探蝶逍遥記

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台湾宜蘭縣遠征記(8)マダラチョウ2種

 タテハチョウ科のトップバッターはマダラチョウ亜科。今回はたったの2種。最初はコモンアサギマダラ(Tirumala septentrionis )。アゲハチョウが集う渓谷に多数の♂個体が吸水に訪れておりました。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=200、F11-1/640、-0.7EV、撮影時刻:13時09分(5月28日)

 結構敏感で、撮影アングルを僅かに変化させただけでも飛び去ってしまいます。結構苦労して粘った末の一枚でした。続いて飛翔。吸水地点を移動する際は地面にほぼ平行に飛ぶので、置きピンで狙いやすい対象です。
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D71K-34、ISO=500、F7.1-1/3200、-0.7EV、撮影時刻:9時41分(5月30日)

 続いて超広角で。
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GX7-10.5、ISO=500、F4相当-1/3200、撮影時刻:12時52分(5月28日)

 深い渓谷が何とか背景に収まりました。マダラチョウ類は一見フワフワとした飛び方で、飛翔写真が狙いやすそうですが、広角で接近戦を挑むと結構不規則な飛翔で、歩留りを落とします。本種も将にそんな難しさを感じました。
 台湾には本種と酷似したウスコモンマダラ(T.limniace limniace)も棲んでいます。今回のポイントではウスコモンを確認できませんでしたが、心覚えのために両種の識別点を明確にした比較画像を作成してみました。
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ウスコモン画像は2011年に台東縣で撮影

 Tirumala属4種の識別点については学研社の「標準図鑑(※)」に詳しく書かれております。コモン・ウスコモン2種の識別点は下記の3点。
(1)コモンでは、前翅中室端の凹字型青白紋の下端の接線(黄色破線)を外縁側へ延長した際、外縁で交わるA点は外縁の中央やや下に位置する。一方、ウスコモンでのA点は前翅後角付近に位置する。
(2)前翅1b室基部側から翅脈に平行に伸びる上下2個の青白紋Bは、
①コモンでは上下の紋が左右に分離する。
②ウスコモンでは、左右にズレずに重なる。
(3)前後翅共に、青白斑紋の面積は、ウスコモン>コモン。
その意味では「ウスコモン(薄小紋)」よりはむしろ「チュウモン(中紋)」の和名が相応しいかもしれません。
※白水隆、2006.日本産蝶類標準図鑑.学研、東京(2006),p.282

 なお、台湾では土着種としてコモンとウスコモンの2種のみが知られ、ミナミコモンマダラ(T.hamata)とニセミナミコモンマダラ(T.ishmoides)は迷蝶扱い。将来、台湾南部の蘭嶼島あたりを訪問した際は、フィリピンからの迷蝶由来としてミナミコモン、ニセミナミコモンも視野に入れ、観察・撮影・同定せねばならないでしょう。
 コモンマダラの次はお馴染みのツマムラサキマダラ(Euploea mulciber barsine)。コモンマダラのすぐ隣で吸水するシーンが見られました。
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D71K-34、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時41分(5月28日)

 コモンマダラ同様、相当に敏感で苦労しました。次は飛翔。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/3200、-0.7EV、撮影時刻:9時40分(5月30日)
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F7.1-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:7時18分(6月1日)

 本種の撮影では、ボルネオあたりだとムラサキマネシアゲハ(Chilasa paradoxa)の存在(外部リンクを意識せねばなりませんが、ここ台湾では、その心配はありません。Euploea属としては管理人未撮影種のマルバネルリマダラ(E.eunice hobsoni)を期待していたのですけど、mulciber以外はさっぱり姿を見せず、本当にガッカリいたしました。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-29 22:46 | | Comments(4)

台湾宜蘭縣遠征記(7)タイワンモンシロチョウ

 シロチョウ科ですが、これまた全くの不作。今回ご紹介するタイワンモンシロチョウ(Pieris canidia )を除くと、カワカミシロチョウ(Appias albina semperi)、キチョウの1種(Eurema sp.)を目撃できたのみで、期待したDelias未撮影種はおろか、普通種のツマベニチョウやクロテンシロチョウさえ全く観察できない有様でした。原因はもちろん悪天候のせいでしょう。そんな中、多少小雨でも活動してくれたのが、タイワンモンシロで、仕方なくレンズを向ける機会が多くなりました。
 先ずはセンダングサでの吸蜜シーン。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、撮影時刻:7時15分(6月1日)

 後翅裏面が白っぽく、翅表の黒紋面積も比較的小さ目で恐らく♂。この日は滞在中、最も好天気だったので朝早くから吸蜜しておりました。続いて♀の産卵シーンを2コマ。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時24分(5月29日)
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/250、-1.0EV、撮影時刻:11時07分(5月30日)

 ここ3シーズン種類によらず産卵シーンに注力しておりますので、台湾でもチャンスがあればと狙っておりました。比較的産卵シーンを見るチャンスは多かったように思います。それでもシロチョウの産卵時間は短いので良い絵を撮るには相当苦労しますね。数回連続して産卵し、その後開翅休息。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時14分(5月30日)

 もう少し綺麗な個体で撮るべきでした。♀は翅表の黒色紋面積が♂に比較して拡大する傾向にあります。産卵していた食草は日本でもお馴染みのイヌガラシ(Rorippa indica)だと思います。その全景。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/250、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時27分(5月29日)

 林道の脇などに普通に生えています。無尽蔵にホストがあるので成虫の個体数も多いのでしょうね。次に産卵状況。
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GX7-Z60(トリミング)、ISO=800、F7.1-1/250、撮影時刻:10時49分(5月29日)

 葉表上の2卵で、茎にも産む場合があるようです。次いで拡大像。最初はTG2で。
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TG2@18mm、ISO=800、F14-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時30分(5月29日)

 高さ0.95mm、最大直径0.46mm。紡錘(砲弾)形で典型的なシロチョウ類の卵。同じ拡大像を今度はミラーレスでも撮影。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング)、ISO=800、F20-1/80、内蔵ストロボ(トリガー信号のみ)+スレーブ1灯+LEDライト、撮影時刻:10時43分(5月29日)

 深度合成に失敗したので、単独画像です。これではTG2で撮ったのとあまり有意差がないですね(^^; 同属のモンシロチョウ(P. rapae)と同一拡大倍率で形態比較をしてみました。
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※モンシロチョウ卵はD71K-85VR-24Rで撮影

 モンシロチョウの卵は丈が僅かに短く、紡錘(砲弾)形上方の「くびれ」が少ない特徴がわかります。
 海外遠征で蝶を撮影する際の楽しみ方は色々ありますが、「和名に地名の付いた蝶をその土地で撮影する」ことも重要です。過去の台湾遠征で撮影できなかった本種を今回ゲットし、「タイワン(台湾)」が冠せられた画像コレクションに1種加えられたことは幸いでした。次回からタテハチョウ科を順次ご紹介いたします。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-26 20:42 | | Comments(4)

台湾宜蘭縣遠征記(6)Papilio属2種

 前回ご紹介したフトオアゲハやGraphium同様、渓谷沿いでの吸水に集まるPapilio属にも大いに期待しておりました。例えば、台湾特産種のタイワンアゲハ(P.thaiwanus)、ホッポアゲハ(P.hopponis)、さらに特産種ではないものの、撮り直したいオナシモンキアゲハ(P. castor formosanus)、などです。しかし、前回述べたように天候が芳しくなく、期待外れに終わりました。
 そんな中、最初に登場したのはクロアゲハ(P.protenor protenor)です。ご存じの通り、台湾では無尾型。先ずは鮮度の良い♂。

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D71K-34、ISO=500、F6.3-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:11時20分(5月29日)

 無尾型は見慣れないと、どうしてもナガサキアゲハの♂に見えてしまいますね。それと国内本土産クロアゲハ(ssp.demetrius)に比較して前翅裏面の性状が異なることに気が付きました。国内本土産では、前翅裏面のほぼ全面に白色鱗粉が散布されておりますが、台湾産ではカラスアゲハ(P.dehaanii)に似て、外縁側に白帯状に拡がる特徴があります。因みに無尾型完品♂の撮影はこれが初体験。それなりに嬉しかったですね。台湾産無尾型♀の画像こちら外部リンク
 続いてほぼ全開シーン。
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D71K-34、ISO=800、F8-1/640、外部ストロボ、撮影時刻:11時22分(5月29日)

 前後翅共、外縁側に青色鱗粉が軽く散布された綺麗な個体です。何とか粘って♂のシンボル、後翅前縁の横白帯を写したかったのですが、それは失敗。2日後に撮影した♂個体はスレ気味でした。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時52分(5月31日)

 この角度から覗くと、前後翅が緑色の幻光を帯びるのも面白いですね。このクロアゲハ撮影後すぐに別の黒系アゲハが出現。ヤエヤマカラスアゲハ(P.bianor thrasymedes)♂でした。全開での日光浴シーン。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時56分(5月31日)

 随分と緑色鱗粉が優勢で、最初はカラスの♀かと錯覚しました(前翅性標を見てやっぱり♂かぁ~と思った次第)。管理人は八重山群島遠征の経験が無く、本種撮影経験もないので、無理からぬことでした。全般に緑色がかっているので、後翅のブルーがより引き立つように思います。できれば完品で写したかったですね。この後、吸水モードに。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時03分(5月31日)

 順光で撮影したかったのですけど、それは叶わず。すぐに遠くに飛び去って行きました。なお、今回遠征では上記した2種以外の目撃種としては、ナガサキアゲハ(P.memnon heronus)♀とルリモンアゲハ(P.paris nakaharai)♂の2種を記録しております。今回でアゲハチョウ科はお終い。
<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-23 22:12 | | Comments(2)

台湾宜蘭縣遠征記(5)フトオアゲハ

 お待たせしました! 今回遠征記の真打ち、フトオアゲハ(Agehana maraho)の登場です。Agehana属は全2種。もう一方は、中国本土に棲むシナフトオアゲハ(A.elwesi)で、共に「尾状突起内に2本の翅脈がある」点が最大の特徴。このアゲハを珍品たらしめているのは、①太い尾状突起と、②それを強調するような細長い翅形、③後翅に配された毒々しいほどの赤色紋の特徴に加え、産地が限定されることでしょう。本種は台湾でのレッドデータリスト(瀕臨絶種野生動物)にリストアップされており、もちろん採集はご法度です。今回遠征記(1)で触れたように、訪問時期に対しては相当神経質に考えねばならず、地元愛好家の方に直接お伺いして日程を決定した経緯があります。
 さて、出発前に台湾宜蘭縣の週間天気予報を確認すると、滞在期間中は全て「雨時々曇り」の最悪のパターン(^^: 実質5日間の内、1時間でも良いから晴れてくれ!と祈る気持ちで出発したのでした。現地・山間部では概ね夜明け頃は霧がかかっていて、朝方は太陽が顔を覗かせるのですが、10時半頃には既に雲量が増してきて、早い時は正午前から、遅くとも午後1時には雨になってしまいます。午後の雨は止むことなく、深夜まで降り続くことが多かったのです。この頃、丁度梅雨前線は台湾島上にあるので、仕方ないと言えばそれまでですが・・・・(2014年、台湾の梅雨入りは沖縄の入梅と全く同じ5月4日)。
 フトオの♂はPapilio属同様、朝方に吸水に来るはずで、ポイントになりそうな渓谷の底で、朝一番から待機しておりました。ポイント付近の情景です。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/800、撮影時刻:12時04分(5月29日)

 V字谷と言っても良い渓谷地帯です。5月28、29日は全く成果無く、ひょっとして発生時期が終わってしまったのか、と暗澹たる気分になりました。そして30日。この日は初めて7時30分頃からほぼ快晴で、渓谷の底に陽が入ると急に暑さを感じるようになりました。そして待望のフトオ♂が8時30分過ぎに登場したのです!想像していたよりは小さいアゲハだな~と思いました。恐らく細身の翅型のせいでしょう。さて、はやる心を押さえながら、暫く様子を伺い、安定して吸水に入ったのを確認してから激写を開始。最初はノンストロボで。
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D71K-34、ISO=640、F11-1/500、+0.3EV、撮影時刻:8時38分(5月30日)

 暫く連射してから、改めてフトオを観察し、肝心の尾状突起が大破していることに気が付きました。ちょっとガッカリ(^^: 続いて完全逆光条件でストロボを使ってのショット。
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D71K-34、ISO=200、F7.1-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時41分(5月30日)

 こちらは年初の記事にアップした再掲載画像です。丁度、左右後翅の欠け具合が異なるので、「フタオ」アゲハのように見えます。肝心の太い尾状突起は両翅共、一部の輪郭を除き欠落していたようです。恐らく、野鳥からの攻撃で失ったのでしょう。フトオの特徴は後翅外縁に拡がる真紅でデカい赤色紋ですが、この赤紋は外敵の目を引くには十分で、結果的に致命傷となる頭部を食われることを回避する効果があるのかもしれません。本種が有毒のオオベニモンアゲハ(Byasa polyeuctes termessus)に擬態していることは間違いありませんが、野鳥達はフトオを不味くない餌だと認識しているのかな?
 次に順光下、ストロボ使用で撮影。
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D71K-34、ISO=200、F4-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時44分(5月30日)

 フトオが吸水に来る地点の川床は恐らく鉄分が多いのでしょうね。赤褐色の背景は、フトオの姿をより鮮やかに見せてくれる効果があったように思います。この後、広角を狙おうとしていた管理人の狙いを悟ったのか、無情にも山頂方向に飛び去って行きました。フトオが出現してからのショータイムは6分余り。破損品ではありましたが、その姿を暫し堪能することができました。翌日、そして最終日の6月1日も同じポイントでフトオを狙いましたが、結局出現せず。登場したのは5日間で1日のみ、それも僅か6分間に過ぎなかったのです! 実は、フトオ狙いで撮影にやって来たのは管理人だけではなく、台湾国内からも多くの撮影者が渓谷を訪問しておりました。現場で会話を交わした若いカメラマンの姿です。
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D71K-34、ISO=800、F11-1/800、撮影時刻:11時31分(5月29日)

 5日間で延べ20名ほどの現地カメラマンと情報交換しましたが、どうやらフトオを撮影できたのは、管理人だけだったようで、カメラモニターでその姿を見せると、大変羨ましがられました。今回何とか目的の蝶をカメラに収めることができたのですが、帰国後、当然完品を求めてリベンジしたくなってきました。ベストな訪問時期として恐らく5月中旬頃が鮮度の面では正解なのでしょう(※1)。ただ、今回同様、梅雨時には違いなく、余裕を持った日程が必要でしょうね。

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※1)本種は年2化とされていますが、2化品の個体数は1化品に比較して極めて少ないらしく、一部のGraphium属のように、第1化以降、休眠蛹が散発的に羽化するのかもしれません。
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 帰国してから、数10年振りに北杜夫の「峪間にて」を読み返してみました。この短編小説では、山腹へヒルトッピングで飛来するフトオを狙うシーンが描かれております。今回の滞在中、渓谷の底が霧に包まれていなくても、V字谷を構成する山腹上部は深い霧に覆われていることが多く、現実にヒルトッピング個体を狙える好天気がこの時期、果たしてあるのだろうか?と疑問に思った次第。しかし、旅行後に読み返すと、現地の深い峪間から湧き上がって来る霧の様子などが実にリアルに蘇ってきました。未だお読みになっていない読者の方、是非ご一読(※2)をお勧めします。<次回へ続く>

※2) 公共図書館で、「新潮社刊、北杜夫全集2(1977)」を借用するのが便利です。この巻には「峪間にて」の他、芥川賞受賞作「夜と霧の隅で」が収められております。
by fanseab | 2015-01-19 20:58 | | Comments(14)

台湾宜蘭縣遠征記(4)ミカド&アオスジアゲハ

 渓谷に吸水にやって来るアゲハ類の中で最も個体数が多かったのがミカドアゲハ(Graphium doson postianus)でした。先ずはその吸水集団。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=200、F11-1/800、-1.0EV、撮影時刻:10時09分(5月30日)
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/800、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時30分(5月31日)

 1枚目が画面内で15頭、2枚目で同じく19頭集まっております。最大で30頭位集まりますが、撮影のちょっとした刺激で直ぐに集団が散ってしまいますので、大集団のボリューム感を表現するのは意外と難しいものです。特に超広角での撮影は厳しく、渓谷を背景に写す作戦はことごとく失敗に終わりました(^^; 2枚の画像共に、アオスジアゲハ(G.sarpedon connectens)が混じっており、1枚目は左端にコモンマダラ(Tirumala septentrionis)が入り込んでおります。3種共に黒褐色地にブルーの斑紋を持つ共通点を有しており、類似斑紋の蝶同士が集合・吸水する行動は興味深いですね。
 このような吸水集団が形成されると、1頭を丁寧に写すことがついつい疎かになります。後から振り返ると、ミカドを個別に写した画像があまりにも少ないことに愕然としました。そんな中から一枚をアップしましょう。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時27分(5月29日)

 シャッタースピードを意図的に遅くして、前翅にブレを与え、動感を表現してみました。お次は飛翔。一番楽なのが、吸水集団撮影中に飛び上がる個体を捉える方法。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:8時40分(6月1日)

 安直ですので、撮影していてもあまり面白みがありません。次はオーソドックスに高速飛行中の個体を置きピンで捉える方法。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:8時35分(6月1日)
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:8時35分(6月1日)

 一枚目は今回撮影した飛翔画像の中では一番のお気に入り。浮遊感とスピード感が最も出てくれました。2枚目は渓流の玉ボケを背景に狙った絵。ほぼ狙い通りに作画できましたが、肝心のミカドがピンボケでした(^^; 超広角飛翔にもチャレンジ。しかし、極めて歩留り悪く、見られるのはこの1コマだけ。
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GX7-10.5(トリミング)、ISO=640、F4相当-1/3200、撮影時刻:9時04分(5月30日)

 毎度お決まりの「ジャスピン画像画面端の法則」に嵌っております(^^;
 次いで日本でもお馴染みのGraphium、アオスジアゲハ。個体数は全般にミカドより少なかったですね。先ずは単独画像を丁寧に撮影。
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D71K-34、ISO=800、F11-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:11時29分(5月29日)

 日本国内本土産(ssp. nipponum)に比較して青緑色が鮮やかで、とてもカラフルに感じますね。河原で朝方から観察していると、早くから集団を形成するのはミカドで、やや時間差を置いて遅れてからアオスジが集団を形成していく感じです。もちろん、両者が混ざる混群集団も観察できますが、概ね、両者の吸水集団は時間差で棲み分けしているようにも思えます。アオスジの飛翔も狙ってみました。ここでも渓流スレスレを飛ぶアウトプットイメージを意図するのですけど、中々思い通りには行きません。
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D71K-34(トリミング)、ISO=640、F10-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:7時31分(6月1日)
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D71K-34(トリミング)、ISO=640、F8-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:7時35分(6月1日)

 1枚目は画面右端に水流があり、もうちょい遅いタイミングでジャスピンになれば・・・と思うコマ。2枚目は地面スレスレに飛ぶ雰囲気は出せましたが、残念ながら後ろ向き。まぁ、アオスジの躍動感は出せたかな。

 参考までにミカドアゲハの吸水集団を超広角で撮影した動画をご覧下さい。動画を拙ブログにアップするのは初体験。ハイビジョンモードで撮影しておりますので、youtube視聴の際は、できれば画質レベルを「720p HD」もしくは最高画質「1080p HD」に設定してご覧下さい(※本記事最下段参照)。


 動画撮影に不慣れなもので、大変見苦しい点はご容赦下さい。ある一定距離以上接近すると完璧に集団が散ってしまうので、これが限界でした。なお、コモンマダラも1頭登場します。渓流の音に混じって、日本のハルゼミに似た賑やかな蝉の声も入り込んでおります。

 実はアオスジ、ミカド以外のGraphiumとして最も期待したのが、有尾のタイワンタイマイ(G.cloanthus kuge)。しかし、全く登場せず、いささかガッカリしました。またコモンタイマイ(G.agamemnon )の姿も確認できませんでした。タイワンタイマイ、コモンタイマイも多化性のGraphium故、発生時期がミカドやアオスジと微妙に異なっていたのかもしれません。見方を変えれば、ミカドは発生(第1化?)のピークだったように思います。<次回へ続く>

※youtube画面右下の歯車マークをクリックして、画質を選択。光回線以外だとダウンロードにちょっと時間がかかるかもしれません。
by fanseab | 2015-01-16 22:40 | | Comments(2)

台湾宜蘭縣遠征記(3)アサクラアゲハ

 お待たせいたしました。今回からようやく蝶が登場します。この遠征記では時系列ではなく、科別のご紹介方式を取ります。先ずはアゲハチョウ科。トップバッターは春先限定で飛ぶGraphium(亜属Pazala)の代表種、アサクラアゲハ(Graphium eurous asakurae)。実は本種はあまり期待していなかった蝶です。標高にもよりますが、概ね4月下旬~5月上旬が最盛期で、訪問した5月下旬頃は既に発生が終わっていると勝手に思い込んでいたのです。フトオアゲハ狙いで渓谷の底で粘って待機している際、ギフに似て跳ねるように飛ぶ本種を見つけて、大興奮いたしました。先ずは半逆光での吸水シーン。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:9時56分(5月30日)

 右隣はお馴染みのミカドアゲハ(Graphium doson postianus)。「オナガタイマイ」類の名に恥じぬ尾状突起の長さが特徴ですが、全般に汚損しており、右後翅尾状突起は途中で折れています。それでも薄緑色を帯びたベージュ色は本当に気品がある美しさですね。この後、吸水場所を替えた所で順光での撮影を期待したのですが、何とも難しい場所に入り込んで管理人を困らせました。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/800、-1.0EV、撮影時刻:10時00分(5月30日)

 丁度V字谷の底に舞い降りた按配で、レンズを翅に平行に向けると体が泥に隠れてしまいます。ここで面白いことを発見。 このアゲハの脚の色にご注目あれ! 翅の地色と同じ淡い翡翠色をしているのです! アサクラアゲハのような佳蝶に相応しい隠れたお洒落と言えましょう。またパルピ(下唇鬚)や翅の付根部分には白い花粉が沢山付いています。恐らく吸水に訪れる前に白い花粉に塗れるように一生懸命に吸蜜していたのでしょう。今度は正面方向から狙ってみました。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/800、-1.0EV、撮影時刻:10時01分(5月30日)

 何ともややこしい位置で吸水している様子がご理解頂けると思います。脚を目一杯拡げて踏ん張って吸水している姿が微笑ましいですね。この後、飛翔を狙ってみたのですが、本種はどこかに飛び去って行きました。5日間の滞在中、アサクラを目撃・撮影できたのは5月30日のみで、大変ラッキーだったのかもしれません。この蝶を本格的に撮影するには、やはり5月初旬頃がベストなのでしょう。因みに春先限定で飛ぶもう一つの珍品、モクセイアゲハ(G.timur mullah chungianus)は観察できず。恐らく本種は更に早い季節に飛ぶのだと思います。なにはともあれ、出発前には殆ど期待していなかったアサクラアゲハに会えて、とても得をした気分になりました。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-13 21:30 | | Comments(2)

台湾宜蘭縣遠征記(2)海外レンタカー初体験の巻

 今回は時系列記事ではなく、レンタカーについて詳しく記してみたいと思います。
フトオの撮影目的地は公共交通機関でのアクセスが不便な場所で、今回国外で初めてレンタカーを利用することにしました。当初、台北からレンタカーで直接目的地まで行くことも考えました。しかし、海外での筆おろし?運転かつ左ハンドル・右側通行ももちろん初体験。バイクと自動車がひしめき合う台北市内を運転するのはあまりにもリスクが高いと判断しました。 そこで、台北から宜蘭県までは高速バスを利用し、ここで一泊して翌日レンタカーで目的地周辺に向かう作戦にしたのでした。今回利用するレンタカー会社、格上租車(外部リンクの羅東支店カウンター内の様子です。


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TG2@4.5mm、ISO=100、F2.8-1/80、撮影時刻:9時59分(5月28日)

(1)レンタル時の顛末
 遠征前、事前に台湾でのレンタカー事情について詳しいサイト(外部リンク)で下調べをしておきました。日本のレンタカー会社同様、同支店にはEメール(英文)で、事前に希望車両他を伝えておいたので、スムーズに事が進んでいたのですが、ここで大きな問題発生!同支店の窓口担当者(上画像で電話している人物)は英語力に不足しており、管理人は中国語能力に欠けます。日本国内同様、先ずは租賃(レンタル)契約書の説明からスタートします。これが契約書の写し。
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 各項目共英語表記があるので、特段の問題はありません。ところが契約書裏面に記載されている詳細な約款は全て中国語ですので、説明内容を理解するのにえらく時間がかかりました。重要項目については、日本語に翻訳したプリントが用意されておりました。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F2.8-1/80

 但し日本語訳の無い詳細注意事項については、先方がI-padを用いて中国語を日本語に翻訳して提示するのですけど、I-padアプリの翻訳が結構いい加減で、却って煩雑でした。さらにクレジットカードでトラブルが発生! 事前予約する際、クレジットカードNo.・有効期限を記載して先方に提出していたのですが、予約時とは別のカードを持参して出国したのでした。カードが異なっていても、返却時精算には問題ないはずです。しかし、台湾で外国人がレンタルする場合、台湾内での交通違反反則金は違反発生後、約6ヶ月後に一旦、レンタカー会社に請求されます。同会社は借用者が契約時に発行した金額欄白紙の請求書に金額を記入し、クレジットカードでの引き落としをします(上記画像説明文中bの赤字表記部分)。ところが持参したクレジットカードの有効期限は2014年9月で、反則金請求時点(同年11月頃)でカードが期限切れになってしまい、当該請求書を発行できないことに(^^:  ここで上記窓口のお兄ちゃんがレンタカー会社本社と電話で必死に交渉した結果、何とか無事車を借りることができました。
 因みにレンタカー代金は一日あたり2400NT$。4日間連続使用割引およびクレジットカード払い割引が適用されて、トータルで8550NT$(≒29000円)。これには対人死亡任意保険最高200万NT$(≒670万円)等を含んでいます。これとは別に自賠責相当保険対人最高200万NT$がかけられているようです。日本国内だと任意保険の対人賠償額は確か無制限のものが多いですね。「命の値段」の考え方は国によって大きく異なるものだと感じさせられました。

(2)運転しての雑感
 選択車種はトヨタ・VIOS(Vitzの海外バージョン名)の4ドアセダン(排気量1.5㍑・オートマチック仕様)。契約時のトラブルで予定より大幅に遅れて28日の午前10時15分に羅東支店を出発。最初は本当に恐る恐るの運転。外国人向け左ハンドル専用の若葉マークがないかなぁ~と本気で思いました(^^; 早速、最初の交差点でウインカーとワイパーを間違えて操作。まぁ、これは想定内。信号を数本やり過ごすあたりから、何となく右側通行の感覚が身に付き、ウインカーも間違えずに出せるようになりました。今回は無料オプションでガーミン社のカーナビを付けました。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F2-1/320、-0.3EV、撮影時刻:14時47分(5月30日)

 これは大正解。日本語バージョンで動作する優れもので、カーナビのお蔭でかなり余裕が出てきました。交通量の多い羅東市中心部を少し抜けたあたりでやっと一息付くことが出来、信号待ちの間に写真を撮る余裕も。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F2.8-1/2000、撮影時刻:10時37分(5月28日)

 写真撮影地(中山路四段)は片側3車線で、右側2車線がバイク専用となっております。画像の通り、時折バイクが突然左折のため中央線付近に出没して驚かされます。とにかく市内はバイクがやたら多くて本当に注意が必要でした。交通量の少ない山間部でようやく借りた車(右側シルバー色)の全景を撮影。
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TG2@6mm、ISO=800、F9-1/60、撮影時刻:15時44分(5月28日)

 さて、交通量の少ない郊外でも注意が必要。現地のドライバーは見通しの悪いカーブでも平気で追い抜きをかけていきます。日本人から見たら完全に自殺行為ですが、殆どのドライバーが同様な運転をしているのには驚かされました。この行動を見た後、カーブに差し掛かった際は、こちらが徐行を実行し、身を守ることにしました。市内のバイクも怖かったのですが、一番恐怖を感じたのが、上記運転マナー。

(3)ガソリン給油

 日本でのレンタカーは満タンで借り、返却時に満タン返しが原則です。台湾ではちょっと異なっていて借用時に満タンになっていないので、レンタル期間中、どこかで給油する必要があります。今回は一回だけ国営・台湾中油のスタンドでレギュラー30㍑を給油(台湾では油種がオクタン価表示されていて、レギュラーは「95」を指定する)。またクレジットカード精算が可能。給油を担当したスタンドのお兄ちゃんとガスメーターです。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F8-1/30、撮影時刻:16時12分(5月28日)

(4)自損事故対応

 今回不慣れな左ハンドル運転で、恥ずかしながら軽微な自損事故を起こしてしまいました。土砂降りの山道を走行中、突然落下してきた大きな枝を避けようとしてガードレールに車体右側を軽く擦る失態! レンタカー返却時に包み隠さず担当窓口に話すと、担当者は直ぐに擦過部位に散水し、コンパウンドで擦って修復可能かを判断します。コンパウンド修復可能な傷は問題なし、コンパウンド処理でも残る場合は補償対象となります。どうなることか固唾を飲んで状況を見守っていると、担当者は手際良く、車種・損傷部位別修理料金表を提示し、スラスラと修理費用を算出してくれました。こんな明朗会計?システムは外国人にも安心ですね。こちらが修理に関する合意書(異常環車協議書)の一部です。
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 文中、「保桿」とあるのはバンパー、「葉子板」はフェンダー。車の部位別名称も中国語で覚えておかないと、いざと言う時に困るかも・・・。請求金額は①修理代金+②営業機会損失費用の合計金額となります。結局、値引き交渉含め9000NT$(≒3万円)で決着。痛い想定外出費でしたが、人身事故でなかったのが不幸中の幸いでした。

 さて、帰国後、クレジットカード会社からの引き落とし明細表を確認しておりましたが、昨年末までにレンタカー会社からの追加請求記録は無く、現地で速度違反をしていなかったようでホッといたしました。台湾北東部~東部は西部と比較して交通の便に劣り、どうしてもレンタカーの必要性を感じますが、できれば運転を避けたいのが正直な思いです。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-10 12:01 | 旅行記 | Comments(6)

台湾宜蘭県遠征記(1)旅行初日(5月27日)

 台湾への渡航は蝶撮影目的としては今回が3回目。仕事での渡航を含めると5回目になります。前回は台東県知本温泉へ11月下旬の遠征(外部リンクこの時はクモガタシロチョウ(Appias indra)の集団吸水にメインターゲットに絞っておりました。今回はズバリ、台湾特産種フトオアゲハ(Agehana maraho)一本に絞っての渡航。時期については事前に台湾のアマチュア蝶撮影のスペシャリスト、LさんにEメールで相談し、5月下旬頃が適期との情報を得ました。これを参考に2014年5月27日~6月1日までの5泊6日と決定。1種のみを撮影ターゲットにするには、かなり余裕を見た日程でしたが、後述するように余裕を見て正解だったのです。フトオを観察できる場所は限定されており、今回は台湾北東部に位置する宜蘭縣大同郷付近を選択しました。
 今回も羽田発着のエバー航空を使用。羽田に駐機するBR189便です。機体はハローキティバージョンのエアバスA330-300。

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TG2@13.5mm(トリミング)、ISO=200、F16-1/200、-0.3EV、撮影時刻:10時15分

 出発予定10時50分に対し、離陸は11時35分。この機体、外観のみならず、機内もキティちゃん一色に染まっています。先ず枕はご覧の通り。
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TG2@4.5mm(トリミング)、ISO=400、F8-1/125、+0.3EV、撮影時刻:10時30分

 小さな娘さんなら抱きしめて寝るかも? 続いて機内食。
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TG2@4.5mm(トリミング)、ISO=1600、F8-1/50、撮影時刻:12時27分

 スプーンセットのデザイン(お手拭で見えない)はもちろんのこと、デザート(右下)のクッキーまでキティちゃん・・・。極め付けはソーセージの焼き印(右上隅に拡大像を示す)! 「ここまでやるかぁ!」の凝りようです。おっさんの管理人でも驚く位ですから、若い女性の心を確実に虜にすることでしょう。この営業戦略、素晴らしいと思いました。
 松山空港には13時44分ランディング(定刻13時30分:時差はJST-1hr)。曇り空で空港の外に出るとムッとします。MTR(捷運)松山機場駅から文湖線で5駅目の科技大樓駅で下車(運賃25NT$≒84円:2014年5月27日現在のレート)。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F8-1/250、-0.7EV、撮影時刻:14時33分

 今回遠征で初めて出会った蝶はオナシアゲハ(Papilio demoleus)の羽化シーンでした(笑) 駅から程近い葛瑪蘭汽車客運(高速バス会社)の停留所へ移動。
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TG2@4.5mm、ISO=1600、F8-1/50、撮影時刻:14時48分

 ここで目的地宜蘭縣羅東バスステーション行の往復切符を購入。待合室には発着案内が流れますが、台湾語なので、チンプンカンプン。でも液晶案内表示板があるので目的便が定刻通りに運行しているのか?一目瞭然で助かりました。待ち時間には茶菓が配られてサービス満点。バスの切符はこちら。
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TG2@4.5mm(トリミング)、ISO=3200、F8-1/60、-0.7EV、撮影時刻:14時49分

 片道料金が135NT$と表示されておりますが、実際には往復で243NT$(≒820円)に割引きされております。管理人が乗った台北⇔羅東間直行便(1917系統)は10~40分おきの発着で大変便利。途中、高速道路5号線での大した渋滞にも引っかからず、羅東ステーションに15時55分到着。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F8-1/100、撮影時刻:16時02分

 右側のブルーのバスが乗車した便です。生憎、小雨が降り始め、傘を差しての撮影でした。鉄道羅東駅のコンコースを抜けて羅東駅西口に出て、ここから程近い、中級ホテル、「金城客棧」に投宿。比較的車の喧騒もなく、ホッと一息つきます。ここのトイレは珍しくウオッシュレット付なのに感激!
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/50、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時52分

 宿のフロントで生鮮食料品を扱う近隣市場の位置を確認。ホテルから比較的近距離の「開元市場」に出向くことにします。目的は恒例のトラップ材料調達。野菜売り場には日本であまり見られない材料も売られています。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/100、撮影時刻:17時27分

 中央左は見覚えがあり、南ベトナムでフォーに入れるトッピング用香菜の一種だったはずです。中央右もパクチー(タイ料理の必須アイテム)のような・・・。さて、毎回苦労する甲殻類系トラップ材料ですけど、今回はほどなく魚屋さんで海老を発見。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/1000、内蔵ストロボ、撮影時刻:17時47分

 一袋適当に見繕って125NT$(≒420円)分を購入。羅東は海の近くですので、近海ものの新鮮なこと! それにしてもこの魚屋さんの照明をご覧下さい。一昔前だったら裸電球(白熱灯)でしたが、立派な省エネタイプの蛍光灯が使われております。鄙びた市場を醸し出す独特な色温度も科学技術の進歩で微妙に変化しているようです。お次はパイナップル。数店を覗きこんで価格を確認し、最安のお店で購入。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/125、撮影時刻:17時55分

 表示されている数字は1kgあたりの価格。管理人はやや小ぶりのパイナップルを購入(ちょっと値引き交渉して55NT$≒185円)。パインの値段は安いですね。〆は発酵用に用いる蒸留酒の購入。雑貨屋を物色してコウリャン酒の一種、ブランド名「玉山」を購入(150NT$≒500円)。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/25、撮影時刻:18時00分

 「玉山」はご存じの通り、台湾の最高峰、旧称新高山(標高3952m)。このお酒のアルコール分は58%。疑似下戸の管理人がストレートで呑んだら、直ぐに卒倒してしまうでしょうね。とにかく、これでトラップ用「三種の神器」が揃ったので、余裕綽々でディナータイム♪♪
 ちょっとお腹が空いていたので、二軒はしごしてしまいました。これは二軒目で食したメニューの全景。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/25、撮影時刻:18時44分

 メインは牛肉麺(110NT$)、左上は副菜の青菜の炒め(30NT$)、右上は水餃子(40NT$)。水餃子の注文の仕方を間違え、10個も出されてしまい、流石に量が多くて残してしまいました。お味はどれもグッドでしたよ。二軒はしごの影響でかなりお腹が重く、暫く夜道をブラブラ彷徨い、セブンイレブンを覗き見。ここで上手そうなソフトクリームを発見。
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TG2@4.5mm、ISO=800、F2.8-1/125、撮影時刻:19時37分

 「デザートは別腹」すぐにお腹に収まりました。台湾でも「北海道」とか「十勝」とかがブランド名なんですねぇ! 『宜蘭縣内セブンイレブンでも当店含めて僅か3店での限定販売・・・』を強調して、お客の心を掴む作戦なのでしょう。ホテルに帰ってシャワーを浴びたら、すぐにバタンキューでした。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-06 21:31 | 旅行記 | Comments(8)

今年のおせち

 正月第一回目の記事はグルメの話題。正月のおせち料理は通常ご近所から調達することが多かったのですが、今回はちょっと奮発して遠地から取り寄せることにしました。実は某ブログ仲間が記事で紹介されている「おせち」が大変美味しそうで、意地汚くも食してみたくなったのです。それがこちら。

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GX7-10.5(トリミング)、ISO=400、F3.5相当-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯

 対角魚眼でわざとデフォルメして撮ってみました。左が洋食重、右が和食重の2段重ねです。それぞれのメニューを列挙しておきましょう。
<洋食重>
上段(左から:以下同様):
①オマール海老のカクテル仕立て+帆立貝柱の瞬間スモーク、②紅玉林檎のコンポート+鴨ロース肉のロースト テンメンジャン風味
中段:
③イベリコ豚のスモークジャンボン、④シーフードエスカペッシュ柚子のビネグレット、
⑤ズワイ蟹のテリーヌサフラン風味
下段:
⑥スモークサーモンの薔薇仕立て レモン添え、⑦牛蒡と人参のチキンガランティーヌ仕立て、⑧フォアグラのブリュレ トリフの香り
<和食重>
上段:①穴子の昆布巻き、②数の子、③鰆の西京焼+花菜の浸し
中段:④蟹膾(カニのなます)、⑤海老旨煮、⑥黒豆
下段:⑦上段③と同じ、⑧ごまめ+たたき牛蒡、⑨煮しめ

 食する前に慌てて撮影したので、数の子が一片、昆布巻きに乗っていたり、なますと黒豆の蓋がそのままだったりはご愛嬌でした。いずれの品も期待通りの味付けで思わず唸ってしまいました。特に洋食重中段⑤は絶品で、最初は蒲鉾かと思ったベース食材、実はフワッとしたスフレのような食感に絶句! また、和食重⑧の「たたき牛蒡」は関西おせちの定番なのでしょうか? 管理人は初めて食しましたが、外観は単なる「牛蒡の白あえ」なんですね。でも舌の中でじわっと牛蒡の旨味が拡がる奥深い味付けに感激しました。中段④の膾(なます)は酢の酸味を全く感じさせません。『隠し味に酢を使っております・・・』程度かな。こんな嫌味の無い膾にも初めて出会ったような気がしました。
 とにかく、来年リピートすることは確実で、来年もお正月の楽しみが増えました。皆様はどのような「おせち」を召し上がったことでしょう。
by fanseab | 2015-01-03 11:29 | グルメ | Comments(8)

謹賀新年

 皆様新年明けましておめでとうございます。
関東地方はとても穏やかな朝を迎えました。今年は穏やかな年であることを念じたいものです。
さて、本年も拙ブログのご愛顧の程、よろしく申し上げます。コメントも沢山頂けると幸いです。

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D71K-34、ISO=200、F7.1-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2014年5月30日、8時41分、撮影地:台湾宜蘭県某所

 さて、新春恒例となりました「撮らぬ蝶の翅算用」、今年も迷いはありません。つまりここ数年来のテーマである、「♀産卵シーン撮影」の継続を目標に掲げたいと思います。昨年末のレビュー記事でお話ししたように、昨年撮影に失敗した普通種のリベンジと、ちょっぴり珍品レベルまで狙えればと思っております。
さてさて、どうなりますやら・・・。今年も年末に予定されている「懺悔(できれば自慢話も入れたいな~)」記事を乞うご期待下さい(爆)

 アップした画像は昨年5月下旬、台湾遠征で撮影したフトオアゲハ(Agehana maraho)♂の吸水シーン。北杜夫の短編小説「峪間にて」に登場する台湾特産種です。誠に残念ながら尾状突起が破損しており、和名の由来である「太尾」でなく「双尾」になってしまいました。本種含め撮影顛末の詳細は近々にスタートする連載記事「台湾遠征記」に述べる予定ですので、ご期待下さい。
改めまして、本年もよろしくお願いします<(_ _)>
by fanseab | 2015-01-01 07:07 | | Comments(38)