探蝶逍遥記

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年の瀬のご挨拶(12月30日)

 早いもので2012年が暮れようとしております。本年最後の更新にあたり、拙ブログの読者の皆様、本年も拙いブログにお付き合い頂き、また多くのコメントを頂きまして有難うございました。

 毎年、年初に「撮らぬ蝶の翅算用」をグダグダとコメントしておりまして、本年年初の記事を読み返すと、『アゲハ類も含め撮影難易度の高い♀産卵シーンを狙う・・・』等と戯言を申しておりました。さて、反省してみるに、産卵シーンを撮る目標を掲げたものの、色々と浮気心が出て、大した種類を撮影できておりません。そこで、罪滅ぼしに何とか撮った産卵シーンをまとめてご紹介しておきましょう。最初は最普通種のモンシロチョウ。東京都内での撮影。                                                   
   ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-85VR、ISO=100、F14-1/125、-1.0EV、撮影月日・時刻:4月8日、14時17分

 このシロチョウもそう簡単ではありません。お次は運よく新潟で巡り会えたギフチョウです。
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D7K-34、ISO=400、F10-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:4月21日、12時54分

 来春は是非広角で仕留めてみたいシーンです。ゴールデンウイークに遥々岡山まで出かけたシルビアシジミ第1化産卵シーンも初めての撮影でした。
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D7K-85VR、ISO=100、F6.3-1/400、-1.0EV、撮影月日・時刻:5月5日、9時49分

 この時は撮影できなかったシルビア卵の拡大撮影も来シーズンの課題になりました。お次は黒系アゲハ撮影の合間に房総で仕留めたアカタテハです。
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F9-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月19日、10時00分

 アカタテハは自宅近くでこの秋口にも撮影チャンスがあったのに逃してガッカリでした。ギフの発生時期とかに産卵シーンに出会うチャンスが多いのですが、どうしてもこのタテハを真面目に追いまわすことが少なく、簡単そうで難易度高い種類だと思います。お次は今年初めて撮影できたサトキマダラヒカゲ。次に紹介するヒカゲチョウと共に神奈川県の自宅近くでの撮影。
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D7K-85VR、ISO=400、F10-1/125、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影月日・時刻:9月17日、16時45分

 来シーズンは房総でヤマキマの産卵シーンを仕留めるのが課題です。ジャノメ繋がりでヒカゲチョウの産卵シーンも撮ることができました。
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D7K-85VR、ISO=400、F11-1/160、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影月日・時刻:9月26日、15時46分

 となると、次なる課題は身近なクロヒカゲ。あわよくばクロヒカゲモドキまで撮れれば御の字ですね。身近なツバメシジミも何とか狙ってみました。
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D7K-85VR(トリミング)、ISO=400、F10-1/160、-1.0EV、撮影月日・時刻:10月15日、14時47分

 こうして振り返ってみると今シーズン、セセリチョウ科は全く撮影できていないことに気が付きました。当面愛着のあるギンイチモンジセセリ、ミヤマチャバネセセリを狙うことになるのでしょう。画像がないのも寂しいので4年前に撮影したダイミョウセセリの産卵シーンをアップしておきましょう。撮影地は横浜市内です。
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D70(トリミング)、ISO=400、F9-1/640、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2008年6月1日、10時34分

 浮気心を押さえるのは難しいですが、来年も産卵シーンは意識して取り組みたいと思っております。それでは皆様良いお年をお迎えください。
by fanseab | 2012-12-30 23:18 | | Comments(14)

コムラサキ越冬幼虫の観察(12月16日)

 ボルネオ遠征記はちょっとお休みして、過日撮影した分をアップしておきましょう。今年の3月には自宅近くの多摩川縁の探索で合計30頭弱の首題幼虫を見つけることができました。今冬はどうでしょうか?この日は1時間半近くの探索で5株よりわずか6頭を見出すのがやっとでした。前回は各株に最低5頭は見つかったのに、今冬は不作です。いや、前回はたまたま母蝶が集中産卵したスポットに巡り会えたので、今冬の出来が普通なのかもしれません。この日は快晴で陽射しが強く、本種幼虫を探すのには不向き。それでも前回の経験が物を言って、数は少ないながら直ぐに発見することができました。最初はマクロで。                                                                                                   ++画像はクリックで拡大されます++
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D7K-85VR、ISO=200、F13-1/250、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:14時17分

 体長は10mmほど。何度見ても小さいですね。お次は対角魚眼で。
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D7K-10.5-X1.4TC、ISO=200、F16-1/60、-1.0EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:14時43分

 画面中央やや下方にいる幼虫が分かりますか?角状突起を下向きに溝中に静止しております。突起を上向きに静止している個体が多いのですが、たまには「変わり者」もおります。いつも魚露目でこうした場面を撮るのですが、久しぶりに10.5mmの対角魚眼を使ってみました。やはりこのレンズの解像感は抜群で、魚露目とは比較になりません。レンズ前玉が大きくてヤナギの樹肌と接触してしまうのが難点なのですけどね。
by fanseab | 2012-12-29 22:14 | | Comments(4)

ボルネオ・グヌンムル公園遠征記(4)アゲハチョウ科その3:GraphiumとChilasa

 管理人が訪問した3月10日前後はボルネオ・サラワク州では雨季(北東モンスーン)の終盤。午前中は比較的晴天が期待できますが、正午前から確実に曇り始め、午後一杯は雨。全く撮影ができません。そこで貴重な午前中の使い方が鍵になります。アゲハ類では先ずはGraphium属に期待して渓流沿いを巡りますが、この仲間が吸水に訪問しそうな環境が意外と見出せません。キナバル国立公園では深い渓谷脇に砂場が配置されている好適な環境があったのに・・・・。ちと残念。ミカドによく似たバチクレスタイマイ(Graphium bathycles bathycloides)は目撃すらできず撃沈。アオスジ(G. sarpedon sarpedon)とオナガタイマイ(G. antiphates itamputi)は目撃するも撮影できず。しかし、滞在終盤戦になって、ようやく女神が舞い降りてきました。アカエリの集団を追って、遊歩道に入った時、白いアゲハがフワリと林内に出現、やがて遊歩道で吸水を始めました。管理人初体験のデレッセルトマダラタイマイ(別名:ウスアオマダラタイマイ、G.delesserti delesserti)♂でした。                                                                                                                            ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=400、F9-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、11時48分

 ご覧の通り、このアゲハはオオゴマダラもしくはヒメゴマダラに擬態しております。♂はどうしてもアゲハの飛び方に近いのですぐに擬態がバレますが、♀は緩やかな舞で騙されるのだそうです。一度♀に会いたくなってしまいます。

 公園事務所から以前ご紹介したコウモリ観察所までの遊歩道は様々な林縁環境が登場し、撮影には重宝します。途中、左手に明らかにアゲハと思しき幼虫を発見。丈の低い灌木に付いておりました。
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GXR@5.1mm、ISO=200、F3.6-1/160、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、14時26分

 管理人の指先との比較です。体長は35mmほど。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/40、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月12日、10時37分

 マクロで背面と側面を比較接写。
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D7K/D90-85VR(トリミング+画像合成)、ISO=400、F8~11-1/160~250、-0.7~-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、14時25分および3月12日、10時36分

 帰国後、早速同定調査を開始。恐らくChilasa属幼虫だろうと判断し、ネットで捜索するも少なくともスラテリマネシアゲハ(C. slateri hewitsoni)ではなさそうです。その後のネット捜索でやや類似した幼虫を発見。ムラサキマネシアゲハ(C. paradoxa telesicles)の亜終齢幼虫画像(※)に近似しておりました

※T. Yamamoto,O.Yata and T.Itioka 2000. Descriptions of the Early Stages of Chilasa paradoxa(Zinken, 1831) from Northern Borneo(Lepidoptera: Papilionidae). Entomological Sicence, 3(4):627-633.

 ネット上公開画像は残念ながらpdfファイルであり、色彩・斑紋の詳細が読み取れないので、思い切って原著者のお一人である、京大・市岡准教授に私信を出して画像の同定をお願いいたしました。准教授は共著者の九大・矢田先生にも画像を転送して頂き、矢田先生より、

『(中略)・・・送られてきた幼虫の写真はいずれもparadoxaの 3,4齢幼虫とほぼ一致します。論文の中でparadoxaのユニークな特徴としてあげた幼虫の頭部がオレンジ色となる点、肉質突起の先端が青色となる点の他、幼虫の斑紋パターンも私たちの論文の写真とほぼ完全に一致します。 ・・・(中略)従いまして、ご依頼の写真の幼虫はいずれもChilasa paradoxaの3,4齢幼虫であろうと判断できます。』

とのお墨付きを頂きました。paradoxa♂とは過去のボルネオ遠征で2回共出会っており、今回、幸運にも幼虫にも出会うことができたのは、何かこの種との相性というか、運命のような感じさえ覚えます。市岡先生の上記論文によると、同じサラワク州のLambir Hills National Parkで6月中旬に♀の産卵を確認したとされています。この時の産卵木はクスノキ科のAlseodaphne canescensで、今回、管理人が見出した発生木と比較してやや葉形状が異なるようです。ただ恐らく同じクスノキ科であることは間違いないのでしょう。幼虫の発育状況から恐らくここグヌンムルでも♂は4月中旬~5月頃には舞っていると思われます。最後にparadoxa幼虫の同定に関してお世話になりました京大・市岡先生、九大・矢田先生にはこの場を借りまして再度厚く御礼申し上げます。次回はアゲハチョウ科の最終回です。
<次回に続く>
by fanseab | 2012-12-26 21:12 | | Comments(6)

ボルネオ・グヌンムル公園遠征記(3)アゲハチョウ科その2:Papilio属

 アカエリの次は国内でもお馴染みのPapilio属です。本属で一番期待したのは、カルナルリモンアゲハ(P. karna carnatus)。Achillidesの逸品を是非ファインダー内に収めたいと探しておりましたが、ついに出会えずじまいでした。時期は合っているはずなのにガッカリ。次回以降ボルネオ遠征での課題となりました。結局、ボルネオでも極当たり前に分布する普通種が並ぶことになります。今回ご紹介するのはいずれも♂個体。最初はモンキアゲハ(P. helenus enganius)。                                 
    ++画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=400、F7.1-1/320、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月10日、16時13分

 
 ヒギリ(Clerodentrum sp.)の赤い花から吸蜜している場面。ヒギリはクサギと同属ですので、熱帯アジアでもPapilioが集うのは当たり前かもしれません。これまで海外でのモンキは吸水場面しか撮影できていなかったので、これはこれで嬉しい画像となりました。お次はシロオビモンキアゲハ(別名:タイワンモンキアゲハ、P. nephelus albolineatus)。
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D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/1250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月10日、16時40分

 同じくヒギリからの吸蜜です。ヒギリはコウモリの集団群飛で有名なDeer Cave入口に設置された「コウモリ観察所(Bat observatory)」の周辺に多く、↑の2枚共にここでの撮影。2枚目は激しいスコールが少し止んできた時、休憩所から狙ったもので、運よく未だ激しかった雨脚が写ってくれました。シロオビモンキは吸水場面も目撃。
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D7K-34、ISO=400、F8-1/100、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、11時54分

 遊歩道上で吸水しております。逆光に前翅をよぎる白班が綺麗です。遊歩道には蛇行する溝が切られており、排水と滑り止め防止目的のためでしょう。ただ降水量が半端ではないので、溝には苔が密集し、少なくとも滑り止めの機能は消失しているように思われました。逆に苔が生えて保水量が向上し、アゲハ類の吸水には好都合になっているようです。   
 最後はお馴染みのナガサキアゲハ(P. memnon memnon)。
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D7K-34、ISO=400、F11-1/250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月12日、10時34分

 遊歩道脇に設けられている木製手摺の支柱にやって来た個体。実はこの支柱の上にこっそりと動物性トラップのブラチャン(Belachan)を仕掛けておいたのです。目的はフタオ類(PolyuraもしくはCharaxes属)の吸引。ただ今回は外道(ナガサキやEuremaには失礼!)しか引っかかりませんでした。次回もアゲハチョウ科の続きです。
<次回に続く>
by fanseab | 2012-12-23 17:40 | | Comments(10)

ボルネオ・グヌンムル公園遠征記(2)アカエリトリバネアゲハ

 科別紹介はアゲハチョウ科から。トップバッターで登場するはアカエリトリバネアゲハ(Trogonoptera brookiana brookiana)です。このアゲハについては2002年のダナムバレー遠征で唯1頭の♂に出会い、昂奮しながら死にもの狂いで撮影した記憶が蘇ってきます。当時は銀塩での撮影でフィルム数の制約があっただけに、後から振り返ると色々と不満の残るものでした。そして2回目のキナバル遠征。リベンジするつもりが、渓谷の遥か上空を滑空するアカエリをただただ見上げるだけで撮影できず茫然としたのでした。そんな経緯もあって、今回の遠征の主目的を「アカエリをデジタルで撮り直す」ことにいたしました。
 現地に着き、滞在日数を経る毎にグヌンムルではアカエリは普通に飛んでいて、極端に言えば、アカエリ以外のアゲハチョウを探す方がむしろ難しいことに気が付きました。そうは言っても、彼らの個体数が多いポイントは限られていて、そこを見出すのに結構時間がかかったことも事実です。一番確実に観察できたのは、コンクリート舗装された遊歩道の上でした。コンクリートから滲み出すミネラルを求めてアゲハチョウ♂が集うのは日本国内でも全く同じ光景です。最初はその吸水広角画像です。                                                                                        ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=200、F11-1/250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、11時38分

 彼らは相当に敏感でこれ以上接近すると飛び散ってしまいます。ダナムバレーでは魚眼で目と鼻の先まで接近できたのに、今回はとてもそこまでの接近戦は不可能でした。おまけにここは遊歩道。結構な頻度で観光客が通過し、その度に折角集まった集団がバラケて辛い思いをしました。この地域は珊瑚礁が隆起して生成された石灰岩山塊。本来ミネラル豊富な場所なので、公園のどこかには必ず人工的な風景以外の集団形成スポットがあるはずです。しかし、今回の滞在では残念ながら発見できず、上記のような場所で我慢するしかありませんでした。最大の集団でも10頭程度で、概ね午前10時から昼頃までが吸水のピーク時間と思われました。翅を拡げた吸水場面はやはり望遠で狙うのが楽ですが、かなり暗い環境下なので、本当に露出には苦労させられました。
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D7K-34、ISO=1250、F10-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月13日、10時55分

 この絵も出来栄え自己評価は100点満点で60点程度。この日に備えて2年間国内でアゲハ撮影に注力してきたのに、その成果が出ず落胆です。やはり国内のPapilioとは異なる翅形が最大の難点で、複眼以外に合焦すべきポイントを絞り難い厳しさを痛感しました。まぁ、それでも暗闇にギラッと光る金緑色の輝きを眺めていると苦労を忘れてしまいます。吸水は一箇所に留まらず、神経質に飛び回っていくので、無茶苦茶シャッターを押していると、飛翔シーンが撮れてしまいます。
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D90-85VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/125、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、11時33分

 胴体の太さはTroides属を含め、この仲間の特徴ですね。明るい場所での吸水は一度だけチャンスがありました。
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D7K-34、ISO=200、F6.3-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、11時57分

 逆光でかつ背景が白を基調とした難しい設定条件。もう少し強くストロボを焚くべきでした。吸水を終えるとよく彼らは葉上で全開休止しております。
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D90-85VR、ISO=200、F6.3-1/500、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、10時43分

 腰の高さ程度だと彼らの存在を見落とすことが多く、急に飛ばれてビックリすることが多々ありました。考えてみると、黒と緑を基調とした翅表の斑紋はジャングルの中に見事に溶け込んで姿を隠すのには最適なのですね。銀塩時代には満足に撮れなかった飛翔は今回特に注力いたしました。お蔭様で広角飛翔については満足すべき成果が得られました。最初はやや離れた位置を飛ぶ個体。
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D7K-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=800、F7.1-1/320、-1.0EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、10時24分

 アカエリの前方の葉は多分ショウガ科の草本でしょう。お次はほぼ対角魚眼レンズの目の前で捉えた画像。
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D7K-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=800、F7.1-1/200、-0.3EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、10時27分

 3枚目は「画面端個体ジャスピンの法則」に従った画像。左端にかろうじて入った個体を縦トリミングでまとめたもの。
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D7K-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、10時33分

 アカエリの飛翔画像ではカメラを水平にパンニングした場合、殆ど翅裏を見せたものに終始し、翅表が写る確率が低いです。↑の絵は唯一の例外で、やや見下ろすアングルで撮れたので、奇跡的に翅表全面が写りました。画面端はともかく、この翅表のギラギラする金緑色はほぼ見た目通りで、色再現性には満足しております。最後は奇跡的にノートリで画面ほぼ中央に収まったので、大き目の画像でのご紹介です。この画像は特にクリックで拡大してご覧頂くと迫力があると思います。
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D7K-10.5-X1.4TC(ノートリ)、ISO=400、F8-1/250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、10時37分

 暗いジャングル内を滑空する雰囲気が良く出ていて今回遠征では一番お気に入りの画像になりました。次回もアゲハチョウ科をご紹介します。
by fanseab | 2012-12-14 22:59 | | Comments(14)

ボルネオ・グヌンムル公園遠征記(1)プロローグ

++横位置画像はクリックで拡大されます++
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GXR@8.2mm、ISO=200、F7.8-1/570、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月12日、10時10分

 そろそろ新羽化成虫発生も終了するので、シーズンオフの連載として今年3月に実施した首題遠征記をスタートさせます。以前ご紹介した台湾遠征記では時系列で延々と1年近く連載しましたが、実は画像を整理しながら書いてきた背景があり、思いっきり引っ張ってしまいました。今回の遠征では既に画像整理は殆ど終了しておりますので、科別にご紹介する形式を取りたいと思います。遅くとも来春のギフが飛び始めるまでには何とか連載を終了させたいところです。初回は遠征全般について、概要をご紹介することにします。

(1)グヌンムル国立公園
 管理人にとって、ボルネオ島への遠征はこれが3回目。最初は2002年のダナムバレー(Danum Valley Conservation Area)、2回目は2008年のキナバル国立公園(Kinabal National Park)でいずれもマレーシア・サバ州でした。今回はお隣のサラワク州に決め、同州での場所選定に悩みましたが、宿泊設備も含めたインフラ整備状況も総合的に勘案し、グヌンムル国立公園(Gunung Mulu National Park)に決定しました。同公園の総面積は529km2。因みにダナムバレーは438km2、キナバルは754km2、参考値として東京都23区は622km2となっております。

(2)旅程概要
下記に示します。なお、時刻は各航空会社のフライトスケジュールではなく、実際の離着陸時刻を示します。

2012年3月9日 羽田1:00発→SQ633便→シンガポール6:30着
         シンガポール9:00発→MI392便→コタキナバル11:05着
        コタキナバル12:55発→MH3255便→ミリ経由→ムル14:55着
  9日~13日 グヌンムル国立公園に滞在
   3月13日 ムル発13:15発→MH3252便→ミリ経由→コタキナバル14:55着
        コタキナバル泊
   3月14日 コタキナバル12:30発→MI391便→シンガポール14:30着
        シンガポール15:50発→SQ634便→羽田着22:55着

(3)アクセスルートの選定
 日本から同公園への基地空港、ムルまでは直行便はもちろんありません。サバ州のコタキナバルもしくはサラワク州のクチンまで飛んで乗り換えることになります。東京からだと羽田発着の国際便が大幅増便になったおかげでボルネオへの旅行も便利になりました。ただ羽田からコタキナバルへの直行便が開設されていたものの、旅行直前の2月になって運行を休止し、現在も飛んでおりません。羽田からだとシンガポール航空の乗継便が便利なのでこれを利用しました。今回の旅程では、各空港での乗継時間が短くて効率的ですが、反面、コタキナバルでの乗換時間が短すぎて入国審査・両替の時間が慌ただしく苦労いたしました。もちろん、コタキナバル市内でトラップ材料を仕入れる時間は全くありませんでした。羽田を出発してから現地に入るまで約17時間。時間に余裕があればやはりコタキナバルで一泊してムルに向かうのがベストな選択です。なお、ムルに向かう途中、必ずミリを途中経由し、ここで一旦乗客は全員降ろされます。理由はサラワク州への入境審査があるためです。サバ州から別の州に入るのにイミグレーションを必要としており、ミリ空港の長い建物を端から端まで数百メートル歩かされるのには閉口しました。ここでパスポートチェックをし、一旦空港待合室に待機して再度搭乗手続きを行います。旅行ガイドブックにもこの辺の事情が詳しく記載されておらず、大変当惑いたしました。
 なお、日本国内旅行会社の格安航空券はコタキナバルまでが手配範囲で、コタキナバル⇔ムル区間を飛ぶマレーシア航空国内線の予約は別途個人的にWEB上で手配せねばなりません。こちらはコタキナバル⇔ムル間を結ぶ国内便に使用されているATR72-500型機です。
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GXR@5.2mm、ISO=100、F7.2-1/810、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月13日、16時03分

 この機種は胴体の天井側に翼が付いていて座席位置によらず窓際からの景色を眺めるには適しております。コタキナバルからミリへの途中の海岸線の景観です。
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GXR@5.2mm(トリミング)、ISO=100、F9.1-1/440、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月9日、14時16分

 因みにこの区間は現状一日1便(※)しかなく、予約はかなり余裕を持って実施しておく必要があります。個人手配が面倒な方はパッケージツアーを利用されると良いでしょう。日本からだと3泊5日のツアーが一般的のようです。
※行き:MH3255便、帰り:MH3252もしくはMH3254便

(4)宿泊
 国立公園内にあるロッジに3泊。本来公園内ロッジに全泊の計画でしたが、予約が取れず、仕方なく公園外のホテル、「ロイヤルムルリゾート」に1泊いたしました。公園内宿泊設備に関しては、こちら、ロイヤルムルリゾートに関してはこちらの公式サイトをご覧下さい。
 公園内ロッジは3クラスあり、最高級の「The Garden Bungalows Room」は一泊朝食付きで232RM(リンギットマレーシア:換算レートは現在1RM≒27円)。一番安いのは21名相部屋の「Dormitory」で同じく41RM。管理人は中間クラスの「Longhouse Room」に宿泊し、これは同じく182RMです。Longhouse Roomは文字通りの長屋でして、一棟4部屋に分割され、一部屋には最大5名収容可能です。これがその長屋。
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GXR@5.2mm、ISO=200、F3.6-1/45、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月13日、10時19分

 一方、ロイヤルムルリゾートは名前の通りのリゾートホテル。設備は公園内ロッジよりも整備されており、一泊2食付346RMのツインルームに泊まりました。ここの欠点は公園まで短い時間ですが、車で移動せねばならないことです(片道10RM/人)。因みに空港からホテル、公園へも車で移動します。管理人が利用したトヨタのランクルです。
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GXR@5.2mm、ISO=200、F9.1-1/17、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月9日、16時05分

(5)公園内の移動手段
 公園内には多くのトレッキングコースが設置されています。原則徒歩での移動で、ルートは木道、もしくは舗装がされております。雨季の冠水を考慮して木道は地上高1m以上に設置されており、ひょいと地上に降りての撮影はできません。
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GXR@5.2mm、ISO=100、F2.5-1/15、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2012年3月11日、10時36分

 生態系保護の観点からの配慮と言えましょう。一部のトレッキングコースは未舗装で、途中に泥濘地も存在し、登山靴の着用が望ましいと言えます。また公園内にある鍾乳洞探索には川をボートで下る等の移動手段も利用されます。公園の概要はこの位にして、次回から蝶のご紹介をいたしましょう。
<次回に続く>
by fanseab | 2012-12-13 00:03 | | Comments(4)

ムラサキツバメ越冬集団の探索:その2(12月上旬)

 前回ご報告した探索に引き続き、今シーズン2回目の探索です。この日は丁度4年前に訪問した神奈川県・湘南地方にある某ポイントを久しぶりに訪れてみました。ここはその時、最大11頭ほどの集団が確認された実績のあるポイントです。この日は終日快晴ですが、やや冷え込んで強風が吹き荒れた一日でした。休日にも拘らずいつもと異なりノンビリと昼過ぎに現地到着。早速、前回集団を観察したアカガシを中心にチェックしますが、影も形もありません。今回も坊主なのでしょうか? アオキ、ヤツデ、シュロ等可能性のある樹木を片っ端から探査していきますが、全く駄目。日向ぼっこに現れる個体も無くガッカリです。例のアカガシはどうやら樹冠あたりがバッサリと切られており、この影響もあって、この「ご神木」はご利益を失ったのかもしれません。落胆していると、突然褐色の蝶影が・・・。ムラサキシジミの♂でした。                                                                                                                                  ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-85VR、ISO=200、F13-1/500、-1.0EV、撮影時刻:12時12分

 今シーズン、ムラシを撮影するのはこれが初。強風のせいか、あまり開いてくれませんでした。ムラシが飛んでいるので、近くに越冬場所があるだろうと思い、枯葉を探すとすぐに見つけることができました。
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D90-85VR、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時43分

 数枚の枯葉が蜘蛛の巣で束ねたような感じで常緑樹に引っかかっており、ここが越冬巣になっています。越冬ムラシの定番的な塒でしょう。魚露目で環境描写もしてみました。
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D7K-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=200、F29-1/50、-1.0EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:12時59分

 ご覧の通り、西日に背を向けたポジションで静止しております。朝日はバッチリ当たるので午前中は日光浴して午後は塒に戻るパターンなのでしょう。因みに右触覚の傷がないことから、最初の絵で示した♂個体とは別個体のようです。ムラシの越冬個体はもう1頭みつけることができました。他にはボロのウラギン越冬個体もおりました。
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D7K-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=200、F29-1/50、-1.0EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:13時00分

 結局、ムラツは坊主かぁ~とややガッカリしながら、現場を後にしようとアオキにふと目をやると、なんとようやく1個体がお出ましです。アオキの葉上で傾斜日光浴しておりました。
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D7K-34、ISO=200、F13-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時25分

 強風が吹き荒れていたせいか、開翅のそぶりも全く見せませんでした。この個体が止まっていたアオキは4年前にも確か数頭からなる越冬集団が見れたはずなので、恐らくここで単独越冬していると推定されます。何とか坊主は免れましたが、4年前とは比較にならないほど個体数が少ないです。ブログ仲間のclossianaさんが前回記事にコメントを寄せられておりましたが、同氏が地道な継続観察をされている千葉のポイントでも今秋の個体数は異常に少ないとのこと。どうやら関東全域でムラツ越冬集団観察にとっては厳しい冬になりそうです。
by fanseab | 2012-12-09 23:29 | | Comments(6)

ヒメアカタテハの身体検査

 先日、ヒメアカの飼育が完了した際、おとなしくしていることを幸いに羽化直個体の各パーツを拡大撮影してみました。最初は頭部。全ての画像は11月26日に撮影。
                                                                              ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-1855改@55mm(トリミング+4コマ深度合成処理)、ISO=100、F29-1/250、-1.0EV、外部ストロボ

 フサフサした毛並だけに着目すると、まるで犬か猫の毛並を見ているような。思わずなでなでしたくなります(^^) それに複眼基部にある鱗状の毛も面白い形状をしております。更に何より注目すべきは複眼上に生えている毛です。ここだけ拡大したのが次の画像。
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D7K-1855改@48mm(トリミング+3コマ深度合成処理)、ISO=100、F29-1/200、-1.0EV、外部ストロボ

 複眼は個眼から構成されておりますが、複眼上の毛は相当な密度で生えていることがわかります。蝶の複眼上毛は科・種により様々で、例えばシジミチョウ科では、ルリシジミやウラギンシジミは有毛、一方、キマダラルリツバメやムラサキシジミは無毛とされています。緑系ゼフも確か有毛で、ゼフの拡大像を撮影する時、どうも複眼にピンが来ないような経験をしたことがあります。これも複眼上の毛が災いして、ビシッとピントが合焦していない感覚になるからだと思います。複眼上毛の機能は単純に考えて複眼を機械的に保護するためでしょうか? ゴミが直接付着すれば複眼に擦過傷が入って、視力が大幅に減少しそうです。また降雨や結露した際、細かな毛があれば撥水して複眼上に水滴が直接付着するのを防止することが可能です。でも無毛の種類ではどうやって、上記リスク回避をしているのでしょうね。お次は触角。
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D7K-1855改@55mm(トリミング)、ISO=100、F29-1/320、-1.0EV、外部ストロボ

 驚いたことにアンテナ上にも鱗粉があります。それも白、黒、ブルーと結構賑やかな配色です。先端には鱗粉がありません。次はお馴染みの鱗粉。
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D7K-1855改@55mm(トリミング)、ISO=100、F29-1/50、-1.0EV、外部ストロボ

 後翅裏面第2室にある眼状紋の拡大像です。ここだけ見れば孔雀の羽そっくりで本家本元のクジャクチョウも真っ青になる出来栄えです(^^) それにしても混沌とした蛹の体内からこんな複雑な鱗粉構造が出来上がるとは、本当に信じられないですね。最後は管理人が殊の外拘る縁毛です。
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D7K-1855改@55mm(トリミング)、ISO=100、F29-1/50、-1.0EV、外部ストロボ

 縁毛も鱗粉の1バージョンであることがこの画像からよく理解できます。ヒメアカは白い縁毛がお洒落ですが、超拡大した縁毛の姿もこれまた魅力的です。
by fanseab | 2012-12-06 22:09 | | Comments(10)

ムラサキツバメ越冬集団の探索(11月下旬)

 一昨年独自発見した神奈川県南部のポイントに出向きました。2年前は最大8頭を含め合計4箇所の越冬場所を見出しました。ところが昨年同じ個所を訪れると単独個体越冬を見出すのがやっとの有様でガッカリいたしました。さて、今年はどうなのでしょうか? このポイントで集団越冬している葉に対し、マンションやアパートに倣って「1号棟」から「4号棟」までネーミングをしております。先ずは1号・2号棟を訪れてみると、全くの坊主。影も形もありません。これには落胆です。次いで3・4号棟ではなく、「5号棟」の可能性を求めて、再探索することにしました。以前♂の日光浴を良く観察した谷戸状環境の入口付近を綿密に当たってみることに。一番可能性のありそうなアオキやヤツデを探りますがおりません。ここにはいないだろうと思った丈の低いビワにふと目をやると、何とおるではないですか! やったネ!先ずは85mmマクロで押さえておきました。                              
 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-85VR、ISO=200、F14-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時11分

 合計4頭。高さはほぼ1m程度。ムラツの集団としては異例の低さです。彼らの頭上にある「庇」となる葉は短めで、この場所では10頭以上の集団形成は無理かもしれません。以前より、この谷戸付近に必ず集団が形成されているだろうと予想しておりましたが、まさかこんな場所に・・・と思うような低さでした。お次は魚露目で「5号棟」の住人をアップいたしましょう。
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D90-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=200、F29-1/50、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:10時25分

 この頃、少し陽射しが出てきた関係でムラツも活発化してきておりました。触覚が立っているのが何よりの証拠。そのうち、手前の1頭がサッと飛び立ちました。斑紋よりどうやら♀のようでした。残された3頭の様子です。
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D90-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=200、F29-1/60、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:10時28分

 巣の内部に魚露目レンズの筒を突っ込んで撮影しているため、ムラツを刺激しており、一番手前の個体は飛び立つ準備をしております。この個体はソロソロと「5号棟の玄関付近」にお出ましになり、いきなり全開です!♂でした。
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D7K-85VR、ISO=200、F5.6-1/320、-1.0EV、撮影時刻:10時27分

 鮮度はまずまず。このアングルだと右前翅はクロツやヤマト♀のような赤味がかった幻光を呈します。少しカメラを右に寄せて再撮影。
f0090680_21315887.jpg
D7K-85VR、ISO=200、F3.8-1/640、-1.0EV、撮影時刻:10時27分

 全体に紫色を帯びた暗緑色に変化します。もう少し真正面から覗こうとカメラを下に動かした途端に飛び立たれてしまいました。そのうち、巣に残っていたもう1頭も飛び出し、残るは1頭のみ。ムラツの越冬集団を観察していると、概ね奥の住人は不活発で、気温の上昇と共に仲間の殆どが飛び去っても越冬葉に居残るケースが多いように思います。最後に残った個体はパルピの形状からどうやら♂のようでした。魚露目でこの住人に最接近を試みました。
f0090680_21323227.jpg
D90-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=400、F29-1/60、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:10時50分

 以下、管理人と住人の想定問答。
住人:オイオイ、人の家に勝手に上がり込んで俺の鼻先にカメラを向けるとは失礼やで!お前さんはどこの誰やねん!
管理人:これは失礼いたしました。蝶の生態を紹介するブログ:探蝶逍遥記を管理しているfanseabと申します。皆様の生活を読者の皆様にご紹介しようと思ってカメラを向けている訳でございます。
住人:フーン。いきなりカメラを向けるカメラマンもけしからんが、世の中には俺らの暮らしを見て喜ぶ暇な連
中もおるもんやなぁ~。
管理人:あの~、もう一つお願いがあるんですが。
住人:なんやね。はよう勿体ぶらないで言わんかい!
管理人:あなた様を横向きポーズで写真を撮りたいのですが・・・、その方が虫の目レンズ的雰囲気が出ますので・・・・。
住人: わかった、わかった。これでエエんかい?

と、ブツクサ言われながら撮ったのが次のショット(^^)
f0090680_21351754.jpg
D90-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=400、F29-1/60、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:10時50分

 正直な所、2灯照射でも集団越冬状況のライティングはいつも大変に難しく、ストロボの位置調整に手間取っている間にムラツは刻々と葉上を移動していくので苦労します。

 さて、魚露目撮影の途中、何気なく足元を見ると、♀が全開日光浴しておりました。慎重に撮影。
f0090680_2136090.jpg
D7K-85VR、ISO=200、F6.3-1/250、-0.7EV、撮影時刻:10時34分

 尾突先端の白も揃っており、この時期にしては綺麗な個体に満足です。この後、後廻しにしていた3号・4号棟の状況を確認したところ、こちらも蛻の殻状態で全くの不発。総合的に考えると2年前よりは個体数が少ないのかもしれません。神奈川県内の他のポイントでは状況がどうなのか?時間があれば確認してみたいと思います。

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<中央道・笹子トンネルの崩落事故の件>
既に報道されている通り、痛ましい事故が発生しました。事故で犠牲になられた9名の方の
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
管理人がこの事故の第一報を聞いた時、先ず想定したのは、甲州市側出入り口付近の土砂崩れでした。
同トンネルは、あの辺りを流れる日川が刻む急峻な渓谷にあるので、土砂崩れに車が巻き込まれたのかと思ったのです。ところがトンネル内天井板の落下とは! 
山梨は管理人のメインフィールドであり、これまでこのトンネルを何回往復したかカウントできないほどです。本当に何が起こるか想定外で恐ろしくなります。天井板で仕切って送風換気する方式は最近は廃れ、大きなファンを天井からぶら下げる方式が主流になっています。中央道では確か大月付近の中野トンネルだったか、このようなファンを目にします。管理人は実はいつもこのファンが落ちたら怖いな!と思って、ファンの下を通る時は気持ち加速して通り過ぎる習慣が身に付いております。あのファンを留めている懸垂金具のボルトが腐食していたら・・・・。考えれば考えるほど、怖くてトンネルは通れませんね。一刻も早く抜本対策を取って欲しいものです。
by fanseab | 2012-12-03 21:42 | | Comments(16)

お知らせ: 新宿御苑企画展「チョウが消えてゆく」のご案内 

12月2日までこの記事を冒頭に置きます。
本文記事は本記事の後にあります。
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 本年も日本チョウ類保全協会主催の首題企画展が東京・新宿御苑で下記の通り、
開催されます。読者の皆様のご参加、ご来場をお待ちしております!

・日時:11月27日(火)~12月2日(日)9:00~16:30(最終日は15:00まで)
・会場:新宿御苑インフォメーションセンター 「アートギャラリー」
 会場へのアクセス方法: JR、京王、小田急線: 新宿駅南口より徒歩10分
                 東京メトロ副都心線: 新宿三丁目より徒歩5分
                 都営地下鉄新宿線: 新宿御苑駅より徒歩5分

・内容:
★チョウ類の保全のパネル展示
★チョウ類の生態写真展
★ミニ講演会
 ①巨大津波は生態系をどう変えたか(永幡嘉之氏・土)
 ②チョウの写真撮影法(鶴藤俊和氏・土日)
 ③絶滅危機のチョウを守る(協会事務局長・日)
  [12月1日(土) 11:00 ~ 11:45、13:00 ~ 13:45、15:00 ~ 15:45]
  [12月2 日(日) 11:00 ~ 11:45、13:30 ~ 14:15]
<11/20追記・訂正>
※日程に関し、当初の記載ミスで読者の方に混乱させたようです。講演会は12月1-2の両日開催です。


 写真展には管理人も恥ずかしながら出品しております。写真がないのも寂しいので、
今シーズン夏の終わりに長野県で撮影したヒメシロチョウ♂夏型の飛翔画像をアップしておきましょう。本種は本年8月28日付けで公表された環境省レッドデータリストで従来の絶滅危惧Ⅱ類からⅠ類(ⅠB類:ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性の高いもの)にランクアップされました。                                                                                                                            ++画像はクリックで拡大されます++
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D90-20(トリミング)、ISO=400、F5.6-1/3200、-1.0EV、撮影年月・時刻:2012年9月上旬、14時06分
by fanseab | 2012-12-02 23:59 | | Comments(6)