探蝶逍遥記

ムラツ越冬集団の消滅(1月下旬)

 前回からおよそ1ヶ月振りに現地を訪問しました。虱潰しに調べた甲斐なく、集団は完全に消えておりました。同じ株にあったムラシ集団、個別に越冬していたウラギン6頭の姿も全くありません。それと、株の枝振りが前回とは大きく異なっており、集団に向かって南西側の枝がゴソッと抜け落ちております。風を遮る壁が無くなった感じ・・・。
 そうこうする内にカメラを携えた同好者の方が来訪。お話させて頂くと、この柑橘類で継続観察をされていたとのこと。完全消失にガッカリされておりました。それと、この方はメジロがムラツ集団を襲撃してムラツを啄む決定的瞬間をカメラに収めたとのこと。残念ながら画像を拝見できませんでしたが、メジロなら実行しそうな行動でしょう。昨年の11月、小生も拙宅庭のエノキでアカボシゴマダラの蛹を狙うシジュウカラの姿(外部リンク)を目撃しました。野鳥の学習能力は想像以上に高いので、ムラツ/ムラシ共に狙われた可能性は高いと思います。

 また、ブログ仲間の あーとまん(外部リンク)さんも同じ場所の継続観察をされております。

それによると、下記の通り年末年始前後で急速に個体数を減少していったようです。
12/28:ムラツ9、ムラシ2合計11頭の混群
1/1:ムラツ6、ムラシ1合計7頭の混群
1/11:ムラツ2頭集団、これとは別にムラシ単独越冬個体

 恐らく、1/11以降概ね22日頃までの間に異変が起きて、残っていた2頭も消失した様子。これにメジロが係わっていた可能性が高いのでしょう。それと、株の周辺に柑橘類の枝が少数落ちていたのが気になりました。どうやら柑橘類(ナツミカン類?)を何方かが収穫したのか、その際に枝打ちを含めた擾乱があったと思われます。柑橘類の葉は常緑で、密生しており、ムラツ類の越冬には適しておりますが、冬季に収穫を迎える果物類の宿命として、人間が関与する擾乱は他の常緑樹とは比較にならないほど大きいものがあるのでしょう。来シーズンもまた同様な経過を辿るのか?追跡してみたいと思います。

 この日、唯一発見した越冬蝶はウラギンシジミのみ。ツバキの葉裏に単独で止まっておりました。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-P8、ISO=125、F13-1/125、外部ストロボ、撮影時刻:10時05分

銀色の裏面は、一見目立ちそうですが、意外と背景に溶け込むと見過ごしてしまいがちです。数輪咲いていた赤いツバキの花弁と無理やりのツーショット(^^;
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D500-34VR、ISO=400、F9-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時58分

 この後、ミズイロオナガの越冬卵などを探索。越冬卵は残念ながら坊主でしたが、クヌギの枝先で冬場定番の「お宝」、コミミズク(Ledropsis discolor)の幼体を発見!
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TG4@5.5mm、ISO=100、F2.3-1/1000、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時23分

 画面中央の枝とはちょっと色合いの異なる物体が見えますでしょうか?この絵、枯葉を二枚程剥がした後なので、少し分かりやすいが、結構上手く化けておりました。正面と側面の拡大像です。
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TG4@5.5mm(自動深度合成)、ISO=100、F2.3-1/1000、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時23分

 体長は10mm弱。5年前に発見(外部リンク)した個体に比べると、体表面の赤色色素の散布密度が少なく、遠目には僅かに緑色が優って見えます。体色は個体により微妙なバリエーションがありそうです。この日、ムラツ集団の消失は残念でしたが、コミミズクを発見し、心が少し軽くなりました(^^)
# by fanseab | 2017-01-27 21:52 | | Comments(0)

台湾台東縣遠征記(17)グルメなど

 セセリチョウ科をご紹介する前にちょっと休憩して、「B級」を含めた滞在中の食事について触れておきましょう。旅の楽しみは、蝶撮影を除くと食うことが、最大の喜びのはずなのですが、旅先ではいつも食事に苦労します。基本単独行動の管理人にとって、中華圏では食事内容が著しく制限されて、却ってストレスになったりもします。最初は5月12日のホテルビュッフェでの朝食。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2-1/125、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、6時40分

 ここは朝6時30分オープン。ボヤボヤしていると中国大陸からの団体客がドヤドヤと押し寄せ戦争状態に突入するので、ドアが開く前から食堂に待機しておりました。お粥はいつも美味しいです。コーヒーを飲む前に先ずお粥を啜りこむと、胃がジワっと暖まって元気が湧いてきます。中央上の蒸しパン(饅頭)は、これとは別にランチ用に4個を持ち出し、漬物やウインナー炒め等を中に詰め込んで手製サンドイッチをテーブルで秘かに作成しました(笑)。前回と同様な作戦が取れたので、取敢えず山中で摂るランチの心配は無用になりました。ビュッフェ内の光景もパチリ。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2-1/30、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、6時40分

 今回の団体客は比較的静かなので助かりました。お次は13日の夕食。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F8-1/20、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、17時55分

 前回と異なり、今回はレンタカーがあるので、宿から少し車を飛ばしてリゾートセンター内にある食堂をトライしてみました。ここには珍しくメニューに「定食」があったので、迷わず注文。メインディッシュのチャーシューもムチャボリュームがあったし、右上の小皿で野菜がタップリ補給できました。右下の渡り蟹(?)スープも絶品。これで250NT$≒970円はお値打ち物でした。久しぶりに旅先で美味しい夕食を味わった実感がしました。
 翌14日のランチは山中に持参したお手製サンドで済ませていたのですが、天候が少し悪化したため、下界に降りてコンビニ近くの食堂に入って休憩。切子麺(40NT$≒160円)を頂きました。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/50、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、14時15分

 素朴な味わいですが、そぼろ肉とパクチーの相性は抜群ですね。
 さて、14日中にレンタカーを返却し、台東飛行場近くの民宿に投宿しました。ここは飛行場から徒歩圏内なのですが、近くに夕食を取る適当な食堂がありません。どうしようか?民宿のオーナーに相談したところ、「今日自分達が食べるカレーライスをご馳走するよ!」と有難いご返事。早速ご馳走になりました。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/30、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、17時28分

 美人のオーナー奥様手作りの「十穀米カレー」でございます。奥様は健康オタクらしく、十穀米を良く食するのだそうです。翌日、朝食前に民宿屋上に上がって、近くの景色を眺めました。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F2.8-1/640、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月15日、6時52分

 ご覧のように周囲は一面の畑。その殆どは、この地域特産の果物・釈迦頭(シャカトウ:バンレイシ科植物:Annona squamosa)で占められております。画面中央やや左上の渓谷沿いに知本温泉郷が位置します。この日の朝食は旦那さん手作りのサンドイッチ。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2-1/50、撮影年月日・時刻:2015年5月15日、7時12分

 添えられたパパイヤも甘くてジュウシー!抜群に旨かったです。朝食後、民宿近くを散歩撮影。丁度、釈迦頭の受粉時期だったらしく、農家の方が花弁一つ一つに丁寧に受粉作業をされておりました。「モデルになって下さい」と頼み込んでパチリ。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F2-1/2000、撮影年月日・時刻:2015年5月15日、8時22分

 農作業は国内外を問わず、大変な労力が必要なのだと改めて思いました。残念ながら甘い釈迦頭を味わえるのは秋。再度、秋口にこの地域を訪れてみたいものです。空港に移動して、搭乗まで時間があるので、空港脇にある食堂で、やや遅めのランチ。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/640、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月15日、13時28分

 ランチセット(250NT$≒980円)を注文。牛肉麺・小籠包それとドリンク1本。ここは他に食堂がないので、やや高め。でもお味は優れておりました。お腹が空いていたので、麺に手を付ける前に撮影するのを忘れてしまい、途中で慌てて撮影したのですよ(^^;
<次回へ続く>
# by fanseab | 2017-01-20 20:57 | グルメ | Comments(2)

台湾台東縣遠征記(16)シジミチョウ科その3

 最初はヤクシマルリシジミ(Acytolepis puspa myla)♂。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR、ISO=320、F9-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、10時02分

 林道歩きの途中、暑さを覚える時間帯、やや日陰で静止している新鮮な♂。縁毛もバッチリです。次種ホリシャルリシジミが吸水集団を作っているのに対し、本種♂はテリ張り習性が強いためか、単独で潜んでいることが多いように思います。次は、ホリシャルリシジミ(Celastrina lavendularis himilcon)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、13時30分

 集団吸水の個体です。鮮度はバラバラ。矢印は以前ご紹介したホリシャウラナミシジミ(Nacaduba beroe asakusa)♂。個体数が多いので飛翔も狙ってみました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F4-1/3200、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、13時36分

 ある程度、着地位置が予測できるので、置きピンも確実にでき、ノートリで収まりました。表翅は日本のルリシジミ(C.argiolus)に似た明るいブルー色です。外縁の黒縁取りが狭いことが本種♂の特徴でもあります。因みに台湾でもルリシジミは生息していますが、生息地は局限され、珍品扱いとなります。
 吸水集団の光景を動画でも撮ってみました。youtube動画でご覧下さい。

 野鳥の囀り、蝉の鳴き声、時折起こる風切り音、これらはもちろん意図して入れた訳ではなく、後から振り返ると情景が鮮やかに蘇ってきます。これが静止画と異なり動画ならではの臨場感なのでしょう。これでシジミチョウ科は終了。下記に今回遠征で撮影(観察)したシジミチョウ科全16種をまとめて示します。黄色字は初撮影種、赤字は観察のみ実施した種。

(1)シロモンクロシジミ    (Spalgis epius dilama
(2)タイワンウラギンシジミCuretis brunnea
(3)イラウラフチベニシジミ(Heliophoras ila matsumurae
(4)エグリシジミ    (Mahathala ameria hainani
(5)アマミウラナミシジミ(Nacaduba kurava therasia
(6)ホリシャウラナミシジミ(N. beroe asakusa
(7)シロウラナミシジミ(Jamides alecto dromicus
(8)ルリウラナミシジミJ. bochus formosanus
(9)ヒメウラナミシジミ(Prosotas nora formosana
(10)カクモンシジミ    (Leptotes plinius
(11)ヤマトシジミ    (Pseudozizeeria maha
(12)ホリイコシジミ    (Zizuna hylax
(13)タイワンクロツバメシジミTongeia hainani
(14)タイワンクロボシシジミ(Megisba malaya sikkima
(15)ヤクシマルリシジミ(Acytolepis puspa myla
(16)ホリシャルリシジミ(Celastrina lavendularis himilcon
<次回へ続く>
# by fanseab | 2017-01-17 22:08 | | Comments(0)