探蝶逍遥記

<   2011年 02月 ( 7 )   > この月の画像一覧

香港遠征日記(15)5月2日前半その3

 この日飛び回っていたTroidesは、カメラで確認すると、殆どがキシタでヘレナは本当に僅かでした。そのキシタを飽きずに飛翔で追ってみました。最初は300mmで。                                           ++横位置画像はクリックで拡大されます++
f0090680_752521.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時36分

 背景が暗く落ちて、色再現性はまずまずでした。お次はD5000で、縦位置トリミング。
f0090680_7531683.jpg
D5K-85VR(トリミング)、ISO=500、F3.5-1/2500、-1.0EV、撮影時刻:8時41分

 キシタの太い腹がよくわかる角度です。続いて翅を浅く打ち下ろしたシーン。
f0090680_7533475.jpg
D5K-85VR(トリミング)、ISO=500、F3.8-1/2500、-1.0EV、撮影時刻:8時42分

 ヘレナ、キシタ含めて、今回香港遠征中、一番至近距離で写せた飛翔画像になりました。お次はこちらに向かって来るシーン。
f0090680_7534968.jpg
D5K-85VR(トリミング)、ISO=500、F13-1/2500、-1.0EV、撮影時刻:9時00分

 雄大な飛翔の雰囲気を一番出せた画像かもしれません。お次は再び縦位置トリミング。
f0090680_754594.jpg
D5K-85VR(トリミング)、ISO=500、F13-1/2500、-1.0EV、撮影時刻:9時00分

 キシタの特徴である、後翅の黒い縁取りが黄金色部分に滲んだ様子が伺える画像です。こうして、バシャバシャ撮影している間に、ようやくキシタが近くに止まってくれました。興奮しての接近戦でした。
f0090680_7545496.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F9-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:9時04分

 複眼部がピンボケですね。それに前翅の痛みが激しいです。9時過ぎから次第に接近戦で撮れるチャンスが増加してきました。止まった直後に見せる羽ばたきのシーンです。
f0090680_7551159.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F9-1/1600、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時39分

 このアングルがキシタ類の豪快さを表現する、一番ベストな角度だと思っています。惜しむらくは、このアングルで吸蜜してほしかったのですけどねぇ・・・・。最後は葉上でダラリと翅を拡げて休止している場面。
f0090680_7552844.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F9-1/1000、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時40分

 この後、鳳園で粘れる時間が限られていて、吸蜜画像を撮るチャンスがなく、泣く泣く鳳園を後にしたのでした。<続く>
by fanseab | 2011-02-26 07:57 | | Comments(6)

チョウ類の保全を考える集い(2月20日)

 管理人が所属する日本チョウ類保全協会主催の首題会合が昨年と同じく、神奈川県立生命の星・地球博物館で開催されました。当初、土曜日出席を予定したのですが、所用で日曜のみのエントリーとなりました。この日のテーマは、二つありました。

①チョウ類のモニタリングを進める
②グループ討論:今後のプロジェクトの進め方について

 最初のテーマである、モニタリングについては、既に個別の蝶に対しては、協会員の少数の専門家が実施しているのですけど、より広範囲に調査地域や時間帯を拡大して実施するための問題点、方法論が詳しく議論されました。先ずintroductory talkとして、協会理事の松村氏より、チョウ類保全の先進国である、英国自然保護団体の実態等を紹介されながら、どのような調査課題があるかを整理されました。以下、会合画像は全てカシオEX FC150で撮影。
++横位置画像はクリックで拡大されます++
f0090680_23404820.jpg


 続いて、(財)日本自然保護協会(NACS-J)の福田氏より、「モニタリング1000里地調査」の詳細報告がありました。
f0090680_23405860.jpg

f0090680_23412698.jpg


 もともと環境省が2003年に景観別にスタートさせた「モニタリングサイト1000」の「里地里山分野」をNACS-Jが運営担当し、2005年より継続調査しているもの。流石に5年の歴史があって、蝶類調査に必要な詳細なマニュアル(既にver3.0となっている!)も整備されていて、システムとして完成された感がありました。

 お次は東大農学部の前角氏より、民間会社と市民、そして大学がコラボしたモニタリングの成果が示されました。調査結果の精度を上げるために市民から提供されるデジカメ画像は有用であること、データ記録フォーマット(雛形)の完成度を上げること、データベース構築の効率化等が課題として指摘されていました。ただ、エクセルベースで作成された記録用紙は(もちろん、マクロ機能を上手く使って)各記入メニューもプルダウン形式になっており、我々保全協会員にでもすぐに使えそうな雛形だと思いました。
f0090680_23414327.jpg


 いずれにせよ、チョウ類保全協会が独自に調査方法を考えるのではなく、先達である、各保護団体と上手く連携して、良いとこ取りで調査活動を進めるべき点が明確になったと思います。

 2番目のテーマは、分科会に分かれての討議でした。
f0090680_2351484.jpg

 管理人はフィールド図鑑プロジェクトのサブグループに入り、現時点での画像の収集状況、不足分の収集方法、南方系蝶の収集の割り切り方?等、出版のタイムリミットが迫った中での現実的な着地点を踏まえて、どう進めていくか?熱のこもった議論がなされました。ともかく、全279種中、♂♀表裏全てが揃った種類は未だ137種(49%)であり、お尻に火がついている状況には違いありません。協会所属員、およびその他の皆さんのご協力が必要なことは言うまでもありませんね。図鑑プロジェクトグループには、多くのブログ仲間も所属しており、楽しい一時を過ごすことができました。どの種類の画像を収集していくか?もう初成虫も飛び始める時期も迫っているので、皆さんのお顔は、春以降を思い浮かべて、ニコニコしておりました。

 さて、蝶画像がないのも寂しいので、いまや北海道のヒメチャマダラセセリと並び、国内で最も絶滅の危機に瀕しているタテハ、ヒョウモンモドキの画像をご紹介しておきましょう。個体数が激減している本種、このままの現状では、本当に国内から姿を消してしまうかもしれません。何とかせねばなりませんね。
f0090680_23415751.jpg
D70S-10.5、ISO=400、F4-1/1000、撮影地:広島県、撮影年月日・時刻:2006年6月17日、13時41分
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ チョウ類の保全活動に興味のある方は、お気軽に下記にお問い合わせください。
<特定非営利活動法人 日本チョウ類保全協会 事務局>
 Email:jbcs@japan-inter.net
by fanseab | 2011-02-22 23:46 | | Comments(10)

香港遠征日記(14)5月2日前半その2

 さて、シロチョウとほぼ同時にアゲハ類も飛び始めました。ベニモンアゲハの吸蜜です。                                                 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
f0090680_21203639.jpg
D90-34、ISO=500、F8-1/500、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時44分

 1/500sec.だと翅がブレて動感を出せますが、胴体もブレるリスクもありますね。全体にスレ品なのが悔やまれます。なお、吸蜜に訪れている紫色の花は、クマツヅラ科のフトボナガボソウ(Stachytarpheta jamaicensis)です。この花はスラウェシ遠征で初めて出会ってからお馴染みになりました。それこそ熱帯アジアの至る所に生えていて、本当に蝶を引き付ける花だと思います。さて、ベニモン胴体の毒々しさを強調するため、真横から撮影。
f0090680_21205154.jpg
D90-34、ISO=500、F6.3-1/640、外部ストロボ、撮影時刻:8時24分

 頭頂部まで赤くして、毒蝶を強調しているのでしょうか?さて、この日も飛翔に挑戦。
f0090680_212135.jpg
D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F2.8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時32分
f0090680_21211241.jpg
D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F3.2-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時57分

 2枚目は今回香港遠征でのベニモン飛翔のベストショットなので、少し大きめの画像でのご紹介です。ベニモンアゲハはご承知の通り、多くのアゲハの擬態モデルになっています。その一例である、シロオビアゲハ♀の後翅表を強調した吸蜜画像です。
f0090680_21213055.jpg
D90-34、ISO=500、F9-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時47分

 この♀、完品だったので、ノーマルな角度で吸蜜シーンを撮りたかったです。

 さて、8時過ぎからこれらベニモン、シロオビに混じって、キシタ類も飛び始めていました。しかし、彼らは梢の遥か上をフワフワ飛ぶだけで、下には降りてきません。そんな中、遠くで2頭が絡んでいるので、慌てて300mmを向けて飛翔を撮影。
f0090680_21215265.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F5-1/2500、外部ストロボ、撮影時刻:8時32分

 運良く会心のヘレナキシタ求愛シーンが撮れました!(画像は少し大きめでご紹介しています) ♀(右側個体)はほぼ完品ですね。しかし、ヘレナ♀はこの時撮影した以外はとうとうお目にかかれませんでした。この後、2頭は茂みの向こう側に隠れ、交尾が成立したどうかは不明です。この後は、キシタアゲハ(Troides aeacus aeacus)の飛翔に没頭したのですが、時々、彼らは頭上にも飛んできます。徐々に低空飛行を始めたので、対角魚眼で2頭の絡みを撮影。
f0090680_2122956.jpg
D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時58分

 この画像を現像してから良く精査すると、画面右側の個体がキシタ、左側がヘレナキシタと判明。単に同一種♂の鍔迫り合いと思いきや、異種格闘技が空中で行われていたことになります。両種は後翅第2室黄金色部外縁側の黒点有無で判別しますが、前翅の尖り方も異なっており、前翅形状も判別方法の一つです。実はキシタの方が前翅の外側迫り出しが強く、尖って見えるのです。この画像でその違いがお分かりになりますでしょうか? 

 ところで、鳳園には多くのカメラマンが蝶撮影に訪れています。カメラマンは男性だけではありません。この日は女性カメラマングループが押し掛けていて、気弱い(特に女性には弱い?)管理人は圧倒されておりました。そのオバサン(失礼!)軍団とのスナップショット。
f0090680_21223382.jpg
GX100@5.1mm、ISO=80、F7.2-1/180、-0.7EV、撮影時刻:9時16分
 
 彼女達の装備は高級デジ一に長玉の超一級品で、管理人も羨望の眼差しで眺めておりました。オバサンの横で緊張している管理人です(^^; <続く>
by fanseab | 2011-02-19 21:24 | | Comments(12)

香港遠征日記(13)5月2日前半その1

 さて、遠征の最終日を迎えました。張り切って朝5時起床。眠い目をこすりながら朝食を取りにホテルを出ました。眠気を覚ます意味でちょっぴり刺激のある物が食いたい・・・。そう思って入った店(24hrs営業のチェーン店「大家食」)で頼んだのが、酸辣麺(コーラ付27HK$=310円)。                                               ++横位置画像はクリックで拡大されます++
f0090680_22272663.jpg
GX100@5.1mm、ISO=80、F7.2-1/10、-0.3EV、撮影時刻:5時28分
     
 画像右上にちょっと掲示が見えますが、辛さのカテゴリーに「小辣」、「中辣」・・・「特辣」とあって、小心者の管理人は「小辣」を選択。スープに唐辛子の赤色が染みこんでいないので、楽勝かと思ったら、大間違いでした!麺を一口すする度に「舌から喉が痺れる」凄い刺激が襲ってきます。甘めのホットコーヒーで口直しするも効き目不足で、慌ててホット豆乳(7HK$=80円)を追加。何とか食べきった後で、体中から汗が噴き出してきました。眠気覚ましにはあまりにも強烈な刺激でございました。ハイ本当に。

 ホテルに帰宅して6時30分にチェックアウト。KCR旺角から大埔墟下車で、今日は時間を節約してタクシー(26.2HK$=300円)を使い鳳園へ。鳳園には7時13分着。朝から腰を据えての撮影になりました。先ずは活動開始前のタイワンモンシロチョウ(Pieris canidia canidia)雨季型♂の閉翅をパチリ。
f0090680_22275524.jpg
D5K-85VR、ISO=400、F7.1-1/800、-1.0EV、撮影時刻:7時27分

 早朝限定で飛ぶセセリ類を期待してウロチョロしていると、見覚えのある周回飛行をするTagiadesが出現。シナシロシタセセリ(Tagiades litigiosus litigiosus)の♂でした。
f0090680_22282545.jpg
D90-34、ISO=500、F8-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時47分

 ちょい、ピン甘(^^; 相当に敏感でじっとしてくれません。Tagiadesスラウェシで撮影して以来の出会いでした。お花畑を追いかけ回すと吸蜜を開始。別個体かなと思ったら、♀でした。
f0090680_22285632.jpg
D90-34、ISO=500、F8-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時50分

 ♂♀共にちょっとスレ個体です。シロシタ類の後翅縁毛付近は痛みやすく、なかなか完品に出会うことが難しいのですが、運よく短時間で♂♀撮り分けられたのは良かったです。お花畑から離れた灌木脇にフワフワ飛ぶヒメアサギマダラ(Parantica aglea melanoides)♂が登場。
f0090680_22291084.jpg
D90-34、ISO=500、F9-1/320、外部ストロボ、撮影時刻:7時56分

 例によって、枯茎から出るアルカロイドを吸汁しているシーンです。ヒメアサギマダラはどこで出会っても何と言うか、捉えどころのないマダラチョウで、かっちりと写せない悩ましい対象です。お花畑に戻ると黒系セセリが舞っていました。ボロのクロセセリ(Notocrypta curvifascia curvifascia)でした。
f0090680_22292266.jpg
D90-34、ISO=500、F9-1/1600、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時02分

 クロセセリは国外での初撮影。ストロボ照射に敏感で、前翅を引き上げています。広角で吸蜜に訪れたお花畑の雰囲気も取り込んでみました。
f0090680_22293275.jpg
GX100@5.1mm、ISO=80、F7.2-1/50、-0.7EV、撮影時刻:8時03分

 徐々に気温が上がって、タイワンモンシロチョウも飛び始めましたので飛翔を撮影。
f0090680_2229455.jpg
D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F2.8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時36分
 
 白飛びするんで、朝方や夕暮れ時のシロチョウ類飛翔撮影は難しいですね。<続く>
by fanseab | 2011-02-16 22:31 | | Comments(8)

香港遠征日記(12)5月1日後半その4

 お花畑のランタナにはアゲハのみならず、マダラチョウもよく訪れておりました。リュウキュウアサギマダラに混じって吸蜜していたのは、ウスコモンマダラ(Tirumala limniace limniace)の♂でした。                                          ++画像はクリックで拡大されます++
f0090680_23393016.jpg
D90-34、ISO=500、F9-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時00分
f0090680_23394983.jpg
D90-34、ISO=500、F9-1/1600、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時01分
f0090680_2340055.jpg
D90-34、ISO=400、F9-1/1600、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時03分

 このマダラもリュウキュウアサギマダラも図鑑上では、斑紋がスカイブルーではなくて、真っ白に写っていますね。ですから、図鑑をイメージしていて初めて出会う方は、ブルーの印象にちょっと面食らうかもしれません。ただ、色々なアングルで撮影していると、ほんのりとしたブルーが吹っ飛んで、真っ白に写るケースもあります。ここはアンダー気味に撮影して淡いブルーの調子が出るようにRAW現像で調整しております。アップした3枚も撮影アングル・露出条件で微妙にブルーの色調が異なることがご理解できると思います。

 流石に16時を過ぎると蝶の活動も鈍ってきます。帰りしなにコウラナミジャノメ(Ypthima baldus baldus)♀の完品を撮影。
f0090680_23402067.jpg
D90-34、ISO=500、F8-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時40分

 香港では最普通種のウラナミジャノメですが、♀は初撮影。このように普通種をエレガントに写せると珍品以上に嬉しいものです。公園を出て、バス停まで歩く途中、やけに喧しく鳴く大柄な野鳥を撮影。カオグロガビチョウ(Garrulax perspicillatus)でした。
f0090680_23404079.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時46分
f0090680_23405367.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/500、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時46分

 葉被り状況で苦しい撮影(^^; この野鳥も先にご紹介したコウラウンと並んで、日本国内でも時折観察されるようです。環境省のサイトを閲覧すると、外来生物法で、特定外来生物に特定されているようで、日本では既存の生態系に影響を及ぼすことが懸念されています。もちろん、香港では中国本土とならび在来種ですから罪はないのですけどね。

 さて、ホテルに帰ってから、この日の夕食はどうしようかなぁ?と、食堂やレストラン街を冷かしながら歩き、結局、カレーライスを食べることにしました。連日麺類でちょっとパワーが足りなくなっていた気がしましたので・・・。
f0090680_2341675.jpg
GX100@5.1mm、ISO=80、F7.2-1/15、撮影時刻:21時35分

 このカレー、はっきり言って不味かったです。やはりカレーはインド料理屋か、日本の○○壱番屋とかで食べるものですね。因みに画像のカレーはコーラ付で32HK$(=368円)、サイドオーダーの油菜は7HK$(=80円)。カレーのコストパフォーマンスは悪かったですね。<続く>
by fanseab | 2011-02-11 23:43 | | Comments(10)

ムラサキツバメ越冬集団の消滅(2月6日)

 先月、1月10日に観察した首題集団のその後の状況を確認しに行きました。結果は、「3号棟」、「4号棟」共に空家で、集団は見事に消滅していました。3号棟付近のアオキの様子です。                                                          ++横位置画像はクリックで拡大されます++
f0090680_23495750.jpg
D90-10.5-X1.4TC、ISO=500、F11-1/60、-1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:8時40分

 黄色矢印が越冬集団の形成されていた葉です。ざっと、アオキの下を探索しましたが、ムラツの死骸は発見できませんでした。前回もコメントした通り、この手の集団の継続観察は毎週末に通って、消長を確認するような根気が必要だと思います。特に寒さが厳しさを増す、寒の入り前後はことさらじっくりと追跡しないと厳しいようです。この日はこのポイント以外に更に新規ポイントを求めて探索しましたが、ムラツもムラシも発見できず。がっかりとして帰宅したのでした。成虫画像がないのも寂しいので、かつて千葉の公園で撮影した♂開翅画像を再掲載いたしましょう。
f0090680_2350845.jpg
D40-24、ISO=200、F9-1/250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2009年11月28日、10時22分

 これ、♂の広角開翅画像としては、管理人が一番お気に入りの画像でもあります。
by fanseab | 2011-02-09 23:51 | | Comments(12)

香港遠征日記(11)5月1日後半その3

 今回の香港遠征の目的は以前にも書きましたが、①キシタ(Troides aeacus aeacus)もしくはヘレナキシタアゲハ(T. helena spilotia)を確実にものにすること。②普通種を丁寧に撮り直すこと、の2点にありました。最初のターゲットである、ヘレナキシタアゲハは前回遠征でも出会っていますが、この時は、遠目の飛翔シーンを撮るのがやっとの状況で、当時リベンジを誓ったのでした。さて、そのヘレナは午後、鳳園に着いて暫くして悠々と登場。パタパタパタと小刻みに羽ばたきながら滑空する独特な飛翔モードで林縁を飛び続けます。そのうち管理人の上空にやって来ると、敢えて冷静を装っていた管理人の体にアドレナリンが湧いてきました。                                                ++画像はクリックで拡大されます++
f0090680_21391135.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/2500、-1.0EV、撮影時刻:15時25分

 上の個体は後翅外縁側第3,4室にも黒点が出現する珍しいフォームで、一見、♀のようにも思えますが、♂だと思います。今回は、85mmで狙うには距離があるので、ひたすら300mmを担ぎ、マニュアルフォーカスで撮り続けました。しかし、ヘレナはこちらの意図を見透かしたかのように、突然、目の前に突っ込んできて、フレームアウトしたり、本当にヘレナに翻弄されてしまいました。結局300コマ近く写して、見られるコマはせいぜい10コマ程度。普段の広角飛翔なら700-800ショットは打つのですが、重たい300mm単焦点ですので、300コマが限界でした。お次はヘレナがベニモンアゲハに追いかけられる面白いシーン。
f0090680_21393278.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、撮影時刻:15時46分

 彼らはウマノスズクサをホストにするライバル関係にあるのですが、遥かに体躯の小さなベニモンに追跡されるのは、何というか、体格の割に気が小さいのかな~と、見てて微笑ましくなりました。続いてヘレナの特徴である、後翅第二室の黒点が明瞭に判別できる空抜け画像。
f0090680_21394822.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/2500、外部ストロボ、撮影時刻:15時50分

 キシタの翅はみかけほど厚くなく、前翅の翅脈に沿う明るい部分も透明感があり、後翅の黄金色部から前翅が透けて見える位です。運動量の割にこれだけ翅が薄いので、キシタ類の翅は結構痛みやすいようです。彼らは林縁の探雌飛翔と静止を繰り返します。国内のPapilio属♂ですと、皆さんご存知の通り、a)吸蜜、b)探雌飛翔、c)静止、d) 探雌飛翔、e)吸蜜のように、一定のパターンで蝶道を形成して周回飛行をします。アザミのような吸蜜源で待機していれば、15分~30分置きに周期的に飛来する♂個体を撮影できるのですが、どうやら、キシタ類はこれらPapilio属での飛翔パターンとは相当異なるモードで周回飛行をしていることに気が付きました。午後の時間帯の特徴なのかもしれませんが、全く吸蜜する気配がありません。折角お花畑のど真ん中に陣取って、「さぁ、ヘレナ、降りて来い!」と心の中で叫んでも、彼らは上空を素通りするだけです。さらに周回する蝶道も相当に長距離で、姿が見えなくなるほど遠くまで飛んだ後、また舞い戻って来ます。ようやく静止したと思ったら、今度は85mmでは狙えないほど高い梢の上で休息です(泣)。
f0090680_2140217.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F9-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:15時53分

 誠にカメラマン泣かせのアゲハですね。再び飛び立ったヘレナを追いかけ回します。
f0090680_21401849.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/2500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時55分

 空抜けではなく、林縁の丸ボケも背景に配されて、今回遠征のヘレナ飛翔画像としては、結構お気に入りの絵になりました。もう一枚は画面の端にようやく写った画像。
f0090680_21402921.jpg
D90-34(トリミング)、ISO=500、F13-1/2500、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時55分

 キシタは上下に大きく羽ばたくことが少ないので、この絵のような躍動的な画像はなかなか撮るチャンスがありません。こうして、ヘレナキシタの飛翔を撮りながら、ヘレナが飛び去った後、ベニモンや、マダラチョウの吸蜜を狙う時間帯が過ぎていったのです。<続く>
by fanseab | 2011-02-05 21:47 | | Comments(6)