探蝶逍遥記

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ツバメの飛翔にトライ(5月29日)

 久しぶり、野鳥の話題です。

 神奈川県はこの土日、肌寒い曇り空に終始しました。蝶が飛ぶ気配が全くない空模様ですが、折角の休日ですので土曜日に三浦半島から横浜南部の数箇所のポイントを下見することに。狙い目のモンキアゲハ等の吸蜜・吸水源のロケハンでウロチョロしました。予想通り、全く蝶影はなし。ヤマトシジミすら飛びません。ただカッコウやウグイス等、野鳥の囀りが森に響きます。水場に来ていたハクセキレイを写そうとしていると、見かけない小鳥が登場。どうやらハクセキレイの幼鳥のようです。親の後をしきりに追いかけていきます。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/640、-0.7EV、撮影時刻:8時42分

 林縁で、親が餌を捜すと、しきりにおねだりしています。どうも巣立ち後間もないようで、未だ自分で餌を探せない様子。親(右)が餌を口に咥えると、「ママ~、早くぅ、早くぅ」と大きな口を明けて催促です。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/640、-0.7EV、撮影時刻:8時43分

 「美味しい、美味しい~♪」
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/640、-0.7EV、撮影時刻:8時43分

 「全く、この子の食欲は呆れたねぇ!」と親鳥が嘆いているようでした。この後、草地に出てみると、地面スレスレを飛ぶ数羽のツバメが目に留まりました。俄然、飛翔を狙いたくなって、15分ほどで500ショットほどを連射し、何とか10コマ程度、見られる絵が撮れました。最初は右ターンする直前の姿。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時35分

 お次は、逆に左に急旋回中の姿。。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時37分

 普段、見せないお腹の白さが目立ち、この絵からはツバメの印象とはかなり異なる印象です。3枚目は、真横から。時々ホバリングすることがあり、この時はピントが合わせやすいものです。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時41分

 4枚目は、一番ツバメらしい姿かな?
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時43分

 最後は一番至近距離での撮影分。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F4-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時44分

 この距離だと迫力は出るものの、1/2500sec.ではちょっと被写体にブレが目立ち、1/4000が必要ですね。しかし、蝶の飛翔に比べて段違いのスピードのツバメの飛行を見ていると、ほんとに信じられない飛翔能力だと思います。特に所謂「燕返し」と呼ばれる高速Uターンの技術は素晴らしく、今度はカシオのパスト連射で狙ってみたくなりました。

 蝶とは全く無縁の土曜日でしたが、300mm飛翔のいい練習ができたと思います。
by fanseab | 2010-05-30 22:52 | 野鳥 | Comments(12)

トラフシジミの産卵(5月16日)

 先日、黒系アゲハの吸水タイムが始まるまで、渓谷をウロチョロしている際、偶然トラフシジミ♀の産卵シーンに出会いました。実は小生、トラフの春型を見るのはこれが初体験。今春、多くのブログ仲間がトラフの素晴らしい開翅シーンをものにされていました。小生も食指が動いたのですけど、左手の負傷もあって、自重しておりました。

 さて、産卵していたのはスイカズラ科の恐らくタニウツギかハコネウツギの蕾だと思います。間違っていたらご指摘願います。                                           ++画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=400, F6.3-1/800、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月16日、10時25分

 傾斜地で持参した脚立を使えないようなポジションなので、300mmで狙いました。ピントの厚みが薄いけど、ここは産卵シーンなので、複眼よりも腹端にピントが来るように妥協してのショットです。
 ひとしきり産卵が終了すると、母蝶も一休み。
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D90-34、ISO=400, F6.3-1/800、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月16日、10時27分

 逆光に縁毛が光って(幻光までは望めませんが)、とても印象的でした。黒系アゲハ夏型発生の時期に再度訪れて、アゲハとセットで夏型トラフ♂の開翅でも狙ってみようかな。
by fanseab | 2010-05-26 22:40 | | Comments(12)

揚葉蝶あれやこれや

 えー、この表題でピーンと来た方は、かなりの蝶ブログ通ですね。そう、ブログ仲間、 nomusan が頻繁に使用される表題のパクリです。nomusan、借用すみません(ペコリ)。

 5月に入ってからのアゲハ撮影で、ブログ未掲載画像を集めてみました。最初はキアゲハ♀の産卵シーン。                                           ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=500, F11-1/800、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月5日、9時51分

 近場の公園の湿地帯で撮影。セリに産んでいます。産卵回数は結構あったのですが、良いアングルで撮らせてくれませんね。お次は自宅から徒歩数分にあるマンション敷地内での撮影。朝っぱらから300mm超望遠を首からぶら下げて、ウロチョロしていると、不審がる視線を浴びて、辛いです(^^; ちょうど、ツツジの植え込みが満開状態なので、朝一番の吸蜜タイムに来る黒系アゲハが狙いです。9時過ぎに待望の黒い影が登場。ナガサキアゲハの♂でした。駐輪場脇の陽だまりに止まって開翅です。
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D90-34、ISO=400, F4-1/1000、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月9日、9時08分

 少し向きを変えて、お約束?のベタ開翅ショット。
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D90-34、ISO=400, F6.3-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月9日、9時08分

 日差しが左翅に当り、右翅は日陰状態。ストロボで光量バランスを調整していますが、やはり、この光の状況は難しいです。ただ右翅はナガサキ♂の質感が何とか出せたと思います。実は自宅付近でナガサキをじっくり撮ったのはこれが初めて。個体数は少ないのです。この開翅個体、飛立って、ロケハンで予想した通り、駐輪場脇のツツジの植え込みで吸蜜開始! すわっ・・って駆けつけたのですが、駐輪場のチャリが邪魔して接近できません。結局4回の吸蜜チャンスをものにすることができませんでした。チャリが撮影の邪魔になることの危険予知ができなかったことを反省。

 この後は、クスノキの周囲を群れ飛ぶアオスジアゲハの飛翔に挑戦。「薫風に舞うアオスジ」が作画上のアウトプットイメージ。バシャバシャ連射しながら観察すると、クスノキの株の周囲を舐めるように飛ぶ探雌行動と、クスノキの株間上空での占有行動を周期的に繰り返しています。探雌行動はともかく、占有行動では、ほぼ同じ高度を周回飛行しているので、周回飛行を300mmで切り撮ることに。約400ショット打って、ジャスピンが8コマ。アオスジの飛翔スピードを考慮すれば、御の字でした。
 最初は占有区域に侵入した他の♂を追尾・気散らすシーン。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F8-1/4000、-1.0EV、撮影月日・時刻:5月9日、10時03分

 画面の右端ですけど、奇跡的に1コマジャスピンでした。お次は単独飛行を2枚。
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F10-1/4000、-1.0EV、撮影月日・時刻:5月9日、10時08分
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D90-34(トリミング)、ISO=500, F9-1/4000、-1.0EV、撮影月日・時刻:5月9日、10時49分

 クスノキの新芽と五月晴れのブルーを両方上手く入れる目論見に対して、1枚目が何とか雰囲気が出せました。この場面でアオスジと格闘していたおかげで、先週(5月16日)のミヤカラ飛翔は大変楽に追跡できたように思います。また、アオスジ撮影中、ふと、植え込みを見ると、ナガサキ♀が吸蜜中。かなり後翅に白紋が発達した魅力的な個体。慌ててシャッタースピードを飛翔モードの1/4000から1/1000に切り替える途中で、逃げていきました。ウーン、どうも吸蜜シーンとは相性が悪い一日でした。
by fanseab | 2010-05-23 20:33 | | Comments(8)

ミヤマカラスアゲハを堪能する(5月16日)

 先週末の金曜日は同僚女性の送別会。二次会でカラオケに行って、軽くシャウトしてストレス発散。翌土曜日は、上長のプレゼン用パワポ資料作り代行で休日出勤。こちらはストレスが溜まって、サラリーマンの辛いところです。

 で、ようやく日曜日、先週に引き続き黒系アゲハ狙いで同じ渓谷に出向きました。現地7時30分着。前回のロケハンで見出したツツジポイントに張り込んで、出現予想時刻8時30分まで待機しました。日差しは強く、期待が高まるのとは裏腹に、アゲハは姿を見せません。我慢できず、結局8時45分にその場を撤収、先週張りこんだウツギポイントに移動しました。時折、オナガアゲハ♂と思しき個体が梢を高速で飛翔しています。既に朝一番の吸蜜タイムは終わったようで、残念至極。ふと渓谷の対岸に目をやると、オナガより大型の黒系アゲハが舞っています。運良くこちら岸に飛来して、日光浴しているところをパチリ。                                                                                ++横位置画像はクリックで拡大されます++          
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F8-1/800、-1.0EV、撮影時刻:8時58分

 ミヤカラではなく、カラスアゲハの♂でした。ピカピカの個体ですが、ロングショットなので、トリミングしての掲載。少し後ろ側から撮影しようと背後に回ったところで、気づかれて飛ばれ、ジ・エンド。カラスは次なる課題になりました。それにしても同じ春型なのに、ミヤマカラスとは別次元のデカい体躯ですね。それから暫くはアゲハが全く飛ばない時間帯が過ぎていきました。幸いにも前回と異なり、日差しも途切れず、気温も上昇して暑くなってきました。昼前後の吸水時間帯を期待してじっと待機です。すると、11時半過ぎ、小型の黒い影が目の前を横切りました。ブルーの地に白帯、待望のミヤカラ♂の登場でした。どうやら渓谷の水際で吸水したいのか、転石の上を巡回飛翔しています。ここは300mmで飛翔を狙い、割と高歩留まりで良い絵をゲットできました。
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F4-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:11時53分

 渓流上を飛翔するミヤカラの雰囲気タップリで、これまで管理人が撮影した望遠飛翔画像の中でもベストの仕上がりに満足です。そうこうするうち、ミヤカラは林道上に場所を移し、吸水場所を求めて道路上を徘徊するようになりました。暫く待機して、ようやく吸水を開始。待ちに待った瞬間です!
 先ずは慎重に300mmで遠い距離から狙いました。
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D90-34、ISO=400, F13-1/1000、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時04分

 ファインダーから覗くミヤカラは本当に宝石を散りばめたような美しさです。必死にバシャバシャ、シャッターを切っていきますが、綺麗な翅に目を奪われて肝心の複眼にピントが外れるコマに苦しみました(^^; ある程度、管理人も心の余裕が出てきてからは、85mmマクロに持ち替えての撮影。後翅独特の青緑色はノンストロボでないと、上手く発色しないですね。
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D5K-85VR、ISO=400, F10-1/500、-0.3EV、撮影時刻:12時09分

 このミヤカラ、吸水中、時々翅を開閉させながら、ついに全開も披露してくれました!!
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D5K-85VR、ISO=200, F10-1/320、-0.3EV、撮影時刻:12時17分

 今年、「アゲハを集中的に狙う」と宣言した際、当然夢想したミヤカラ春型♂全開シーンが目の前に!と言うか、およそ蝶の生態写真をスタートさせて以来、常にこの絵を撮ることを夢見た来た管理人にとって、夢のような一時です。撮影者冥利に尽きる瞬間でもありました。東南アジアには多くの美麗アキリデスが棲んでいます。blumeicrinopalinuruschikaeparis・・・・いずれ劣らぬ逸品ですが、我国のmaackii春型もその中でも誇るべき種類と言えましょう。

 ミヤカラはその後、突然、思い立ったかのように、飛び去っていきました。代わりに登場したのが、オナガアゲハの♂。こちらもほぼ完品で、接近戦でモデルになってくれました。先ずは半開翅での吸水シーン。
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D5K-85VR、ISO=200, F10-1/200、-0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時41分

 同じ半開翅で逆光モード。
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D5K-85VR、ISO=200, F10-1/200、-0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時49分

 D5000だと内蔵ストロボ同調が1/200までなので、表現に制約があるのが辛いところです。オナガもミヤカラ同様に全開翅も披露してくれました。
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D5K-85VR、ISO=200, F10-1/320、-0.3EV、撮影時刻:12時47分

 左前翅基部に白い傷がある他はほぼ完品で絵になりますね。黒系アゲハと言ってもオナガの黒はナガサキとはかなり異なる色調です。吸水ポイントに執着するオナガを従来方法であるデジイチ広角で飛翔も撮りました。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400, F2.8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:13時08分

 できれば、オナガ♂のシンボルである後翅前縁部の白紋を表現したかったのですが、閉じた状態でした。でもストローを緩めて、吸水準備に入っている状況は切り撮れたと思います。

 黒系アゲハ挑戦第1弾として選んだミヤカラについては、予想外の成果を上げることができました。また、オナガについても、前回の♀に引き続き♂もゲットできて何よりでした。思わぬ大漁に頬も緩んで帰宅したことは言うまでもありません。一風呂浴びて、ささやかにK社「淡麗生」で祝杯を上げたのでした。
by fanseab | 2010-05-17 23:31 | | Comments(28)

ウスバシロと戯れる(5月8日)

 黒系アゲハに軽くあしらわれた(遊ばれた?)後、偶然ウスバシロが好きそうな段丘状草地を発見しました。ちょっと目をこらすといるいる・・・フワフワとバシロが飛んでいます。あの飛翔モードを見ると、俄かに写欲が沸き、草地に駆け出して行ったのでした。

 この日は天気の変化が著しく、五月の陽光が燦燦と降り注ぐと思いきや、急に雲が出て、冷たい風が吹く等、撮影条件も急変しました。太陽の申し子、パルナシウスはもちろん、陽が翳ると、パタッと活動を休止します。一体どこに隠れたのだろう・・・と辺りを探すと、草の繁みに潜む♂個体を発見。                                 
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GX100@5.1mm、ISO=80, F7.2-1/180、-0.3EV、撮影時刻:13時57分

 翅を半開にしてそよぐ草に身を任せている状態。それでも不意に接近すると飛立ちます。半開状態を真上からも撮影しました。
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D5K-85VR、ISO=200, F9-1/500、-0.7EV、撮影時刻:13時55分

 まるでセセリのようなだらしない?ポーズですね。ところが陽光が射すと、急に前翅を跳ね上げていつもの全開ポーズに移行します。
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D5K-85VR、ISO=200, F9-1/640、-0.7EV、撮影時刻:13時59分

 昨年、図鑑プロジェクトで嫌というほど追いかけた構図ですが、♂ベタ開翅としては、昨年を上回る出来だと自画自賛(^^)

 フワフワと飛ぶウスバシロは飛翔シーンの写欲を猛烈にそそります。ここは今シーズンから導入したカシオのパスト連射で攻めてみました。最初は空をバックの1ショット。
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FC150@6.4mm(トリミング)、ISO=400, F3.6-1/5000、-1.0EV、撮影時刻:14時10分

 まだ置きピン位置感覚が身についておらず、若干ピント外れです。でも、この日の怪しげな空模様は良く表現できたと思います。お次は♂同士の追尾飛行。
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FC150@6.4mm(トリミング)、ISO=400, F3.6-1/2000、-1.0EV、撮影時刻:14時11分

 この手の構図はやはりパスト連射ならではで、数10枚の連続画像から好みの絵を取り出せる余裕と言うか、便利さがありますね。そうは言っても、従来方式の一眼できちんと追尾しながらの飛翔も撮りたくなります。ここは85mmマクロでの作例をご紹介しておきましょう。
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D5K-85VR(ノートリ)、ISO=400, F7.1-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:13時45分

 やはり、背景ボケを前提にした絵作りは一眼での飛翔に軍配が上がります。最後は定番の吸蜜シーンで締めておきましょう。
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D5K-85VR、ISO=200, F6.3-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:14時17分

 やはりウスバシロと遊ばないと5月になった実感が沸きません。癒し系アゲハの代表格、ウスバシロと戯れて、午前中格闘した黒系アゲハで溜め込んだストレスを発散することができました。
by fanseab | 2010-05-12 22:43 | | Comments(10)

黒系アゲハ春型を狙う(5月8日)

 香港の記事で少し触れたように、今年、管理人はアゲハの撮影に力を入れようと思っています。ちょっと難しそうな理由とタテハが好きなこともあって、アゲハは敬遠してきたきらいがあります。しかし、東南アジアに棲む美麗なアゲハ類をきちんとものにするためには、国内産アゲハ類をそれこそきっちり撮る技量を磨かねばなりません。

 さて、先ずは、渓谷沿いでミヤマカラスの春型でも狙ってみよう・・・と土曜日に、神奈川県最深部の渓谷に出向きました。昨年のロケハンでこの時期に咲くウツギのポイントが分かっていたので、そこに直行。現地7時30分着。天気は快晴で申し分ありません。ついでに吸水しそうな砂地ポイントに目星をつけ、そこに管理人特性の老廃体液トラップ(はやい話がXXです:笑)を撒きました。

 待つこと暫し1時間、8時30分過ぎ、最初の黒いアゲハが登場。狙っていたウツギではなく、あろうことか、かなり丈の高いウツギで吸蜜を始めました。慌ててかけつけると、紛れもないミヤマカラスの♂でした。300mmでも厳しい距離ですので、以下トリミングでのご紹介です。                                                                                            ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F11-1/1000、-1.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時31分
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時31分

 ミヤカラ♂を撮るのは、銀塩時代に北海道・千歳市郊外で♂をゲットして以来、15年振りでしょうか?それにしても吸蜜タイムはあっという間に終わってしまい、吸蜜を終えた♂は山腹を駆け上がり、山肌に消えていきました。もう少し接近戦で撮りたかった思いと悔しさで暫し林道に佇んでおりました。

 それから10分後、今度は別の黒系アゲハが登場。今度は緩やかな飛翔のオナガアゲハでした。これまた低いウツギは好まず、相変わらず高い位置での吸蜜に難儀されられました。
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時42分
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時47分

 撮影後、気がつきましたが♀でした。♀は銀塩時代を通して初体験でとても嬉かったですね。この後、この♀は登場しますが、ウツギには目もくれません。仕方なく、300mmで強引に飛翔を狙い、何とか1枚ゲットできました。
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D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時21分

 脚にウツギの白い花粉が付いているのがご愛嬌です。結局、10時を過ぎても状況は変わらず吸蜜個体はゼロのまま。おまけに11時前から雲が出て陽が翳り出したので、吸水も期待できないと判断し、このポイントは撤収。その他のポイント開拓に注力しました。ウロチョロしてツツジが良さげに咲く好ポイントを発見したのが収穫でした。転戦の過程では渓谷沿いに多数のツマキチョウ♂をみかけました。曇り時々晴れの空模様で、陽が差すと、吸蜜に熱心でしたので、何とか今シーズン初めて、ツマキ吸蜜画面をゲット。
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D90-34、ISO=400, F7.1-1/3200、-1.7EV、撮影時刻:10時05分

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D5K-85VR、ISO=200, F10-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:13時08分

 1枚目は管理人初体験のムラサキケマンでの吸蜜。紫系花弁とツマキのコラボも綺麗ですね。お次はタンポポとのツーショット。定番と言えば定番ですが、管理人が撮影したこの絵柄としては一番出来の良いショットになりました。

 さて、今回初めて力こぶを入れて取り組んだアゲハ撮影。想像通りの難しさでした。どうやら朝一番、彼らの活動の初期に吸蜜タイムがあるのは理解できましたが、その後の活動パターンが未だ読めません。吸蜜を狙うには午後何時頃にピークがあるのか?また吸水を好む時間帯は?等々、彼らの生態をもう少し見極めないといい画像は無理ですね。しかし、とてもチャレンジし甲斐のある対象だと思いました。
 また、ツマキを撮影しながら探索の過程で、ウスバシロの好ポイントを偶然発見し、暫くウスバシロと遊んでみました。こちらは次回の更新で。
by fanseab | 2010-05-09 21:46 | | Comments(20)

香港遠征速報(4月29日~5月2日)

 ゴールデンウイークの前半、4年振りに香港に行って参りました。今回の目的はキシタ類の撮影と、普通種もしくは、既撮影種の撮り直しです。詳細なレポートはシーズンオフにすることにして、取り急ぎ速報バージョンでエッセンスをご紹介しましょう。

 最大の目的であった、Troidesの撮影は今回も難儀しました。2日目の午後、その雄大な飛翔を目にするも、いつものように舞い降りることなく、ヒラヒラと高所を飛ぶばかり。それで、3、4日目は、ひたすら飛翔で狙いました。そのうちの一枚がこちら。                              ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D5K-85VR(トリミング)、ISO=500, F18-1/2500、-1.0EV、撮影月日・時刻:5月2日、9時00分

 キシタアゲハ(T.aeacus aeacus)の♂です。最終日の午前中は、ようやく低い場所を巡回飛行してくれたので、85mmでの飛翔が何とか実現できました。こうなると、問題は課題の吸蜜シーンですが、結局今回も吸蜜はおあずけでした(^^;;

 それでも、これまでになく接近戦をゲットできたのでご紹介しましょう。
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D90-34、ISO=500, F9-1/1000、-2.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月2日、9時40分

 飛翔中はかなり鮮度が良く見えても、近づくとご覧のように前翅はかなりくたびれています。ツマキチョウではないけれど、延々と飛び続けるので、痛みも早いのだと思います。それに今回は♂2頭、さらには3頭が絡む追尾シーンを何回となく目撃できて興奮いたしました。

 さて、今シーズン、管理人は、アゲハチョウをきっちり撮ることを課題にしております。そこで、今回もシロオビアゲハ(Papilio polytes polytes)、ベニモンアゲハ(Pachliopta aristlochiae goniopeltis)といった定番の吸蜜シーンに取り組んでみました。ベニモンの1ショットがこちら。
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D90-34、ISO=500, F11-1/1600、-2.0EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:5月1日、15時12分

 簡単そうに見えて、アゲハの吸蜜シーンはやはり難易度高いです。背景がスッキリとして、なおかつ蝶が横向き、かつ翅にそこそこピントがあって、さらに複眼はシャープに、ストローはきちんと伸びて・・・諸々の条件を満足する絵はなかなか撮れません。比較的緩慢に飛ぶベニモンでも難しいので、他のアゲハでは、チャレンジのし甲斐があるなぁ~とつくづく思い知らされました。

 アゲハ類のお次は、極普通種のマダラチョウ吸蜜シーン。ここでは、リュウキュウアサギマダラ(Ideopsis similis similis)の♀の1カット。
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D90-34、ISO=400, F6.3-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日・時刻:4月30日、9時28分

 このマダラチョウはなにも香港に遠征せずとも国内の温室で撮影可能ですが、敢えて、きっちり撮るのもまた難しいです。リュウアサの♂後翅裏面には性標が存在しないので、♂♀判定がちょっと難しいですが、翅が幅広いので、♀と判定しました。

 ジャノメの仲間では、これまで接近戦で撮れていなかったルリモンジャノメ(Elymnias hypermnestra hainana)をゲット。
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D90-34、ISO=500, F8-1/500、-0.7EV、撮影月日・時刻:4月30日、9時00分

 この手の敏感なジャノメ類には300mmが有効でした。しかも♀だったので大満足。しかし、300mmは合焦範囲が狭いのと、やはりVR(手ブレ防止機能)が付いていないので、相当に苦労しますね。それでもブレが無い時の解像度はピカ一で満足できるものでした。

 最後はシジミ類です。やはり見栄えがするロヒタキマダラルリツバメ(Spindasis lohita formosana)♂をご紹介しておきましょう。
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D5K-85VR、ISO=200, F5.6-1/1250、-1.0EV、撮影月日・時刻:5月1日、13時31分

 国内でのキマルリ撮影の権威、ブログ仲間の kenkenさんは、よく「キマリンは双尾先端の白点を全て(4本分)表現することが基本・・・」と力説されております。今回も同氏の説に従い、頑張ってみましたが、2本分が重なって、合計3本に見えてしまう絵しか表現できませんでした。やはりkenkenさんには、香港に行って頂き、技を拝見させて頂きたいところです。

 さて、セセリ類は期待したほど成果が上がりませんでした。まぁそれでも、2-3種、管理人的新種をゲットできてヤレヤレでした。次回はシーズンオフをお楽しみに。。。

<追記>
今回の蝶撮影では現地、香港鱗翅学会の重鎮であるLさん、およびYさんに大変お世話になりました。この場を借りて暑く御礼申し上げます。
<Acknowledgment>
The author of this blog would like to say special thanks to Dr.L and Dr.Y for their helpfull guidance of butterflies in Hong Kong.
by fanseab | 2010-05-04 19:34 | | Comments(22)