探蝶逍遥記

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山梨県北杜市に生息するゴマシジミの保全活動へご協力のお願い

8月一杯、この記事をトップに掲載します。

 山梨県茅ヶ岳周辺には、かつてはゴマシジミが広く分布していましたが、近年急速に個体数を減らし、現在でも生息が確認されている場所はごく限られている状況です。

 そこで、この地域のゴマシジミの生息地である山梨県北杜市の2ヵ所(旧明野村で1ヶ所、旧須玉町で1ヶ所)で、2009年よりゴマシジミの生息環境の保全活動が、地元、 北杜市オオムラサキセンター、日本チョウ類保全協会により行われています。
 この保全活動では、ゴマシジミの生息に配慮した環境の維持・管理を行っており、草刈りの際に食草のワレモコウを残すように留意しているほか、寄主アリの調査なども行っています。
旧明野村の生息地では、地元の財産区管理会が、保全活動地域でのゴマシジミ採集を禁止する旨の看板を設置し、ゴマシジミを守る活動への協力をお願いしております。また、旧須玉町の生息地は、農地でもあり、棚田の畔が崩れやすいこともあるため、採集だけでなく写真撮影なども含め、地元農家の許可なく棚田に立入ることをご遠慮いただいております。(こちらも看板を設置しております)

 おかげさまで、昨年は、ワレモコウの生育状況も良好になり、特に旧須玉町では、活動区域でゴマシジミの産卵も多く観察できました。皆様のご理解・ご協力に厚くお礼申し上げます。
 しかしながら、これらの地域のゴマシジミの発生は、いまだ厳しい状況に変わりはなく、同地域でゴマシジミが将来にわたって見られるよう、保全活動を進めてまいりますので、今後ともご理解・ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
また、保全活動を進めるにあたり、草刈りなどの管理活動にご協力いただけるボランティアを募集しております。本活動にご協力いただける方は、ご連絡をお願いいたします。


NPO法人 日本チョウ類保全協会
〒140-0014 東京都品川区大井1-36-1-301
TEL:080-5127-1696
北杜市オオムラサキセンター
 〒408-0024 山梨県北杜市長坂町富岡2812
TEL:0551-32-6648

添付は、広島県で撮影したゴマシジミ♀の開翅シーンです。
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D70S-10.5-X1.4TC、ISO=500、F10-1/200、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2007年8月19日、9時55分
by fanseab | 2010-08-31 23:59 | | Comments(0)

キベリにリベンジ(8月29日)

 この18日に八ヶ岳山麓で管理人は初めてキベリタテハを撮影することができました。しかし、出来栄えは到底満足できるものではなく、鮮度が落ちないうちにリベンジをするため、長野県のとある渓流沿いに足を運びました。ここは以前から1/25000地図で「美味しそう」だと狙いをつけていたポイント。7時35分に現地到着。渓流の傍らで出現を待ちました。8時30分過ぎ、待望の個体が現れました。管理人の回りを警戒しながら飛翔し、シラカンバの葉上に止まりました。                                                     ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=200、F9-400、-0.7EV、撮影時刻:8時35分

 実はこの後、撮影したキベリ画像は全て岩石上に止まっているシーンなので、このような緑をバックにした絵は大変貴重なものだと気が付きました。最初は2個体がチラホラ飛ぶ程度でしたが、次第に個体数が増えて、警戒心の少ない個体を選んで撮影できるようになりました。♂の吸水閉翅画像です。
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D5K-VR85、ISO=200、F11-320、-0.3EV、撮影時刻:9時43分

 前回、露出に失敗したので、今回は裏面の色再現性に注意して仕上げてみました。仕上がりには満足しております。続いて問題の♂開翅。
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D5K-VR85、ISO=200、F13-200、-0.7EV、撮影時刻:10時27分

 少し曇りがちになって、ようやく全開モードでの撮影でした。CMOSセンサーの飽和度を少しいじってラティチュードを拡げ、RAW現像でも比較的コントラストを弱めにする等、現時点での現像スキルを全て使って仕上げてみました。それでも小豆色の部分は、肉眼で観察している時は一様なベルベット状に見えるのですけど、撮影してみると、結構シャドウ部が潰れており、濃淡があるようです。この辺は、光線の当たる角度で濃淡を一様にできるのかもしれません。とにかく、前回の消化不良画像から何とかキベリらしい絵に前進できたと思っております。開翅画像が撮れたので、今度は広角にチャレンジ。最初はコンデジでの逆光横広角。
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GX100@5.1mm、ISO=80、F9.1-250、-1.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:9時52分

 少し露出設定をアンダーにしすぎたようですが、ここまでキべリに接近できて満足です。お次はデジ一での縦広角。
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D40-24、ISO=200、F13-200、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:10時15分

 渓流沿いに生息する雰囲気は出せたと思います。キべリの裏面はほぼ一様な黒色です。それを強調するように、敢えてモノトーンで斜め正面から逆光で狙ってみました。
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D90-34、ISO=200、F9-500、-0.7EV、撮影時刻:10時34分

 こうして見ると、キベリのストローは随分と太いですね。脚の太さを比較して頂けると、その太さが実感できると思います。また、キベリは花崗岩での吸水場面を多く観察できました。花崗岩は石英(SiO2)、長石(Na、K、Al、Siからなる酸化物)、黒雲母(Mg、Fe、Siからなる酸化物)から構成されています。管理人の推測では、花崗岩の表面が空気中の炭酸ガスで炭酸塩に変化し、上記成分の長石よりNa/Kの複合炭酸塩が花崗岩表面に形成され、この塩分を彼らが好んで吸水しているのだと思っています。周囲には結構暗色系の岩石があるのですけど、相当な確率で花崗岩から吸水していたように思います。また、明るい花崗岩での吸水は、暗めの色調のキベリ表翅を表現するのに大変難易度を上げているなぁ~としみじみ思いました。

 最後は飛翔です。最初は管理人の愛用するリュックの汗に引き寄せられた個体で、何とか小豆色の表翅を写しこめました。
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D40-24(トリミング)、ISO=400、F6.3-2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:9時10分

 お次は久しぶりにパスト連写で飛び立ちの場面を撮影。
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FC150@6.4mm(トリミング)、ISO=800、F3.6-8000、-0.7EV、撮影時刻:10時41分

 連続画像で確認すると、ホバリングするように垂直に一旦上昇してから水平飛行に移っています。お蔭様で、午前中一杯、キベリを堪能することができました。結構頑張って色再現性は改善されましたが、改めてその色調を正確に再現することの難しさを痛感した一日でもありました。
by fanseab | 2010-08-31 23:44 | | Comments(14)

アカボシゴマダラ第3化(8月27日)

 拙宅庭に植えてあるエノキには、ここ数年アカボシゴマダラが必ず産卵し、越冬幼虫を含めると、シーズン中、必ず、どこかのステージが観察できます。今シーズンは7-8月についている幼虫の個体数が少なく、8月中旬から目をつけていた幼虫が8月18日に蛹化。27日の早朝に羽化しました。出勤前の忙しい時間帯でしたが、慌てての撮影。先ずは蛹殻とのツーショット。                                                        ++画像はクリックで拡大されます++
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D40-24、ISO=400、F9-80、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:7時13分

 蛹のサイズが小ぶりだったので、♂かと思いましたが、羽化したのは♀でした。
広角マクロ撮影で驚いた♀が飛び立って壁で開翅。
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D40-24、ISO=400、F9-80、-0.7EV、撮影時刻:7時16分

 ♀の開翅撮影のチャンスが少ないので一安心。でも、背景が壁なのでイマイチですね。この後、またエノキに舞い戻って閉翅をパチリ。
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D40-24、ISO=400、F4.5-200、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:7時23分

 この時期は第3化の走りで、第4化の羽化は10月中旬頃がピークになります。例年、拙宅では、エノキの葉が散り始める11月下旬頃蛹化する幼虫も観察されますが、いずれも野鳥等の食害にあって第5化?までは達していないのが現状です。猛暑の今年はどんな結末を迎えるか?興味があります。
by fanseab | 2010-08-29 19:45 | | Comments(8)

盛夏の草原にて(8月7日)

 夏の遠征未公開画像の第二弾です。今回はゴマシジミ探索をした信濃の草原で出会った蝶達を紹介しましょう。最初はアカセセリ。デジタルで撮影するのは恐らく初めてです。比較的のっそりと飛ぶのは♀。                                         ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D5K-VR85、ISO=200、F11-1/160、-0.7EV、撮影時刻:8時24分

 お次は開翅。
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D5K-VR85、ISO=320、F10-1/250、-0.7EV、撮影時刻:8時37分

 続いて真横水平逆光開翅画像。
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D5K-VR85、ISO=200、F8-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:8時41分

 皆さんは、ブログ仲間が参加している秘密結社?、「斜め45度逆光開翅友の会」についてご存じでしょうか?管理人の考えでは、タテハはともかく、セセリの場合は、「真横もしくは斜め水平逆光開翅」が彼らを凛々しく見せるアングルだと思っておりまして、アカセセリでも拘って撮ってみました。皆さんはどうお感じになりますでしょうか?

 チョコマカ忙しく、ハギで吸蜜していたのは、アカセセリの♂。
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D5K-VR85、ISO=250、F9-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:9時50分

 撮り比べて見ると、♂と♀の翅形の違いがよくわかります。♂前翅の尖り方は独特なものがありますね。この草原には、ヒョウモン類はさほど沢山飛んでいた訳ではありませんでした。そんな中、比較的個体数が多かったのはヒョウモンチョウ。
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D5K-VR85、ISO=320、F10-200、-0.7EV、撮影時刻:8時29分

 恥ずかしながら管理人は表翅からヒョウモンとコヒョウモンを正確に識別する能力に欠けておりますが、ここは生息環境からヒョウモンの♀と判断しました。間違っていたらご指摘願います。いずれにせよ、少し時期が遅かったようです。

 さて、ゴマを追いかけていると、足元から巨大な黄色い蝶影が・・・。羽化直のキアゲハ♂でした。今シーズン、「アゲハを真面目に撮る」ことをテーマにしておりますので、これは草原からのプレゼントかな?
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D5K-VR85、ISO=250、F9-2000、-1.0EV、撮影時刻:9時22分

 普通種ですけど、後翅裏面の美しさは絶品ですね。この草原を後にして、撤収前にオオミスジポイントに立ち寄りました。驚いたことに未だ♀の尻を追いかけている(笑)♂が飛んでおりました。もちろん完璧に♀にフラれておりましたが・・・。このポイントに立ち寄ったのは、♀の産卵シーン撮影が目的でしたが、発生木のウメの葉が結構高い位置にあるので、撮影には一苦労。先ずは産卵の途中で休憩する♀。
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D90-34、ISO=400、F10-320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時44分

 ここは完璧な「斜め45度逆光開翅」シーンです。この角度から見るオオミスジ♀はいつも惚れ惚れしますね。さて、相当苦労してやっと撮れた産卵シーンがこちら。
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D90-34、ISO=200、F10-800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時58分

 オオミスジはミスジチョウの常として産卵は開翅状態で行われます。遠目から撮るとウメの葉被りで肝心の腹端が写らないことが多く、相当の没画像が発生します。何とか茂った葉の隙間から腹端を葉に擦り付けている、このヒトコマをゲットできた訳です。ヤレヤレと思いながら、帰宅の途につくことができました。
by fanseab | 2010-08-27 22:33 | | Comments(8)

真夏の河原でシジミと格闘(7月17-18日)

 ボヤボヤしていると、秋になってしまうので、これまでアップできなかった記事をご紹介しましょう。安曇野遠征をした7月、河川敷や河原でクロツバメシジミ、ミヤマシジミを撮影しました。

 土砂降りの上高地から下って松本市に降りてくると、雨は止んで強い夏の日差しが戻っていました。川の畔にあるミヤマ/クロツポイントを訪れると、彼らが元気に飛んでいます。ただ、クロツはちょっとこの時期終盤戦の様子でいずれもスレ個体ばかりで、何とかまともな個体を選んで吸蜜シーン。それでもこの程度でした。                                              ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-VR85、ISO=200、F13-1/250、-0.7EV、撮影月日・時刻:7月17日、15時44分

 反対にミヤマは♀が丁度見頃でした。食草であるコマツナギからの吸蜜シーンです。
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D90-VR85、ISO=200、F13-1/125、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日・時刻:7月17日、15時41分

 ストロボを使用したので、後翅外縁の青色鱗が強調されて、とても華麗な絵になりました。陽が差していたと言え、この日は梅雨明け直後でまだ天候は不安定。時々雲で陽が翳る時もありました。これが幸いして、それまで開翅するそぶりも見せなかった♀が運よく開翅してくれました。
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D90-VR85、ISO=400、F11-1/160、-0.7EV、撮影月日・時刻:7月17日、15時55分

 後翅紅班の周囲にうっすらと青鱗粉が乗った大変綺麗な個体です。上高地からの帰りでもあり、照り返しの強い河原ではそんなに体力が続きません。1時間弱でこのポイントは切り上げ、北上して安曇野へ向かいました。一泊した翌日は既報の通り、午前中はカシワ林でゼフ探索をし、ランチの後は安曇野のクロツ/ミヤマポイントを訪れました。ここではキマダラモドキ探索に向かう途中、立ち寄られたダンダラさんとNさんも頑張っておられました。このポイントでもクロツは終盤戦で撮影意欲の湧く個体は少なく、唯一比較的新鮮な♀に狙いをつけていると、ツメレンゲの根元で産卵してくれました。
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D5K-VR85、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、撮影月日・時刻:7月18日、12時36分

 ただ、いつもながらクロツの産卵シーンは手強いです。特に夏場は草陰に潜り込んで産卵するので、アングルの確保がとても難しく感じます。♂については証拠写真としてコマツナギからの吸蜜画像も撮っておきましたが、一番新鮮な個体でもご覧の通りの状態。
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D5K-VR85、ISO=200、F5.6-1/2500、-0.7EV、撮影月日・時刻:7月18日、12時47分

 こちらのポイントでもミヤマはとても綺麗な個体が多く、♂も前日よりも新鮮な個体が多かったように思います。ただ、この日は完全なピーカンなお天気で開翅は全く望めない状況。無理やり飛翔も撮影しましたが、翅を閉じた状態が多くガッカリでした。
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D40-10.5-X1.4TC、ISO=400、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:7月18日、13時10分

 最後は夏空をバックに♂の縦広角を撮影。
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D40-10.5-X1.4TC、ISO=200、F9-1/160、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:7月18日、13時22分

 結局、このポイントも猛烈な暑さに閉口し、一時間弱で切り上げ、帰宅の途に就いたのでした。早朝のカシワ林探索から帰宅するまで、この日に飲んだ500mlペットボトルは合計8本! 本当に熱中症との戦いでありました。やはり河原でのクロツ/ミヤマは真夏ではなく、秋にじっくりと撮影に取り組むべき対象だと改めて実感したのでした。
by fanseab | 2010-08-23 23:21 | | Comments(12)

八ヶ岳山麓の探索(8月18日)

 夏季休暇の最終日、18日は猛暑の下界を避けて、八ヶ岳山麓の高原で蝶と戯れました。さすがに平均標高1400mは別天地でとても涼しく、爽やかな空気を楽しむことができました。さて、今回のメインターゲットはヤマキチョウ。前回訪問したポイントに到着してウロチョロ探索しますが、ヤマキはおろか、スジボソヤマキもおりません。仕方なく、所々に咲いているアザミの前に来るタテハチョウを狙いました。時々ミドリヒョウモンが来るものの完品が少なく、パス。ようやく目にも鮮やかなクジャクチョウ♀がやってきたので必死に撮影。                                                                     ++画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=400、F11-1/500、-1.0EV、撮影時刻:8時13分

 クジャクの♀は銀塩時代を通じて初撮影です。お次は図鑑モードで閉翅です。
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D90-34、ISO=400、F11-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時15分

 ここはコントラスト差を調整するため、ストロボを使用。一様だと思っていたクジャクの裏面も微妙な濃淡がありますね。タテハの活動が活発になってきた頃、アゲハも飛び始めました。1頭の新鮮なキアゲハ♀がいかにも産卵したそうに管理人の周囲を周回飛行。セリ科のヤブジラミ(間違っていたらご指摘願います)で産卵です。
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D90-34、ISO=400、F11-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時07分

 今シーズン、「アゲハを真面目に撮る」ことをテーマにしている管理人にとって、尾状突起が揃った♀の登場は大変有難かったです。産卵の途中で吸蜜シーンも撮れました。吸蜜源はリョウブだと思います。
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D90-34、ISO=400、F11-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時07分

 背景が暗いとRAW現像でも苦労します(^^; このポイントでキべリも目撃しましたが、直ぐに逃げられました。キべリが発生していることがわかったので、少し見晴しの良い場所に移動。すると目論見のキべリが吸水しておりました。
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D90-34、ISO=400、F8-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時20分

 キベリタテハは銀塩時代を通じて初撮影です。本当は順光で撮影したかったけれど、回り込んで逃げられるのを嫌っての逆光撮影です。でもちょっと露出設定を間違えて、カラーバランスが不自然になりました。吸水しながら時々開翅しているので、マクロに持ち替えて撮影。
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D5K-85VR、ISO=200、F10-1/200、-1.0EV、撮影時刻:10時23分

 ブログ仲間の記事で、このタテハ表翅の色再現性の難しさを聞き及んでいましたが、確かに難しいです。小豆色を出そうとすると、外縁の「黄縁」が白飛びしてしまいますね。このシーンのように背景が明るい地面だとより露出設定が厳しそうです。次回は湿った地面とか、背景が暗い場所で狙いたいと思います。

 キべリは途中で逃げられたので、ここは諦めてベニヒカゲポイントへ転戦。ここは数年振りに訪れましたが、今回は時期がよかったのか大乱舞状態で助かりました。ただ、真面目に撮ろうとすると敏感で逃げられたり大苦戦。最初はノコギリソウから吸蜜する♀です。
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D90-34、ISO=200、F9-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時44分

 ベニヒカゲも露出補正が大変難しい蝶です。比較的明るい花弁に訪れるので、花弁の色とベニヒカゲの地色を同時に表現するのに骨が折れます。普通、このようなコントラストが激しい状況ではストロボが必須ですけど、ベニヒカゲはストロボ光に大変敏感で、開翅している個体もすぐに翅を閉じたり、吸蜜から飛び立ったりで上手くいきません。↑の♀個体は例外的にストロボ光でじっとしていてくれたので助かりました。初秋の高原の花、マツムシソウも咲いていたので、何とか粘って、マツムシソウからの♂吸蜜シーンもゲットできました。こちらはノンストロボです。
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D90-34、ISO=200、F9-1/400、-0.7EV、撮影時刻:11時59分

 いい雰囲気で撮れましたけど、後翅肛角部付近の欠けがちょっぴり残念でした。最後はマツムシソウを背景にした飛翔です。
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D40-24、ISO=400、F6.3-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:12時17分

 避暑がてらの八ヶ岳山麓の散策は、目論見通り、とても快適でした。今度はキベリをきちんと撮るべく、また近くのポイントを攻めてみようと思います。
by fanseab | 2010-08-21 12:42 | | Comments(10)

下北半島巡り(8月13-14日) (2)ゴマシジミ

 信濃のゴマ探索では採集者とのバッティングに不快な思いも募ったので、本州最果ての地で、じっくり撮影をしたいと思っておりました。さて、下北での探蝶は食草であるナガボノシロワレモコウ(以下ワレモコウと略)を探索する旅でもありました。そもそもこの食草がどんなエリアに生えているのか?見当もつかないので、結構苦労したのです。最初に訪れたのは、水田と休耕田が混在する地域。休耕田と言っても、すでに丈の高いヨシ類が繁茂しておよそゴマが棲めないような環境から、草丈の低いエリアまで多様です。それこそウロチョロ、時々ズブッと靴が踏み込む湿地帯を歩き回ること1時間、ようやく食草を探し当てることができました。しかし、残念ながら、ゴマの姿はありません。恐らく蟻の巣がないんでしょうね。

 休耕田には深さ2m程度の水路が設けられていて、この水路の周辺にワレモコウが多いことに気が付きました。                                              ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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GX100@5.1mm、ISO=80、F9.1-1/500、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月13日、13時32分

 穂先の伸びたワレモコウはまだ少なく、ワレモコウは水路の両脇、幅僅か1mの領域に分布していて、画面中央上に広がる草地には全く生えていません。暫くここを攻めていると、明るいブルーのシジミが飛んでいます。この日は台風が岩手県を横断して太平洋に抜けた直後で、相当強い風が田んぼを吹き抜けていく天候。強風に流されてシジミの追跡が困難ですが、ようやくゴマであることを確認。前週観察していた信濃のゴマに比較するとスカイブルーが広がっているので、かなり明るく感じます。苦労しながら、ようやく♀産卵シーンをゲット。
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D5K-85VR、ISO=400、F9-1/2500、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月13日、13時59分

 ご覧の通り、結構汚損が激しい個体です。ここでは全部で10個体ほど確認しましたが、いずれも撮影意欲をそぐレベルのスレ個体なので、ほどほどに引き上げて、カバイロの確認を急ぐためさらに北上したのです。

 翌日は風も収まり、穏やかな晴天が広がりました。カバイロ探索の過程で、道路脇に美味しそうな草地を発見。虫林さんと草地に踏み込むと、ブッシュと草地の狭間でゴマが見つかりました。いそうな雰囲気を睨んで踏み込んだ場所に目的の種を発見した瞬間は蝶探索の醍醐味ですね。このポイントはいずれも新鮮な個体で楽しむことができました。最初はツルフジバカマから吸蜜する♂。
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D5K-85VR、ISO=200、F9-1/250、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月14日、1時51分

 ちょっと葉被りで残念な絵になりました。ここもワレモコウは水路跡のような湿地で、結構丈の高いブッシュの脇に生えています。ただ株の数は少なく、草地からの遷移領域にあって、結構脆弱な環境と推察しました。その生息環境を縦広角で表現してみました。
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D40-24、ISO=200、F8-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月14日、11時01分

 いずれの個体も緩やかに飛ぶので飛翔を撮影。
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D40-24(トリミング)、ISO=400、F4.5-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月14日、10時37分

 ご覧の通り、表翅は相当ブルーが拡がっています。お次はそのブルーのチラリズム。
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D40-24(トリミング)、ISO=400、F3.2-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月14日、10時58分

 なお、画面右上に虫林さんの右足が入りました。低い草丈の上を低く飛翔していることがご理解頂けると思います。このポイントでは、♀が翅をスリスリさせていて青ゴマの開翅をかなり期待させましたが、結局ご開帳はお預けになりました。残念至極です。

 さて、カバイロ撮影後、虫林さんとお別れして、次のゴマポイント探索に車を東に走らせました。途中、昼食を取った河川脇の歩道をチェックすると擦れた♂数個体を発見。結構いろんなところにゴマがいるんですねぇ。そして15時前になってようやく目的地に到着。ここは基本的には草丈の低い湿地草原。極東ロシアに類似した光景がありそうです。ここを飛んでいる個体も極めて新鮮ですが、あまり活発ではなく、飛んでもすぐに休止してしまいます。そんな情景を広角で狙いました。
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D40-24、ISO=200、F8-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月14日、15時13分

 折しも雲が切れて日が差し始め、ギリギリお約束?の逆光ブルー縁毛幻光が狙える角度でしたので、無理やりトライ。
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D5K-85VR、ISO=400、F9-1/1600、-1.0EV、撮影月日・時刻:8月14日、15時02分

 何とか雰囲気は出せたかな?最後にこのポイントでの♀飛翔。
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D40-24(トリミング)、ISO=400、F4.5-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月14日、15時03分

 画面中央右下にはエゾミソハギで吸蜜している別の♀個体がぼんやりと写っています。ここはとても素晴らしい湿原環境で、誰からも邪魔されず、撮影に没頭できる幸せを味わうことができました。下北半島を走ってみると、一見似たような平原やら湿原が広大に拡がっています。どこでもゴマがいそうですけど、例のワレモコウがどこにでも生えている訳ではありません。それに、半島の数ポイントで発生状況が相当に異なることが実感できました。恐らく海流の影響とか、下北を取り巻く気候環境がゴマの発生にも深く関与しているのだと思います。わずか2日間でしたが、懐の深い下北の自然を満喫することができました。機会があれば、津軽半島と併せ、季節を選んで再訪したいものです。<おしまい>
by fanseab | 2010-08-17 09:34 | | Comments(8)

下北半島巡り(8月13-14日) (1)カバイロシジミなど

 ブログ仲間の虫林さん が3年前、お盆の時期に下北半島を巡る記事を掲載されていました。暑さでうだる7月、管理人もこの記事を拝見し、涼を求めて北方の旅に出ることを決意し、エアチケットを購入したのでした。目的はカバイロとゴマ。特にカバイロは、北海道と異なり、かなり生息環境が異なるようで、蝶屋のロマンを掻き立てます。

 羽田から三沢空港に飛び、レンタカーを借り、一泊二日で回る結構忙しい日程です。空港近くのコンビニでドリンク類を仕入れて外に出ると、物凄い轟音にビックリ。米軍(もしくは航空自衛隊)のジェット戦闘機の離着陸訓練でした。ここからひたすら下北半島を北に目指します。途中、ゴマを必死に探索しながら、ポイント付近に着いたのはもう16時を回っていました。崖地をウロチョロ数か所巡ると、食草のヒロハノクサフジ群落がみつかりました。ふと崖地を見上げると、猛スピードで飛んでいる見慣れないシジミがいます。スピード感はウラナミシジミそっくりで、そのうち、食草の近くに止まって開翅です。裏面を確認すると、やったー!カバイロの♂でした。                                                                          ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D5K-85VR、ISO=400、F9-1/1000、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月13日、16時48分

 記念すべき生涯、初ショットです。ただ、「ホンマ、カバイロかいな?」と読者の方は疑問に思われるかもしれません。それほど判定不可能な超ボロ個体です。「証拠に翅裏と翅表を同時に・・・」と思って回り込んだ瞬間逃げられました。ボロ個体であることが信じられないスピードで崖地を駆け上がって消えていきました。♂がいることがわかったので、このポイントで粘ってみることに。すると、暫くしてゴマを少し小さくしたようなシジミが飛んできました。一目でカバイロ♀だと判定できました。♂に比較するとゆっくりと食草の周辺を飛び、ほどなくヒロハノクサフジで吸蜜を開始しました。
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D5K-85VR、ISO=400、F5.6-1/500、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月13日、16時56分
 
 ♀もボロを覚悟していただけに、この時期にしては縁毛もそれなりに残った新鮮な個体に感激です。あまり冒険をしてはいけないと思いつつ、逃げられることを覚悟で縦位置広角にもチャレンジ。
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GX100@5.1mm、ISO=80、F4.1-1/160、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月13日、16時56分
 
 何とか崖地の生息地の雰囲気が出せたように思います。そのうち、この個体も緩やかに飛びながら崖地の上の茂みに隠れていきました。どうやら日周活動の終盤で吸蜜した後、ねぐらに帰っていったのかもしれません。日が暮れる前に何とか目的の♂♀がゲットできて、その晩は興奮状態でした。

 現地に泊まってさぁ翌日。「今日は少しは綺麗な♂を撮るぞ~!」と気合を入れて午前6時に出発です。昨日のポイントよりも朝日が早めに差し込む岸壁が狙い。道路脇に駐車しようとすると、既に自家用車が駐まっています。さてはと海岸を覗くと先客がいます。ネットを持っていないようなので、どうやらカメラマンのようです。近づくとあちらから「こんにちは」とご挨拶されます。なんと、驚くことなかれ、その先客とはあの虫林さんだったのです!「お互いなんでまた、こんなとこで再会するのかなぁ~」とあきれて笑顔です。でもこうなると、百人力です。眼力鋭い、虫林さんと一緒に探索開始。しかし、どうもカバイロらしき影がないので、ここは撤収。管理人が昨日撮影したポイントにご案内することに。ただ、ここでもすぐには現れません。潮風に吹かれ、ウミネコの鳴き声を聞きながら、時だけが無駄に過ぎるばかり。そろそろ痺れを切らした頃、「あっ、あそこ!」の虫林さんの叫び声に振り返ると、ブルーの色鮮やかな、超新鮮♂が食草の回りを飛びながらこちらにやってきます。カメラを持って駆け寄ろうとした瞬間、無情にも我々の横を超スピードで駆け抜け、なんと、海の彼方に消えました。しばし呆然の二人でした。結局、この♂は二度と我々の前には姿を現さず、仕方なくここも一旦撤収。虫林さんがご存知だというポイントに案内して頂くことに。ここは食草の数が半端ではなく、大群落が続きます。ただ蝶影は薄く、徒労感が募ります。一瞬、♂らしき個体が視界をよぎりますが、これまたすぐに視界から消えました。そのうち虫林さんが手招きをするので、駆け寄ってみると、かなり草臥れた♀がいました。津軽海峡をバックに縦位置広角で撮ってみました。
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D40-24、ISO=400、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月14日、9時49分

 何とか翅裏と表翅を同時に表現してみました。この個体、裏面の黒班の大きさはこの遠征で出会った個体の中では一番大きいものだと思います。背景の空模様でご理解頂ける通り、9時過ぎから雲量が増え、撮影直後からポツリポツリと雨が降り始めましたので、ここを撤収し、ゴマ撮影をした後、また新鮮♂に逃げられたポイントに戻りました。その甲斐あってか、今度は♂が数個体登場してくれました。いずれもボロですが、管理人が初日に出会ったものよりは新鮮です。足場の悪い中、何とか撮影した♂吸蜜画像です。
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D90-34、ISO=500、F10-1/160、-1.0EV、撮影月日・時刻:8月14日、11時24分
 
 後翅裏面基部に広がるブルーの鱗粉はオオルリシジミを彷彿とさせます。残念ながら♂の開翅は手ブレで失敗。「もうちょっと綺麗な個体で撮るからいいや」と負け惜しみを一言。そのうち、ゆっくりと飛ぶ♀も登場。角度は悪いけど、なんとか産卵シーンをゲット!
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D90-34、ISO=500、F10-1/160、-1.0EV、撮影月日・時刻:8月14日、11時30分

右前翅が若干羽化不全の状態から判断して昨日撮影したのと同一個体のようです。産卵が終わると開翅休息。
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D90-34、ISO=500、F10-1/160、-1.0EV、撮影月日・時刻:8月14日、11時30分

 ♀については、比較的新鮮な個体に出会え、広角、吸蜜、開翅、産卵と望外の成果を得ることができました。反面、♂は現実的には時期が遅すぎたようで、7月上・中旬頃訪問しなければならないようです。

 さて、今回現地での目的の一つにオオモンシロチョウの撮影がありました。カバイロのポイントでもモンシロとオオモンシロが混棲していますが、オオモンシロの飛翔力は際立っていて、一目でモンシロと区別できるものでした。その♀の吸蜜シーンをご紹介しましょう。
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D90-34、ISO=400、F10-1/640、-1.0EV、撮影月日・時刻:8月14日、8時12分
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D90-34、ISO=500、F10-1/800、-1.0EV、撮影月日・時刻:8月14日、8時12分

 前翅先端がかなり鋭角的であること、そしてその素早い飛翔力から、管理人は東南アジアのシロチョウ、Appias(トガリシロチョウ属)を思い浮かべたのでした。ここには、またヒメシロチョウも飛んでいます。波打ち際を緩やかに飛ぶヒメシロを見ていると、いかにも北国にきたなぁ!との実感が湧いてくるものです。ママコノシリヌグイからの♂吸蜜シーン。
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D5K-85VR、ISO=200、F8-1/1000、-0.3EV、撮影月日・時刻:8月14日、8時03分

 なお、今回の遠征にあたり、事前にブログ仲間、「青森の蝶達」の Celastrinaさんからはこの時期の下北の蝶相について、詳細な情報提供を頂きました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。また、現地で偶然再会し、撮影をご一緒した虫林さん、大変お世話になりました。次回はゴマシジミ探索について、レポートいたしましょう。<続く>
by fanseab | 2010-08-15 19:41 | | Comments(14)

信濃のゴマシジミ探索(8月6-7日)

 毎年、お盆の時期は各地のゴマシジミを訪ねて彷徨っております。一昨年は富士山麓、昨年は広島県東部を攻めてみましたが、今年は少し早目に信州を訪問してみました。上高地を下山して現地には午後3時過ぎに到着。ワレモコウの生育状況を確認しながら、数ポイントを巡ります。美味しそうな斜面を覗いていると、足元からヨタヨタと黒い蝶が飛び立ちました。最初はクロシジミかと思いましたが、目的のゴマ♀でした。確実に羽化直で、飛び方もぎこちない個体でした。 そのうちこの個体を見失い、更に探索して先ほどの場所に戻ってみると、ワレモコウの穂先に異様な個体が乗っています。何とこれが交尾ペアで大興奮!                                              ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-85VR、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:8月6日、16時07分

 実は管理人、ゴマの交尾場面はこれが初体験。しかも♂♀共に羽化直でないかと思われる新鮮さです。恐らく♀は最初に目撃した個体に違いありません。同じ場面を300mmでも撮影。
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D90-34、ISO=400、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:8月6日、16時40分

 バックを緑一色にする構図が狙い。ただそうすると、交尾ペア両個体の翅面にピンが来ません。でもペアはじっとせずに時々微妙に動きますので、暫く格闘してようやく目的の絵が得られました。撮影時に既に空の様子が怪しげでしたが、そのうちザーッとにわか雨が降ってきてこの日は打ち止めにしました。

 現地に泊まって翌日は5時起床でゴマ探索。朝露をまとった場面を夢見て探しますが、前日の湿気が残って早朝から相当蒸し暑いので、そんな個体はいませんでした。それでも、わずかに露が残った個体を逆光で撮影。
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D5K-85VR、ISO=400、F8-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日・時刻:8月7日、6時17分

 全般にここのゴマは黒いのが多く、表翅が黒い個体は裏面も黒い傾向にあって、この個体の裏面も相当に「地黒」です。日も高くなって、♀がようやく産卵を開始し始めました。昨年の東広島では、あまりチャンスがなかったので、今回はじっくりと撮影。先ずはマクロで。
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D5K-85VR、ISO=400、F8-1/800、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月7日、10時18分
 
 この♀の裏面は平均的な濃さでしょうか?お次は対角魚眼で目一杯ゴマに寄っての撮影。
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D40-10.5-X1.4TC、ISO=200、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月7日、10時35分

 農道脇のワレモコウで産卵する雰囲気が何とか出せたと思います。この♀個体、相当一生懸命産卵しておりまして、産卵に疲れると、吸蜜します。ゲンノショウコでの吸蜜シーンです。
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D5K-85VR、ISO=400、F9-1/500、-0.7EV、撮影月日・時刻:8月7日、10時27分

 ゲンノショウコの濃いピンクの花弁とゴマはなかなか絵になるシーンだと思いました。この時期、吸蜜源となる花弁はいろいろありますが、ハギの花を含めて赤系の花弁を好むような気がしました。おしまいは飛翔の3連発。今回は10.5mmにテレコンで攻めましたが、やはりゴマクラスの大きさだと、このレンズ系は難しく、24mmで撮ればとの反省が残りました。最初は夏空を強調した構図で♀。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月7日、9時10分

 ご覧のように雲行きはこの日も怪しげで、かと言ってドン曇りではないので、開翅にはサッパリのお天気模様でした。お次は比較的ブルーの濃い♂。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F2.8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月7日、10時17分

 3枚目は産卵途中の♀。4-6枚目でご紹介した個体と同一です。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=200、F2.8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影月日・時刻:8月7日、10時35分

 表翅はほぼ漆黒ですね。今回訪れた場所は有名ポイントでもあり、採集者の数も半端ではありませんでした。場所によっては、ゴマの数よりネットの数が多いのでは・・・と思わせる悲しい現実もありました。ここでご紹介した個体のうち、4-8枚目の個体は管理人の撮影している背後にそれこそ背後霊のように採集者が待ち構えていて、我慢ができなくなったところで「採っていいですか?」を声をかけられてネットに収まってしまいました。これ、有名ポイントの宿命でもありますが、後味が悪い撮影行となりました。ここはまだ採集圧で絶滅する恐れは少ないと予想されますが、それでも過度な採集は控えたいものです。拙ブログ冒頭でキャンペーンを張っているような絶滅危惧ポイントにならないとは誰も保障できませんから。

 まぁ、それでもカメラマンの方も僅かではありますが、来ておられ、地元長野からお越しになっていたH氏とは撮影をご一緒しながら、この地のゴマ生態に関する詳しいお話を聞くことができました。上述した嫌な思いも、Hさんとの語らいで帳消しにできたと思います。Hさん、いろいろと有難うございました。
by fanseab | 2010-08-12 10:45 | | Comments(16)

今年2回目の上高地(8月6日)

 このところの猛暑で寝不足気味です。疲れも溜まってきたので、今年最初の夏休みを1日取って、避暑がてら上高地に遠征しました。目的はオオイチモンジの♀、あわよくば産卵シーン・・・の目論見です。で、結論から先に言いますと、坊主でした。自宅2時50分発、現地ポイント8時10分着。前日は比較的早めに床に入ったのに、興奮気味と暑さで寝つけず、結局睡眠時間3時間弱で河童橋から歩き始めました。頭がボーッとして、眠りながら歩いている状態(笑)でした。それでも見晴の良い場所でこんな山岳風景を目のあたりにすると、眠気も吹っ飛んでくれました。                                              ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D5K-85VR、ISO=200、F7.1-1/640、-1.0EV、撮影時刻:7時05分

 さて、現地についてウロチョロしますが、オオイチモンジの影も形もありません。おまけにこの日、雲量は少ないものの、丁度太陽の位置に雲が居座って、日差しが強くありません。9時頃、足元からようやくヒメシジミ♂が飛び立ちました。暫くして開翅です。
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D5K-85VR、ISO=200、F11-1/800、-1.0EV、撮影時刻:9時00分

 管理人はヒメシジミ開翅をまともに撮るのはこれが初体験。自慢の長い縁毛も少し串刺し状態ですが、この時期、仕方ないでしょうね。コムラサキは相変わらず個体数が多く、♂はヤナギ周辺を探雌飛翔しています。そのうちコムラサキよりちょっと図体のでかい褐色のタテハが涸沢に降りて、吸水を始めました。久しぶりに観察するエルタテハでした。
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D90-34、ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時51分

 デジタルでは初撮影です。気温が上昇してきて全開翅は叶わず、結構開翅シーンにはてこずりました。反対にほぼ閉翅状態で吸水しているので、閉翅は比較的楽でした。
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D90-34、ISO=400、F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時51分

 上高地周辺に多い、花崗岩から吸水しているようです。エルのストローって真っ黒で細いんですね!コムラサキを追跡していると、木陰を好む異端児(個体)がいました。もしや♀では・・・と思って待機していると、翅を開き♂であることがわかりました。
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D90-34、ISO=400、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時01分

 いつも岩場上での開翅シーンにも飽き飽きしていたので、少しシットリとした絵が撮れて満足です。10時過ぎになって小さ目の黒いタテハがコムラサキと絡んで追尾飛翔しています。初めて見るコヒオドシでした。暫く追跡するとヒヨドリバナで吸蜜を始めてくれました。
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D90-34、ISO=400、F10-1/125、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時14分
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D90-34、ISO=500、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時17分

 コヒオドシは今回の上高地探索で期待していたタテハですのでヤレヤレでした。この日は平日にも関わらず、河童橋あたりの賑わいは休日と何ら変わりありません。ただ一歩遊歩道を進めると、林床に木漏れ日が差す雰囲気はやはり標高の高さを感じさせてくれる場所です。遊歩道で管理人の道案内をしてくれたクロヒカゲ君、ちょっぴり小ぶりでとても可愛かったので、きちんと撮ってあげました。
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D5K-85VR、ISO=200、F9-1/125、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時18分

 さて、昼過ぎに河童橋を離れ、真夏に登場するシジミチョウ狙いで次の目的地に移動したのでした。<続く>
by fanseab | 2010-08-08 20:15 | | Comments(14)