょっぴりスレていますが、藪の中に逃げ込んだ個体を何とか400mmズームで捉えました。出来はイマイチですが、小生本種は撮影初体験でこれがファーストショット。素直に嬉しいです。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500、F11-1/320、-0.3EV、内蔵ストロボ(調光:-0.3EV)

 お次はホソバセセリ。本種とは二年ぶりのご対面。汗で濡れた小生のリュックやシャツからしきりに吸水。ペットボトルを借景にしてみました。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F7.1-1/80、+0.3EV

 11時頃、次の目的地、滋賀県のクロシジミポイントへ移動です。先週、但馬の高原で♂は撮影済みなので今日の狙いは♀一本。到着するとすぐに期待の♀が多数出現してくれました。曇り勝ちの天気が幸いして開翅ポーズを披露してくれます。しかし♂と異なり、幻光が拝める訳ではなく、あくまで黒褐色の地味な装いです。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F11-1/30、内蔵ストロボ(調光:-0.3EV)

 Kさんが、コナラの枝先にアブラムシの集団を目敏く発見。クロオオアリとアブラムシで真っ黒になっているポイントの近くで♀がじっと様子を窺っています。
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D70, ISO=500、F10-1/200、-0.3EV、内蔵ストロボ(調光:-0.7EV)

 暫く待っていると♀が飛び立ち、待望の産卵シーン。アブラムシとのツーショットを意図した作画のため、頭隠して尻・・・になったことはご勘弁を。腹端の先にある、産み立ての薄青色の卵がご確認頂けるでしょうか?
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=500、F11-1/250、-0.3EV、内蔵ストロボ

 昼食後、雲行きが怪しくなって夕立が落ちてきたので、撤収。念のため、別のポイントも探索することに。すると雨が止んでくれて、ここでも元気な♀が姿を見せてくれました。日差しの加減がよかったのか、これまでで最大角度の開翅も拝むこともできました。
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D70, ISO=640、F6.3-1/800、-0.3EV

 各個体をよく眺めてみると、裏面の個体変異は様々です。この日出会ったなかで、最も裏面白化が進んだ個体を示します。後翅の白化が著しく、前翅前縁部に本来の黒褐色が残っています。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F9-1/640

 クロヒカゲモドキで始まり、クロシジミで終わった京滋遠征。大変充実した撮影行となりました。終日、いろいろとお世話になりました、Kさん、本当に有難うございました。

【追記】
本体HP:「ボルネオの蝶」ギャラリーを科別編成方式に変更し、新規追加3種他、画像を増強しました。お時間があれば、どうぞお立ち寄りください。
# by fanseab | 2006-07-16 08:49 | | Comments(14)

但馬の夏(7/8) 番外編

 拙ブログ愛読者の方はご記憶されているかもしれませんが、5/13付けでシジミ類の縁毛について、ひとくさり述べたことがあります。

 曰く「コツバメを逆光で撮影すると、縁毛がブルーに光る」ことに目をつけて、「スギタニもシルビアの縁毛も青く光った」と自画自賛したものでした。

 その後、本件について沙汰闇でしたが、今回、ジョウザンを逆光条件下で撮影した画像を見て驚きました。↓の画像左側前・後翅にご注目ください。なんと、ジョウザンも縁毛が「サファイアブルー」に光っています!!
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D70S-VR84@400mm, ISO=640、F7.1-1/500、-1.0EV

 テリ張り時、ジョウザンは朝日に背を向けるポーズをしがちで、このような角度で撮影せざるを得なかったのですが、ウーン、やはり光ってます。残念ながらアイノをこのポーズで撮影できなかったので、どなたか、アイノやメスアカ等のCryso系を逆光下で撮影し、縁毛が「金緑色」に光ることを検証して頂けませんか?
# by fanseab | 2006-07-11 23:20 | | Comments(4)

但馬の夏(7/8) PartⅡ

 昼食後、暑い日差しが急に遮られ、なにやら俄雨でも降りそうな雰囲気。焦ってススキが拡がる高原に繰り出しました。お目当てはクロシジミ。ところが、一人ネットマンが居て、「何が取れるんですか?」と、小生がおっとり刀で訪ねると、「クロシジミだよ」と三角紙を取り出し、犠牲になった♀を自慢気に見せびらかします。このネットマン、どうやら「鬼取り派」のようで冷たい目を草原に注ぎながら無機的にネットを振っておりました。「鬼」が向こうに去ったうちに必死に捜索しないと・・・、こちらも「鬼撮り」の様相を呈してきました。そんなこんなでやっと新鮮な♂を発見。このシジミ、小生初体験ですが、「非常に目立たない蝶」が第一印象。テリ張り位置からはずれた雑木林の下草で微妙に開翅してくれました。
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D70, ISO=500、F9-1/640、-0.3EV

 残念ながら鈍い紫色の幻光は上手く表現できませんでした。この角度だと駄目なのかなあ?そのうち、少し日差しが戻ると急に活発になって、見晴らしの利くススキの葉上でテリトリーを張りはじめました。今度は超広角横位置で撮影。完全逆光のシチュエーションで、怪しげな雲行きも正確に表現すべく、スローシンクロモードで、弱くストロボを焚いてみました。
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D70S-10.5-X1.4TC、ISO=500、F20-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ、マニュアル発光(1/2調光)

 途中、テリに侵入した蜂を追っかける場面にも遭遇。敏捷な飛翔にまたビックリです。絶滅危惧種は概してノンビリとした飛翔パターンが多い印象を持っていましたが、この蝶は別格のようです。午前中イヤと言うほど魅せられた俊敏なゼフに優るとも劣らない運動能力が印象的でした。

 引き続き♀を探索しましたが坊主。発生初期なのでしょうか?さきほど、「犠牲」になった♀の姿が虚しく目に浮かびます。クロシジミの探索の合間にヒョウモン類も撮影。その途中、突然ヤママユのような褐色の蛾がバタバタ羽音を響かせるような勢いで草叢に降り立ちました。「なんだなんだ」と確認してみると、なんとミドリヒョウモンの交尾ペア。双方新鮮です。この角度では、ピンが両者に合い難いので、正面に回りこんで・・・、しかしこの作戦は見事に失敗。さっと飛び立ち、雑木林に消えていったのでした。しかし、この画像を眺めてみると、♀(右側)は♂に比較して「緑」濃いことがよくわかります。
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D70, ISO=500、F5.6-1/800

 ヒョウモン同様、あざやかな橙色のセセリも登場。新鮮なコキマダラセセリでした。小生、デジタルでは初撮影なので思わず頬が緩みます。アカセセリ♀を思わせるでかい個体でした。この頃から強風が吹き始めたのでシャッター速度優先での撮影。
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D70, ISO=500、F5-1/1600

 この後、小雨がパラツキ始めたので14時前に撤収。よせばいいのにこの後、ハヤシミドリ探索にカシワ林に向かいました。そこのポイントに本来いないはずのヒョウモンモドキ?が!「すわ大発見」と思いきや、何とウラギンヒョウモンの矮小個体。
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D70, ISO=500、F7.1-1/320

 このポイントには裏面がハヤシミドリそっくりのサカハチチョウサイズのナミヒカゲ(撮影失敗)が出現したり、それなりに楽しめました。しかしハヤシの活動ピークまでこちらの根性と体力が持たず、已む無く敗退したのでした。本日の行動時間17時間。走行距離370km、ヘトヘトに疲れて帰宅しました。成果が挙がった但馬遠征。本来なら「ビールぢゃ!!」の気分ですが、疲れが優って床に就くことを余儀なくされたのでした(^^;; (了)
# by fanseab | 2006-07-10 21:11 | | Comments(8)