探蝶逍遥記

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ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(1月中旬)

 この日午前中は新規ポイント開拓で川崎市内の緑地帯を探索。しかし新規集団を発見できず、前回観察地を再訪いたしました。先ずはアオキの集団(これを塒Aとします)。

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D71K-34VR(トリミング+4コマ深度合成)、ISO=400、F9-1/320、外部ストロボ、撮影時刻:13時20分

 前回より個体数が減って21頭。今回はコンデジに魚露目を付けてもう一枚。
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TG4@18mm-gy8(トリミング)、ISO=640、F4.9-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:13時35分

 風が微妙に吹いて葉が動くので、「庇」になっている葉を指で押さえて撮影。寒いので、どの個体も起きる気配はありません。次いで、シラカシの集団(塒B)。
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D71K-34VR(トリミング+2コマ深度合成)、ISO=400、F9-1/320、外部ストロボ、撮影時刻:13時25分

 こちらは個体数が増えて25頭。魚露目でもパチリ。
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TG4@18mm-gy8(トリミング)、ISO=400、F4.9-1/100、-0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:13時39分

 魚露目は「ギッシリ感」を表現するには好適ですが、集団の全体像を描写するには敢えて引き気味に撮らねばなりません。そうすると、対角魚眼で撮影したのと同じ効果になってしまいます。そうであればより解像度の高い対角魚眼で撮影した方が有利なのですね。

 さて、前回観察した際、塒Aと塒Bの間で、個体の相互交流があるはずとの仮説を立てておりました。前回と比較した個体数変動は下記の通りです。
塒A:前回31→今回21(10頭減少)
塒B:前回19→今回25(6頭増加)
(塒A+塒B)合計:前回50→今回46(4頭減少)

 この結果を見る限り、上記仮説は何となく正しそうです。その時点で集団が一番過ごしやすい温湿度環境を求めて塒を移動・分散をしているのではないかと思っております。塒Bがこのまま個体数を増加していくのか?推移を見守りたいと思います。しかし、本日(18日)朝方、関東地方では10cm前後の降雪がありました。ムラツ集団にとってはこの冬、最初の試練が訪れたと言ってもいいでしょう。塒A,B共に降雪により脱落(討死)した個体も多いと想定されます。さて、彼らの運命は如何に???
by fanseab | 2016-01-18 23:15 | | Comments(6)

台湾台東縣遠征記(12)タテハチョウ科その6:イチモンジチョウ亜科B

 今回遠征で一番撮影に注力した蝶の一つが本記事でご紹介するタカサゴイチモンジ(Euthalia formosana)でした。台風一過の5月11日午後。林道を車で流しながら探索中、林道上を見たことも無い蝶影が横切りました。全体に緑色系統の大型種で、これまでの経験からトラフタテハ(Parthenos sylvia)かなと・・・。しかし、ここは台湾、トラフはいない筈。ややあって、ようやくイナズマチョウ(Euthalia sp.)であることに気が付きました。ところがその後、暫く雲隠れしてしまい、他の蝶撮影に切り替えました。最初に発見した場所は、今回の遠征で「ご神木」と名付けた樹液の出る株の近く。前回もこのポイントでは、多くのタテハ類が集っておりましたが、今回は樹液の浸出する木本が大変少なく、この株に集中する傾向がありました。そこでダメモトで再度この株に戻ってみると、ヤッター!目的種が再登場です。先ずは遠目の一枚。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=400、F8-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、14時49分

 台湾特産種、タカサゴイチモンジ♂のファーストショットになりました。本種は遠征前に期待していた相手ではありませんでしたので、ビックリして心臓の鼓動が高鳴りました。しかし、いかんせん距離が遠く、暫くして姿を消してしまいました。こうなると翌日からは、必死にタカサゴ狙いで目を光らせることに・・・。願いが通じたのか、翌日同じご神木で♂2頭のツーショット撮影に成功!
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D71K-34VR、ISO=400、F7.1-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、11時21分

 いずれも一点の傷も無い羽化直に近い個体。拙ブログの「謹賀新年」記事でご紹介したミドリイナズマ(E.kardama)同様、ストロボ照射時、青緑色に輝く大型のタテハです。イナズマチョウの分布は広大ですが、ヒマラヤ~中国にかけて分布するpatala群と称されるグループは前翅に斜帯、後翅に概ねイチモンジ模様を持つ大型種で、ズッシリとした重量感のあるイナズマチョウです。現在もほぼ毎年、分布域未踏査ポイントから新種や新亜種の記載が続いており、上記分布域山岳地帯で複雑な種分化を遂げたタテハと言えましょう。台湾には、かつて中国大陸と地続きであった名残で、本種含む4種のpatala群が棲んでおります。
①ホリシャイチモンジ(E.kosempona
②マレッパイチモンジ(E.malapana
③タカサゴイチモンジ(E.formosana
④スギタニイチモンジ(E.insulae
この4種いずれも台湾特産種となります。

 本種翅表はストロボ照射の状況次第で幻光のように色調が変化します。
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D71K-34VR、ISO=640、F9-1/640、+0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、11時36分

 左前翅が黄金色に輝いていますが、この色調は図鑑に記載されている標本画像の色合いに近いものですね。さて、全開翅が撮影できたので、次は閉翅を狙おうと努力しますが、樹液吸汁時にはなかなか良いアングルに回り込めません。チャンスを逃す中、林道上に吸水に訪れた個体を狙ってようやく閉翅を撮影することができました。
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D71K-34VR、ISO=640、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、11時00分

 裏面も表翅の模様をトレースしていて、全般にベージュ色が優ります。樹液吸汁シーンでもお分かりの通り、本種はストローまで緑色(淡い翡翠色)に統一しているのがお洒落ですね。

 ♂は林道のように森林が開けた部分を好み、高さ5m程の葉上に止まって占有行動を取ります。
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D71K-34VR、ISO=500、F9-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、9時10分

 タテハが最も格好良く写る、「斜め45度」シーンです。樹液吸汁の後は、やや低い位置で開翅休息する時もあります。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F10-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時31分

 このアングルだと、緑色には殆ど光らず、地味な黒褐色のタテハにしか見えません。タカサゴイチモンジは年1化とされておりますが、出会った♂はいずれも鮮度が良く、♂の最盛期であった可能性があります。一方、♀は一度だけ林道脇奥の灌木帯を舞う姿を見ることが出来ましたが、すぐに姿を消してしまい撮影は叶いませんでした。♀を狙うには時期を少し遅らす必要もあるのでしょう。それはともかく、オオムラサキと同じ体躯で、雄大に滑空する本種は大変魅力的で、いつの日か台湾固有patala群残りの3種も撮影したいものです。

 さて、2種目は国内でもお馴染みのイシガケチョウ(Crestis thyodamus formosana)。最初は定番の♂吸水シーン。
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D71K-34VR、ISO=500、F11-1/250、+0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、11時57分

 イシガケチョウもきちんと撮ろうとすると、完品個体に巡り会えない気がします。この子もちょっと右後翅に欠けがあります。次は♀の開翅休息シーン。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、12時06分

 実はこの直前、この個体は産卵行動を示していました。結局、産卵に至らず、日光浴をしている情景です。イシガケチョウのサイズも個体差が多く、この♀は♂とほぼ変わらないとても小さな個体でした。

 今回遠征で目撃・撮影したイチモンジチョウ亜科の種をまとめます。学名で亜種未記載のものは名義タイプ亜種。黄色着色種は管理人の初撮影種。
【イチモンジチョウ亜科】全8種
(1)リュウキュウミスジ(Neptis hylas luculenta)
(2)タイワンミスジ(N. nata lutatia)
(3)ホリシャミスジ(N. taiwana)
(4)キンミスジ(Pantoporia hordonia rihodona)
(5)ヤエヤマイチモンジ(Athyma selenophora laela)
(6)タイワンイチモンジ(A. cama zoroastes)
(7)タカサゴイチモンジ(Euthalia formosana)
(8)イシガケチョウ(Crestis thyodamus formosana)
<次回へ続く>
by fanseab | 2016-01-15 00:04 | | Comments(4)

台湾台東縣遠征記(11)タテハチョウ科その5:イチモンジチョウ亜科A

 最初はNeptis属。トップバッターは日本の南西諸島でもお馴染みのリュウキュウミスジ(Neptis hylas luculenta)♂。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時56分
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時57分

 Neptis属の同定では翅表・翅裏をきちんと個別撮影しておかないと、後で難儀します。ところが、この仲間は直ぐに翅を開くので閉翅を撮るのに一苦労します。この子は何とか閉翅画像を撮らせてくれました。台湾のNeptis属は全14種。このうち小型の5種が同定に難儀するグループ。ここでは、日本国内にも産するコミスジ(N.sappho formosana)、リュウキュウミスジ(N.hylas luclenta)、および台湾産スズキミスジ(N. soma tayalina)の3種について識別点をまとめてみました。台湾産コミスジ画像が手元にないので、ここではリュウキュウとスズキ2種♂の裏面比較画像を示します。
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<識別点まとめ>
(1)前翅裏面亜外縁部の白班:第4室(A2)と第5室(A1)の大小関係
コミスジ、リュウキュウ:A2<A1だがA2は顕著に出現
スズキ:A2<<A1で、時にA2は消失
(2)後翅裏面中央白帯Bと外側白帯Cに挟まれた暗褐色部の巾F
3種共に後翅前縁部側で狭まる傾向にあるが、最も顕著に巾が狭まるのはスズキ。
(3)後翅亜外縁白条Dの位置(外側白帯Cとの距離)
リュウキュウ→コミスジ→スズキの順で外側白帯Cに接近する。
結果的にリュウキュウでは白条D,Eの間隔が最も詰まる。
(4)後翅裏面外縁白条Eの性状
コミスジ・リュウキュウ:ほぼ連続した破線。
スズキ:第3室後半から第4室前半にかけて一旦消失する傾向を示す(矢印H)。
※但しスズキの中国本土亜種omnicolaでは、Eは連続破線となり、消失傾向を示すのは台湾産亜種tayalinaの一大特徴かもしれません。
(5)後翅裏面地色
リュウキュウは最も橙色味が優る。
(6)後翅裏面中央白帯Bの縁取り
リュウキュウでは前縁・後縁側共に黒く縁取られる。
(7)触覚先端の色彩G
リュウキュウ・コミスジは顕著な黄色。スズキは腹面側のみ黄色を呈するが、不明瞭。

 もちろん、個体変異はありますので、(1)~(7)を総合的に勘案して同定の決めてとします。しかし先ず検すべきは形質(7)で、触覚先端を見てスズキか、その他の2種かを区別できます。早い機会に台湾産コミスジ♂裏面を撮影し、類似種形質の比較画像を更新・作成したいと思います。

 さて2番バッターはタイワンミスジ(N. nata lutatia)♂。
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D71K-34VR、ISO=800、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、16時30分

 台風一過、雨上がりの林道で吸水する個体です。前翅中室の棍棒状白条が細いのが特徴で、類似種ミヤジマミスジ(N.reducta)とは前翅白斑が小さいことで識別点になります。かなり粘ったのですが、閉翅撮影には失敗。3種目は台湾特産種のホリシャミスジ(N. taiwana)♀。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時03分

 明らかに産卵行動中でしたが、産卵には至らずガッカリです。ホリシャは台湾産Neptis属中唯一ホストがクスノキ科です。この画像でも分かるように、クスノキの低木に絡むように飛んでいました。Neptis属♀の産卵時間帯は午前中に多いのですが、朝8時から既に産卵行動を示すのは意外でした。

 Neptis属の次はAthyma属。トップバッターは日本国内でも見られるヤエヤマイチモンジ(Athyma selenophora laela)。最初は♂の吸水場面。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=360、F11-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、16時23分
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=280、F11-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、16時24分

 タイワンミスジを撮影したほぼ同じ場所・時間帯に吸水に登場しました。この蝶も閉翅を撮り難い相手で、粘って撮れたのが↑の2枚目の画像。縁毛もきちんと揃った綺麗な個体でした。続いて♀。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F10-1/250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、12時32分

 昼過ぎの一番暑い時間帯、林道脇の薄暗い葉上でしきりに口吻を伸ばしていました。これ以上のアングルでは撮影できずガッカリ。次いで、タイワンイチモンジ(A. cama zoroastes)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F10-1/500、+0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時06分

 仕掛けた甲殻類トラップにやって来た個体です。本音を言えばもうちょっと珍品が誘因されて欲しいのですが、手間暇かけて作成・散布したトラップに蝶が来てくれれば、それはそれで嬉しいものです。右前・後翅の破損状態はバードビーク(野鳥の嘴で齧られた跡)由来を思わせますね。次いで♀。
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D71K-34VR、ISO=200、F6.3-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時29分

 知本森林遊樂區での撮影。ご覧の通りボロボロの個体で、当初Neptisと勘違いしてしまいました。♂と異なり、三筋模様は黄色を帯びています。Neptis属と区別する最大の識別点は腹部背面側中央にある白色もしくは青白色帯の有無。Athyma属は原則、この帯が出現します(ヤエヤマイチモンジ♂など一部例外有り)。なお♀完品個体は4年前に撮影済です。
<次回へ続く>
by fanseab | 2016-01-09 21:23 | | Comments(4)

ムラサキツバメ越冬集団の観察その3(1月上旬)

 某サイトに川崎市内での大集団観察の記載があり、確認がてら出かけてみました。もちろんピンポイントの場所は未知なので、これまでの乏しい経験から現場を割り出す楽しみがあります。消去法から概ねこの辺りだろう・・・と見当を付けて探索すると、ヤッター!ありました。アオキ葉上に形成された大集団です。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F10-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:9時53分

 久しぶりにビッシリ敷き詰められた大集団を観察できました。数え落としがなければ31頭です。管理人にとっては、去る2008年に千葉の公園(外部リンクで観察した40頭超大集団以来の個体数ですね。
 集団の上方に枯葉があるのが興味深いです。反対側に回ってもう一枚。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=100、F9-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時53分

 このアングルの方がギッシリ感を上手く表現できます。ついでに対角魚眼で環境描写。
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GX7-P8(トリミング)、ISO=200、F14-1/60、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時04分

 午前中のみ陽が良く当たる風衝地帯で、地上高2m弱。目線の高さで観察できる貴重なポイントでしょう。恐らく近くに類似集団がいるかもしれない・・・。そう確信して探索すると、やはりもう一箇所、シラカシ葉上に集団がありました。
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D71K-34VR、ISO=200、F9-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:10時05分

 こちらはやや数が少なく19頭。ここでも枯葉が絶妙に風除け機能を果たしているようです。同じ集団を逆光でもパチリ。
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D71K-34VR、ISO=200、F9-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:10時09分

 既に陽光が強く当たり、大半の個体は翅を立てて飛び立てる態勢に入っています。こちらも対角魚眼で。
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GX7-P8(トリミング)、ISO=200、F13-1/50、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時20分

 こちらは地上高2m強あり、広角撮影に少し難儀しました。更に集団があるかもと思い探索しましたが、結局上記2集団のみ。それでも合計50頭が集まるとは! 昨年秋から蝶関連ブログを拝見するに越冬世代ムラツの個体数が例年になく多かったようで、この冬は越冬集団観察に最適のように思います。このまま極端な寒波が来襲しなければ、春先まで延命できる個体も多いかもしれません。この先の継続観察が楽しみです。
by fanseab | 2016-01-06 23:11 | | Comments(10)

ムラサキツバメ越冬集団の観察その2(2015年大晦日)

 前回の記事(昨年11月下旬)でご紹介した集団は、theclaさん(外部リンクが継続観察されており、12月13日に最大19頭を数えるも、19日の段階で落葉と共に完全消失したようです。さて、この集団は生き延びることができたのでしょうか?元々落葉広葉樹に形成された越冬集団は過渡的なもので、落葉と共に安定的な常緑広葉樹に移動するとされています。年の暮れ、最後の運試しのつもりで、大晦日に現地を訪問し、移動先を探索してみました。現地に着いてまもなく、意外とあっけ無くアオキ葉上での越冬個体を発見。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR(4コマ深度合成)、ISO=400、F8-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:11時17分

 2頭います(矢印AおよびB)。恥ずかしながら現地では個体Aのみの単独越冬だと思っており、帰宅してRAW現像の段階で初めて個体Bに気が付きました。やはり枯葉への擬態レベルは高いです。越冬場所としては蜘蛛の巣に枯葉が絡まり、どちらかと言えばムラシが好むような状況ですね。全体の環境を対角魚眼でも撮影。
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GX7-P8、ISO=200、F14-1/60、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時17分

 彼ら2頭が隠れている葉は地上高さ50cm。ただし、傾斜地なので歩道レベルから計測すると地上高2m弱です。南向きで朝方はよく陽が当たる環境。集団が形成されていた場所から数10mしか離れておらず、落葉後、こちらに移動した可能性もありますね。それでは、残党は何処へ? アオキやシュロを中心にウロチョロ探しましたが、結局上記2頭以外は坊主。大集団が形成されていた葉が落ちた12月中旬以降、極端な寒波来襲もなく、暖かい日が続いておりましたので、残党はバラバラになりながらもどこかで元気に越冬を続けていることを期待しましょう。
by fanseab | 2016-01-04 21:27 | | Comments(10)

謹賀新年

 皆様新年明けましておめでとうございます。関東地方は穏やかな元旦を迎えたようです。
本年も拙ブログのご愛顧の程、よろしく申し上げます。コメントも沢山頂けると幸いです。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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GX7-P8、ISO=200、F11-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年7月12日、12時16分、撮影地:中国四川省成都市都江堰

 さて、新春恒例となりました「撮らぬ蝶の翅算用」です。今年も昨年同様、「♀産卵シーン撮影」の継続を目標に掲げたいと思います。普通種のリベンジとしては、地元多摩川縁では当たり前に飛んでいるキマダラセセリを攻めねばなりません。簡単に攻め落とせるだろうと翅算用したのですけど、意外にも苦戦(^^; 本種は3年がかりの挑戦となります。もちろん、それ以外の珍品レベルまで狙えれば、御の字でしょう。
さてさて、どうなりますやら・・・。今年も年末に予定されている「懺悔」記事を乞うご期待下さい(爆)

 アップした画像は昨年7月中旬、初めて足を踏み入れた中国大陸遠征で撮影したミドリイナズマ(Euthalia kardama)♂のテリ張りシーン。初めて出会った緑色系イナズマの美しさに惹きつけられました。本種含め遠征で出会った蝶相の詳細は「台湾台東縣遠征記」に引き続き連載予定の記事、「四川省遠征記」に述べる予定ですので、ご期待下さい。
改めまして、本年もよろしくお願いします<(_ _)>
by fanseab | 2016-01-01 02:16 | | Comments(30)