探蝶逍遥記

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ムラサキ兄弟の越冬集団探索(1月26-27日)

 記事更新の順番を変更して御紹介します。土曜日(1/26)に、イタ昆温室での撮影後、周辺で兄弟達を探してみました。すぐに発見できたのが「弟」のムラシ。ヤブニッケイ?に掛かった枯葉で寂しそうに単独越冬です。枝を手繰り寄せて撮影。
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D70-1855-gy8、ISO=200、F20-1/160、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:13時23分
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D70-1855-gy8、ISO=200、F20-1/160、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:13時23分

 仕上がりはちょっぴり眠く失敗作です(^^;; 失敗の原因は①絞込み不足、②手ブレと被写体ブレでした。やはりISO感度を引き上げないと①、②の回避は困難であることを悟りました。お次は「兄貴分」のムラツ探索。イタ昆は昆陽池(こやいけ)公園の畔にあって、ムラツ越冬条件の一つ、湿度源には不足はありません。しかし結果は坊主でした。拙ブログ1/13の記事で述べた越冬4条件に照合すると、「南面に開けた場所に葉の面積のデカい樹木が存在しない」点が原因と推測しました。それと、マテバシイの密度もちょっと不足している感じです。

 翌日(1/27)は以前訪れたことのある大阪府内のポイントを午前中探索しました。ここはサンゴジュも結構植えられているのですが、やはり南面の植生がムラツ越冬には不向きな条件で結局坊主でした。少し落胆した管理人を喜ばせたのが、冬鳥のシロハラを接近戦で写せたこと。雑木林の林内に一旦逃げ込んだ被写体を辛抱して10分ほど待機していると、警戒心を緩めたのか、再び至近距離の草地に降り立ってくれました!
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D70S-VR84@400mm-X1.4TC、ISO=800、F8-1/320、-0.3EV、撮影時刻:9時20分

 逆光で光の周りも抜群だったのに、慌ててストロボを当てるのを忘れていました。RAW現像で、シャドー部を引き上げたのですが、後の祭り。ウーン、失敗作ですね。悔やみきれない1枚となりました。その後、自宅付近に戻り1/13の記事で御紹介したムラシ3頭越冬集団の確認をしました。
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D70-1855-gy8、ISO=500、F32-1/250、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:11時28分
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D70-1855-gy8、ISO=500、F32-1/250、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:11時29分

 ヤレヤレ3頭は健在でした。ただ3頭の配列は少し変化し、全体に葉柄側に移動していました。今が寒さのピークでしょう。「もうちょっとで春が来るから頑張れよ~♪」って声掛けしてポイントを後にしました。
by fanseab | 2008-01-29 22:23 | | Comments(8)

新ズームレンズで飛翔にトライ@伊丹市昆虫館(1月26日)

 今週末、日本列島は今冬一番の寒気に覆われ、関西もとびきりの寒さです。六甲山の山頂付近には先日降った残雪が朝日に白く光っています。こんな寒い日はつい引きこもりたくなりますね。寒さが嫌なら南国に行けばいいのですが・・・、スラウェシやボルネオに日帰りで行く訳には参りません。そこで、自宅から車で僅か30分の南国、伊丹市昆虫館(以下イタ昆と略)の温室に直行です。イタ昆は関西の蝶屋さんにとって真冬の聖地。最近は遠く北海道や九州からブログ仲間が撮影に訪れる等、人気は全国区とも言えるでしょう。

 さて、この日の目的は先日魚露目用マスターレンズとして購入した新ズームレンズ:AF-S DX Zoom Nikkor ED18-55mmF3.5-5.6GⅡ(以下1855と略記)で飛翔撮影し、その性能をチェックすることです。これまで、広角飛翔は対角魚眼の10.5mmにテレコンをつけるか、24mm単焦点で撮影してきましたが、ブログやHP仲間の皆さんが17-18mm程度の焦点域を好んで使用されているようなので、その実証テストです。温室の開館時間である10時から延々1時間半、18mmにフィックスして外部ストロボを装着。マニュアルフォーカス(MF)での置きピン位置と露出設定の最適化を図るべく、約800カット飛翔を撮り続けました。真冬の格好で、温室で奮闘するとムチャ汗かきますね(笑)。途中からセーターを脱いでもう一頑張りしました。

 50カット位撮影して画像をチェックすると、いつもの管理人の悪癖が出ていました。その悪癖とは、被写体が画面の下辺にズレる現象。典型的な失敗例が下の絵です。
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 本人は蝶を画面中央に入れているつもりなのに、人間の視線とレンズの視線のズレ(パララックス)によって、意図せず蝶の位置がズレるのです。解決策はレンズの向きを意図して下げることですが、下げ角度の調整がポイントになります。今回の18mmは、通常使用している10.5mmX1.4TCと同じ感覚で下向きにしたのでは角度が不足しており、微妙に「おじぎさせる」感覚を肌身に滲み込ませるため、長時間のトレーニングとなりました。さあ、それでは練習の成果はいかに????
なお、撮影条件は全て同一で、D70-1855@18mm、ISO=500、F6.3-1/500、外部ストロボ、調光補正1/4

 先ず、この温室一番の人気者とも言えるオオゴマダラ。
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 白飛びしやすい難しい被写体です。このマダラチョウの雄大なスケール感を出すのは意外と難しいものだと悟りました。この日は管理人以外にもデジ一を携えたカメラマンが多数詰め掛けていました。ピンク色の帽子を被った初老の貴婦人が蝶にカメラを向けていると、1頭のオオゴマダラが彼女の襟足付近にご執心?。
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 この1頭、結構しつこくつきまとい、急にご婦人の顔めがけて突撃したりするもんですから、ご婦人もビックリ・・・(^^)
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 どうやら、気品ある香水をフェロモンと勘違いしたのか?それにしても蝶の嗅覚は鋭いものです。空気中に漂うpptレベルの濃度を嗅ぎ分ける能力があるのでしょう。蝶の種類別に付ける香水があったら飛翔撮影の歩留まりが上がるかもしれません(笑)。

 お次はリュウキュウアサギマダラ
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(トリミングあり)

 オオゴマダラを見た後では、モンシロチョウのように小さく感じられます。鮮やかなスカイブルーを表現するのがポイントですね。ルリマダラ類(Euploea属)で最もポピュラーなツマムラサキマダラも数は少ないものの飛んでいました。シャッターチャンスは非常に少なく苦労させられました。先ずは♂
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(トリミングあり)

 予想以上に接近し過ぎてちょっとピンボケです(^^;; 複雑な斑紋が魅力的な♀も新鮮な個体がいて大喜び。
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(トリミングあり)

 オオゴマダラがこの温室のボスだとすると、地面スレスレを儚げに漂うクロテンシロチョウは小さな妖精でしょうか?オオゴマダラ以上に白飛びしやすい難易度の高いシロチョウです。
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(トリミングあり)

 ストロボ照射で淡いブルーの偽色が出ています。南アジアの現地でも綺麗に写すには、やはり自然光に限る蝶ですね。一方雄大に飛ぶツマベニチョウもこの温室ではドームの外壁側(実際のフィールドでは、やや明るめの林縁に相当)に固執する性質があるため、温室内通路では結構難易度高いです。緩やかに飛ぶ♀に狙いをつけ、撮影に成功。
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(トリミングあり)

 実際のフィールドでは♀の撮影は未体験。本物?を早く撮りたいですね!アゲハ類はナガサキ、クロ、シロオビ、ナミアゲハが飛んでおりました。結構ボロが多かったので、比較的鮮度の良かったシロオビの追尾飛翔を貼りましょう。
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 ホバリングしているとアゲハ類も楽です。1時間半のトレーニングで何とかこのレンズの使い方がマスターできたような気がします。なるほど18mm域(35mm換算28mm)は使い勝手が良さそうです。ただ、この日のトライではまだ置きピン位置がシックリこないので、もう何回かイタ昆でのトレーニングが必要と思いました。次回は魚露目で撮影した温室のスター達をご紹介しましょう。
by fanseab | 2008-01-27 14:11 | | Comments(14)

本体HPの更新:「南ベトナムの蝶」新設(1月24日)

 昨年のゴールデンウイークに遠征したベトナム南部で撮影した写真を編集中です。第1弾として、拙ブログで5~7月に御紹介した画像を中心に本体HPギャラリーにまとめました。こちら からお入りください。
 今回は5科14種をアップしました。画像がないのも寂しいので、ホリシャルリマダラ(Euploea tullious )の飛翔シーンを貼っておきましょう。
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 ところで掲載種数の増加(1/24現在161種)に伴い、HPのファイルサイズが膨大になって、更新時間が加速度的に長くなり、対応に苦慮しています(^^;; そろそろサーバーの移設やHPのレイアウト変更も視野に入れねばならない状況ですが、ブログ更新もあって、ちょっと手が回りません。ボヤボヤしているとギフチョウが飛び始め、本体HP更新作業はまたシーズンオフまで一旦放棄せねばなりません(笑)
 ブログのように、更新作業も編集作業も軽くでき、読者の皆さんにはダウンロードがサクサクと軽いHP作成への道は険しいものがあります。

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 さて、既にお伝えしている本体HPの10000アクセス記念プレゼント。この記事を更新した時点で「9990」を超えていました。恐らく数時間後には、何方かが幸運をゲットされることでしょう。

さぁ、ラッキールーレットは貴方に微笑むでしょうか?

皆様のご武運を祈念いたします。

<追記>
10000アクセスありがとうございました!!
↓のコメント欄に記載されているように、ブログ仲間のNさんが、21時25分頃、
キリ番をゲットされたようです。この企画に注目して頂いて、本体HPを訪れた
方、本当に有難うございました。次回も何か企画いたしますので、
よろしくお願いします。
by fanseab | 2008-01-24 18:41 | | Comments(13)

デジタル一眼で魚露目にトライ

 前回の記事で首題システム導入に触れましたので、少し詳しく書きましょう。F社の魚露目8号は昨年の7月に導入し、直ぐにユニークな映像の虜になりました。これまではコンパクトデジカメ:GX100に装着していたのですが、使用を重ねていくなかで最大の不満は、液晶モニターから構図の確認がし難い点でした。GX100には付属品としてビューファインダー(EVF)があって、これを使用すればこの問題はある程度解決します。反面、EVFはストロボのホットシューアダプターに装着する関係上、外部ストロボとの併用はできません。逆光画像が大好きな管理人としては、これは致命的な欠陥です。それと、コンデジ特有の問題点として挙げられるのがAFの遅さ。モタモタと合焦している間に蝶が逃げたり、イライラすることも多々ありました。

 結局、解決方法としては、デジタル一眼に魚露目を装着する以外にない・・・と結論づけ、早速システムの検討に入りました。一番の課題はマスターレンズ系を決定することでした。魚露目で結像させた魚眼画像を拡大するための拡大レンズ系の選択肢は多数あって、判断に迷うところです。幸いにも魚露目ファンはネット上に多数おられるので、この方達の情報を参考にしました。最終候補は以下の2点に絞られました。

①N社純正AF-S DX Zoom Nikkor ED18-55mmF3.5-5.6GⅡ
②S社18-50mmF3.5-5.6DC/HSM(N社用)

 実勢価格は共に13000円前後です。①の重量は僅か205g。レンズ前面12cmまで合焦するマクロ機能も魅力です。プラスチックを多用したN社純正とは思えない安っぽい造りですが、ネット上での評判がいいので結局これに決めました。以下、拙ブログおよび本体HPの撮影データでは、このレンズを「1855」と略記することにします。因みに②は、ブログ仲間である青森の蝶たちのzさんがO社ボディー:E330に組み込んで使用されています。全景をご紹介します。GX100のシステムと比較してあります。
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 ご覧のように、GX100と遜色のないコンパクトな仕上がりになっています。なお、魚露目8号とマスターレンズはF社から発売されている52mmアダプターで結合しています。また、①のレンズ系では、望遠端の55mmでもケラレが生じます。X1.4のテレコンでケラレを解消する手もありますが、システムの全長が伸びるのを嫌って敢えてテレコンは装着せず、トリミングで問題解決を図ることにしました。作例は前回記事でもご紹介しておりますが、比較も大事ですので、自宅近くに生息するツマグロヒョウモン越冬幼虫でトライしてみました。このポイントはコンクリート塀に幼虫がよじ登って日向ぼっこや、湿度調整?をする面白い光景が見られ、既に拙ブログでも何回となくご紹介しております。両者共に画像処理段階で軽度のシャープネスをかけています。
<GX100での作例>
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GX100-gy8, ISO=200, F15.8-1/200、外部ストロボ、調光補正1/2、撮影時刻:13時16分(’08年1月13日)
<D70での作例>
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D70-1855-gy8, ISO=200, F32-1/160、外部ストロボ、調光補正1/2、撮影時刻:13時22分(同上)

 いかがでしょうか?さすがにGX100は(CCDサイズの違いによる)深い焦点深度で有利なようにも思えます。しかし、実際の撮影では構図確認に手間取って、失敗した撮影コマ数はGX100の方が多かったように思えます。お次は別の幼虫個体での作例です。
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D70-1855-gy8, ISO=200, F32-1/160、外部ストロボ、調光補正1/2、撮影時刻:13時27分(同上)

 中心~周辺部にかけての解像度も満足すべき仕上がりだと思います。焦点深度もこの程度あれば充分でしょう。このマスターレンズ、超音波モーター使用なので、結構AFスピードも速く満足しております。もちろん連射も効くので、「魚露目で飛翔撮影」なんて曲芸も実現できそうです。今シーズンは新しい武器で更に映像表現の幅を広げたいと思っています。

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<本体HPプレゼント:「Xデー」迫る!>
 この記事を更新した時点でのカウンターは「9875」でした。管理人が予測する、
「Xデー(笑)」は1月28日前後です。皆様そろそろご準備を!

くれぐれも自分で踏まないように気をつけなくっちゃ!(汗)
・・・・もしも管理人自ら踏んでしまった時は、前後賞?として「9999」と「10001」を踏まれた方も当選としますね!
by fanseab | 2008-01-16 23:00 | 機材 | Comments(14)

ムラサキシジミ越冬集団の観察(1月13日)

 管理人はサラリーマンとして結構長年働いているほうだと思いますが、近年は成果主義なる恐ろしい制度がまかり通って、本来怠け者の管理人を悩ましております(^^;; これと平行して最近よく会社で話題になるのが「PDCA」なるキーワード。読者の皆さんも一度は聞いたことがあるかもしれません。かいつまんでご説明すると、

(1)Plan:実績を踏まえて課題を想定し、業務計画(プラン)を練ること。
(2)Do :計画に従って実行すること。
(3)Check:計画通りに物事が進行しているかチェックをすること。
(4)Act:チェックの結果、問題がある場合は、その問題をよく分析し、改善点をは   っきりさせて処置すること。

 つまり、ぼや~っと仕事をしないで、(1)から(4)の順番で仕事をきちんと実施しなさい!ってことなんです。「PDCAはきちんと回しとるか!」とか「お前はPDはようやるけど、CAが弱いんやなぁ!」とか上司から繰言をよく言われたり、たまには部下に言ったりしております。上役にとっては便利なキーワードですな(苦笑)

 さて、蝶観察を成功させるにも実は↑のPDCAを回すことが大事だなって最近つくづく思います。この冬、管理人は「ムラサキツバメ越冬集団の観察」をメインテーマにして、何とか関西周辺で独自の越冬ポイントを発見すべく、探索しております。これまで候補地を絞って、「PD」を実施してきましたが、なかなか成果が上がりません。そこで、「CA」をきちんとフォローすべきだと思って、先日、関東に出向き、ブログ仲間のBさんの助けを借りて、彼らの越冬ポイントの必要条件を小生なりに分析して参りました。まあ、サラリーマン風に言えば、「Bさんを講師に研修してきた」わけであります。

 いや~、前置きが長くなってスミマセン。そこで、本日、『研修』の成果を問うべく、阪神地区にある自宅から程近い公園の観察に出向きました。昨晩から急に寒波がやってきて、六甲山頂には雪雲のような厚い雲が垂れ込めています。急に曇って俄雨が降るなど、不安定な天候でした。結局三箇所の公園を巡ったのですが、結果は坊主でした。理由は簡単でした。先日の千葉での観察結果からムラツの越冬に適したポイントは以下の4点が必須だとの結論を得たのですが、本日巡った公園は①、②を満足していなかったのです。

<ムラツ越冬集団ポイントの生息環境>
①越冬樹の北側もしくは西側に寒い季節風(北~西風)を防ぐ、密度の濃い林が存在すること。
②比較的、葉の面積が大(※)なる樹木が①の南側にあること。
※カクレミノ、アオキ、サンゴジュ、マテバシイ等
③②の葉の密度が濃く、雨が直接当たらないように庇となる葉が存在すること。
④昼間の一定時間帯は、②の樹木に陽が差すような方角配置であること。

 諦めムードが直ぐに漂いました。しかし折角公園に来たのだからと、暫くは野鳥で遊びました。別に珍鳥がいるわけでなく、普通種でしたが、結構ストレス発散になります。

<水浴びに来たヒヨドリ>
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D70S-VR84@400mm、ISO=500、F9-1/1250、-0.3EV、撮影時刻:10時31分
<満開のサザンカに紛れたメジロ>
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D70S-VR84@400mm、ISO=500、F9-1/160、+0.3EV、撮影時刻:10時58分
<餌を啄ばむハクセキレイ>
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D70S-VR84@400mm、ISO=500、F6.3-1/800、-0.7EV、撮影時刻:11時07分

 さて、野鳥撮影を終えて引き上げようと思い、車をUターンさせた時、何となく美味しそうな(笑)マテバシイを発見。急遽駐車してチェックしてみました。こんな場所です。
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GX100@5.1mm, ISO=80, F6.5-1/104、-0.7EV撮影時刻:11時14分

 北側が高い壁(歩道橋の一部)になっていて北風を完全に防いで陽射しも良好です。つまり、↑の条件①、②、④を満足しているのです!早速チェックすると↑画面黄色矢印に越冬集団を発見しました!先ずはマクロで一枚。
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D70-1855, ISO=200, F7.1-1/80、-0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時31分

 といっても、ムラツではなくムラサキシジミの越冬集団で3頭が枯葉に潜んでいました。マテバシイの葉が庇になっています。ブログ仲間のレポートでは、「ムラシ越冬集団はムラツと異なり、殆どが枯葉を好む」とされています。↑でもマテバシイの葉に引っかかった大き目の枯葉を利用している点は全く同じです。いつものように魚露目で接近撮影ですが、崖状の石壁によじ登っての撮影なので、苦労しました(^^;;
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D70-1855-gy8, ISO=200, F29-1/100、外部ストロボ、調光補正1/2、撮影時刻:11時42分

 手前(上)の2頭は相当にボロ品で、3頭いずれも頭を北にしております。生息環境がわかるように、もう少し引き気味でパチリ。
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D70-1855-gy8, ISO=200, F22-1/100、外部ストロボ、調光補正1/2、撮影時刻:11時48分

 ご覧のように、このポイントは住宅街のど真ん中。「カメラを持った不審者が崖によじ登って、盗撮か何かを撮影している」と警察に連絡される恐れがあるので撮影は早めに終了です(笑)

 何とかムラシ越冬集団が観察できてヤレヤレでした。一方、ムラツ探索ですが、上記4条件を満足しそうな管理人の既知ポイントはあと2箇所位あります。千葉での研修の成果を早々に試したいと思っております。

 さて、撮影条件をきちんとご覧になった読者の方はお気づきになられたかもしれませんが、今回の魚露目はいつものGX100ではなく、デジ一眼のD70を使用しました。本日がフィールドでのファーストトライアルでしたが、出来栄えには満足しております。本件については、後日、詳細にレポートする予定です。
by fanseab | 2008-01-13 23:03 | | Comments(14)

ムラサキツバメ越冬集団の観察(1月4日):その(2)

 前回の記事でも触れたように、観察した日は大変穏やかな晴天で、暖かな陽気に誘われて越冬態勢のムラツも、午前11時頃から飛び初めました。それでも体感気温は12-13℃程度でしょうか?まだ彼らにとっては寒いのか、最初にヨロヨロと路上に舞い降りたのは結構綺麗な♀でした。
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D70、ISO=200、F8-1/400、 撮影時刻:11時11分

 恥ずかしながら、管理人はこれほどまでの至近距離でムラツ開翅を写すのは初体験。感激して少し大きめの画像を貼りました。左前翅先端にちょっぴり青色鱗粉が乗っているのがお洒落です。綺麗な開翅画像が撮れて余裕が出たので、お次は別の個体で縦位置広角に挑戦。
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GX100@5.1mm, ISO=80, F9.1-1/176、-0.7EV、撮影時刻:11時17分

 ムラサキシジミのつもりで露出補正すると、ちょっと紫色の発色が上手く表現できないことに気が付きました。この時期の個体は鮮度がマチマチなので、補正処理は結構面倒ですね。ついでにどこまで寄れるか試そうと伝家の宝刀?、魚露目を取り出し、↑と同じ個体に迫りますが、流石に嫌がられ、頭をそっぽ向かれた↓の画像が精一杯でした。やはり開翅状態での魚露目は難易度高いです。
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GX100@5.1mm, ISO=80, F12.6-1/60、撮影時刻:11時23分

 この個体は左前翅端に白く破損した部分があるので、今後、越冬個体を継続観察する場合の識別に使えると思います。さて、圧倒的に多かった♀に混じって♂も登場。管理人は未だ♂は未体験なので、大興奮でした(^^) 先ずは、紫色が正確に表現できるとされる真正面やや上から。
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D70、ISO=200、F8-1/200、-0.3EV、撮影時刻:11時37分

 これ、紫色の幻光と言うよりは、藍色と言うべきでしょうね。とにかくクロシジミ♂やクロツの幻光色に通じる、渋い美しさですね。この♂個体、サービス精神満点で、色々な角度で開翅してくれましたので、その都度シャッターを切ったのですが、一番ビックリしたのが次の画像。
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D70、ISO=200、F8-1/250、-0.3EV、撮影時刻:11時40分

 カメラに近い右前翅は真正面から見込んだのと同様な藍色。そして反対側の左前翅はくすんだ緑色、さらに後翅は♀に通じる赤紫色と、七色の虹のごとく、幻光のオンパレードです。♂を観察するのは今回が初めてですが、幻光フェチの小生の心を捉えて離さない魅力があるんですね!今年は10~11月頃、羽化したての新鮮な♂を求めて、再探索する価値がありそうです。

 さて、開翅で充分体を温めたムラツは元気良く飛び始めました。ムラツ撮影経験豊富なBさんは開翅撮影をすぐに切り上げて、管理人のお隣で、飛翔撮影をスタートさせました。バシャバシャと小気味良いシャッター音を聞くと、こちらもムズムズしてきて(笑)、飛翔シーン撮影に参戦です。いい大人が二人揃ってファインダーも見ずに、バシャバシャ無茶苦茶シャッターを押しているので、公園を通りかかった人達が珍しそうに足を止めるいつもの光景が見られました(冷汗) 何とか撮れたコマを3枚貼ります。
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/1000、外部ストロボ、調光補正1/8、撮影時刻:11時35分
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撮影時刻:11時37分
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撮影時刻:11時45分

 最後の絵は、開翅中の♀の横を飛翔個体が通りすぎる、願ってもない構図ですが、いかんせん遠すぎて、トリミングでもちょっと無理がありました(^^;; ムラツあたりの大きさだと24mm広角でトライすべきだったかもしれません。それと、どういう訳か、成功したのは翅を閉じた状態の絵が殆どでした。飛翔中、翅を開いているのが極めて短時間なことが影響しているのでしょうか?経験上、他のシジミ飛翔モードとは挙動が異なるようです。お隣のBさんが撮影された画像にはちゃんと 紫色の表翅が表現できたシーン が写っていて、流石だと思いました。

 新春の暖かい一日、蝶仲間との撮影会は本当に楽しいものでした。Bさん、またどこかで、ミニ撮影会を実施しましょう!
by fanseab | 2008-01-07 21:36 | | Comments(12)

ムラサキツバメ越冬集団の観察(1月4日):その(1)

 暮れからお正月にかけて関東地方は大変好天に恵まれました。このお正月はカレンダーの関係で、いつもは出勤日の4日も休暇。結局、年末から9連休となってノンビリ過ごすことができました。そろそろ成虫も観察したいので、千葉県の公園にムラサキツバメの観察にでかけました。管理人は、関西において、大阪府・兵庫県・和歌山県と多数の有望ポイントを探索しておりますが、未だムラツの集団越冬ポイントを発見できておりません。そこで、この際、ポイントを熟知しているプロの助けが必要と考え、蝶と山・てくてく写日記の Bさん に頼み込んで情報を頂き、出向いたわけです。

 自宅6時20分発、現地8時過ぎに到着。早速指定されたカクレミノのポイントを見て回ります。暫し探索するも坊主。どうやら違うカクレミノかもしれないと思い、ウロウロ片っ端から大き目の葉を持つ樹木を探索。不意にブログ仲間である、撮影日記のDさんが同じ公園?で、サンゴジュから越冬集団を発見された記事を思い出し、サンゴジュにターゲットを絞って探索。すると、何とか3頭からなる集団を発見することができました(^^)
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GX100-gy8,ISO=80,F12.6-1/40,外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:9時03分

 「オーッ、これが噂の集団越冬か!」と素直に感動します。それにしても一番手前の個体等、よくぞまあ、体をこれだけ水平に傾けることができるものですね!そうこうするうちに、現地で落ち合う予定だったBさんが登場。初対面なので、ご挨拶の後、しばし歓談。小生が見落としたらしいカクレミノに再度案内して頂く。「これですよ~」って指差された先に、なるほど越冬集団がありました。
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GX100@5.1mm,ISO=80,F9.1-1/64,外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:9時44分

 しかし、小生の目も節穴かと思うほど、ムラツに騙されて、気が付かなかったようです(^^;; 集団は、どうやら5頭のようです。Bさんが12/1に観察した時点で11頭、次にDさんが12/24に観察された時点で8頭に減り、さらに3頭が離散した結果となりました。

 この後、二人は別個に集団を求めて探索。Bさんが暫くしてサンゴジュに形成された2頭集団を発見。
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GX100@5.1mm,ISO=80,F7.2-1/79,-1.0EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:10時25分

 ↑の画像からお分かり頂ける通り、ムラツの翅に微妙に太陽が差し込む状況のため、露出設定は相当に苦労しました。さらに探索するとツバキ(サザンカかも?)の株に形成された別の集団を小生が発見。これも2頭ですが、嬉しいことに越冬中のウラギンとのツーショットになりました。
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GX100-gy8,ISO=80,F12.6-1/80,外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:11時52分

 冬の太陽を構図に入れて、なおかつ、暗闇に潜むムラツをストロボで明るく演出し、ウラギンの裏面を白トビさせないように、このコマ撮影だけで20コマ消費する、ウルトラ級難易度の撮影でした(^^;; このツバキはウラギンにとっても、越冬に最適な条件が揃うのか、↑の個体を併せ、4頭の個体を発見。その中で、一番低い葉裏に潜む個体に狙いを定め、こちらも新春の太陽とのツーショットの作画としました。
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GX100-gy8,ISO=80,F14.1-1/160,外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:12時03分

 こちらは、ほぼ目論見通りの絵に仕上がり、満足しています。
さて、この日はムラツ越冬シーン以上に大事な撮影ターゲットがありました。そう、ブログ・HP仲間の「撮影風景シーンの採集行為」です(笑) これまで、Kさん、Nさん、Tさん、mさんの4種?の撮影に成功しておりますが、本日はBさんに無理にお願いをして、下記の絵の採集に成功しました(爆)
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 この日は、殆ど風も無いポカポカ陽気でしたので、陽気に誘われて越冬集団から飛び立つ個体もよく見かけました。その生態については、次回の記事でご紹介したいと思います。帰りしなに、カクレミノポイントに立ち寄ると、集団の位置が変化し、個体数も6頭に増加しておりました。
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D70,ISO=200,F6.3-1/160,内蔵ストロボ、撮影時刻:12時48分

 越冬中はこのように離合衆参を繰り替えすのでしょう。その後、別のサンゴジュ葉上で更に2頭集団を発見。この日は、結局5群14頭の越冬集団を観察できたことになります。このうちサンゴジュでの越冬が顕著でした。どうしてだろう?と疑問に思い、サンゴジュの葉をしげしげと観察しているうちに、ちょっと気になる点がありました。↓の画像を御覧ください。
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D70,ISO=200,F6.3-1/320,-0.7EV、撮影時刻:13時07分

 葉の右端にある灰色の「斑模様」にご注目ください。管理人には、この「斑」模様がムラツ裏面のそれによく似ていると思いました。以前、Dさんがブログ上で、ムラツが越冬中に体を傾ける理由の一つとして、「マテバシイ等の越冬に利用する葉(枯葉)に擬態させる」仮説を開陳しておられました。小生も将にこのような斑模様が形成されやすいサンゴジュが(葉が大きいことも条件を満足していますが)選択される理由かな?と考えた次第です。読者の方はどう思いますか?

 本日はBさん、本当にお世話になりました。本日の観察をベースに関西での独自越冬ポイント発見のヒントにしたいと思っております。またどこかでご一緒しましょう。さらに間接的ですが、ブログを通じて情報提供して頂いたDさんにも厚く御礼申し上げます。次回は開翅等の生態についてご紹介しましょう。

<あとがき>
 本日観察した公園、実は管理人が独自に衛星画像から有望ポイントと睨み、昨年のお正月に半日タップリと時間をかけて探索した公園でもありました。しかし、その時はマテバシイを中心に丹念に捜索したにもかかわらず、坊主に終わったのでした。「この公園のどこかに集団越冬しているから、探してごらん・・・」と言われても、まず、絶対に発見は無理でしょう。本当にピンポイントに越冬する樹木・ポジションを教示して貰わないと発見は困難だなと感じました。ここらあたりが独自で集団越冬ポイントを発見することの難しさだとつくづく痛感した一日でもありました。
by fanseab | 2008-01-05 10:42 | | Comments(20)

アカボシゴマダラ越冬幼虫の観察(’07年12月30日&’08年1月1日)

 皆様、新年明けましておめでとうございます。本年も拙ブログをよろしくお願いします。
さて、新年初撮りは昨年11月から継続観察している川崎市内での首題幼虫のレポートです。一番注目していた最大サイズの個体No.15は、予想を裏切って?根際の株上に静止していました。樹上越冬としてよいのでしょう。
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GX100@5.1mm,ISO=100,F6.9-1/17,-0.7EV、撮影時刻:12/30、9時45分
f0090680_22174355.jpg
GX100-gy8,ISO=80,F15.8-1/40,外部ストロボ、調光補正1/8、撮影時刻:1/1、10時13分

 魚露目像(50円玉の上方に幼虫が静止しています)から想像して頂ける通り、背面を空に向けており、落葉も被っていません。随分と大胆な格好で越冬するものです。アカボシはゴマダラの親類とは言え、かなり越冬生態が異なりますね。お次は同じく葉上で頑張っていた小ぶりの2頭。いずれも樹上越冬に移行していました。最初は個体No.3。
f0090680_22181080.jpg
GX100@5.1mm,ISO=200,F5.1-1/13,-0.7EV、撮影時刻:12/30、9時38分

 地上高は28cmで背面を東向きにしています。お次は個体No.5。
f0090680_22184252.jpg
GX100@5.1mm,ISO=100,F5.1-1/13,-0.7EV、撮影時刻:12/30、9時28分

 こちらは、地上高6cmで背面は南向きです。体色は越冬幼虫とは思えない位、鮮やかな緑色です。

 一旦行方不明になっていた幼虫も再発見できました(^^) 個体No.8で、落葉上に静止していました。
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GX100@5.1mm,ISO=200,F5.7-1/15,-0.3EV、撮影時刻:12/30、9時52分

 落葉上から見出されたのは、これが2個体目。一方、樹上越冬していた個体で行方不明になったものもおります。個体No.12で、二股状の幹から脱走?しておりました。
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GX100-gy8,ISO=80,F12.6-1/50,外部ストロボ、調光補正1/8、撮影時刻:1/1、9時40分

 矢印は幼虫が静止していた場所。行方を追跡してみたけど、発見できませんでした。気温の低下に応じて移動して落葉下にでも潜ったのでしょうか?

 更に、前回観察で落葉下越冬を確認していた個体No.6は株の分かれ目の葉から降りて、地上の落葉下に移動しておりました。
f0090680_22195672.jpg
GX100@5.1mm,ISO=100,F5.7-1/26,撮影時刻:1/1、9時32分(撮影のため、葉を裏返しています)

 また、前回記事の最後にご紹介した蛹2頭ですが、残念ながら枯葉ごと消えていました。恐らくは野鳥の餌食になったのでしょう。蛹越冬タイプでない悲しさで、蛹の色が枯葉にでも擬態していれば、何とかなるのでしょうけど・・・・。冬枝に付いている鮮やかな緑色の蛹は、野鳥が見逃さないのですね。蛹と言えば、個体No.6の近くのエノキの株にアカボシの蛹の抜け殻が風に揺らいでいました。
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GX100@5.1mm,ISO=100,F9.1-1/52,-0.7EV、撮影時刻:12/30、10時16分

 このポイントで確実に世代が交代しているシンボルと言えましょう。
by fanseab | 2008-01-01 22:24 | | Comments(22)