探蝶逍遥記

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ヒメウラナミジャノメの過剰紋(8月中旬)

 拙宅庭は猫の額ほどの面積です。それでもなるべく多様な植生を保持するようにしており、シーズンを通して7-8種類の蝶が観察できます。さて、先日珍客が訪問してくれました。何とヒメウラナミジャノメ! 多摩川縁では完璧普通種ですが、住宅街のど真ん中にある拙宅では大珍品です。概ね10年に一回程度しか目撃できません。ただ今年は特異年で、7月にも一回目撃しているので、2頭目。その個体がこちら。

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D71K-85VR,ISO=100、F10-1/250、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時56分

 羽化直に近い♀でした。驚いたのが後翅裏面眼状紋。6個目の眼状紋が確認できます。本種の過剰紋個体は過去にも撮影経験はありますが、庭に訪れたこの子は本物の珍客でありました。図鑑には7個の過剰紋事例も記載されているものの、管理人は未だ出会ったことはありません。拙宅庭にはイネ科雑草がそれなりに生えているものの、この子が庭で発生したかは不明です。恐らく周辺の駐車場脇、アパート棟間の空き地等の草地で発生した個体が迷い込んで来たのでしょう。たとえ小さな庭でも、来訪したお客様(蝶)を記録に取っておくことは面白いものです。マンションにお住いの方でも、ベランダに食草や吸蜜源となる花を植えておくと、結構蝶を呼べます。庭の無い方はお近くの公園や緑地等で同様な記録を取っておくと良いでしょう。
 詳しくは、チョウ類保全協会のサイト(外部リンクをご覧下さい。
by fanseab | 2016-08-27 20:15 | | Comments(4)

キタキチョウ卵の拡大撮影

 首題卵は過去にAPS一眼拡大システムで撮影済です(外部リンク
今回、TG4で再撮影してみました。TG4専用ディフーザーFD1は大変良くできたアイテムです。カメラに向かって右上にある内蔵ストロボ発光部からの光を、レンズ全周に回し込み、円周方向ほぼ均一に照射できるよう工夫されています。ところが、光沢感のある対象を撮影し対象表面を観察すると、画面左上から、つまり内蔵ストロボ発光部方向からの照射量が顕著であることに気が付きます。この結果、撮影対象に程よい立体感を強調させる効果があります。ただキタキチョウのように表面構造が大変繊細で、軽微な凹凸しかない卵では、照明に一工夫要ります。そこで、今回は、カメラと卵の相対配置を4通りに変化させてストロボ発光部方向を変え、その効果確認をしてみました。

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TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 #1はほぼ正面に卵を置き(カメラ水平面に対し、卵長軸を垂直に)、#2では卵を右45度に倒して撮影。#3,#4はカメラを上下逆に構えて、ストロボ照射光が卵の右下から当たるように変えております。#1~#4でどれがベストか?はここでは問題にしません。重要な点は照射方向を変えることで、卵の表情が一変すること。以前ご紹介したヒメアカタテハ(8月21日記事)、ムラサキツバメ(同19日記事)のように表面構造が明確な卵では、メインストロボ照射方向をさほど気にせずとも、構造描写が可能です。Papilio属やセセリのようにほぼ平滑な卵では、今回述べた照射方向の工夫が必須となります。今回マイクロフォーサーズ専用拡大システムでも再撮影しました。目的は過去に卵平面図(紡錘形の卵長軸に平行な方向から見込んだ画像)が未撮影だったからです。
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GX7-P1442@42mm-P14R(上段5コマ/下段6コマ深度合成+トリミング),ISO=200、F413-1/250、外部ストロボ+スレーブ2灯

 高さ1.3mm。最大直径0.48mm。キタキチョウの表面構造は大変繊細で、拡大率がTG4に勝る本システムを使用しても、未だ構造の全貌を描写しきれていません。スレーブストロボ2対の配置と照射強度を数通り変化させてベストの画像を選択しましたが、正面下部の表現が不十分ですし、平面図は手持ち深度合成の限界を感じる画像となりました。因みに縦条隆起は65本あります(2-3本の数え落としがあるかも)。同隆起はモンシロチョウで14本、スジグロシロチョウで16本ですから、遥かに細かい条溝が刻まれていることになります。
by fanseab | 2016-08-24 21:57 | | Comments(0)

ヒメアカタテハの産卵(7月下旬)

 ムラツ産卵シーンを撮影した日は午前中から暑くて、熱中症になりそうな温・湿度でした。真夏の陽射しがジリジリ照りつけるシバ草原の遊歩道を歩いていると、道なりにヒメアカタテハが飛んでいます。遊歩道と芝の境目にヨモギの若葉が密集していて、どうやら産卵モード。先ずは一コマ目。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR(トリミング),ISO=200、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時21分

 ヒメアカ産卵は母蝶の個体数が増加する秋口に撮るのが通例。真夏の炎天下、平地で撮影するのは初体験。流石に地球上の広い場所に分布するだけあって、逞しい限り。酷暑に関係なく次々と産卵していきます。連射の途中、前脚連打行動も観察できました。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=200、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時24分32秒

 右前脚を振り上げようとした瞬間です。前脚連打行動は相当に素早く、シャッター速度1/500sec.では完全にブレていますね。母蝶が止まっている葉には既に2卵が確認できます。母蝶の狙いは、矢印で示した葉で、こちらにタッチしてホスト確認をしようとしております。↑の画像の8秒後に無事産卵。
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D71K-34VR(トリミング),ISO=200、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時24分40秒

 卵は例によってお持ち帰りで拡大撮影。
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TG4@18mm(9コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:20時29分

 直径は0.6mm。拡大撮影中、同じ葉に産附されていた卵の色合いが黒化しているのに気が付きました。撮影してみると、何と孵化の瞬間でした!
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TG4@18mm(トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:20時31分

 動きが激しいので深度合成画像は撮影できません。その後、同じ葉上にあった別の3卵も無事孵化したので、短期間の飼育を実施し、2齢直後に多摩川縁のヨモギへ移してあげました。
by fanseab | 2016-08-21 20:11 | | Comments(2)

ムラサキツバメの産卵(7月下旬)

 東京都下へ某タテハチョウ産卵シーン撮影狙いで出撃。しかし、母蝶の姿は皆無。ホストも全く発見できず、ポイント再探索が必要とわかり、ガッカリ。肩を落として駐車場に向かう途中、ムラツの産卵現場に出会いました。ムラツ産卵シーンは昨年最終化で初撮影に成功しております。ホストは定番のマテバシイ実生。しかし、実生の若葉が少なく成葉裏への産卵が殆ど。葉裏への産卵事例は初めて観察しました。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR,ISO=500、F9-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時10分

 しかし、・・・ご覧のような失敗画像を量産しました(^^; スジグロの産卵同様、葉軸に垂直に向いて産卵するため、カメラアングルを確保するのが非常に難しい!翅面にレンズを平行に向けると確実に葉被りするので、処置なし! 葉裏でも縁に近い場所に産んでくれれば、何とか対応策がありますが、真ん中近いとお手上げです。母蝶は数回産卵すると、樹冠に一旦引き上げて数分間の休憩を取る様子。5分程度待機していると、いつの間にか樹冠から舞い戻り産卵を再スタートさせます。何とか粘って、ようやく実生若葉への産卵シーンをゲット。
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D71K-34VR,ISO=500、F9-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時20分

 産卵の途中、アブラムシと蟻が密集する茎近くの葉上で暫し吸汁。
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D71K-34VR,ISO=500、F9-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時11分

 昨年もみかけた光景です。エネルギーを消耗する産卵行動を持続するため、アブラムシの排泄物を栄養源としているのでしょう。実生に産附された卵をお持ちかえりしてTG4で拡大撮影。
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TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:20時22分

 ムラツ卵の直径は0.70mm。母蝶の図体に比較して極めて小さいサイズです。以前の記事(外部リンク)でご紹介した通り、ムラシ卵と直径・微構造がそっくりで肉眼・低倍ルーペでの種判定が難しい対象です。
by fanseab | 2016-08-19 22:18 | | Comments(2)

フィールドに潜む可愛いモンスター:その2

 前回ご紹介したアカハネナガウンカに引き続き、今回は甲虫のゾウムシ。鼻の長さがデフォルメされたゾウムシ類の外観はモンスターとしての資質を十分に備えていると言ってよいでしょう。現在も新作が製作中の米国・某宇宙戦争映画シリーズでは、ユニークな姿形の異星人が登場します。その中には明らかに昆虫から着想を得たと思われるキャラクターがありますね。恐らくキャラクターデザイナーは日夜昆虫・動物図鑑と睨めっこしながら、モンスターキャラを具現化していくのでしょう。
 さて、6月にルリシジミ母蝶が産卵に忙しかったイタドリの葉上に赤褐色のゾウムシが静止しておりました。その名もズバリ、カツオゾウムシ(Lixus impressiventris)。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-85VR,ISO=200、F8-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時49分(7月下旬)

 粉が吹いたような質感は確かにカツオブシ表面にソックリ。ただ色合いは実物より少し赤味が強い印象。ノッソリとした印象ですが、意外と落ち着きがなく、深度合成画像撮影は失敗。
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D71K-85VR(トリミング),ISO=200、F8-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時52分(7月下旬)

 複眼が鈍く光ることもあって、「ゆるキャラ」の要素タップリですね。ここでは頭部を強調したいので、コンデジを使っての魚露目画像にも挑戦。
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TG4@18mm-gy8,ISO=200、F4.9-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時16分(8月中旬)

 しかし敏感で、ご覧のようにすぐにレンズに尻を向けて逃げてしまい、この程度の画像を撮るのが精一杯。「ならば、正面突破・・・」と、一気に頭部に魚露目レンズを接近させると葉裏に逃げ、挙句の果てにポロリと地面に落下してジ・エンド(^^; カメラマン泣かせのモンスターでした。
 普通種とされるこの子ですが、イタドリの葉どこにでも観察できる種ではありません。どちらかと言えば日陰の葉上を好み、1m四方程度の局所に数頭群れている程度。また、葉が赤い若い株には全くおりません。昼間、逃げられてばかりの失敗を繰り返したので、夕方は活動が鈍化するはずと仮定して、再撮影を試みると忽然と姿を消しておりました。成虫はイタドリの葉を、幼虫は茎を食する完璧な「蓼食う虫」の仲間でもあります。
by fanseab | 2016-08-16 20:55 | 甲虫 | Comments(2)

コミスジの産卵(7月下旬)

 ヒメウラナミジャノメ交尾ペアを撮影した日、コミスジの産卵シーンにも遭遇。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-85VR,ISO=400、F9-1/500、-0.7EV、撮影時刻:10時52分

 地上高15cmの低い位置での産卵。つい不精して地面に這いつくばっての撮影を回避したため、母蝶腹端が翅に隠れてB級ショットになってしまいました。クズ葉上への産卵シーンは昨年、撮影済です。記事こちら外部リンク
 産卵状況も撮影。矢印#1が卵、TG4で撮影した超拡大像を右下隅に貼っておきました。
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D71K-85VR,ISO=400、F9-1/500、-0.7EV、撮影時刻:10時52分:【右下囲み】TG4@18mm(9コマ手動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、内蔵ストロボ

 クズ葉上に産む場合、産附場所として、多いのは葉先端付近(破線矢印#2)ですが、今回は葉のほぼ真ん中に産んでいます。それと、昨年の観察では薄暗い場所にある葉を好んで産んでいた記憶がありますが、今回は陽光の燦々と降り注ぐ場所でした。異なる母蝶・季節により、産附場所選択は様々であることがわかります。図中囲みに入れた超拡大像撮影で、タテハの卵ならご覧のようにTG4で問題なく解像できちゃいます。ただ自動深度合成では往々にして深度ステップ不具合の問題が発生するので、ここではブラケットモードで撮影し、別途PC上で深度合成処理をかけています。TG4の性能を最大限に発揮するためには、多少の一工夫が必須ですね。
by fanseab | 2016-08-13 20:37 | | Comments(2)

ヒメウラナミジャノメの交尾(7月下旬)

 多摩川縁でアカハネナガウンカを撮影した同じ日、ヒメウラナミジャノメの交尾ペアを発見(左が♀)。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-85VR,ISO=200、F9-1/160、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時12分

 普通種でも交尾ペアに常時出会える訳ではありません。拙ブログで記事にしたのは、いつだったか? ちょっと調べてみたら・・・、4年振りでした。以前のブログ記事はこちら外部リンク

 ヤマトシジミ、モンシロチョウ、イチモンジセセリ・・・いずれもフィールドで偶然交尾ペアに出会うと、なんだかお神籤で大吉を引いた気分になりますね。
by fanseab | 2016-08-11 22:36 | | Comments(0)

フィールドに潜む可愛いモンスター(7月下旬)

 カメラマンは『フォトジェニック』なるコメントを良く使います。平たく言えば「写真写りが良くて見栄えがする」対象に使う形容詞ですね。女性モデルを写す際、目鼻立ちの整い過ぎたモデルさんは、意外にも「フォトジェニック」ではない場合が多いのです。目力のある瞳とか、特徴ある鼻筋とか、キャラが強い女性がカメラマンの「撮りたい」意欲を掻き立てるらしいのです。

 さて、昆虫界を見渡してみると、沢山の『フォトジェニック』な対象がおります。とりわけ管理人は数年前からネット上で紹介されていたアカハネナガウンカ(Diostrombus politus)に注目し、出会ってみたいなぁ~と思っておりました。ネットで調べると夏場、イネ科植物で発生するらしい・・・。発生時期とされる7-9月はミヤマチャバネセセリの幼虫巣探索で、ここ数年間で数えきれないオギの葉をチェックしてきた実績があるのですが。。。。 しかし、このウンカをついぞ見ることができず、『俺はウンカには運(ウン)がないのか(カ)なぁ~』と些か諦めておりました。ところが、先日、いつも通りミヤチャの幼虫探索をしていると、3齢幼虫の巣を発見したオギの株に突然、憧れの対象が数匹群れているのを発見、ビックリ仰天。雨降りでしたので、傘を差しての撮影。先ずは全景。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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TG4@7.34mm,ISO=100、F2.8-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時05分

 橙色のボディに不釣り合いな長い翅。翅の長さは8mmほど。そして何と言っても、この子の魅力は白いお目目に真っ黒な偽瞳孔! ただ、そのお目目を拡大しようと接近すると、あらら・・・!すばしこく葉の裏側に逃げます。その隠れ方はヨコバイそのもの。数年前ボルネオ・グヌンムルで出会ったビワハゴロモも同じような動きをしましたが、いずれもハゴロモ上科に属するので当然かもしれません。慎重に接近して拡大像もパチリ。
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TG4@18mm(トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時10分

 干渉色で光る翅が綺麗です。この子の最大の魅力は偽瞳孔、それも「寄り目の偽瞳孔」にあります。それを表現するため、真正面から写そうと努力しますが、あまり接近し過ぎると、サーッと飛んで逃げてしまいます。結局コンデジで写すのを諦め、ワーキングディスタンスの取れる一眼マクロで翌日再トライすることに。
 さて、翌日、雨も上がって撮影日和。ところが、オギの株から彼らの姿は忽然と消えておりました。発生株から離散していったのでしょうか。慌てて必死で周辺のイネ科を徹底的に捜索すると、やっと1匹発見!全体像です。
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D71K-85VR,ISO=400、F9-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時22分

 高さ50cmほどの若いオギの株に付いておりました。早速、慎重にマクロ撮影です。
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D71K-85VR(4コマ深度合成),ISO=200、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時21分

 ようやく念願の「寄り目」画像をゲット! ただ個体差もあるのか、右目の偽瞳孔がボンヤリしていてモンスターキャラとしては、ちょっと迫力に欠けるかな? もう少し拡大してみると、
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D71K-85VR(4コマ深度合成+トリミング),ISO=200、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時20分

 真っ白で耳たぶのような目、黒い偽瞳孔が何ともトボケた表情で素敵です。やはり可愛いモンスターキャラですね。
 最近、世間では「××モンGO」なるスマホゲームに若者が夢中になり、社会問題となっています。路上で突如登場する架空のモンスターを採集していくゲームらしいのですが、その途中の行動は「歩きスマホ」以上に危険です。そのうち踏切上で立ち止まって、スマホを凝視し、線路上にモンスターが登場するまで待機して、結局電車に撥ねられた・・・なんて事故が発生するかもしれませんね。
 そんなバーチャルな世界でなくても、ハネナガウンカのように素晴らしいモンスター達を野原で見つけることができるのです。

『若者よ、スマホを捨て、フィールドに出よう!』

 これ、オヤジ管理人からの声掛けですが、きっと賛同する若者なんていないだろうなぁ~・・・。そんなオヤジ管理人もデジカメ片手にモンスター探しに夢中になり、崖から落ちたりしないよう、気を付けなくてはなりませんね(爆)
by fanseab | 2016-08-08 21:59 | その他の昆虫類 | Comments(0)

ルリシジミの飼育メモ

 イタドリに産卵するルリシジミ(外部リンク)」の画像を撮影した日、採卵を実施し、フルステージ飼育をしましたので、その時の記録をまとめます。餌は野外同様、イタドリの花穂を与えました。6月20日に孵化(卵期5日)。孵化間もない初齢幼虫です。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-1855改@55mm(上段のみ2コマ深度合成、トリミング),ISO=100、F10-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月20日

 体長は1.1mm。体毛が長く、まるでヤマアラシのようです。以下初齢含め幼生期画像は全て「頭部を左」に配置して作図しております。孵化2日後、眠に入りました。眠状態の初齢幼虫です。
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D71K-1855改@55mm(上段4コマ/下段3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月22日

 体長1.7mm。少し体色が緑色を呈してきています。体長も小さいし、体色もイタドリの花穂そっくりで、どこに幼虫が居るのか?戸惑う場面もしばしばです。23日に2齢へ。
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D71K-1855改@35mm(上段3コマ/下段2コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月24日

 体長は2.3mm。体毛の分布が密になりました。この時期、幼虫の体長・体色が丁度イタドリの花穂と類似し、巧妙な擬態を呈しています。恐らく、野外で初齢・2齢幼虫を探索するのは相当苦労するでしょうね。6月25日に3齢到達。
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D71K-1855改@35mm(上段5コマ/下段3コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月27日

 体長は4.9mm。体は淡緑色を帯び、体毛の長さは2齢に比較して相対的に短くなっております。28日に眠、翌29日に4齢(終齢)に到達。
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D71K-1855改@26mm(4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月4日

 体長10mm。2-3齢まで、ほぼ無地で顕著な特徴の無い体色が、体節毎に微妙に色彩が変化する姿に変わりました。また幼虫を真上から見込んだ時、多くのシジミチョウ終齢幼虫がそうであるように、体節に「ハの字」型模様が出現しております。第一腹節にある「ハの字」模様(矢印)は格段に濃色で、よく目立ちます。イタドリの花穂に巻き付いて静止している終齢幼虫の全体像もアップしましょう。
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D71K-1855改@34mm(5コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:6月29日

 図体がデカくなり、体色もやや緑色を帯びてきたので、イタドリの花穂とは識別可能ですが、遠目から眺めると、未だに擬態の巧妙さが際立ちます。クズの花を食う場合は体色がちゃんと紫色に変化しますし、まるでカメレオンのような幼虫です。
 7月6日、無事前蛹になりました。
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D71K-1855改@35mm(5コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月6日

 体長7.3mm。他のシジミチョウ終齢幼虫は通常老熟すると、ピンク色を帯びるものですが、ルリシジミは前蛹になっても殆ど体色が変化しません。翌7日に蛹化。
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D71K-1855改@35mm(上段5コマ/下段4コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月8日

 体長は6.7mm。褐色を帯びた全体像は他のシジミチョウ蛹と同様の外観です。面白いのは終齢幼虫時代に目立った第1腹節背面の「ハの字」模様が蛹になっても残っている点。蛹化から8日経過した7月9日、翅が黒化、腹節が緩み、羽化間近のサインです。
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TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日:7月15日

 湿気の多い環境で蛹を保管したため、蛹はカビまみれ(^^;  ↑の画像撮影直後にどうやら羽化した模様。いつものように羽化瞬間を捉えることができずガッカリです。仕方なく、味気ない背景で成虫を撮影。♀でした。
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D71K-85VR,ISO=100、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:7月15日

 前翅長12mm程度のやや小さい個体。今回のフルステージ飼育とは別にフィールドで3齢幼虫2個体を採幼し、これも飼育、1♂1♀が羽化しました。フルステージ飼育した個体(下図上段)含め、蛹の斑紋比較をしてみました。
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D71K-1855改@35mm(上段5コマ/中・下段6コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F10-1/250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:7月8日(中・下段は6月27日)

 前述した背面にある「ハの字」模様(矢印)は安定的に出現する斑紋のようです。また♂と♀で腹端の窄まり方が異なるように見えます。♂の方がより尖っているように思えますが、一般的にシジミチョウ蛹で同様な傾向を示すのか? 管理人は知見不足です。
by fanseab | 2016-08-02 21:11 | | Comments(2)