探蝶逍遥記

林道のサカハチチョウなど(5月下旬)

 サカハチチョウの産卵シーン狙いで、東京都西部の渓谷沿いを歩いてみました。林道脇を観察すると、前回訪れた谷戸に比較して食草のコアカソが結構生えていて期待が持てます。林道上で最初に見出したのは、飛び古したトラフシジミ。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時58分

 裏面だけ見ると目立つ斑紋ですが、飛び古すと存在が目立たないシジミです。10時頃になって、やっと目的のサカハチ♂が登場。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F8-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時05分
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D500-34VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時06分

 2枚目はホストのコアカソ葉上で静止しているシーン。この後、10時30分頃までに合計5頭の♂を見出しました。しかし、♀の姿が見えません。林道の一角にコアカソが30m位連続するポイントがあり、ここに探♀飛翔してくる♂を期待して陣取ってみますが、11時以降14時過ぎまで、♀はおろか、♂まで全く飛んで来ません。
 以前、撮影仲間から、同一林道で第1化♀が11時20分頃産卵した情報を頂いており、正午前後に集中して蝶影を追跡していたのに、ガックリでした。夕方の時間帯では期待できそうもないため、14時30分頃、撤収です。ところが何と撤収寸前、林道入口でサカハチ♀をようやく発見。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:14時23分
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D500-34VR(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/1000、外部ストロボ、撮影時刻:14時29分

 期待に反してこの♀、長時間吸水にご執心で、産卵挙動を全く示しません。でも2枚目のように、小石にちょこんと掴まって吸水するシーンはとっても可愛くて憎めませんね。
 サカハチについては、夏場の個体含め、日周活動パターンをこれまで真面目に観察していないので、産卵シーン確保まで暫く時間がかかりそうです。この日は快晴でしたが、曇り日の方が産卵しやすいとか、何か特有の習性があるように思います。
 さて、林道にはこの他にも沢山の蝶が舞っておりました。この時期と言えば、やはりミスジチョウ。
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D500-34VR、ISO=400、F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:11時07分

 ♂の出始めに当たったようで、飛びきり新鮮な個体でした。しかし、いつものことながらムチャクチャ敏感。単純な吸水シーンも思い通りに撮らせてくれません。お次はヒメキマダラセセリ♂。
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D500-34VR、ISO=400、F8-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時59分

 低山地帯で、橙色のこの子を見ると、初夏が訪れたことを実感させてくれます。最後はアサギマダラの♀。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F8-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:13時46分

 明らかに産卵挙動を示しており、その途上で吸蜜しているシーンです。林道両側は崖地なため、結局この子の産卵シーン撮影追跡は諦めざるを得ませんでした。
 この日出会った蝶、全22種を下記にリストアップしておきます。
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クロアゲハ♂、モンキアゲハ♂、オナガアゲハ♂♀、アゲハ♀、カラスアゲハ♂♀、
ジャコウアゲハ♀、アオスジアゲハ♂
スジグロシロチョウ♀
トラフシジミ、ヤマトシジミ♂
テングチョウ(越冬個体)、アサギマダラ♀、イチモンジチョウ♂、コミスジ♂♀、ミスジチョウ♂、サカハチチョウ♂♀、アカタテハ、スミナガシ、コジャノメ♀、
ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ♂、ヒメキマダラセセリ♂
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 上記リストの中で、黒系アゲハについては次回に詳しく述べたいと思います。
# by fanseab | 2017-05-26 22:16 | | Comments(0)

渓流沿いの黒系アゲハ(5月中旬)

 当初、サカハチを狙った場所を午前中に見限って、少し西側の渓流地帯を探索。標高が高くなっているので、未だ綺麗なツマキチョウ♂が飛んでいました。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR、ISO=200、F8-1/1250、-1.0EV、撮影時刻:13時01分

 結局、渓流沿いで新たなサカハチポイントを見出せなかったものの、黒系アゲハ第1化のピークを迎えていたようで、多くの撮影チャンスが得られました。最初に登場したのはとびきり別嬪さんのカラスアゲハ♀。
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D500-34VR、ISO=400、F7.1-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時03分
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D500-34VR、ISO=400、F7.1-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時04分

 比較的長時間ハルジオンに拘ってくれたので、助かりました。カラス第1化♀吸蜜をきちんと撮ったのはこれが初体験かもしれません。少し場所を移動して、林道沿いの民家脇にある白いツツジで吸蜜する2頭のオナガアゲハ♂を発見。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F7.1-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時13分
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F7.1-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時13分

 撮影前から覚悟しておりましたが、ほぼ純白なツツジに黒系アゲハの組合せは露出が難しい! CMOSセンサーのラティチュード特性評価テストに相応しい場面かもしれませんね。
 オナガアゲハ♂と言えば、そのシンボルとも言うべき後翅前縁横白班を写し込みたいもの。粘って何とかジャスピンのコマが得られました。
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D500-34VR、ISO=800、F7.1-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時13分

 更に場所を変えて、濃いピンク色のツツジにアゲハが集うポイントを発見。再度カラスアゲハ♀を追跡。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F8-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時13分
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F8-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時13分

 しかし、ここのツツジは見上げる場所にあるため、アングルが制限されて仕上がりはあまり芳しくありません。それでも正午過ぎの吸蜜時間帯に、満開のツツジを眺めながら、撮影の楽しさを味わったのでした。
# by fanseab | 2017-05-18 22:38 | | Comments(4)

アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)

 サカハチチョウ第1化の産卵シーン撮影を目的に、東京都西多摩地区の谷戸を訪問。サカハチ狙いで当地を訪問するのは、今回が初めて。本種の観察はできましたが、個体数が少な過ぎました。♂2頭に出会っただけで、♀は現れずガックリ。時期が少し早めだったのかもしれません。今回は♂画像だけ貼っておきます。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D500-34VR(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/640、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時10分
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D500-34VR、ISO=320、F8-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時38分

 2枚目は暑さを避け、半木蔭で吸水がてら休息しているシーンです。谷筋に生えている食草のコアカソを探索したところ、群落の数が少ないことに気が付きました。高尾山麓などに比較すると、やはりホストが圧倒的に欠乏していて、個体数の差に影響しているのだろうと推測。産卵シーン撮影には場所替え含め、少し作戦を変えてみることにします。

 さて、この日は曇り勝ちなものの、一旦晴間が覗くと夏場と同じ暑さを感じました。ハルジオンにはアオスジアゲハがやって来て、ひとしきり吸蜜。
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D500-34VR、ISO=400、F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時09分
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D500-34VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時10分

 昨年は前翅亜外縁の白帯が発達したアオフタスジアゲハ(外部リンク)」をご紹介しましたが、今回撮影した♀は極普通の斑紋ですね。経験上、♂に比較して♀の吸蜜時間は、より長いように思います。今回もシャッターチャンスが比較的多く、撮影が楽でした。

 谷戸の休耕田跡地には吸水に訪れるアオスジが複数飛んでおりました。ここでは吸水シーンではなく、その前後の飛翔シーンに絞って撮影。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=640、F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:11時40分25.15秒
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D500-34VR(トリミング)、ISO=640、F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:11時40分25.84秒
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D500-34VR(トリミング)、ISO=640、F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:11時40分58秒

 アオスジ飛翔シーンを300mm-AF合焦で狙うには困難な対象ですが、以前ご紹介した「親指AF」の実践練習としてトライしてみました。まだまだ不十分ですが、MF合焦では厳しい場面も切り撮れたように思います。1枚目と2枚目の撮影間隔は0.69秒。D500の秒間10コマ連射機能のお蔭で、翅を打ち下ろす瞬間も撮ることができました。できればカメラマン側に突進して来る絵を撮りたいのですけど、AFの動体予測合焦が間に合わないケースが多く、どうしても「尻を追いかける」場面の連続になってしまいます。

 この水辺でアオスジと格闘するちょっと前、モンキアゲハ♂も吸水に訪れておりました。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/2000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時13分
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D500-34VR(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/2000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時14分

 2枚目の飛翔画像の背景には青々と伸びたセリも写りこんで、初夏らしい雰囲気を出すことができました。
 最後にこの日、当地で目撃(一部撮影)した蝶全20種を列挙しておきましょう。クロヒカゲやコジャノメも登場して、もう完全にハイシーズンに突入した実感を持つことができました。

カラスアゲハ♂、オナガアゲハ♂、モンキアゲハ♂、アオスジアゲハ♂♀
ツマキチョウ♀、スジグロシロチョウ♀、モンキチョウ♂
ベニシジミ♀、ヤマトシジミ♂♀
テングチョウ♀(越冬個体)、クモガタヒョウモン♂、ツマグロヒョウモン♀、
コミスジ♂♀、サカハチチョウ♂、ルリタテハ、クロヒカゲ♂、コジャノメ♂、
クロコノマチョウ(越冬個体)、ヒメウラナミジャノメ
ダイミョウセセリ♂
# by fanseab | 2017-05-16 22:05 | | Comments(4)