探蝶逍遥記

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ムラサキツバメ越冬集団探索:その2(11月下旬)

 前回の続報です。先ず塒Aの2頭集団。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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GX7-10.5、ISO=500、F8相当-1/100、内蔵ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:12時18分

 カメムシは居なくなっていました。別の画像から手前の個体が♀と判明。撮影時の外乱に対して反応しやすいのは、奥に位置する個体。こちらはひょっとして♂でしょうか?
一方、塒Bは蛻(もぬけ)の殻になっていました。また、前回記事に対し、ブログ仲間のGarudaさんより、同じマテバシイの株に7頭集団を見出したコメントを頂いておりました。そこで、この集団を探索するも、どうも発見できません。仕方なく、別の集団発見目的で前回探索していなかった茂みをウロチョロ歩き回ってみました。途中、ムラツ並みの立派な体躯のムラサキシジミ♀の全開個体に遭遇。思わずパチリ。
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D71K-34、ISO=200、F4-1/3200、-1.0EV、撮影時刻:12時44分

 次いで、頭上を飛び回るムラツを発見。待機していると、マテバシイ葉上で♀が開翅してくれました。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/640、-0.7EV、撮影時刻:12時59分

 今シーズン初めてのムラツ開翅画像です。この個体が塒に戻る可能性を求めて、マテバシイの近辺を探索するも塒は発見できず。ちょっとガッカリ。
 結局、新規集団は発見できず、塒Aのある株に戻ってきました。ふと少し高い位置を見上げると、マテバシイの葉上に怪しい影。ちょっと小枝で触れてみると、枯葉が落ちてきました。「やはり枯葉かぁ~」と思い、同じような枯葉が乗っていると思しきもう少し上の葉に触れると、ギョギョ! 1頭のムラツが飛び出しました。慌てて後ずさりして確認すると新規集団でした。
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D71K-34、ISO=500、F10-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時12分

 地上高3m。5頭以上は居そうですが、この角度から300mmで狙っても詳細は把握できません。そこで、ミラーレスに対角魚眼を付け、一脚+インターバルタイマー法で「高所覗き見?撮影」。
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GX7-10.5、ISO=500、F8相当-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時38分

 全部で7個体確認できました。撮影前の刺激で1頭飛び出しておりますので、ここは8頭集団と推定(恐らくGarudaさんの見出した集団と同一:これを塒Cとします)。また葉柄部に枯葉が引っかかっていて、枯葉の近くに集団が意図的に身を寄せ、枯葉と一体化した擬態をしているようにも思えます。更にこの葉は地上とほぼ平行に伸びているため、下方からその全貌を確認するのが難しい場所です。恐らく園内を隈なく探索しているつもりでも、このように下方から確認し難い越冬集団を多数見逃しているのでしょう。結局、このマテバシイ株は合計8+2=10頭が越冬態勢に入っていることになります。今後更に個体数が増加してくれることを期待しましょう。
by fanseab | 2014-11-23 22:08 | | Comments(8)

ムラサキツバメ越冬集団探索:その1(11月中旬)

 朝晩冷え込むようになって、ブログ仲間の記事にもムラツ集団越冬が登場するようになりました。管理人も一番手近な観察地である東京都内の某公園に出向いて様子を確認してきました。ここは昨年11月下旬、最大14頭の集団を観察(外部リンクしております。
 先ずは昨年のポイントであるマテバシイを確認。昨年の塒となった葉とほぼ同じ位置(塒A)で単独越冬個体を発見。地上高は約2m。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=500、F11-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時35分

 同居しているのはチャバネアオカメムシ(Plautia stali)。既に越冬体で背面の緑色部が褐色に変化しております。同じ場面を魚露目で。
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TG2@18mm-gy8、ISO=1600、F18-1/100、+1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時32分

 他にも越冬個体が無いか、同じマテバシイの株で探索すると、地上高3mの葉上に3個体集団(塒B)を発見。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時41分

 今年は時期的に未だ大集団形成には早いのか、それとも個体数が少な目なのかはわかりません。この後、別の集団探索のため、公園内をほぼ1周してきました。狙い目はこの時期、ムラツが集団を形成しやすい比較的葉面積のデカい落葉樹。ただ理想的な木本がなくガッカリでした。その途中、ツバキの葉上で日光浴しているムラサキシジミを発見。蝶相が乏しくなったこの時期、綺麗なこの子はつい撮影してしまいますね。
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D71K-34、ISO=200、F6.3-1/1250、-1.0EV、撮影時刻:11時51分

 ランチ休憩の後、最初のポイントに戻ってみると、活動中のムラツが塒に戻る最中だったようで、塒を探してマテバシイの梢を飛び交う個体が見られました。塒Aの単独個体には1頭お仲間が加わってお見合い状態。カメムシに動きはありません。
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TG2@18mm-gy8、ISO=1000、F6.3-1/100、+1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:13時38分

 塒Bですが、当該塒は空き室で、別の葉上に2頭が戻っておりました。
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D71K-34(トリミング+2コマ深度合成)、ISO=500、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時12分

 2頭が前後に並んでいるので、深度合成で2頭双方にピントが合うように工夫してみました。深度合成はムラツ越冬集団のような対象で、集団全てに合焦させる手段としても有効のようです。次いでミラーレスに超広角を付け、一脚+インターバルタイマー法(今となっては古典的なリモート撮影法)で斜め上から2頭を撮影。
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GX7-10.5、ISO=800、F8相当-1/40、外部ストロボ、撮影時刻:13時28分

 リモート撮影の刺激で2頭の向きが変わってしまったようです。

 昨年並みを期待した探索でしたが、まだ個体数が少なくちょっぴりガッカリいたしました。公園の管理人の方に伺うと、例のデング熱騒ぎの際、この公園ではヒトスジシマカ駆除用の薬剤は散布しなかったとのこと。ですので、人為的にムラツの個体数が減少している訳ではなさそうです。単に時期が早くて集団が形成され難いのかもしれません。また現在、塒が複数に分かれて存在しておりますが、単独塒に集合していくのか?今後の推移に注目していきたいと思います。
by fanseab | 2014-11-16 23:37 | | Comments(10)

コミスジの終齢幼虫(10月下旬~11月上旬)

 先月中旬頃、何とかコミスジ最終化品で産卵シーンが撮れないか?トライを続けておりました。結果は失敗に終わりましたが、その過程でクズから初齢~3齢幼虫を複数見出すことができました。その後、順調に成長を続けたようで、終齢幼虫をカメラに収めることにしました。ついでにフジに付いていた幼虫もご紹介したいと思います。
 最初は陽射しの良い車道脇のフジに付いていた終齢幼虫です。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-10.5、ISO=200、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時23分(10月下旬)

 フジ、クズ問わず、陽当たりの良く、低い場所を好みます。多少の排気ガスを浴びても何ともないようです。次に食痕と幼虫の拡大像。
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GX7-Z60、ISO=200、F10-1/250、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時14分(10月下旬)

 Neptis属幼虫は概ね、ホストの葉主脈を齧り、萎らせた状態にして葉縁から食い始め、主脈を残す独特の食痕を形成します。幼虫の体色が萎らせた枯葉と同色になるような擬態を示すのですけど、フジの場合は葉の面積が小さいので、終齢幼虫のサイズでは、あまり擬態効果がないように思えます。幼虫移動後の食痕全体像です。
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D71K-85VR、ISO=100、F11-1/400、-0.7EV、撮影時刻:9時30分(10月下旬)

 2齢位の幼虫が主脈上に静止していると、擬態効果が最大に発揮されます。新しい葉に移動した終齢幼虫を背面側から撮影。
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D71K-85VR(2コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:9時26分(10月下旬)

 尾端付近でXの字型になる模様が独特です。
 一方、多摩川縁に繁茂しているクズの葉上の幼虫。こちらは通常クズの葉が多すぎて探索が困難なのですが、この秋は殊の外、沢山幼虫を見つけることができました。フジに比較すると、擬態が巧妙なのに驚かされます。最初は比較的擬態が下手糞な個体#1。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/160、外部ストロボ、撮影時刻:14時05分(11月上旬)

 幼虫が未だ枯れていない葉の主脈上に静止しており、なおかつ体色が緑色を帯びているので、比較的発見が楽なタイプです。次は、擬態が最も巧妙な個体#2。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:14時10分(11月上旬)

 ロールした枯葉の中に幼虫が潜んでおり、その体色も枯葉と全く同じ色を帯びるので、擬態としては完璧です。基本、頭部を下向きにして静止しております。お次は遠目から見ると擬態が巧妙なタイプ(#3)。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:14時14分(11月上旬)

 尾端を葉柄に揃えているため、幼虫の姿は枯葉そのものですね。背面の灰褐色はクズの枯葉、側腹面の暗褐色は枯れかかったクズの主脈の色ソックリなので、見た目騙されてしまうのです。4番目の個体は比較的直ぐに発見されるタイプ(#4)。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/100、外部ストロボ、撮影時刻:14時47分(11月上旬)

 緑葉上で葉を齧っていたので、幼虫の発見が容易でした。最後は個体#2とほぼ同じ素晴らしい擬態を示している個体#5。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/100、外部ストロボ、撮影時刻:14時52分(11月上旬)

 ホストがフジ、クズに拘らず、コミスジ終齢幼虫はこの後、地上に降りて枯葉裏等に潜り、越冬することになります。余裕があれば、冬場に追跡観察をトライする予定です。

<11/16追記>
幼虫の場所が画像から探しにくいとのコメントを頂きましたので、クズ葉上の幼虫部分に矢印を
入れておきました。

by fanseab | 2014-11-12 22:26 | | Comments(6)

アカボシゴマダラ幼虫の越冬準備(10月下旬)

 先月末に観察した地元川崎市内のアカボシの様子です。陽射しの良い場所にあるエノキでは、幼虫の角先が鈍い形状の短角型(越冬型)に変化しておりました。同じ株に付いていた幼虫3頭をチェックすると、色合いが様々なので、思わず撮影。最初は未だ鮮やかな緑色が残っている個体。
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D71K-85VR、ISO=100、F11-1/400、-0.7EV、撮影時刻:9時25分

 お次は完全に越冬モードの色合い、つまり褐色に変化している個体。
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D71K-85VR、ISO=100、F11-1/400、-0.7EV、撮影時刻:9時32分

 このまま落葉した葉裏に潜っても全く違和感無い色調です。アカボシ越冬幼虫はゴマダラと比較して越冬幼虫でも僅かに青緑色を帯びるのが特徴。背面突起の数やら、尾端突起の閉じ具合を確認せずとも、色合いで瞬時にアカボシとゴマダラの区別ができます。最後は上記2個体の中間型とも言うべき色合いの個体。
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D71K-85VR、ISO=100、F11-1/400、-0.7EV、撮影時刻:9時33分

 同じエノキ株で日長や温度条件がほぼ一定、かつ幼虫の齢数も同じなのに、幼虫の色相が微妙に異なるのも面白いと思います。陽射しが強い場所ではエノキの落葉も早いので、越冬準備もそれなりに前倒しで行われるようです。逆に陽射しの差し込み難い暗い環境では時々、11月を過ぎて長角型(非越冬型)幼虫が終齢まで成長することがあります。長角型幼虫は厳冬期の低温と乾燥に耐えられず、通常哀れな結末を迎えます。毎年、これら哀れな長角型幼虫を必死に探しておりますが、今年は未だ発見できておりません。
by fanseab | 2014-11-10 22:27 | | Comments(2)

続・7年振りのサツマシジミ(11月上旬)

 前回探索からほぼ1週間経過、♂に次いで♀が発生している可能性もあることから、先ずは既知ポイント数箇所を訪問。しかし、♂も全く見られない場所もあり、個体数はどこでもそれほど多くはないことを実感します。正午前、新規ポイントに着いてすぐ、常緑樹の周りに絡む白いシジミを発見。飛び方からしてどうやら期待したサツマの♀のようです。そのうち、赤い熟果に止まりました。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34(トリミング)、ISO=200、F8-1/800、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時55分

 赤い実はクロガネモチ(モチノキ科)で、やはりサツマの♀でした。「すわっ、産卵か~!」と興奮して撮影しますが、腹を曲げておらず、どうやら産卵ではないようです。冷静に考えると、サツマ♀はこのような熟果ではなく、蕾や未熟果に産むはず。クロガネモチに産むとしても時期は6月頃で、第3化世代が利用するのでしょう。この♀個体、その後静止することもなく、どこかに雲隠れしてしまいました。仕方なく、探索を続けると、落葉樹に絡まった蔦植物の周りを♂が数頭飛んでいます。急傾斜の崖地故、撮影には難儀しますが、何とか証拠写真が撮れました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:13時17分

 ピクセル等倍に拡大してみるとストローが伸びており、♂の吸蜜シーンでした。吸蜜源はウコギ科のキヅタ。細かい花が無数にあり、サツマ以外にもテングチョウや、複数種の双翅目が沢山集っておりました。このポイントにはセイタカアワダチソウや、コセンダングサと言ったサツマが好みそうな丈の低い草本類が生えておらず、吸蜜シーン撮影には厳しい場所でした。仕方なく、吸蜜の途中を狙って、300mmで連射し、飛翔にチャレンジ。奇跡的にキヅタの蕾とサツマ双方にピントが来たコマが撮れたので、少し大きめの画像でご紹介しておきましょう。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:12時09分

 サツマが少し薄暗い場所を飛んでくれたので、白飛びせずにいい感じで仕上がりました。次いでもう一コマ。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:12時09分

 画面の端ですが、こちらの方が躍動感に溢れているかも。正午過ぎのサツマは相当に敏捷、かつ不規則に飛ぶので、300mmでの置きピン設定が大変難しく感じました。ヤクルリ♂もサツマ以上に敏捷ですが、テリ張り行動が顕著なので、テリ位置に戻る前後を狙えば比較的撮影は楽なのです。それに比較してサツマ♂の飛翔は探♀行動なのか、テリ張り行動なのか、目的がはっきりしない悩ましいパターンなので、泣かされてしまいます。
 さて、暫く♂と遊んだ(遊ばれた?)後、更にウロチョロ探索すると、不意にビワの木からサツマ♀が飛び立ち灌木に静止して開翅してくれました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-1.0EV、撮影時刻:12時36分

 陽射しが強いので、開翅角度はこれが限界。グズグズ撮影していると、次第に翅を閉じてしまいます。次いでビワの葉上に飛び移った直後の開翅を狙ってみました。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/640、-1.0EV、撮影時刻:12時40分

 やや露出がオーバー気味でガッカリ。ここで初めてこの子の左後翅が大破していることに気が付きました。実はもう1頭、ビワの木に絡む♀がいて、この子はどうやらピンシャンの別嬪さんでしたが、開翅してくれず、再度ガックリ。そのうち、最初の1頭がビワの蕾に静止。「今度こそ産卵か!」と緊張して撮影。
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D71K-34、ISO=400、F9-1/800、-1.0EV、撮影時刻:12時42分
 
 アングルが悪くて明確ではありませんが、産卵ではなく、吸蜜のようです。念のため、枝を引き下げて、蕾の周辺をチェックしましたが、卵は発見できず、吸蜜行動だったと結論しました。サツマシジミは広食性のシジミチョウで、季節毎にホストを変えるとされています。6-8月に蕾を付けるミミズバイ(ハイノキ科)は第3化世代が利用する有力ホストで、このポイントには沢山生えていることが確認できました。これがミミズバイの葉。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/40、-0.3EV、撮影時刻:12時58分

 一方、10月下旬~11月に発生する最終世代(第5化?)がどのような木本ホストを利用しているのか? 実は未だ調査が不十分とされております。ビワ(バラ科)は有力候補ホストの一つで、その他、チャ(茶)、サザンカ(共にツバキ科)等が想定されております。また♂が熱心に吸蜜していたキヅタには♀が来訪せず、産卵も確認できておりません。直感的には産卵シーン撮影の適期は6-8月頃で、ミミズバイに来る♀を待機するのが最も楽なのかなと思いました。正確な産卵時間帯の調査を含め、これは来シーズン以降の課題です。

 7年振りのサツマ、色々と苦労しましたが、何とか♂♀を撮影できて苦労が報われました。♂前翅の抜けるような淡いブルーは本当に魅力的だなぁ~と改めて実感した次第です。
by fanseab | 2014-11-08 21:01 | | Comments(4)

7年振りのサツマシジミ(10月下旬)

 関西在住時の2007年、南紀まで遠征してサツマシジミの撮影を楽しみました(外部リンク。その後、関東に引っ越して以来、観察ポイントが遠いこともあって、このシジミとは疎遠になっておりました。ところが、クロコノマチョウやツマグロヒョウモンの東進現象同様、本種も徐々に生息域を東に拡大し、現在では、静岡県中部まで分布が確認されております。実は4年前、サツマ確認目的で静岡に赴き、7箇所位のポイントを探索し、1♂を確認できたものの撮影には失敗しております。引き続き本年10月に再調査を行い、3箇所で合計2♂を目撃できました。個体数が4年前に比較して僅かに増加している感触があったので、更に再探索を実施することにしたのです。

 最初のポイントAに到着したものの、予報に反してドン曇りで肌寒い朝。10時まで粘るも場所確認と割り切ってポイントBへ移動。ここでも陽射しが全くなく、気落ちしておりましたが、10時15分過ぎに急に晴間が回復。程なく1頭の♂が灌木からフラフラと飛び立ち地面で吸水行動を開始。相当敏感で接近戦に苦労した末、ようやく1枚ゲット!

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34(トリミング)、ISO=200、F9-1/640、-1.0EV、撮影時刻:10時21分

 逆光条件で何とか縁毛ブルー幻光も捉えることができました。ただ冷静に眺めると、縁毛はちょっと「歯抜け」状態でガックリ。それでも逆光下での前翅の透け具合はやはり綺麗です。吸水行動が終了すると、今度は開翅。
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D71K-34、ISO=200、F9-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:10時23分

 やはり、淡いブルーと白の織り成す前翅のグラデーションは絶品です。惜しいことに右前翅端に欠けがありました。そこで、右側に慎重に回り込み、右前翅の欠けが目立たないアングルでもう一枚。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/800、-1.0EV、撮影時刻:10時24分

 翅のピントが甘いですが、まずまずの絵になりました。この個体は↑の画像撮影直後に視界から消え、樹冠に戻って行きました。活動開始からのショータイムは僅か15分程。この後、20分程待機するものの別個体の飛来もなく、このポイントを諦めてポイントCに出向きました。時間は11時前で、観察には未だ好適な時間の筈ですが、再び雲量が拡がって蝶影がありません。それでも何とか吸水にやって来た1頭を追跡。カラムシ上でおとなしくなった所をロングショットでパチリ。
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GX7-Z60、ISO=200、F7.1-1/60、-1.0EV、撮影時刻:11時21分

 この子は羽化直に近い鮮度なので、縁毛ブルー幻光撮り直しを画策しましたが、肝心の陽射しが弱く、それは断念。それでも僅かに陽射しが強くなった時、開翅を披露してくれました。折角のチャンスなので、マクロではなく久しぶりテレコン未装着の10.5mm対角魚眼で勝負してみました。
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D71K-10.5、ISO=400、F11-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時50分

 普段は魚露目で安直に済ます魚眼画像ですが、流石に10.5mmの切れ味は抜群です。この子はとてもフレンドリーで、ほぼレンズに接触する位、接近しても逃げずに助かりました。表翅も完品で思い出の一コマになることでしょう。この個体はその後、吸水モードに入り、じっと動かなくなりましたので、再度対角魚眼でパチリ。
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D71K-10.5、ISO=400、F11-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時50分

 泥がレンズに付くのを心配しながらのショットでした。次いで順光で低い位置からマクロで。
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GX7-Z60、ISO=400、F4-1/320、-0.7EV、撮影時刻:12時11分

 GX7のティルト式電子ビューファインダーはこのような場面でとても有効です。陽射しが強ければ逆光下に回り込み、完品で縁毛ブルー幻光が狙えたのでしたが・・・。ウーン、それは次回以降の宿題といたしましょう。この子以外にもう1頭♂が吸水に来ておりました。
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D71K-34、ISO=200、F9-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時39分

 最初にご紹介した個体より一回りサイズが小さく、右後翅は若干羽化不全気味でした。鳥の糞に殊の外執着していて、じっとここを動きません。11時半過ぎ、陽射しが少し回復した時点で♂達は、吸水と飛翔を繰り返す行動を取っていたので、久しぶり300mm望遠での飛翔にチャレンジ。何とか1コマだけ鑑賞に耐えうるショットが撮れました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=800、F4-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:11時40分

 薄日が幸いして、表翅のグラデーションが白飛びせず、助かりました。なお、ポイントCでは地元の撮影者、Kさんと撮影をご一緒させて頂き、色々と貴重なお話をお伺いすることができました。この場を借りて御礼申し上げます。
 さて、ポイントA~Cを含め他ポイント3箇所でも♀は1頭も観察できませんでした。そこで、♀を求め、少し生息環境の異なる場所で日を改めて再探索することにしました。その結果は別途ご報告することにいたしましょう(次回に続く)。
by fanseab | 2014-11-06 21:24 | | Comments(4)