探蝶逍遥記

<   2015年 10月 ( 8 )   > この月の画像一覧

台湾台東縣遠征記(4)アゲハチョウ科その2

 最初はオナシモンキアゲハ(P.castor formosanus)♂。このアゲハは4年前、同じ知本温泉付近で飛翔画像を撮影済(外部リンクですが、静止場面はこれが初体験。他の黒系Papilioに混じって吸水しておりました。

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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時45分

 微妙にスレているものの、まずまずの鮮度でしょう。「尾無」の和名が付いていますが、短いながら尾状突起はちゃんと付いております。尾状突起の欠損したモンキアゲハやシロオビモンキとは後翅裏面外縁に赤色もしくは黄色弦月紋が全く存在しないことで区別可能です。続いて台湾固有種のワタナベアゲハ(P.thaiwanus)♂。先ずは開翅。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時34分

 全開翅の撮影機会は少なく大幅にトリミングしてのご紹介です。表翅はナガサキやクロアゲハ♂に類似しておりますが、後翅表に青色鱗粉が全く載らず、ほぼ漆黒に近いことで区別可能。後翅裏面は赤紋が発達してムチャ派手な雰囲気。
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D71K-34VR、ISO=500、F9-1/400、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時42分
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D71K-34VR、ISO=640、F9-1/640、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時25分

 2枚目の左端はクロアゲハ。黒系アゲハの手前で吸水しているシジミは全てヒメウラナミシジミ(Prosotas nora formosana)。
 さて今回、三番手に登場するのは煌びやかなAchillides、タイワンルリモンアゲハ(P.formosanus)♂です。前回記事で脚注をつけた通り、本種も最近、台湾固有種扱いとなりました(※)。最初は吸水場面。
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D71K-34VR、ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時44分

 この個体はほぼ完品。未だ警戒心を解かずに半開翅吸蜜しています。この時、前翅を上に引き上げた状態なので、後翅「瑠璃紋」の一部を堪能することができます。初めて北タイで兄弟種、paris♂を撮影した時の興奮を思い出しました。その後、海外遠征各地で瑠璃紋を拝むチャンスは多かったものの、接近戦で撮影することは叶わず、今回ようやくじっくりと取り組むことができました。暫くすると、ダラリと前翅を下げ、ほぼ全開状態での吸水に移行しました。
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D71K-34VR、ISO=500、F10-1/320、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時49分

 こうなると、本種のシンボル、後翅の瑠璃紋は前翅に隠されてしまいます。それでもほぼ漆黒の地に散布された金緑色鱗粉の美しいこと! 偶然、画面右下にピンク色の花弁が落ちていて、本種の美しさをより引き立てていたように思います。
 吸蜜場面にも何とか出会えました。
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D71K-34VR、ISO=500、F10-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月13日・9時06分
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F9-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月13日・9時08分

 吸蜜源はクマツヅラ科のホナガソウ(Stachytarpheta sp.)。南米原産の外来種で亜熱帯から熱帯アジアに広く分布し、シロチョウやアゲハが好んで吸蜜します。残念ながら吸蜜シーンの♂は少し飛び古した個体で、地色が褐色を帯びておりました。こうなると、瑠璃紋の輝きもイマイチ迫力に欠けます。3分近く吸蜜しておりシャッターチャンスが多かったのですが、ちょっぴり写欲が湧きませんでした。慣れてくると贅沢になるもんです。
<次回へ続く>

※宇野彰, 2013. 1986年以降に発表された台湾産蝶類に係わる文献目録および追加さ
れた新知見(1), やどりが239:33-41.
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<11月2日追記>
今回遠征で目撃・撮影した種をまとめます。学名で亜種名未記載のものは名義タイプ亜種。黄色着色種は管理人の初撮影種。赤色着色種は目撃のみ。
【アゲハチョウ科】全9種
(1)アオスジアゲハ(Graphium sarpedon )
(2)ミカドアゲハ(Graphium doson postianus)
(3)コモンタイマイ(Graphium agamemnon )
(4)シロオビアゲハ(Papilio polytes )
(5)クロアゲハ(Papilio protenor )
(6)シロオビモンキアゲハ(Papilio nephelus chaonulus)
(7)オナシモンキアゲハ(Papilio castor formosanus)
(8)ワタナベアゲハ(Papilio thaiwanus)
(9)タイワンルリモンアゲハ(Papilio hermosanus)

by fanseab | 2015-10-31 21:18 | | Comments(8)

コミスジの飼育メモ

 台湾遠征記はちょっとお休みして、今秋実施した首題メモです。9/7付け記事(外部リンクでご紹介した卵を持ち帰り、産卵されたヤブマメを全ステージで与え飼育しました。
 9/8に孵化。初齢幼虫です。

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D71K-85VR(トリミング:下段のみ2コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日:9月9日

 体長3mm。頭殻がやけにデカく感じます。食痕も示します。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F13-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日:9月9日

 矢印が幼虫。この時期は葉の主脈ではなく、支脈上に静止しております。12日に2齢。
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D71K-85VR(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:9月16日

 体長6.5mm。棘皮が目立ってきましたが、側面模様は未だ不明確です。2齢幼虫の食痕です。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:9月16日

 静止位置が主脈上に変わりました。17日に眠、翌18日に3齢へ。
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D71K-85VR(トリミング+上段5コマ/下段4コマ深度合成)、ISO=100、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:9月22日

 体長9mm。ようやくNeptis属の幼虫らしい風貌に変化し、背面・側面共に色彩のメリハリも出てきました。3齢の食痕です。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:9月22日

 Neptis属幼虫はホストの茎を噛んで萎らせ、枯葉状態にして食う習慣があります。この画像でも枯葉上に静止しておりますが、この幼虫が茎を萎らせたのではなく、ホストの水揚げが悪く葉全体が枯れてしまっているのです。もちろん、枯葉状態でも食う習慣に変わりはありません。23日に4齢。
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D71K-85VR(トリミング+上段5コマ/下段3コマ深度合成)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:9月26日

 体長12.5mm。体色が全体に緑色を帯びてきました。3齢あたりから静止状態では常に胸部を上方に持ち上げた態勢を取っております。この飼育メモでの体長は幼虫を上方から投影して計測しておりますので、活動状態では15mmを超えます。4齢の食痕です。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:9月26日

 9月28日に眠、その日のうちに5齢(終齢)に到達。
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D71K-85VR(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:10月2日

 体長19mm。この時期は胸部を左右に傾け、上から見込んだ時に「くの字」型をしている状態が多く、画像を撮るのに一苦労しました。第7-9腹節気門周辺の斑紋が白色から淡緑色に変化し、体色全体のメリハリが顕著になりました。なお、晩秋屋外で観察される越冬態勢直前の終齢幼虫は全般に茶褐色を呈していて、上記画像(非越冬態)とはかなり雰囲気が異なります。10月6日に前蛹。
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D71K-85VR(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:10月7日

 体長19mm。終齢段階では摂食する葉からかなり距離を置いた、飼育プラケースの縁を静止位置(台座)としていた関係で、前蛹もケースの縁で実施。画像としては何とも人工的で味気ないものになりガッカリです(^^; 前蛹を撮影した7日中に蛹化。
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D71K-85VR(トリミング+左4コマ/右3コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:10月10日

 体長15mm。自然光下では全体に黄金色に輝いているのですが、ストロボ使用ではその色調が上手く表現できませんね。10月15日に翅部が黒化。翌16日に無事♀が羽化しました。卵の孵化後38日目でした。
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D71K-85VR、ISO=100、F11-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日:10月16日

 前翅長25mm。羽化直の姿にはいつも見惚れてしまいます。これまでのタテハチョウ科飼育経験では比較的♀が多いですね。ゼフの飼育ではほぼ♂なのに・・・。蝶の性比は通常1:1なのでしょうが、面白いものです。
by fanseab | 2015-10-26 22:57 | | Comments(4)

台湾台東縣遠征記(3)アゲハチョウ科その1

 先ずはアゲハチョウ科。今回はGraphium属には殆ど成果なし。アオスジ以外はコモンタイマイとミカドを各々1回目撃しただけ。発生の谷間だったのかもしれません。その代りPapilio属にはそれなりの成果が出ました。最初は知本森林遊樂區で撮影したシロオビアゲハ(Papilio polytes)♂。

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D71K-34VR、ISO=100、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月12日・7時57分

 吸蜜源はキョウチクトウ属でしょうか。それなりに長時間吸蜜しておりましたが、やや露出不足気味で出来はイマイチですね。シロオビアゲハのような普通種は意外と完品に出会うチャンスがありません。偶に撮ろうと身構えると必ずボロ個体が登場します。今回は綺麗な個体でチャンスだったのに・・・。次はクロアゲハ(P.protenor)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月13日・12時20分

 こちらは温泉近くの林道で撮影。お昼時の吸水タイムにやって来た個体です。右前翅内縁が捲られたような羽化不全状態。連射していたら丁度ポンピングの瞬間を捉えることができました。尾端から出ている水滴を確認しやすいよう少しトリミングしております。3番目に登場するのはシロオビモンキアゲハ(P.nephelus chaonulus)。今回は比較的多数の個体に恵まれたこともあり、遠征中成果の上がった種の一つになりました。最初は♂の吸水場面。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時42分

 羽化直に近い鮮度で、これもポンピングの瞬間を捉えることが出来ました。シロオビモンキの最大の特徴は後翅裏面外縁部弦月紋が黄色いこと。モンキ(P.helenus)は通常赤色です。この画像を撮影後、前翅に散りばめられている金色鱗粉の美しさにハッとさせられました。特に前翅中室内を走る複数の金色条線には溜息が出てしまいます。Achillides亜属が示す螺鈿細工のような金青緑色鱗粉もゴージャスな装いで魅惑的ですが、シロオビモンキの金色鱗粉も甲乙付けがたい美しさだと思います。この金色鱗粉をより明確に表現するため上方から見込んだ絵も撮りました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F10-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時46分

 この金色鱗粉はモンキアゲハにもあるのですけど、これまで国内でモンキアゲハとじっくり向き合っていなかったので、その存在に気が付いておりませんでした。吸水シーンを広角でも撮影。
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GX7-Z12、ISO=200、F14-1/50、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・12時57分

 左奥で吸水しているのはタイワンルリモンアゲハ(P.hermosanus)です(※1)。次いで飛翔。
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GX7-Z12、ISO=500、F4-1/2500、撮影月日・時刻:5月14日・13時01分

 今回はノンストロボで、40コマ/秒の高速連射で撮影。この手法は手軽ですけど、ストロボ未使用のため、なんかノッペリとした絵になってしまいますね。最後は求愛飛翔。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・11時58分
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-0.3EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月14日・11時58分

 最初は♂(1コマ目中央下)が先導し、これに♀(同中央上)が追随するパターン。1コマ目の後、♀が♂を追い越し、今度は♂(2コマ目中央下)が♀(同上)を追跡していきます。結局1分弱求愛飛翔が続きましたが、愛は成就せず。毎度お馴染みのパターンです。
<次回へ続く>

※1従来はP.parisの亜種扱いでしたが、ここでは宇野氏の総説(※2)を参考に台湾固有の独立種として扱います。
※2 宇野彰, 2013. 1986年以降に発表された台湾産蝶類に係わる文献目録および追加された新知見(1), やどりが239:33-41.
by fanseab | 2015-10-23 23:02 | | Comments(2)

台湾台東縣遠征記(2)二日日(5月11日)

 朝7時起床。天気予報通りの雨。風はさほどない様子。少なくとも午前中一杯雨模様なので、ノンビリと行動。先ずはホテルビュッフェで朝の腹ごしらえ。

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TG2@4.5mm、ISO=400、F2-1/60、撮影時刻:7時25分

 無料バイキングとしてはまずまずの味でしょうか?フロント脇の新聞を拾い読みすると、台風来襲の記事が大きく取り扱われておりました。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2-1/40、撮影時刻:7時44分

 記事見出しの『紅霞』は台風6号の台湾名。因みに続いて接近中の7号は『白海豚』
の呼称が付けられております。部屋でブラブラしていてもつまらないので、傘を差してコンデジ持参でホテル近傍を探索。ホテルからほど近い場所に草地を発見。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F8-1/40、撮影時刻:8時51分

 草裏で雨宿りしているシジミやジャノメ類がいるはず・・・とチェックするも坊主。でも晴れたら普通種の収穫はありそうなポイントでした。運動競技場脇の公園内に入ると、何やら異様な灯籠が沢山ぶら下がっておりました。
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TG2@6.4mm、ISO=100、F2.6-1/80、撮影時刻:9時01分

 宗教的な祭礼行事かと思いきや、台東縣で6月下旬から開催予定の国際熱気球フェスティバルを歓迎して市民(学生?)が作った熱気球型提灯でした。個々に電球が入っていて、夜は荘厳な雰囲気になるのでしょうね。
 さてホテルをチェックアウトし、ホテルのピックアップサービスで台東新駅近くのレンタカー店「格上租車」へ。昨年台湾で初めて使ったレンタカー店がこの店で、サービスマンの対応に信頼が持てたので、今回もこの会社を利用。オフィス内です。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/80、撮影時刻:16時07分(5月14日撮影)

 この画像はレンタカー返却時に撮影したもの。カウンター奥のお兄さんが管理人の対応をしてくれました。昨年の羅東駅支店に比較すると手続きはとてもスムース。行き当たりばったりでレンタル車の余裕があるか、不安でしたが、昨年と同じトヨタ・VIOS-4ドアセダンを選択。もちろんガーミン社のカーナビも無料オプションで選択。左ハンドル・右側通行の感覚を思い出すため、先ずは交通量の少ない裏道をソロソロと試運転。ここでカーナビに問題発生!明らかな動作不良なのでレンタカーショップに戻り、サービスマンに再調整してもらい、問題解決。運転当初15分間位はウインカーとウインドウォッシャーの位置をどうしても誤動作させてしまいます。降雨なので、慎重に運転。但し、昨年の羅東市内と異なり、台東新駅は辺鄙な場所にあるので、バイク含め交通量が少なく安心して運転できます。目的地の知本温泉には12時30分頃到着。嬉しいことに正午過ぎにはほぼ雨が止んでくれました。4日間お世話になった車です。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F2-1/1600、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時44分

 ほどなく4年前に宿泊したホテルで予約交渉。連泊で多少割引してもらい、直ぐにチェックインできました。ホテルの部屋内のスナップです。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2-1/50、-0.7EV、撮影時刻:18時04分

 ここはそれなりに値段が張るホテルなので、調度品も重厚感があります。コンセントはアース付Aタイプ。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2-1/40、-0.7EV、撮影時刻:19時13分

 日本から持参したデジカメ充電器含め、2穴式(アース無Aタイプ)がそのまま使えて便利です。夕食は4年前にほぼ毎晩訪れた小吃(食堂)へ。食堂のオバサンも何と、管理人の事を覚えてくれていたようです。この日のメニューは炒飯(70NT$)と野菜炒め(150NT$)。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/30、-0.7EV、撮影時刻:18時46分

 この小吃はやや高価格なのが難点。でも同様な小吃が近くにはないので、殿様商売なのでしょうね。
 さて、ラッキーなことに、この日は午後から晴間が拡がったので、それなりの撮影成果が出ました。なお、蝶画像については時系列ではなく、科別にご報告したいと思います。最初はアゲハチョウ科を予定しております。ご期待下さい。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-10-18 22:14 | | Comments(4)

台湾台東縣遠征記(1)旅行初日(5月10日)

 そろそろ蝶シーズンも終盤戦なので、本年5月10~15日の日程で実施した台湾遠征記をシリーズものでスタートさせることにします。蝶撮影目的での台湾への渡航は昨年に引き続き今回が4回目。今回は某離島に赴く予定でしたが、折からの台風来襲で急遽撮影場所の変更を余儀なくされました。 今回も羽田発着のエバー航空を使用。行きは前回同様BR189便。機材はお馴染みのハローXXXバージョンエアバスA330-300。2回目の搭乗なのでハローXXXグッズにはもはや感動なし。注目したのはランチ。

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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/125、撮影時刻:11時53分
 
 今回の使用キャラは右下デザート(ムース)に載っているクッキーのみで、ちょっとガッカリ。
 松山空港に13時38分着陸(定刻13時30分:時差はJST-1hr)。ここから台東へ乗継。立栄航空(UNI AIR)B70857便は16時34分離陸。機材はボルネオ国内線でもお馴染みのATR72-600。台東着17時19分。到着直後の機体です。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/2000、-1.0EV、撮影時刻:17時22分

 折から台風6号が台湾南東部に接近中でしたが、この日の夕方は風もなく、薄日も差す状況。宿泊ホテルへはピックアップサービスを予約済ですけど、到着ロビーに運転手の姿はなし(^^; そこで前回もお世話になった、空港内案内所でホテルに電話連絡したところ、何と運転手は既に空港に到着済でした。まともなドライバーなら到着ロビー正面で「XX先生(様)」のカードを持って客を待機するのでしょうが、まぁ、仕方がないですね。案内所前でのスナップ。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/40、撮影時刻:17時49分

 左下でスマホを弄っているのが件のドライバー。この案内所には2人の女性が待機していて、一人は片言の日本語を操り、英語も通じるので助かりました。空港到着後離島発着便は全便台風の影響でキャンセルになったことを知り、急遽目的地を変更せねばなりません。結局4年前に探索経験のある知本温泉に翌日以降滞在することにしました。宿はともかく、知本近辺の撮影ではレンタカーがないと支障をきたします。もちろん出発前にレンタカーの予約等しておらず、空港近辺のレンタカー会社を空港内案内所で探してもらいました。ただどことも連絡取れず。仕方なく空港から相当離れた台東新鉄道駅近くのレンタカー店を翌日直接訪問することに。そうと決まればホテルへ一直線。部屋の内装・調度品はまずまずでホッと一息。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/30、内蔵ストロボ、撮影時刻:18時13分

 離島行ならトラップ材料不要でしたが、知本温泉で粘るには果物系・甲殻系トラップが有効です。ホテルフロントで生鮮市場の在処を聞きだし、出かけてみました。現場まで結構遠いのでホテルが無償レンタルしている自転車で市場へ。いつもならパイナップルを買うのですけど、今回は試みにスモモ類(李子)を調達。3パック100NT$(旅行時レートで約390円)。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/30、撮影時刻:19時27分

 スモモ以外にバナナ(65NT$)も調達。続いて海老90NT$(≒350円)とワタリガニ?(200NT$≒780円)も購入。ワタリガニはムチャ高いのですけど、効果確認のためトライしてみました。トラップ材料が一通り揃ったので、麺屋で夕食タイム。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F4-1/25、撮影時刻:20時12分

 相当繁盛しているお店でした。有難かったのは注文システム。透明フィルムでラミネートされたメニュー上に油性インクで注文数を自ら記入してお店のお姉ちゃんに渡します。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/100、撮影時刻:19時52分

 お姉ちゃんは料理を運んでくると同時にこの合計金額記入済メニューも注文卓に置いていきます。店員と一言も会話を交わさず、注文した料理が的確に届き、更に勘定も明朗明快。言葉の不自由な外国人にとって大変有難いことです。現地客の大量注文を効率的に捌くためにも必須のアイテムなのでしょう。繁盛店にはそれなりの企業努力があるということでしょうかね。さてこの日のディナーはこちら。
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TG2@4.5mm、ISO=400、F2.8-1/60、撮影時刻:19時58分

 牛肉炒麺80NT$、青菜炒め50NT$、ネギ入りオムレツ60NT$、ジュース10NT$、〆て200NT$(≒780円)。オムレツはしょっぱいですが、その他は美味でございました。
<次回へ続く>
by fanseab | 2015-10-16 22:54 | | Comments(2)

ミドリヒョウモンの産卵行動など(10月中旬)

 前回オオウラギンスジヒョウモン産卵シーン撮影の絶好のチャンスを逸し、悔しい思いをしました。この時期、母蝶は恐らく里山の谷戸を転々と漂流しながら産んでいくはずで、同一ポイントを再訪しても再会できる確率は限りなくゼロに近いでしょう。それでもダメ元で横浜市内の里山公園を再度彷徨ってみました。予想通り、オオウラギンスジは坊主。現地到着した10時半過ぎから盛んに産卵していたのはツマグロヒョウモンの♀。

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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時17分

 この日は午前中から快晴・無風のコンディションで、多数のツマグロ♀が膨大な数の卵を産み付けておりました。個体数が多いのでこんなシーンも。
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時13分

 ジョロウグモも生きるのに必死。獲物には事欠かない様子でした。前回確認できなかったミドリ、メスグロ♀もこの日は姿を現しました。但し両種共にツマグロよりは活動開始時刻が遅く、ミドリ♀は11時過ぎになってようやく樹上から舞い降り、地上で開翅日光浴しておりました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時09分

 ミドリヒョウモンの産卵がスタートしたのは12時20分過ぎ。これが産卵木の全景。
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TG4@7.3mm、ISO=100、F11-1/40、-1.0EV、撮影時刻:12時30分

 幹直径25cm程度のコナラで、南向きの陽当たりの良い場所にあります。母蝶はコナラの根元付近に舞い降り、根元から徐々に樹肌を伝い樹皮への産卵を繰り返し、高さ70cmほどまで到達すると、一旦幹から離れ、再度低い位置に舞い降りて産卵を継続していきます。
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時24分
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時26分

 産卵行動を観察していると、次の2パターンがあることに気が付きます。
(A)腹端を樹肌に付けるが、直ぐに飛び立つ「産卵場所吟味行動」。
(B)腹端を樹肌に2-3秒間付けて静止する「産卵行動」。

 ↑にアップした2画像は共に行動パターン(B)を撮影したもの。産卵終了後、行動(B)に相当する全コマをモニター確認し、樹肌模様と睨めっこしながら、産まれたはずの部位を特定し、卵を探索しますが、全く発見できません。これにはガッカリでした。
 以前、メスグロヒョウモンの産卵シーン撮影でも同様の経験があり、行動(B)でも実際には卵を産んでいない「空打ち」を確認しております。正確に統計を取っていませんが、メスグロの場合、100発中90%以上は「空打ち」であることを確認しています。ミドリの場合、どの程度の「空打ち」があるのか?もう少し調査が必要です。  
 今回の観察ではミドリ♀が、コナラの樹肌にある空洞部(小さな樹洞)に好んで産み付けているような気がしました。卵に直射日光が当たる部位を意図的に回避しているようにも思えます。
 母蝶は数分間連続して産卵行動を取った後、開翅日光浴、もしくはアザミで長時間吸蜜しておりました。
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時27分
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時28分

 アザミでの吸蜜時間は30分にも及び、その後、母蝶は先ほどのコナラには戻らず姿を消しました。産卵行動後の休息時間をツマグロと比較してみると、ミドリのほうが遥かに長時間取っておりました。
 なお、ミドリ♀がアザミ吸蜜しているすぐ隣ではメスグロ♀も吸蜜しておりましたが、メスグロは結局14時頃まで産卵挙動を全く示さず、ガッカリでした。最高の産卵日和と思われた天候にも拘らず、産卵行動のトリガーが入らないのは何故だろうと疑問に思いながら現地を後にしました。
by fanseab | 2015-10-14 23:13 | | Comments(2)

ツマグロヒョウモンの産卵など(10月上旬)

 夏眠明けヒョウモン♀の産卵シーン狙いで横浜市内の里山公園に出かけてみました。目論見のミドリ・メスグロは全く姿を見せず、ガッカリです。林道には第3化最終盤のクロヒカゲ♂が佇んでおりました。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時10分

 クロヒカゲも産卵シーンは未撮影なので、♀を探しますが発見できませんでした。テングチョウは既に休眠から覚めて日光浴をしておりました。
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D71K-34VR、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、撮影時刻:12時37分

 この絵では明確に表現できておりませんが、右前翅に微かな青紫色の幻光が確認できます。丁度ムラサキツバメ♂表翅と同じような鈍い輝きです。本当に僅かな撮影アングルの変化で幻光は消えてしまいます。一度キッチリ狙いたい対象かもしれません。
 ヒョウモン類産卵シーンを諦め、カメラもリュックに収納・帰り支度をしている時、急にヒョウモン♀が出現しました。どうもミドリ♀より大きい感じ。裏面を見ると何とオオウラギンスジの♀です!カメラを取り出す余裕がないまま観察を続けると、畦地の枯草に産み付けました(矢印近傍)。
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TG4@4.5mm、ISO=100、F8-1/160、-1.0EV、撮影時刻:13時42分

 産卵時間は13時20分過ぎ。産卵位置を確認した後、母蝶を追跡しましたが、姿を消しました。仕方なく先ほどの産卵箇所を捜索しますが、結局卵を発見できず、本当にガッカリいたしました。ミドリ・メスグロはある程度狙っての産卵シーン撮影は可能ですが、このポイントではオオウラギンスジは珍品で、千載一隅の撮影チャンスを逃し、しばし歯ぎしりをしておりました。畔道ではツマグロ♀が結構頻繁に産卵しておりましたので、「帰りの駄賃?」として撮影。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時30分

 次に産卵状況です。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時31分

 枯草ではなく、スミレの葉裏(矢印)に産み付けておりました。この画像は撮影のため、葉を少し裏返しております。卵の拡大像は既に撮影済み(外部リンク)ですが、今回再トライしました。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段8コマ/下段4コマ深度合成)、ISO=200、F14-1/250、外部ストロボ

 最大直径0.8mm、高さ0.8mm。結果は前回撮影画像の方がベターですね。機材の違いもさることながら、照明条件で卵表面起伏性状の描写が大きく左右されます。フラットになり過ぎても駄目だし、陰影を強調し過ぎても、表面ディテールが消えてしまうので、いつも補助照明方法に悩みます。同じ撮影機材(外部ストロボも共通)で撮影アングルのみ変えて撮った2枚を比較しておきましょう。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段4コマ/下段5コマ深度合成)、ISO=200、F14-1/250、外部ストロボ

 (1)はストロボ1灯を左側より、(2)では上方より照射しております。(1)では卵の右半分が陰になりディテールが潰れていますが、左側全体の表面構造描写は陰影が付いて上手く表現できています。一方、(2)では光がほぼ卵全体に回っている反面、卵底面近傍のディテール表現が不十分です。では、どう光を回せば良いのか?毎回試行錯誤の連続です。シロチョウ、シジミチョウ、タテハチョウ各々で最適照明条件が異なるのが難しい点でもあり、またトライし甲斐のあるテーマでもあります。
by fanseab | 2015-10-11 16:14 | | Comments(4)

型破りなアカボシゴマダラ産卵行動(9月中旬)

 コミスジ産卵シーンを撮影した当日、アカボシゴマダラの産卵シーンも複数回目撃しました。この公園は野鳥も多く、鳥の「落し物」から発芽したエノキの実生も多数あり、樹高30cmにも満たない株にもアカボシゴマダラ♀は産んでいきます。そんな実生にやって来た♀個体は、葉上に1卵産み付けた後、ソロソロと下に降りていき、やがて地面に到達すると、何を思ったのかエノキから遠ざかり、枯葉の積もった地面に腹端を突き刺し、何と産卵いたしました!

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F10-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時41分

 「トノサマバッタじゃあるまいし、お前本当に蝶の♀なんかいな?」と心の中で呟きながらどこに産んだのか、母蝶が去った後、探索すると、マテバシイ堅果(ドングリ)の果皮に産んでおりました。
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D71K-85VR、ISO=200、F10-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時43分

 今月16日付けの記事(外部リンク)で、エノキの根際に産む事例をご紹介しましたが、エノキからことさら離れた落葉中に産み付ける事例を観察したのはこれが初めてです。

 ドングリの皮で孵化した初齢幼虫がエノキに辿りつくためには多大な苦労をすることでしょう。単に気まぐれなお母さんなのか、それとも『獅子の子落とし』なることわざの通り、意図的に我が子に試練を与えているのか・・・。誤産卵行動と言えばそれまでですが、この日はちょっとビックリいたしました。
by fanseab | 2015-10-02 23:03 | | Comments(6)