探蝶逍遥記

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ロケハン(9月29日)

 昨日の関西地方は気温がグッと下がって、肌寒いくらいでした。前日の残業が遅くなり、帰宅したのは午前1時。ぐっすり眠って起床は9時。外を見ると、天気予報通りの曇り空。小雨も降りそうだし、今日は完全休養日やな・・・と思いつつ、「フィールドへ行かんと後悔するで~」との天の声?に従い、10時過ぎ、ゆっくりと近場の里山に出陣です。

 今日のターゲットは固有の種を追い求めるのではなく、撮影に適した場所の探索(ロケハン)です。この時期、蝶関連ブログでは彼岸花に集うアゲハのシーンがよく紹介されています。ところが、小生、関西に来てから彼岸花のベストポイントを知らず、各ブログの画像に溜息をついていたわけです。そこでいつものマイフィールドを車でウロウロ1時間。やっと「The 里山」と言うべき絶好のポイントを発見。90mmマクロ、400mmズームで様々なアングル・焦点距離でシミュレーションを実施しました。その作例を3点ご紹介しましょう。
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D70, ISO=400, F3.2-1/1000、撮影時刻:12時48分
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D70S-VR84@165mm, ISO=200, F5.3-1/400、-0.3EV、撮影時刻:12時59分
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D70S-VR84@300mm, ISO=200, F6.3-1/250、-0.3EV、撮影時刻:13時00分

 さて、本番では上手くアゲハが来てくれるでしょうか?こればっかりはわかりませんね(笑)目論見としては、彼岸花にベストマッチの黒系アゲハを期待したいところです。

 今日はほとんど蝶影が期待できないので、珍しく草花にもカメラを向けました。まずは、ツリガネニンジン。秋らしい色合いと風情があります。
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D70, ISO=400, F4-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:11時17分

 お次はゲンノショウコ。
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D70, ISO=400, F4-1/800、-0.7EV、撮影時刻:11時24分

 管理人は草花の知識に疎いので同定間違いがあれば指摘してください。蝶と違って動かない草花を写すのも難しいものだと痛感しました。

 「ロケハン」と言いつつ、もちろん蝶が飛び出せばシャッターを切りましたよ!休耕田で緩やかに飛ぶキチョウ(キタキチョウ)の飛翔です。
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D70, ISO=640, F3.5-1/2000、-0.3EV、撮影時刻:11時12分
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D70, ISO=640, F4.5-1/2000、-1.0EV、撮影時刻:11時13分

 曇り空で飛翔スピードが緩く、画面中央に入る確率は増しましたが、曇り空の影響で、絞りが開放に近く、微妙なピンボケで歩留りはそれほど高くはありませんでした。

 一方、木陰から急に飛び出した黒いジャノメチョウ、どうも変な飛び方だと追跡したら、クロコノマチョウでした。秋型♂でしょうかね?岩肌で休んでいるところを慎重に接近し、広角とマクロで撮影。
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GX100@9mm, ISO=200, F5.9-1/68、+0.3EV、撮影時刻:12時06分
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D70, ISO=500, F5-1/160、撮影時刻:12時02分

 小生、これまでクロコノマについては、越冬明けのボロ個体しか撮影経験が無く、今回ようやく新鮮な個体が撮影できて、実は大変嬉しかったのです。それにしても、殆ど真っ黒に感じられたこの個体、将に「黒」コノマチョウでした。午後1時過ぎから本格的な小雨模様になったので撤収。自宅に戻ってから休日出勤・・・と慌しい土曜日でありました。
by fanseab | 2007-09-30 15:36 | | Comments(16)

残暑のシルビア探索

 秋口になると、脚光を浴びるのがシルビアシジミとクロツバメシジミでしょうか?多化性のこれらのシジミは春先から初夏にかけては、有力なライバル撮影対象種に負けて省みられず、秋になって目ぼしい蝶が飛ばなくなる頃、注目を浴びるのも不公平ですね。で、久しぶり今日はシルビアを求めて東播磨のポイントを訪れました。自宅5時45分発、現地6時35分着。水田脇の畦道に入ると早速、見覚えのある深いブルーが目に飛びこんできました。天気予報通り、今日はピーカン。蝶撮影にはいささか悪条件です。比較的おとなしそうな♀個体を選んで撮影に集中しました。先ずは朝日を浴びて活動準備中のシーンを定番の90mmマクロで。
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D70, ISO=200, F4.5-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:7時44分

 朝方の雰囲気を出すため、RAW現像段階で色温度を微修正しました。こんな時、RAWモードは大変便利ですね。お次はgyoromeで。
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GX100-gy8, ISO=80, F11.2-1/500、撮影時刻:7時53分

 ご覧のように♀が止まっているのは稲田のすぐ横。露出をアンダー気味にし過ぎたため、レタッチで修正するもちょっと不自然な画面になりました。それにしてもシルビアの複眼は「癒し系」のキャラですね。♀が移動して稲穂をバックに縦位置広角でもう一枚。カメラの陰が体を隠したのは大失敗(^^;;
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GX100@5.1mm, ISO=80, F6.5-1/570、-0.7EV、撮影時刻:8時17分

 順光ばかりで撮るのもつまらないので久しぶりに逆光で縁毛幻光にトライ。♀でもブルーに光るのは新発見でした。
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D70(トリミング), ISO=200, F13-1/250、-1.3EV、撮影時刻:8時04分

 この日はお彼岸とは名ばかりの強烈な暑さ。それを表現するため太陽を入れての逆光ショットです。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=200, F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:9時00分

 この個体は開翅するそぶりも見せないので、仕方なく別の個体を探索。下草に出入りしている挙動を示す個体を追跡すると、やはり産卵中だったようです。
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D70, ISO=200, F5-1/1250、-1.0EV、撮影時刻:9時13分

 下草に潜り込むように産卵するので、葉被り、しかもピントも複眼と腹端に合わすのが精一杯でした。いつか産卵シーンは撮り直したいですね。

 産卵の合間に休憩して開翅するのがシジミ♀の基本パターン。あわよくばこの個体も・・・・って念じていると、待望の開翅です。
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D70, ISO=400, F7.1-1/1000、-0.3EV、撮影時刻:9時23分

 ちょっぴりスレ個体だったのが残念。ブルーの鱗粉は翅表基部にごく僅か。ほとんど漆黒の世界です。
 
 さて、もちろん、シルビア狙いですので♂開翅もメインターゲット。しかし、ピーカンでは無理だったようで、途中から飛翔でブルーを拝む作戦に変更。
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=500, F5-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:8時34分

 ほぼ狙い目の色感が出たようで一安心。もう1ショットは偶然頭を垂れた稲穂を借景に秋らしい絵が切り取れて満足。
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=500, F9-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:8時35分

 それにしても今年の天気はどうなっているのでしょう?飛翔撮影で田んぼの畦を駆けずり回っていると、暑くて途中でクラクラしてきました。真夏と同じ過酷なコンディション!!午後から所用もあって、早々と9時30分には撤収しました。久しぶりのシルビア、次回は本当に秋らしい気候の下で♂開翅を狙いたいと思います。
by fanseab | 2007-09-22 22:30 | | Comments(26)

台風一過の公園にて(9月9日)

 台風9号が抜けた土日は神奈川県で過ごしました。9日はマイフィールドの多摩川に繰り出しましたが、洪水の影響は甚大でした。この地域で被害に会われた方に心からお見舞い申し上げます。で、すぐに目的地を変更、高台にある近場の公園に向かいました。

 いつものポイントに出向くとハギの花が満開。キチョウが赤紫色の花に集う光景は完璧に秋の風情。その中で、目立たないように訪花していたのが、ダイミョウセセリ。朝方の雰囲気を出すため逆光で狙ったのですが、出来はイマイチ(^^;;
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GX100@5.1mm, ISO=80, F2.5-1/60、-0.3EV、撮影時刻:8時6分

 日陰にある花弁を好んで吸蜜するこのシーン、極めるには奥が深そうです。湿った石畳にキラキラ銀白色の輝きを見せていたのは、初秋のシンボルとも言うべきウラギンシジミ♂。やや暗い石畳からしきりに吸水していました。
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GX100@5.1mm, ISO=100, F8.1-1/23、-1.0EV、撮影時刻:9時6分

 吸水にしてはストローが見えないな?と思ってカメラをどけて、接近して観察してみると、ストローを腹部側に伸ばすようにして吸っていました。通常、シジミの吸水は複眼より前にストローを出して吸いますが、ウラギンは変わった吸い方をするものだと思いました。

 この♂、撮影したポイント付近がかなりお気に入りの様子で離れません。そのうちツツジの植栽に止まり、開翅ポーズを披露してくれました。
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GX100@5.1mm, ISO=100, F7.2-1/23、-0.7EV、撮影時刻:9時12分

 昨年秋、多摩川縁で、ド完品の♀開翅撮影に成功して以来、♂開翅を狙っていましたが、ようやくゲットできました。少しスレ気味ですが、贅沢は言えないでしょう。

 公園は朝から蝉時雨です。真夏はアブラゼミが席巻していた森も今はツクツクボウシが優先種。それに混じっていたのがミンミンゼミでした。シラカシの幹に止まっている個体を見つけたところ、どうやら♀。一度蝉のgyorome画像を撮りたかったので、早速この♀に密着。接近しても飛ばれることなく、撮影に成功。今回は敢えてトリミング量を最小にして、魚眼の雰囲気を出してみました。
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GX100-gy8, ISO=100, F12.6-1/32、-0.7EV、撮影時刻:10時14分
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GX100-gy8, ISO=80, F10-1/18、-0.7EV、撮影時刻:10時16分

 ミンミンゼミの頭部にはキラキラ輝く金粉が散りばめられています。コレ新たな発見です。2枚目は完全に「仮面ライダー」のキャラですネ(^^) いずれも魚露目レンズの面目発揮と言ったところでしょう。

 台風一過、のどかな公園で、のんびりお散歩撮影も止められませんね。
by fanseab | 2007-09-10 00:38 | | Comments(12)

幻のルーミス探索(9月1~2日)

 ルーミスシジミを求めて紀伊半島南部の渓谷沿いを1泊2日で彷徨ってきました。標題のニュアンスからもご想像の通り、残念ながら結果は坊主。本来ならダンマリで未更新のところ、あまりにも悔しいので敢えて顛末をアップいたしましょう(^^;;

 今回の遠征、HP仲間、「蝶にあそぶ」のma23さんとその蝶仲間、Oさんと3名での探索。実はma23さんとは春先に現地の下見をしておりまして、複数頭の越冬個体を目撃しておりました。今回、3人の眼で絨毯捜査すればルーミスの尻尾を容易に掴めるだろう・・・・との目論見で出発したのでした。

 約4時間半のドライブで現地には11時半着。「真夏のうだるような暑い昼下がり、暑さを嫌ってルーミスは林床や川床に降りる・・・」どこかで読んだルーミスの行動を信じて、ポイントに向かう道中、「暑くなれ~、暑くな~れ」と3人で祈っておりましたが、思いが天に通ぜず、現地に着くと曇り空。会いたくなかったネットマンも複数人来ているようです。先を越されてネットインされては堪らないので、春先の探索で目撃したイチイガシの「ご神木」を中心に3名でエリアを分けて虱潰しに調べます。叩き出しで飛び出す小さな昼蛾や、シダの葉上にある灰色の枯葉にドキッとさせられたり、4時間の捜索も虚しく初日はジエンド。崖地の林床探索で小生愛用の登山靴も底が剥がれてオシャカになってしまいました(^^;;

 画像がないのも寂しいので、初日、川床を舞っていたルリシジミ♂の絵を貼りましょう。
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D70, ISO=500, F5.6-1/200、-0.7EV、撮影時刻:12時48分

 岩の上に落とされた鳥の糞が大のお気に入り。ルーミスが同じ行動パターンをしてくれたらなぁ!とルリシジミ君には失礼ながら思ってしまいました。吸汁に夢中なのでgyoromeでも狙ってみました。↑と同じ岩での撮影はさすがに嫌われたのか、逃げられてしまい、別の岩で落ち着いたところでパチリ。
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GX100-gy8, ISO=100, F10-1/9、+0.7EV、撮影時刻:12時55分

 当日の夜はビールで乾杯し、山海の珍味満載の食事にありつきました。本来なら各自が撮影したルーミス画像を見せあいながら、ゆっくりと宴会…の目論見でしたが、何故か皆黙々と料理を食べたのでした(笑)通常は当日撮影分の没画像消去・編集作業で寝るまで忙しいのに、この日は暇なこと!そこは蝶撮影仲間。HP(ブログ)作成の苦労話やポイント情報、さらには機材情報等、楽しい夜を過ごしました。「さあ、明日こそは撮るぞ!」と気合を入れて寝たのでした。

 さて、翌朝、目覚めて外を見ると無情にも雨(泣)。これまた豪華な朝食を黙々と食べた後、ポイントへ出発。それでも3名の日頃の行いがまあまあ?よかったのでしょう。晴れ間が覗いてきました。昨日の経験からこの日も坊主が予想されたので、来シーズンに備え、新規ポイントを目的に林道を車でウロチョロ。その後、既知ポイントに戻って都合5時間探索するも、結局この日も坊主でした。初日、2日目を通じてカーッと暑くなった時間帯はごく僅か。結果論ですが、猛暑が続いていた先週(8/25-26)もしくは先々週がルーミス探索にはやはり適期だったのかもしれません。まあ、このままでは収まりがつきませんので、来年8月はもっとカンカン照りの時期に日程調整して再チャレンジすることにしました。

 今回の探索でよく目についたのがサルトリイバラに付いたルリタテハの幼虫。ma23さんが目ざとく発見してくれました。
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GX100@5.1mm, ISO=100, F9.1-1/143、-0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:13時29分(9月1日)
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=200, F11-1/125、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:10時58分(9月2日)

 2枚目の画像、空に御注目ください。これだけの雲量があって快晴には程遠い状態でした。また、母蝶の産卵シーズンだったのか、↑の画像撮影中も小生の周りを飛んで葉裏に産み付けていきました。その卵画像。
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=200, F10-1/50、-0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影時刻:11時10分(9月2日)

 gyoromeでも卵拡大像をトライしたのですが、まだgyorome専用ストロボ照射システムが確立できておらず、絞り込めず失敗。シーズンオフの課題ができました。川床で捜索に疲れて休んでいる我々を癒すように現れたのはカラスアゲハ♂。吸水の合間に緩やかに舞うシーンを無理を承知で400mmズームで狙うも、ちょっぴりピントが外れていてガッカリ(^^;; 
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F6.3-1/320、-0.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時48分(9月2日)

 蝶以外では比較的珍品と思われるヒナカマキリ?を発見。Oさんの腕に止まらせての撮影も静止してくれないので、ブレました。
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GX100@5.1mm, ISO=100, F2.5-1/310、+0.3EV、撮影時刻:15時02分(9月1日)

 そうそう、ポイント近傍での渓谷の情景もご紹介しておきましょう。清流にはヤマメ?の影が時々踊っています。右端に見える下草のシダに、裏面が灰色の女神が止まってくれるはずでしたが・・・・・・。
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GX100@5.1mm, ISO=80, F3.2-1/34、-1.3EV、撮影時刻:11時13分(9月2日)

最後に同行して頂いたma23さん、Oさん、本当にお疲れ様でした。また来年頑張りましょうネ!!
by fanseab | 2007-09-04 22:41 | | Comments(23)