探蝶逍遥記

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ヘリグロチャバネセセリ(6月26日)

 3週連続で甲府盆地通いです。オオミスジ♀狙いで出かけたものの、到着してすぐに今にも降り出しそうな空模様に心も暗くなります。5時過ぎからクヌギの叩出しをトライ。狙いはクロミドリシジミですが、どうも姿を見せません。実は3週連続でクロミ狙いも兼ねての出撃ですけど、今年は異常に個体数が少ない印象です。小生お気に入りの「ご神木」数本を叩いて、この3週で出てきた個体数は2♂3♀と極めて低調。いつもは一本のご神木から数頭が飛び出すのに、いったいどうしたんやろ~って首を傾げます。もちろん、これだけ少なくては、ヒラヒラ舞い降りる個体も皆無で、撮影には成功しておりません。当地で「外道(すみません)」扱いのウラナミアカシジミの個体数もムチャ少なく、当地のゼフはここ3年間で最低の様相を呈しています。ブログ仲間の記事を拝見すると、埼玉のミドリシジミ等は好調のようですので、全国的にゼフが低調ではなく、この地域が不調なのでしょう。

 さて、林縁で叩出しをやっていると、下草からオレンジ色のセセリが飛び出しました。ヘリグロチャバネセセリ♂でした。                      ++画像はクリックで拡大されます++      
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D90-85VR、ISO=400, F11-1/60、-0.7EV、撮影時刻:6時16分

 凛とした佇まいはこのセセリの美点。暫く閉翅を撮影していると、どうもピントが甘いです。「変やなぁ~」って今一度個体を見ると、少し開翅しておりました。
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D90-85VR、ISO=400, F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:6時22分

 こうやって、開翅すると、前翅表が明らかになって、ようやくヘリチャだと同定できますね(^^)
図鑑モードのアングルでもパチリ。
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D90-85VR、ISO=400, F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:6時26分

 縁毛フェチの管理人としては、セセリの縁毛は常に完璧でありたいものです。されど、この個体、少しスレていますね。ヘリチャは結構テリ意識が強くて敵を追い回しますから、翅の痛みも早いのだと思います。昨年も同様なシーンでド完品個体撮影には失敗しています。当地ではオオミスジ♂が全盛の頃、このセセリが出現し、ヘリチャの♀が飛び始める頃、丁度、オオムラサキ♂が出現するように思います。甲府盆地の季節を彩る愛すべきセセリでしょう。

 結局、午前8時頃からは本降り状態になったため、ここは撤収。甲府市内の新規ポイント開拓をこなした後、午前中には帰路につきました。
by fanseab | 2010-06-28 23:39 | | Comments(12)

再びオオミスジ探索(6月20日)

 懲りずに2週連続での甲府盆地出撃です。現地5時15分着。ゼフ探索のつもりが、到着直後から雨模様で目論見が外れました。雨が上がると凄い蒸し暑さ。オオミスジの活動も早めに開始することを念頭に探索スタートです。7時過ぎにはもう飛び始めました。予想通り、ウメの株をなめるように滑空する探♀行動全開モードで、全く止まる気配がありません。何箇所かを探索するうち、ウメ畑から外れて繁みに隠れるようにした個体を追跡。ヤマグワでの吸汁シーンを撮影できました。                                     ++横位置画像はクリックで拡大されます++      
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D90-85VR、ISO=400, F9-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時55分
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D90-85VR、ISO=400, F9-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時56分

 オオミスジについては、これまで吸水シーンの撮影はありますが、吸汁シーンはこれが初めて。この日の遠征で一番美味しい絵が撮れて満足です。ご覧のように、オオミスジはヤマグワの赤い実には見向きもせず、黒く熟した実から吸汁しています。以前、岡山でヒロオビミドリを狙っていた際、ヒオドシチョウがヤマグワから吸汁していたシーンを思い出しました。黒い実は、とてもジューシーなんでしょうね。

 この日は、オオミスジの蛹探索もしてみました。およそ70株程度のウメとスモモを丹念に検した結果、何とか、蛹殻を発見できました。
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D40-10.5-X1.4TC、ISO=200, F10-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:10時27分 
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D90-85VR、ISO=200, F9-1/125、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時10分

 地上高約2m、正面が東向きに位置しています。隣の枯葉は終令幼虫が食いきって枯らした葉で、蛹を上手くカムフラージュしていると思います。

 中身の入った蛹は管理人よりも、♂の方が上手に探し当てることでしょう。羽化直前の♀に数頭の♂が群がるシーンは有名です。実はこの日、このシーンを夢見てウロチョロ彷徨ってみたのですけど、残念ながら出会えませんでした。それにしても休むことなく♀の姿を追いかける♂は健気と言うか、凄いスタミナを感じます。飛びつかれた際は、ヤマグワジュースでエネルギー補給をして飛び出すのでしょう。そんな飛び続けるオオミスジ♂を10.5mm魚眼で切り取った飛翔画像をご紹介しましょう。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400, F2.8-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時34分

 どんな種類でもカメラに向かって来る「迎え撮り」は迫力が出ると思います。やはりパスト連射に比べて現地での手応え感はデジイチの方が勝るので、止められません。

 さて、12時を過ぎると日差しが弱まり、高曇り状態になりました。さすがにオオミスジも活動を一旦休止し、スモモの株に潜り込んで一休み。ここは縦位置広角で狙いました。
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D40-10.5-X1.4TC、ISO=400, F9-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:12時24分

 今日のオオミスジ探索はここまで。既にボロボロ♂も散見され、とは言え、♀も未だ出ていない中途半端な時期だったかもしれません。狙った♂のベタ閉翅画面は撮れませんでしたが、ヤマグワ吸汁シーンが撮れて満足すべき一日となりました。

 実は、現地に到着当初、先週ご紹介したオオムラサキ終令幼虫を探索したところ、前蛹になっていました。
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D90-85VR、ISO=200, F8-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時13分

 体色は白味がかって、蛹化が近いことを思わせました。現地を撤収する前に、再度確認したところ、無事蛹化しておりました。
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D90-85VR、ISO=400, F10-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時58分

 幼虫同様、改めて見ると巨大な蛹です。最近はアカボシの蛹を良く見ているので、背面のトゲトゲ感の少ない姿は新鮮に思えますね。蛹期は少なく見積もって2週間でしょうから、羽化は7月4日頃になります。上手く羽化シーンが撮影できれば・・・等と皮算用しながら現地を後にしました。
by fanseab | 2010-06-22 23:23 | | Comments(16)

ウラナミアカシジミ他(6月12日)

 オオミスジ撮影の前後に撮ったゼフのご紹介です。このあたりのポイントでは、ウラナミアカの個体数が多く、この日も叩出しの最初に降りて来たのは、本種でした。これまで真面目に撮影していなかったので、少し根性を入れての撮影(^^)。先ずはマクロで。                                                                            ++横位置画像はクリックで拡大されます++                                    
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D5K-85VR、ISO=400, F9-1/40、-0.7EV、撮影時刻:5時56分
 
 上手く背景がボケやすい位置に降りてくれたので助かりました。この後、少し飛ばれてから、別方向からパチリ。
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D5K-85VR、ISO=400, F5.6-1/250、-0.7EV、撮影時刻:6時06分

 摺り合わせた前翅の隙間から外縁の細い黒帯が見えて、♂であることがわかります。新鮮な個体で撮影のし甲斐がありました。おしまいに定番の縦広角で。
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GX100@5.3mm、ISO=100, F6.5-1/30、-0.7EV、撮影時刻:6時10分

 実は別のゼフも期待していたものの、そちらはフライング? 6時頃までは少しヒンヤリとしていましたが、この後、うだるような暑さに変わりました。オオミスジの吸水場面を撮影して撤収する寸前、目の前を白いシジミが舞いました。なんとミズイロオナガシジミ。
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D5K-85VR、ISO=400, F7.1-1/320、-0.7EV、撮影時刻:11時18分

 コナラの若葉が邪魔して尾状突起の一部が隠されてしまいました。もう少し良いアングルで撮ろうと思ったら飛ばれてジ・エンド。ミズイロオナガは期待していなかったので、少し儲けた気分で帰宅できました。
by fanseab | 2010-06-17 00:52 | | Comments(12)

オオミスジ♂に再挑戦(6月12日)

 今シーズン初めて、山梨・甲府盆地に出撃です。ターゲットはオオミスジの♂。昨シーズン、例のプロジェクトで♂♀開翅・閉翅画像はそれなりにセットで撮影できたのですけど、唯一、♂は交尾個体でもあり、スレ品で悔いが残りました。昨年の経験だと、山梨の低地では、6月の中旬はもうスレが始まっている頃です。今年は全ての蝶の発生が遅いようなので、それが唯一の希望で、完品を期待して現地に出向いたのでした。自宅4時発、現地5時30分着。暫くは叩出しでゼフを狙います。早朝、どんよりとした曇り空はこの時期、この盆地の特徴です。6時を過ぎて日差しが強まりました。なるべく高曇りで気温が低いパターンになることを期待したのですけど、撮影には悪条件の気配(^^;;

 暫く待ってもオオミスジは飛びません。「これはひょっとしてフライングかな~」と思った、7時過ぎ、ようやく1頭の♂が舞い始めました。いつものように下草には降りず、ウメの梢上で開翅です。                                                ++横位置画像はクリックで拡大されます++                                    
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D5K-85VR、ISO=400, F5.6-1/640、-0.7EV、撮影時刻:7時26分

 先週ホシミスジを撮影しているので、やはりオオミスジは巨大に感じられます。止まっている場所は脚立を立てられない地形。腕を一杯に伸ばし、バリアングルモニターで確認しながらの撮影です。初めてD5000のライブビュー機能とバリアングルモニターが役に立った瞬間でした。この後、♂の姿を見失い、仕方なく別のポイントに移動。ここも傾斜地でウロチョロするのに脚に負担が来る嫌な場所ですが、一頑張りです。突然足元から飛立った個体は管理人の汗を慕って?、目の前をフレンドリーに飛んでくれます。そのうち草地で吸水を始めました。
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D90-34、ISO=500, F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時27分

 もう少し草丈が低い所で吸水してくれればいいのに・・・、なかなかビシッと決まった吸水場面を撮らしてくれません。この個体も途中で見失ったので、また最初のポイントに戻りました。何とか♂を再発見。静止画像は諦めてパスト連射で飛翔を狙いました。
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FC150@6.4mm(トリミング)、ISO=400, F3.6-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:8時27分

 食樹の付近を舞う雰囲気が出せました。オオミスジは本当に神出鬼没で、いつの間にか姿を消す達人です。仕方なく、またまた別ポイントを探索。いつもは見逃していたポイントを入念に探索すると、一挙に3頭が群れている場所を発見。しかし、既に気温が高く、完璧な探雌モードで全く止まる気配がありません。ところが、そのうちの1頭が暑さを逃れる?ため、日陰にあるコンクリート上に吸水に訪れてくれました。
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D90-34、ISO=400, F4-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時46分

 複眼がトボケタ味で癒されますね(笑)。翅をチェックすると、結構スレています。後で天気予報を確認すると、この1週間、甲府盆地は結構な暑さが続いていたようで、オオミスジの発生も例年並に戻っているようです。結局、狙った完品でのベタ開翅・閉翅は今回も撮影できず、昨年のリベンジは失敗に終わりました。今度は標高を上げたポイントで狙ってみようと思います。

 さて、この日は色々なタテハに出会いました。先ずは今月末には発生するであろう、オオムラサキの終令幼虫。
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GX100@5.3mm、ISO=100, F3.6-1/20、-0.7EV、撮影時刻:6時23分

 丸々と太って、蛹化も近いことでしょう。実は管理人、越冬幼虫以外で、オオムラサキの幼虫を野外で発見したのはこれが初めてです。お次はゴマダラチョウの春型。獣糞からの吸汁シーンです。
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D5K-85VR、ISO=200, F13-1/400、-0.7EV、撮影時刻:8時48分

 真夏の甲府盆地ではオオムラサキの個体数が多く、ゴマダラは比較的珍ですので、今回の撮影は素直に嬉しかったです。また、テングチョウも新羽化成虫が飛んでいました。普段はあまり真面目に撮らないですけど、暑さにうだるようにぐったり?静止したテングにも目を向けました。
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D5K-85VR、ISO=400, F10-1/320、-0.7EV、撮影時刻:11時37分

 この他、クジャクチョウ、イチモンジチョウも初見。タテハで賑やかな一日でした。早朝撮影したゼフについては、次回更新でご紹介しましょう。
by fanseab | 2010-06-13 20:28 | | Comments(14)

京都のホシミスジ等(6月5-6日)

 先週末は、一部観光も兼ねて京都市内の蝶探索に出かけていました。二条城・仁和寺・金閣寺あたりでは、修学旅行生のグループが目に付き、彼らの着ている白いカッターシャツが6月の強い日差しに眩しく映えていました。管理人も中学生の頃、京都に修学旅行に行ったのですが、丁度その頃、神奈川県内でカシワ林から採集したハヤシミドリ越冬卵からの飼育個体が蛹になっており、羽化を心配しながら旅行に出かけたことを思い出しました。帰宅してみると、手製ゲージの中で無事羽化したハヤシ♀個体を見て、ホッとしたものです。実は管理人、ゼフのフルステージ飼育はこの時が最初で最後?でした。

 さて、市内をウロチョロしてもなかなか成果が得られなかった今回遠征ですが、30分ほど立ち寄ったホシミスジポイントで綺麗な個体に出会うことができました。先ずは開翅シーン。            
++画像はクリックで拡大されます++
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D5K-85VR、ISO=200, F9-1/400、-0.7EV、撮影月日・時刻:6月6日、14時50分

 左前翅端が若干羽化不全で妙に丸みを帯びた翅型です。光線の加減で右前翅には鈍い緑色の幻光が出ており、幻光フェチの管理人好みの絵になりました。お次は♀の産卵シーン。
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D90-34、ISO=500, F7.1-1/2500、-0.7EV、撮影月日・時刻:6月6日、14時42分

 食樹は植栽のユキヤナギです。産卵シーンとしては、ほんのちょっとシャッターを押すのが遅れたのが残念でした。しかも直前に飛翔撮影中だったのでシャッター速度が1/2500のままで、絞り込めなかったのも悔いが残ります。結局この日、15時を過ぎると、高曇りになり、パタッとホシミスジの活動が停止し、撮影時間は極めて短いものとなりました。関西圏のホシミスジは関東では想定できないような低地に棲んでおり、白斑もはっきりしていて関東産とはかなり印象が異なります。また、韓国・台湾産も種pryeriから独立分離させる動きもあり、分類上、最近賑やかなNeptisでもあります。

 また、5日の土曜日には街中の公園をお散歩撮影です。かなりすばしこく飛ぶシジミを発見。一瞬、クロマダラソテツかと思いきや、ウラナミシジミでした。
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D5K-85VR、ISO=200, F9-1/640、-0.7EV、撮影月日・時刻:6月5日、14時06分

 この時期、ウラナミは結構珍なので、思わず撮影したのでした。花壇の植え込みには、オオスカシバが吸蜜に来ておりました。ホウジャク類については、いつもなら(広角+外部ストロボ)の組み合わせでの撮影になりますが、今回は最近拘っている300mmでの飛翔で撮ってみました。
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D90-34、ISO=500, F5.6-1/2500、-0.7EV、撮影月日・時刻:6月5日、14時27分
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D90-34、ISO=500, F8-1/2500、-0.7EV、撮影月日・時刻:6月5日、14時27分
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D90-34、ISO=500, F6.3-1/2500、-0.7EV、撮影月日・時刻:6月5日、14時27分

 先週は、ムチャ高速で飛ぶツバメの飛翔にトライしていたので、時々ホバリング飛行するオオスカシバの撮影はかなり楽に感じました。

 なお、今回遠征では、ホシミスジポイント含め、ブログ仲間の kenkenさん には多大なご教示を頂きました。ブログ上を借りて厚く御礼申し上げます。
by fanseab | 2010-06-09 23:21 | | Comments(18)