探蝶逍遥記

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ミヤマセセリ飛翔を撮ってみたら・・・?!

 4/15のギフ撮影後半戦、ミヤマセセリポイントで少しこのセセリに拘って撮影してみました。前半戦で開翅画像が撮れていたので、ここでは飛翔に専念です。

 まずは、満開のコバノミツバツツジ吸蜜直後に偶然撮れたシーン。
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D70-24, ISO=500, F9-1/500、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4
 
 セセリにピントが来ていれば文句なく、前回記事の最後を飾っていた素晴らしい構図でしたが、已む無く没にしたもの。しかしこの華やかな雰囲気、個人的に大変気に入っています。

 1頭の♂を追いかけて撮影している途中、もう1頭の♂が参加して擬似卍飛翔状態に。少しスピードが遅くなったので画面に入るヒット率が上がって、2頭のツーショットが完成!
f0090680_21263111.jpg
D70-24, ISO=500, F9-1/500、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 ここで驚くべき事実が判明したのです!! 画像のピントをピクセル等倍で確認してみたところ、2頭共、なんとストローを伸ばしているのです!? 2頭共に直前に吸蜜していたのではなく、吸蜜直後のストロー戻し動作の最中でないことは確か。一体、どんな意味がある行動なのでしょうか?占有行動中に相手を威嚇するためか?あるいは戦闘状態で空中戦になった際に興奮してストローを出すのか?とにかく興味深い事実です。
 画面中央下の個体の大伸ばし画像も貼っときます。ストローを伸ばしているのがはっきり確認できると思います。
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 ↑の画像では背景がごちゃごちゃしていて、ストローが見難いので、別のシーンを示します。ストローが伸びているのが明瞭です。
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D70-24, ISO=500, F9-1/500、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4 

 今回の飛翔シーン撮影のシャッター速度はD70のストロボ同調速度限界の1/500sec.に設定したため、ストロボ併用でも多少の動体ブレが生じてしまいました。次回、チャンスがあればストロボ未使用で1/2000secあたりの高速シャッターでストローの伸び方を写し撮ってみたいと思います。そこで、昨年ノンストロボで撮影したシーンにも再登場してもらいましょう。この個体はストローをどうやら畳んだままのようです。
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D70, ISO=640, F6.3-1/1250、+0.3EV、撮影:2006年4月9日 
 
 どのような状況でストロー伸ばしをするのか?皆さんもミヤマセセリの飛翔撮影にトライされた時、確認して頂けると面白いと思います。

 最後に春らしい吸蜜画像をもう一つ。若葉が揃ったユキヤナギから吸蜜する♂です。
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D70-24, ISO=640, F4-1/1250、+0.7EV

 白系統の花から吸蜜するミヤマの露出設定は大変苦労します。この個体は多少スレ品なので、翅表のトーンを出しつつ、何とか花弁も白飛びさせずに収めることができました。チャンスがあれば、桜にミヤマセセリの構図も撮ってみたいですね。
by fanseab | 2007-04-23 21:36 | | Comments(24)

女神降臨:播磨ギフを撮る

 昨日、土曜日は好天気を横目に、所用でフィールドに出られずストレスが溜まりました。そこで、鬱憤を晴らすべく、播磨ギフポイントに出撃です。本日は蝶友のIさんも同行。現地7時35分着。季節が進行してコバノミツバツツジもそろそろ満開。しかし生憎の薄曇で気温低し。この調子ではギフは登場しません。しかたなく、ヒメカンアオイの葉裏をめくるとようやく、卵塊がついている新葉を一つ発見。

 10時を過ぎても天候が好転せず、Iさんは痺れをきらして、タクシーで別のポイントに移動。残された小生、「鳴かぬなら、鳴くまで待とう○○○・・・」と我慢の一時。11時前からようやく陽射しが強まり、雑木林近傍の畑地でシロチョウが飛び出しました。時間潰しにツマキチョウの飛翔にトライ。浮遊感のある、満足できる画像をゲット。
f0090680_21235831.jpg
D70S-10.5-X1.4TC, ISO=640, F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 雑木林内に戻ると、林道に黒い影がよぎります。おぉ!ミヤマセセリではないですか?止まってみれば、これがド完品の♀。小生、♀のまともなマクロ画像がなかっただけに、これは嬉しかった。
f0090680_21242517.jpg
D70, ISO=500, F10-1/400、+0.3EV

 それにしても、なんでよりによって古びたビニール袋の上に止まるんでしょう(涙)?引き続き、♂も登場。驚いたことにこれまた羽化したてのような新鮮な個体。このポイントはミヤマの発生がかなり遅めと見ました。
f0090680_21244594.jpg
D70, ISO=500, F10-1/640

こちらは優等生? きちんと枯葉の上でポーズを取ってくれてヤレヤレです(^^)
 ミヤマセセリが活発になりだした11時半過ぎ、林道の脇を薄黄色い影が!間違いないと確信し、ウロウロ歩き回ると、いましたいました!待望の女神の降臨です。右前翅がちょっぴりスレ始めている個体でした。
f0090680_21251446.jpg
D70, ISO=500, F9-1/500、+0.3EV

 この♀、ひとしきり日光浴の後、地面スレスレを舐めるように飛び始めました。昨年の経験から直ぐに産卵行動とわかりました。まもなく、ヒメカンアオイの若葉を探し当てて、産卵の開始です。昨年、同じポイントで産卵シーン撮影した際、ホワイトバランスを「蛍光灯」に設定する大失敗をやらかしているので、慎重に撮影モードをチェックして接近します。難しい状況でしたが、何とか生みたての卵と母蝶とをツーショットで入れることができました。枝被りは仕方ないでしょう。とにかく、画像をチェックして嬉しさがこみ上げてきました。
f0090680_21254683.jpg
D70, ISO=500, F9-1/200、+0.3EV、
内蔵ストロボ、-0.7EV

 産卵は低いブッシュに囲まれたやや日当たりの良いカンアオイを選んで行われるので、産卵シーンはいかにブッシュを画面から避けて作画するか?がポイントになります。少し逆光気味のシーンにも挑戦。
f0090680_21261286.jpg
D70, ISO=500, F7.1-1/500、内蔵ストロボ、-1.3EV

 透け気味のダンダラ模様、そしてトレードマークの橙色の襟巻き。何回撮っても♀は春の女神ですね。残念ながらこの角度からは卵は覘けませんでした。

 望遠マクロでの撮影が首尾よくいったので、今度は広角に挑戦。潅木の茂る斜面上での産卵を狙いました。
f0090680_2127454.jpg
D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F10-1/125、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 なお、この状況から更に母蝶に接近することもできたのですが、♀にストレスを与えそうなので、自粛しました。産卵シーン狙いで♀の産卵を妨げたら生態写真の本末転倒ですからね。♀が飛び立った後、若葉を検すると、5卵が産みつけられていました。
f0090680_21272796.jpg
D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F14-1/30、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 何回見てもこの淡青色の卵は神秘的です。結局、天気予報とは逆に、昼過ぎから雲が切れだしポカポカ陽気に。別ポイントに転戦したIさんに携帯で連絡取ると、ネット/カメラ両刀使いのIさんも成果が上がったご様子。ギフの姿が消えた12時半過ぎ、撤収して急いでIさんポイントに小生も転戦。ここはギフもさることながら、ミヤマセセリの個体数の多いポイント。到着すると数頭の♂が飛んでいます。暫くして満開のコバノミツバツツジに吸蜜に来た個体をゲット。
f0090680_21361348.jpg
D70-24, ISO=500, F9-1/640、外部ストロボ、調光補正1/4

 以前から狙っていたコバノミツバツツジとの春らしいツーショットが撮れて大満足でした。ある意味、ギフ産卵画像を差し置いて、本日の個人的ベストショットになりました。今年も、何とか地元・播磨ギフの姿を写し取ることができ、ホッとして帰宅したのでした。

<追記(4/16)>
ミヤマセセリについては、続編を用意しております。ご期待ください。
by fanseab | 2007-04-15 21:39 | | Comments(26)

本体HPの更新:北タイの蝶

 本日、首題ギャラリーの更新を久しぶりに行いました。今回はタテハチョウ科中心に6科17種をアップしました。ギフが飛ぶまでに更新予定でしたが、結構忙しかったため、なんとか予定分を完了しました。

 早いもので、昨年3月に遠征してから、もう一年が経過しました。ところが、未整理状態の画像がまだ沢山残っている状態(^^;;  シーズン中はブログの更新もせねばならず大変ですが、早めに更新を試みていきたいと思っております。
 ↓の画像は占有行動を取るアルジャフタオチョウ(Polyura arja)。一見、高速シロチョウのような飛び方をして、およそ数m以内に侵入した相手には猛烈なチェイシングをしかける勇猛なタテハです。
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by fanseab | 2007-04-09 23:30 | | Comments(8)

ツバメシジミを撮る

 和歌山県山奥でのコツバメ、福井県のギフ探索と眼を吊り上げてのハードな遠征が続いた後、体を休める意味で、のんびりといつもの神奈川県・多摩川縁を散歩しました。

 ヒメオドリコソウもさすがに色褪せていましたが、その脇に鮮やかな真紅の花が咲いていました。なんだろうと近寄るとイタドリの若芽。逆光に美しく輝いていました。
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R1@5.6mm,ISO=64,F3.6-1/310,+0.3EV

 遠くにシロチョウが飛んでいます。足早に近寄るとモンキチョウの♀でした。このポイントでは今シーズン初体験。ちょっぴり飛び古した個体で、吸蜜の合間に日光浴をしています。体温がまだ温まっていないのか?体を傾けるポーズで太陽光を必死に浴びておりました。
f0090680_20552296.jpg
R1@5.6mm,ISO=200,F5.9-1/1320,-0.7EV

 河原へ降りるとヒバリの番が目立ちます。カラスノエンドウの群落に眼をやると、若葉がいたるところで食害を受けています。その新芽にシジミの幼虫と思しき緑色の個体がそこいらじゅうに確認できます。
f0090680_20554468.jpg
R1@5.6mm,ISO=200,F5.9-1/810,-0.7EV

 帰宅してからネットで調査したところ、鱗翅目の幼虫ではなく、『アルファルファタコゾウムシ』なるゾウムシの幼虫であることが判明。なんでも関東地方には2001年に侵入した外来昆虫でマメ科のレンゲソウや牧草のアルファルファを食い散らす害虫として注目を集めているようです。初令幼虫はシジミの幼虫に似ている困り者で、小生もちょっぴりだまされました。

 ゾウムシ幼虫を撮影した後、地肌を舞うブルーのシジミが眼に留まりました。ヤマトかな?と思い追いかけると深みのあるブルー!「ツバメだっ!!」と必死に追跡を始めました。この時期に出るシジミ類のなんと敏感なこと。なかなか間合いを詰めることができません。ようやく落ち着いて吸水しているところをゲット。今シーズンの初撮影。裏面の白が春の日差しに眩しく光ります。
f0090680_2056492.jpg
R1@5.6mm,ISO=200,F5.9-1/2000,-0.7EV

 引き続き待望の開翅シーン撮影に成功。この時期、深みのあるブルーは目に染みますね!
f0090680_20562023.jpg
R1@5.6mm,ISO=200,F5.9-1/1620,-0.7EV

 のんびりと散歩するつもりが、ツバメシジミ出現で一気に本気モードとなって、またまた眼を吊り上げての撮影になってしまいました。「悲しき蝶撮り屋の性(さが)」とでも言えましょうか(^^;; さて、ツバメと言えば、本物のツバメが住宅街に飛来して、ゆっくりと飛んでいました。南方からの長旅を休めながら、もうすぐ巣作りが始まるのでしょうね。
by fanseab | 2007-04-07 20:58 | | Comments(22)

福井のギフと遊ぶ

 この週末のお天気は本当に読み難かったですね。それでも「土曜日の福井県は夜半に雨が上がり、晴れの良いお天気・・・」この天気予報の殺し文句を信じて、一路北陸へ。午前4時45分自宅発、北陸道の福井県側に入ると猛烈な霧で前方視界は僅か300mの有様。「霧は好天の兆し」と楽観的に構えて車を進めると果たして薄日が差し込んできました。今回は前回、下見をした場所をスキップし、1/25000地図上で新たにピックアップした候補ポイントに直行。現地7時45分着。

 地図上で「美味しそうな雰囲気」と確信した通り、ギフの臭いが漂う地点で一安心。雑木林の下草にはカタクリではなく、ショウジョウバカマが素晴らしい群落を作っておりました。
f0090680_22412549.jpg
D70S-10.5, ISO=200, F8-1/40、+0.3EV

 9 時前になって待望のギフ♂1頭が出現、これに引き続き延べ3頭が雑木林の林縁の陽だまりを群飛する状態に。ところが、急に雲が出てきてギフも雲隠れ。少し陽射しが戻った時に出現した新鮮な♂が枯葉の上に止まってくれました。縁毛も揃ったほぼ羽化直後の新鮮な個体でした。右側触角が背景に消えているのが唯一の難点かな。
f0090680_22415698.jpg
D70, ISO=400, F7.1-1/400、+0.7EV

 この♂、とっても良い子でして、その後いろいろなアングルからの撮影にお付き合いしてくれました。感謝感謝。まずは対角魚眼で静止している環境を写しこみます。どんよりとした本日の雰囲気が良く出ていると自画自賛(^^;;
f0090680_22422368.jpg
D70-10.5, ISO=200, F9-1/80、+1.0EV

 ギフチョウを写された方はお気づきの通り、このアゲハ、殊の外、体毛が発達しています。そこで体毛にスポットを当てて、そのフサフサ感を強調するショットを撮ってみました。暖かそうな襟巻きですね。
f0090680_22425441.jpg
D70, ISO=400, F5.6-1/400、+1.0EV

 暫く粘っても天候が好転しないので、この個体ともお別れして、車をゆっくり走らせながら、次なる好ポイントの探索です。そして最初のポイントから標高を下げた地点で雰囲気の良さげな丘を発見。スミレの群落があり、「これは匂うな?」と思った瞬間、予想通り、ギフの影が。丁度、陽が再び射し始め、活動が活発になったようです。スミレ吸蜜シーンは大変難しい撮影ですが、なんとか一枚アップできるレベルのものが撮れました。頭部がスミレに隠れましたが、周辺のスミレの雰囲気が春らしく、これまで小生の撮影したスミレ吸蜜シーンとはちょっぴり味わいの異なるものが得られたと思います。
f0090680_22432082.jpg
D70, ISO=500, F8-1/320、+1.0EV

 しかし、今日は陽射しが30分と続きません。日が翳ってギフの影が消えたので、これにて撤収・・・と思って車をちょっと走らせると、視線の向こうにこれまた「旨そうな佇まいの雑木林」が!少しばかりの期待を胸に到着すると、なんと夢にまで見たカタクリの群落です!! これはラッキーでした。

 早速、ここで待機すると、果たして2頭のギフが舞い始めました。ところが、陽射しはとぎれとぎれのため、撮影は難航。なにせ小生、デジタルでのカタクリ吸蜜シーンは初体験。それこそ、ドキドキものでの撮影で、何とか望遠マクロと対角魚眼の絵が切り取れましたが、ピントは大甘。構図も考える余裕もありませんでした。まあ、小生のファーストカタクリショットということで、画像の質はご勘弁を。
f0090680_2243498.jpg
D70, ISO=400, F8-1/160、+0.3EV
f0090680_22461566.jpg

D70S-10.5, ISO=400, F7.1-1/200、+0.7EV

 しかし、カタクリ吸蜜シーンの撮影は聞きしに優る難しさがあります。ギフが首を突っ込み過ぎると絵にならないし、首を入れない場合は、カタクリの花弁面と翅面が平行にならない・・・・、「納得のいく画像を撮るには年期が必要・・・」。これが本日の教訓でした。結局正午になっても天候に劇的な改善が望めないので撤収しました。

 首題の通り、福井県のギフは当地初体験の小生を優しく迎えてくれました。ただ天候には「弄ばれた」しまったようです(^^;; とまれ、春の一日、ギフが撮影できて、ようやくシーズンインした気分になれました。福井県ギフについては、カタクリ吸蜜シーンのリベンジも含め、また機会があればチャレンジしてみたいと思います。

<追記(4/2)>
 新聞等で3/31から4/2にかけて中国本土から運ばれた黄砂現象が日本全土で観察されたことを知りました。昨日当日、陽射しが弱かったのは単に気圧配置だけではなく、黄砂も影響していたんですね。黄砂までは想定していなかったので、ビックリです。
by fanseab | 2007-04-01 22:49 | | Comments(28)