探蝶逍遥記

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スジグロシロチョウの産卵(7月中旬)

 カラスアゲハ第2化でも撮ろうと東京都下の里山公園に出向きました。結果は坊主。黒系アゲハはナガサキ♂のみでガッカリ。暑さの中、日陰の遊歩道でスジグロシロの♀が盛んに食草探しをしておりました。そのうち、イヌガラシに産卵。

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D71K-34VR(トリミング),ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時29分

 フォーカスポイントを間違えピンボケの酷い画像(^^; 恥ずかしながら証拠画像として貼っておきます。この後も母蝶は必死にホスト探しをしているので、こちらもイヌガラシ探しを手伝い(?)ますが、簡単ではありません。凡そ5X15mの範囲を少なくとも10分以上、母蝶は探し続けておりました。産卵状況です。
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TG4@5.5mm,ISO=100、F2.3-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時55分

 ↑の産卵シーンで産附された卵を黒矢印で示します(見難いですが)。別の葉に3卵(白矢印)確認できます。ホストの数が限定されるので、特定の株に集中産卵するのでしょう。

 卵はお持ち帰りし、超拡大撮影を実施。
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GX7-P1442@42mm-P14R(上段4コマ/下段5コマ深度合成+トリミング),ISO=200、F13-1/250、内蔵ストロボ+スレーブ2灯

 スジグロ卵の正面像(卵を真上から覗くアングルで撮影)は初撮影。縦隆起は16本で、先端は鋭角に尖っています。卵の高さは1.2mm、最大直径は0.48mm。TG4でも撮影したので、マイクロフォーサーズ拡大システムで撮影した絵と比較もしてみました。
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左画像のみTG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 スジグロ卵の大きさだと、TG4でも専用拡大システム撮影画像と遜色ない絵が得られます。ついでに、別途TG4で撮影したモンシロチョウ卵拡大像と比較をしてみました。
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右画像のみTG4@18mm(5コマ手動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ(撮影は7月下旬)

 2種卵の形状特徴・微構造差がきちんと把握できます。因みにモンシロ卵の高さは0.96mm、最大直径は0.42mmで、スジグロより一回り小さいサイズ。モンシロ卵の撮影では自動深度合成(テントウムシ印に設定したカメラおまかせモード)に失敗するケースが多く、ここではブラケットモード(FocusBKTモード)で10コマ撮影し、任意の5コマでマニュアル深度合成しております。自動深度合成ではフォーカスステップ巾、撮影コマ数を任意選択できないのが、悩みの種で、次回TG4ファームウエア更新では、考慮して頂きたい点です。
by fanseab | 2016-07-26 21:36 | | Comments(2)

雑踏の片隅で命を育むアオスジアゲハ(7月中旬)

 先日、買い物先の川崎市内で、クスノキ葉裏に付いたアオスジアゲハの蛹を偶然発見しました。「偶然」と書いたのは嘘でして、実は5年前位からビルを背景にしたアオスジ蛹の絵を撮りたくて機会を伺っていたのです。残念ながら発見した日はカメラの持ち合わせが無く、後日再訪することに。ところが翌日は土砂降りで断念。2日後に勇躍現場を訪れてガックリ。既に中身は無く、無事大空に飛び立った後でした。

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GX7-P8,ISO=200、F22-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時18分

 発見時に黒化は確認できなかったので、数日間は羽化しないと見込んでいたのですけど、読みが甘かった(^^; 蛹殻が付いている場所は高さ3mほどあり、一脚にミラーレス一眼を付けてのリモート撮影です。撮影時には気が付かなかったのですが、注目していた中央左の蛹殻の右上に、もう1頭の蛹殻が付いておりました。反対側からも撮影。
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GX7-P8,ISO=200、F22-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時21分

 ムチャクチャ人通りの多い場所でして、一脚を伸ばしながら撮影している管理人に訝しげの視線を向けながら、皆さん通り過ぎていきます。こうした厳しい視線にもめげず、泰然自若な姿勢で臨まねば、街角での画像採集はできません。↑の絵から少し引き気味の絵を撮ってみました。
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GX7-P8,ISO=200、F16-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時22分

 何と、3頭目の蛹殻(矢印#1)と2齢と思しき幼虫(同#2)も写っておりました。この実生はアオスジの蛹化にとってよほど好都合な場所だったのでしょう。
 中身の無い蛹殻だけでは悔しいので、同じようなクスノキ10株ほどをチェックしてみたのですが、結果は坊主。この手の蛹は真面目に探索しようとすると意外と発見できないものですね。仕方なく、腰の高さにあった実生に付いていた初齢幼虫を撮影。
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GX7-P8,ISO=320、F14-1/60、-0.7EV、撮影時刻:11時40分

 排気ガスまみれの環境ですが、アオスジは問題なく、生活できます。ついでに昨年秋に同一ポイントで撮影した終齢幼虫の姿もアップしておきましょう。
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D71K-10.5,ISO=100、F13-1/320、-0.7EV、撮影時刻:11時05分(2015年10月下旬)

 地面から約30cmに生えている実生に付いておりました。自らの台座とした葉以外は殆ど全て爆食した状態です。この時期は越冬世代の幼虫ですから、これから蛹化までに必要な葉は株の上部に戻って摂らねばならないでしょう。撮影の数日後、現場を訪問したところ、実生毎全て無くなっておりました。定期的な剪定で除去された様子。
 市街地に植えられた街路樹で、概ね高さ2m以内に出てくる実生は「美観上の観点から」悉く剪定で除去される傾向にあります。4枚目でご紹介した初齢幼虫も、何齢まで生き延びることができるのか?全て剪定のタイミングとの勝負になります。どんなに排気ガスまみれの環境でも、どれだけ雑踏や赤提灯の中であっても、クスノキさえあれば、アオスジは逞しく生きていくことができます。ただ彼ら、特に幼生期にとって、一番の大敵は剪定行為と言えましょう。
by fanseab | 2016-07-19 20:55 | | Comments(4)

ヤマトシジミ卵の拡大像(7月上旬)

 前々回、ツバメシジミ卵の拡大像をご紹介したついでに、ヤマトシジミ卵も撮影してみました。目的はTG4での解像力限界チェック。ヤマト卵は直径が0.5mmを僅かに切るレベルです(正確には0.496mm)。ルリシジミ・ツバメシジミよりも更に小さいサイズでどの程度、卵表面の微構造を描写できるのかが確認ポイント。例によって、(マイクロフォーサーズ+専用拡大システム)での作例と比較してみました。

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上段:TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、下段:GX7-P1442@42mm-P14R(3コマ深度合成+トリミング),ISO=200、F13-1/250、内蔵ストロボ+スレーブ2灯

 やはり解像度は明らかに違います。特に精孔部付近の細かい構造がTG4では潰れています。それと、ヤマトシジミ並に小さい卵だと、現行マイクロフォーサーズシステムでも未だ拡大率が低く、もう一段拡大したくなります。↑の画像は共に手持ちで頑張って撮影しておりますが、そろそろ手持ち撮影での限界レベルでもあります。拡大率を上げるには、やはりボディをガッチリ固定し、卵の方もマイクロメーター微動ステージ上に保持する等、より細かい工夫が必要となるでしょう。現在はちょっとそこまで実施する体力がありませんが、いつか、チャレンジしてみたいものです。
by fanseab | 2016-07-13 21:24 | | Comments(0)

ベニシジミ♂の暗化型(6月中旬)

 多摩川縁で極普通に見かけるベニシジミの話題です。夏型は全般に紅色(橙赤色)部が縮退することが知られております。今回出会った個体は、一目見た時から「こいつは黒いな~!」と思いました。

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D71K-85VR,ISO=100、F8-1/320、-0.7EV、撮影時刻:10時55分

 前翅の紅色部は僅かに残るだけのレベル。「フィールドガイド日本のチョウ」、p.136中段真ん中に図示されている個体よりも更に一段黒化が進んでいます。管理人がこれまで出会った「黒いベニシジミ」の中でも最上級にランクされる個体でしょう。真正面からも撮ってみました。
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D71K-85VR,ISO=200、F5-1/800、-1.0EV、撮影時刻:10時59分

 このアングルの方がより「黒さ」が強調され、後翅の紅色帯が引き立つ感じです。とてもシックな印象ですね。念のため平均的レベルの夏型個体も撮っておきました。
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D71K-85VR,ISO=320、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時49分

 最初の個体を見た後では、やけに赤く感じられます。ところで、この手の黒化個体としては、ブログ仲間のダンダラさん(外部リンクが以前、撮影された事例が凄いと思います。この記事の最後の絵をご覧下さい。紅色部の縮退程度はそれほどではないのですが、黒色班がほぼ消失し、紋流れ状態との相乗効果で、独特な雰囲気を醸し出しております。こんな個体にも一度出会ってみたいものですね。
by fanseab | 2016-07-08 22:23 | | Comments(4)

ツバメシジミの産卵(6月上旬)

 ルリシジミと同じ時期に多摩川縁で撮影した画像紹介です。路傍のアカツメクサにはキマダラセセリの他、ツバメシジミの個体数も大変多く、吸蜜の合間に行われる♀産卵シーンも比較的容易に撮影できました。

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D71K-85VR,ISO=400、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時45分

 アカツメクサの未だ色づいていない花穂の頂部に産卵しております。次に産卵状況。
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TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 かなり入り組んだ場所に産まれています。毛先のフンワリとしたベッドに包み込まれた幸せな卵かも・・・。でも、これでは卵の微構造は見難いので、別途分かりやすい場所に産附されている卵を撮影。
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TG4@18mm(9コマ自動深度合成+トリミング),ISO=100、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 直径は0.54mmで、ここまで小さいとTG4での微構造表現もちょっと苦しい感じ。そこで、以前APS-C一眼拡大専用システムで撮った絵と比較してみました。
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下段:D7K-85VR-24R(2コマ深度合成+トリミング),ISO=100、F29-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影:2012年10月

 ルリシジミではあまり感じませんでしたが、明らかな有意差が認められます。0.5mmクラスの卵拡大撮影にはTG4はちょっと、役不足なのかもしれません。
by fanseab | 2016-07-06 21:07 | | Comments(0)