探蝶逍遥記

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コミスジの産卵:その3(9月中旬)

 ムラサキツバメの産卵シーンを撮影した当日、公園内にはコミスジも多数飛翔しておりました。正午前の時間帯はコミスジの産卵行動も顕著になるので、ムラツと両睨みで探索していると、予測通り、多くの♀産卵シーンを目撃することができました。最初はクズへの産卵シーン。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時00分

 少し見難いですが、腹端の先端に青緑色の卵も確認できます。念のため、分かりやすいように、母蝶が飛び立った後の産卵状況もアップしておきます。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時01分

 クズの場合、葉先が針のように細くなり、そこに♀が産卵するので、腹端と卵の同時写し込み作業としては、クズが一番楽だと言えましょう。この公園内にはクズ以外に、ニセアカシアの株も随所にあり、そこでの産卵も確認できました。
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D71K-85VR(右下囲みはトリミング画像)、ISO=400、F11-1/250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時23分

 この絵も背景が明るく露出が難しい状況で、腹端付近が良く見えませんので、右下囲みに拡大画像を載せておきました。矢印先に産み付けられたばかりの卵が確認できます。これで前回ニセアカシア産卵シーン撮影時に課題としていた「腹端と卵の同時写し込み」に関して何とかリベンジができました。面白いのはニセアカシアに産んでいた♀個体の挙動です。葉上に止まった後、後ずさりする直前、翅をブルブルと小刻みに震動させるのです。その瞬間の画像がこれ。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時20分

 やや低速シャッターを切っているため、翅(特に前翅)がブレているのがお分かり頂けると思います。あたかも産卵前に母蝶が「陣痛」を感じているかのようで、ある種の感動を覚えました。
by fanseab | 2015-09-29 22:18 | | Comments(4)

ムラサキツバメの産卵(9月中旬)

 比較的身近に観察できるシジミ類産卵シーンの中で是非とも仕留めたい対象としてムラサキツバメがあります。今回はいつも晩秋に越冬集団観察を実施している東京都内の公園を訪れました。真っ先に向かったのは越冬集団が形成されるマテバシイご神木近辺。しかし、マテバシイのヒコバエ(実生)に卵の姿はなく、幼虫の巣ばかり目立ちます。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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GX7-P8、ISO=400、F14-1/30、外部ストロボ、撮影時刻:10時00分

 葉裏の巣を捲ってみると、大きな終齢幼虫がアブラムシ幼体と共棲しておりました。
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D71K-85VR、ISO=200、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時06分

 本種幼虫がアブラムシ類と共生関係にあるのか?興味深い疑問点です。次に卵を見つけるべく、広い公園のあちこちを探索。ようやくマテバシイ実生上で複数のシジミ卵を発見。恐らくはムラサキツバメのものと思われますが、現行犯逮捕(産卵現場の確認行為)をしなければムラツとの保証はありません。更にウロチョロしていると、ようやくマテバシイ実生に絡みつくような飛翔をしているムラツ♀の姿を発見。これがその実生。
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D71K-85VR、ISO=100、F10-1/320、-1.0EV、撮影時刻:11時22分

 高さは1.5m程度。南向きで陽当たりの良い場所です。そのうち♀は枝に乗り移りました。さては産卵か・・・と身構えると、どうやらアブラムシの分泌液を吸汁しているようです。
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D71K-85VR、ISO=200、F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時56分

 既に産み付けられた3卵(矢印)が確認できます。その後、母蝶は飛び立ち、新芽付近などに着地→飛翔→着地を繰り返しながら、ようやく1卵若葉の葉裏に産み付けました。
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D71K-85VR、ISO=320、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時02分

 その後、複数回の撮影チャンスがありました。
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D71K-85VR、ISO=320、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時04分
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時09分

 2枚目の産卵シーンはアブラムシの群生している茎上に産み付けております。孵化した初齢幼虫がアブラムシの分泌液をひょっとしたら栄養源にしているかもしれない・・・と思わせる光景です。3枚目は薄暗い根元に近い太い茎に産んだ事例で、腹端付近に青緑色の卵が確認できます。ムラツ卵も他のシジミ類同様、産みたては鮮やかな翡翠色をしており、時間の経過と共に白色へ変化していきます。

 産卵行動はほぼ連続して数卵産み付けた後、マテバシイ葉上に開翅日光浴、もしくは吸汁行為で英気を養い、再び産卵行動に移ります。
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D71K-85VR、ISO=200、F11-1/320、-1.0EV、撮影時刻:11時02分
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D71K-85VR、ISO=400、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時12分

 ↑の2枚目はマテバシイの葉上に滴下したアブラムシの分泌液を吸汁しているものと思われます。また、上記産卵行動の途中、突然母蝶は姿を消してしまいます。そうして5分間ほど経過するとまた元の実生に戻り、産卵行動を再スタートさせます。姿をくらましている間は、他の実生に移動しているのか?樹冠高い位置で休息しているのかは定かでありません。昼過ぎまで観察してみましたが、11時過ぎが産卵行動のピークで、正午過ぎは吸汁・開翅休息行動が目立ち、産卵行動は確認できませんでした。午後にもう一度産卵時間帯のピークが訪れるのか?確認が必要ですね。

 さて、定番の卵拡大像撮影にももちろんトライしました。ところがこれが結構難物で一苦労しました。マテバシイ成葉の葉裏への産卵状況です。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F10-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時22分

 2卵確認できますが、当初、2卵共にムラツ卵だと思い、拙宅に戻ってから後日拡大撮影をトライしました。ところが撮影途中、どうも表面構造が異なることに気づき、結果、↑の葉裏画像で#1はムラツで間違いないのですが、#2はムラサキシジミの卵であることが判明。2卵が別物であることに気が付いたものの時既に遅し、2卵共孵化しておりました(^^; そこで慌てて近所のマンションの植え込みを緊急探索し、マテバシイよりムラツと思しき卵を確保し、再撮影。事なきを得ました。先ずは問題のムラサキツバメ卵の拡大像です。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段5コマ/下段4コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:22時22分

 直径0.70mm。高さ0.38mm。卵直径はルリシジミよりは大きいものの、アサマシジミよりは小さく、母蝶の図体を考えると、大変に小さい卵です。表面は細かい網目構造で囲まれ、その網目交点から針状突起が伸びております。ここで同じArhopala属のムラサキシジミ卵と微構造比較をしたのが次の画像(画像をクリックし拡大してご覧下さい)。
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ムラサキシジミ卵の撮影条件:GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段4コマ/下段5コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:22時11分

 両者の形状・サイズ・微構造は酷似しております。実際肉眼、および10倍のルーペ上で、両者を判別同定することはほぼ不可能。いつも愛読している図鑑(※)にはムラツ、ムラシ両卵の特徴点として下記の記述があります。
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<ムラサキツバメ>
ムラサキシジミに比べて直径は小さいが高く、卵殻表面の針状突起は短い。
<ムラサキシジミ>
ムラサキツバメに似るが、本種のほうがやや大型、扁平であり、針状突起はより長い。
※福田晴夫他、原色日本蝶類生態図鑑(Ⅲ)、1983.保育社、大阪.
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 他方、管理人が撮影した結果からは下記のようにまとめられます。

①両種のサイズ、扁平度にそれほど極端な差異は認められない。
②針状突起の長さもほぼ同じ。但し、突起形状は両者で異なり、ムラツは東京スカイツリーのように基部から先端までの直径はほぼ同じ。一方、ムラシは東京タワー、もしくはエッフェル塔のように基部付近は太く、先端方向へ徐々に窄まるタイプ。
 また、両者で一番異なるのはサイズ・扁平度ではなく、
③表面の網目構造です。真上から卵を観察した際、ムラシに比較してムラツの網目は細かく、網目で囲まれた凹部壁面は楕円形など曲面で構成されています。一方、ムラシの当該凹部壁面は多角形状です。さらに側面から見ると、網目の大小差は一目瞭然で、ムラツは網目がより細かいのです。

 上述したように、当初マテバシイ葉裏から見出した2卵の見分けがつかなかったのにも得心がいきました。ムラツもムラシも多化性故、両者♀が同時期に産卵する可能性は十分にあり、「マテバシイ=ムラツが産卵」との固定観念があったがために生じた思い込み・失敗でもありました。何はともあれ、ムラツ産卵シーンと卵拡大像が無事ゲットできてホッといたしました。
by fanseab | 2015-09-25 23:07 | | Comments(6)

彼岸花と揚羽蝶(9月中旬)

 ヤマトスジグロシロチョウ夏型の産卵シーン狙いで東京都下の谷戸に出撃しました。残念ながら「タダスジグロ」♀のみで、ヤマトには遭遇できず。このシロチョウの発生時期を読むまでにはもう少し知見の蓄積が必要なようです。
 谷戸の崖地には丁度ヒガンバナが真っ盛り。いつの間にかそんな季節になったなぁ~と実感。午前中のアゲハ吸蜜タイムを想定し、暫くここで待機していると、最初に登場したのはオナガアゲハの♀。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:10時14分
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D71K-34VR、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:10時17分

 この子、右後翅の尾状突起が破損しているので、それが目立たないようなアングルを選んで撮影。背景にヒガンバナの赤いボケを入れるべく、何とか苦労してようやく一枚ゲット。
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D71K-34VR、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:10時18分

 まずまずの仕上がりに満足です。その後、アゲハ♀も登場。
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D71K-34VR、ISO=200、F7.1-1/1250、外部ストロボ、撮影時刻:10時21分

 こちらは両後翅尾状突起が欠落して「オナシアゲハ」状態です。ヒガンバナの鮮度はまずまずですが、揚羽蝶の鮮度がどちらもイマイチ・・・。ヒガンバナとアゲハの組合せを狙う時、いつも悩まされる課題です。丁度春先のギフチョウとカタクリのセットでも両者鮮度の不一致に苦労させられるのと同じですね。
 この時期、湘南地方へ出向けば、モンキ、クロ、ナガサキ等、多様な黒系アゲハと彼岸花の組合せが期待できます【過去の記事はこちら外部リンク】。
 ただ、オナガアゲハと彼岸花のツーショットを狙って撮影できるポイントはかなり限定されます。その意味では今回撮影できてラッキーでした。またオナガ♀の産卵シーンも当然狙っておるのですが、沢沿いのコクサギをチェックしても卵も幼虫の姿もありません。一体どこに産卵しているのか?ホストは何なのか?このポイントで、いずれ明かさなければならない課題です。
by fanseab | 2015-09-20 21:05 | | Comments(4)

コミスジの産卵など(9月中旬)

 前回の撮影結果にあまり満足できなかったので、多摩川縁の同一ポイントで再チャレンジです。今回はできれば腹端と卵の同時写し込みが目的。関東・東北地方に大水害をもたらした大雨が過ぎてようやく強い陽射しが戻った中、コミスジはじめ多くの蝶が嬉しそうに飛び回っておりました。さて、このポイントでのホストとして植栽のニセアカシア(Robinia pseudo-acacia)を利用しているだろうと以前から推測しておりました。その理由として、コミスジ♂がニセアカシアの枝先で占有行動をする姿をしばしば目撃していたからです。念のためクズでの産卵も視野に入れてクズが繁茂している地点と両睨みで午前中探索。そして推測通り、ニセアカシアでの産卵行動を目撃・撮影いたしました。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時53分

 ほぼ葉の中央に着地し、後ずさりしながら葉の先端に産み付けたようです。しかし、撮影後、確認すると、産卵はしておりませんでした。その後、高さ2-3mのニセアカシアの葉先に産む♀を目撃しましたが、アングル上、葉裏に位置して撮影できず。ようやく横から狙える位置に来たのでパチリ。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時10分

 残念ながら葉被りで腹端も卵も見えておりません(^^; ただ撮影後の確認で卵は確認できました。この♀個体が↑の絵を撮る直前に産んだ葉も含めて産卵状況をまとめてみました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時09分(上段)/12分(下段)

 矢印が卵で、いずれも葉先端に産まれています。下段は↑の産卵シーンで産んだ卵です。何とかニセアカシアをホストとして利用していることが確認できましたが、どうにも絵としては不満足。これはリベンジが必要ですね。
 さて、冒頭にも触れたように酷い降雨明けの晴天だったため、蝶相は豊富でした。先ずは地面で吸水するゴマダラチョウの♂。
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時10分

 イチモンジチョウ並みに小さな個体でした。とにかく在来種ゴマダラを見ると何故かホッとしますね。次は移入種アカボシゴマダラ♀の産卵。
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D71K-34VR、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時37分

 ここではエノキ実生の葉に産んだ後、根元の薄暗い場所に潜り込んで枯枝上(矢印先端)に産卵しております。アカボシは産卵場所に特別な拘りが無く産んでいく感じで、旺盛な繁殖力の一原因なのでしょう。そろそろ店じまいしようか・・・と歩いていると、枝先に褐色のタテハが飛来しました。久しぶりに出会ったコムラサキでした。
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D71K-34VR、ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時54分

 5月の第1化以降、今年は多摩川縁でコムラサキの観察を怠っていたので、思わずパチリと撮影です。時々開いてくれるので、開翅も狙いました。
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D71K-34VR、ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時52分

 至近距離で紫色の幻光を撮影するのも本当に久しぶりでした。
by fanseab | 2015-09-16 22:25 | | Comments(0)

ムモンアカシジミなど(9月上旬)

 今年初めて八ヶ岳山麓の高原に出陣しました。当日の目的は昨年見出したムモンアカポイントでの発生木の確認。昨年生き残りの個体が吸蜜していた地点に到着して、あたりを見渡すとラッキーな事に、高さ4m程の低木に♀が鎮座しておりました。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=200、F8-1/800、-1.0EV、撮影時刻:9時33分

 残念ながら樹木の種類は同定できませんが、この樹木を発生木と仮定し♀の挙動を見守ることにしました。産卵行動があると仮定しても正午以降だと思われたので、暫く周辺を探索。途中、もう1頭の個体が風に流されて灌木に静止したのを発見。接近するとカメラに収める間も無く、樹冠に舞い上がりジエンド(^^; 1時間後に最初の個体発見現場に戻ってみるとムモンアカの姿がありません。そこで発生木らしき樹肌をチェックしますが、蟻さんの姿がありません。どうやらこれは発生木ではなさそうで、先ほど遭遇した2頭目と思しき個体は最初の個体が風で飛ばされてきた可能性がありました。その後、ムモンアカは姿を消し、結局この日は発生木特定には至りませんでした。もう少し早い時期に現地を訪問したかったのですけど、お盆明けからの悪天候を悔やむしかありません。発生木特定作業は来年の楽しみに取っておくことにしましょう。

 現地には昨年ほほ同じ時期に訪れておりますが、ヒョウモン類の個体数が少ないように思いました。メインはミドリで、ウラギンの数も少ない感じ。これにメスグロ♀が混じる程度で昨年目立ったクモガタは姿を現しません。そんな中、嬉しかったのがオオウラギンスジの♀。
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D71K-34VR、ISO=200、F5.6-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:10時17分

 ミドリの♀にしては色調が異なるなぁ~と、よく見たら本種でした。もう少し拘って撮りたかったのですが、無情にも直ぐに姿を消しました。ミドリと言えば運よく交尾ペアに出会うことができました。
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D71K-34VR、ISO=200、F7.1-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時46分

 ミドリヒョウモンの交尾ペアは高原でよく見かけますが、いつも敏感で中々思った通りに撮らせてくれません。しかし、今回のペアはフレンドリーで助かりました。少し飛んだ後、♂♀全開のポーズまで取ってくれました。
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D71K-34VR、ISO=200、F9-1/800、-1.0EV、撮影時刻:11時48分

 全開翅してくれたお蔭で、♂♀表翅の斑紋差、色調差が一目瞭然ですね。その他この時期高原での定番、スジボソヤマキチョウがアザミでの吸蜜に余念がありませんでした。
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/640、-1.0EV、撮影時刻:9時56分

 面白いのは♂の挙動で、アザミ吸蜜中に♀が近くを飛んで来ても♀を追いかけることなく、吸蜜行動を続けることです。♂♀の絡みを全く観察できなかったことも不思議です。スジボソは羽化後早い時期に交尾を済ませるのでしょうが、交尾済♀に何故ちょっかいを出さないのか?気になりました。なお、期待したヤマキチョウは観察できず。久しぶりの高原での撮影に期待していたのですけど、少し風が冷たいこともあり、全般に蝶影が少ないのが悔やまれました。
by fanseab | 2015-09-13 21:59 | | Comments(2)

コミスジの産卵(9月上旬)

 昨年来の課題であるキマダラセセリ産卵シーン撮影目的に多摩川縁を探索しました。前回ギンイチ産卵を観察したポイントへ行くと、道路沿いの草地は何と完璧な草刈りをされていて丸坊主状態(^^; ギンイチはおろか、目的のキマダラセセリの姿も見えずガッカリ。少し歩き回って別の環境を探索するもキマダラセセリを見出せません。その代り林縁をフワフワ舞っていたコミスジに着目すると、木蔭のヤブマメ群落に舞い降りました。湿地で吸水するのかと見ていると葉上に舞い降り、産卵挙動です! 慌ててカメラを向けました。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=400、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時27分

 腹端を曲げながら葉上で後ずさりする挙動はNeptis属に共通するものです。一旦母蝶は飛び上がって葉を離れた後、同じ葉上に再度着地して産卵です。
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D71K-34VR、ISO=400、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時27分

 木陰で葉被りが酷く、おまけに通常使用している外部ストロボを拙宅に置き忘れてしまい、代用外部ストロボで誤魔化しましたが、産卵シーンとしてはB級ショットですね。これまで管理人が観察したコミスジ産卵は全て明るい環境でフジとクズのみでした。ヤブマメへの産卵事例は初めて。産卵シーンも以前から狙っておりましたが、意外と遭遇できず今回が初撮影になります。産卵状況です。
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TG4@5.5mm、ISO=250、F2.3-1/125、内蔵LED、撮影時刻:11時36分

 クズやフジだと葉の先端に産むことが多いのですけど、今回(矢印)はそうではありません。次いでそのままコンデジを使用し、深度合成撮影。
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TG4@18mm(トリミング+自動深度合成)、ISO=1000、F6.3-1/100、内蔵LED+外部LED、撮影時刻:13時27分

 未成熟の苺を想起させる外観。外部LEDの照射アングルが悪く、卵表面の凹凸感が上手く表現できていません。ここまでの撮影で猛烈な藪蚊の襲撃に遭い、顔面は腫れてボコボコ状態。マイクロフォーサーズでの超拡大撮影をする集中力が切れたので、一旦卵を拙宅に持ち帰り、後日撮影です。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段5コマ/下段4コマ深度合成)、ISO=200、F14-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:11時25分

 ほぼ六角形のディンプル(凹み)の各頂点から棘皮が伸びた非常に複雑な形状です。棘皮を除いた最大直径は0.86mm。高さは0.97mm。ここで同属のホシミスジ卵と形状比較をしてみました。ホシミスジは昨年9月に東京都下で撮影した亜種setoensisのものです。
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 コミスジ卵は、ホシミスジに比較して一回り大きいことを除き、ディンプル形状等ほぼそっくりですね。一方、色合いはホシミスジがかなり白っぽく写っています。原因として光源の違いに起因するものと推察しておりますが、本来色調差があるのかもしれません。この辺の事情については、別途詳細確認することにします。
by fanseab | 2015-09-07 22:56 | | Comments(4)