探蝶逍遥記

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本体HPの更新(8/29)

 ブログを開設してから、本体HPの更新頻度が滞るようになってしまいました(^^;; それでも8月中に何とか1回はせねば・・・と思い、下記を更新しました。お時間がありましたら、覘いて下さい。
シンガポールの蝶
 ギャラリーの画像を科別表示方式に変更し、新規に4科7種を追加しました。個人的なお勧めは、奇怪な風貌の「マルモラタキネアシシジミ」、セセリファンにはたまらない魅力を持った「マネシセセリ」あたりでしょうか? お気に入りを探してみてください。
リンク集
 拙ブログにもコメントをお寄せ頂いているお三方、「虫林」、「BANYAN」、「furu」各氏のホームページを相互リンクさせて頂きました。いずれも魅力タップリのサイトです。リンクさせて頂いた管理人の皆さんにこの場を借りまして御礼申しあげます。
by fanseab | 2006-08-29 22:52 | | Comments(4)

鈴鹿山中での探索(8/26)

 今シーズン3回目の鈴鹿行きです。今回のターゲットは産卵前のキリシマミドリシジミ♀の生態観察。産卵は一般的に9月過ぎとされているので、発生からほぼ1ヶ月経過したこの時期、どんな様子か?探りに行きました。

 前回、見出したポイントに午前7時前着。長竿で叩き出すと、すぐに♀が飛び出してビックリ。しかし、飛び出した後、周回飛行をした後、梢の高い所に飛び去って、とても撮影できる位置ではありません。♂と異なり、独特な裏面模様(茶と白のツートーンカラー)で、アカガシの葉に止まっても、一部が茶色に変色した葉との見分けがつかず、目線を切るとすぐに見失ってしまいます。それでも目の前を飛行した際には、翅表の大きな青色班と裏面模様がフラッシングして見事な眺め。飛翔も♂に負けず劣らず俊敏で、周回飛行中、急に加速度的にスピードを上げる運動能力に脱帽です。このクイックモーションの際に飛翔方向も極端に変化するので、視界から急に消えることも多く、やっかいなシジミです。

 さらに叩き出した♀を追跡すると、葉上に30秒ほど止まった後、また直ぐに飛び立ち、林内に潜ったり、結構活発に動き回っていました。図鑑等で「♀は不活発で・・・」の記述をよくみかけますが、これは、♂の最盛期(7月下旬~8月上旬)に当てはまる事実で、8月以降~産卵時期までの間は意外とウロウロしているのかもしれません。結局、延べ6頭ほどの♀を確認しましたが、撮影はできませんでした。

 ♀を求めて叩き出しをしていると、妙に白い♀が飛び立ち驚きました。追跡してみると、何と♂!まだ生きていたのか?と二度ビックリです。盛期から1ヶ月経過していますから、それなりにスレていますが、翅表の独特なブルーは色褪せていません。
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D70S-VR84@400mm(トリミング), ISO=640, F5.6-1/800

 ↑の写真の個体の下にアカガシの休眠芽とドングリが見えています。アカガシのドングリはずんぐりむっくりの変わった形ですね。例によって複数の♂によるバトルも健在でしたが、さすがにくたびれているのか、敬老者運動会?の趣で、バトルの継続時間もすぐに終わります。探♀行動もしていましたが、この時期、ほとんどの♀は交尾済みでしょうから、徒労に終わるのでしょうか? ♂の本日の延べ観察数は7頭でした。

 ♀が産卵するアカガシの休眠芽の状況もチェックしました。全般にまだ発育段階で、やはり9月頃まで時間がかかるのでしょう。日当たりの比較的良い場所では↓の画像にように結構大きくなっていました。
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D70-SMZ, ISO=1250, F9-1/125、-0.3EV、内蔵ストロボ(調光補正-1.7EV)

 前回の探索で、イチモンジチョウの2令~終齢幼虫を見出した渓谷沿いのタニウツギ?の葉裏をチェックすると、イチモンジチョウの蛹が付いていました。残念ながら寄生個体のようですが、蛹は初撮影です。まるで蝙蝠がぶら下がっているような奇怪な風貌ですね。
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=500, F8-1/250、+0.7EV、簡易レフ板使用

 今回の探索ポイントは、♀の個体数も多いようなので、9月に入ってから産卵行動の観察に再度訪れてみるつもりです。
by fanseab | 2006-08-26 22:46 | | Comments(10)

川崎市北部のアカボシゴマダラ(8/20)

 多摩川でセセリを撮影しての帰り道、ふと民家の庭先にあるエノキの小株(高さ1m)を覗くと、ゴマダラチョウの幼虫が。どれどれ・・・と手に取ると、「エッ、これ何か違うぞ。ひょっとして、え~、アカボシ・・・!!」。 頭部突起のトゲトゲ感、背面にある淡黄色突起対の特徴と数、二股に分離しない尾端の形状、紛れも無くアカボシゴマダラの終令幼虫でした。体長は頭部突起先端から尾端までの計測で54mmでした。
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D70S-24, ISO=500, F7.1-1/320

 神奈川県鎌倉市で放蝶されたとされる本種。次第に同県藤沢市、大和市、横浜市南部に勢力を伸ばしていることは周知の通りですが、まさか川崎市の北部まで進出しているとは驚きでした。いずれ、北上して東京都内・都下に進出するのも時間の問題と思っていましたが、実物がちっぽけなエノキに付いているのも見ると、「とうとう来たか!」の感がありました。

 藤沢(鎌倉)産が自力で北上したのか、それとも新たな放蝶の結果かは、わかりませんが、いずれにせよ、憂慮すべき事態に変わりはありません。暫く推移を見守りたいと思います。
by fanseab | 2006-08-23 23:25 | | Comments(14)

多摩川セセリ探索:PartⅡ(8/20)

 前日(8/19)は猛烈な暑さもあって観察時間が制限され、セセリ成虫探索は消化不良の感が残りました。そこで連チャンで多摩川での観察です。本日は朝から曇り勝ちで助かります。7時半頃から探索開始。今日も土手の草地ではジャコウアゲハ♀が産卵に一生懸命です。すると、その草叢にセセリ発見。キマダラセセリ♂です。多少スレていますが、前日、寄生されてミイラ化した幼虫を見ていただけに元気な姿を見てほっとします。
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D70S-24, ISO=500, F9-1/200

 ウロウロすると、キマダラの個体数は多く、どうやら第2化♂発生のピークのようです。朝露に濡れた下草で、交尾ペアも発見。ペアを見るのは久しぶり、デジタルでは初撮影です。
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D70S-24, ISO=500, F9-1/60

 次にススキの原に突入。ススキ群落に面したアレチウリの葉上でもキマダラ♂がさかんにテリを張っています。そのキマダラ♂が突然飛び出した大きめのセセリと一瞬絡み、大型セセリはススキの葉のてっぺんに。高さ2mを越すススキに接近すると、いました、いました、待望のミヤマチャバネセセリ♂です! まだテリ張りには時間が早いのか、動きは緩慢ですが、なにせ静止位置が高過ぎて、撮影できず。そのうち、行方を見失ってしまいました。仕方なく、少しポイントを移動すると、今度は少し開けた場所で再び大型のセセリが飛び立ち、草叢に降り立ちました。慎重に接近して確認すると、ミヤマチャバネの(恐らく)♀です。縁毛もきれいに揃っていて羽化直後と思われる綺麗な個体。バシバシ写しまくりました。まずは、縦位置でパチリ。本種第2化個体の撮影もデジタルでは初です。ホワイトバランスが青味にブレるのを防止する意味でストロボを焚きました。
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D70S-24, ISO=500, F13-1/125、外部ストロボ

 この個体、かなり接近しても逃げず、一旦飛んでもせいぜい1m位で、すぐに草叢に降り立ちます。今度は自然光下、横位置で1枚。
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D70S-24, ISO=500, F13-1/60、+0.3EV

 ゴールデンウイークの頃発生する第1化個体に比較して、後翅裏面の白斑が若干小さめになるのが第2化の特徴。本種のトレードマークである基部側の小斑点も遠慮勝ちに付いていて、より一層エレガントな印象を受けます。

 このところ、相性が悪かった多摩川のセセリ成虫探索。本日はキマダラ、ミヤマチャバネ両成虫を撮影できて、久しぶりに満足する結果となりました。9時頃、急に暗くなって俄か雨が降り出しところで撤収。帰宅後、さっとシャワーを浴びて汗を流し、ビールを軽くあおると夏バテも少し吹っ飛びました(^^)

※実は、セセリ撮影の帰り道、意外なある物を発見してビックリ仰天です。これについては、後日更新いたします。その「意外なある物」とは・・・・??
by fanseab | 2006-08-22 21:14 | | Comments(10)

木曽探索行(8/12-13) PartⅢ:シジミチョウ達

 御岳山麓は、開拓農家が苦労して開墾した畑が広がり、畑の間にはススキ野原や草原が多く残されています。そんな草原で必ず顔を出したのはヒメシジミ。ただ、8月の中旬ではさすがに時期が遅く、登場人物はいずれも、おじいさん・おばあさんの世界でした(^^)

 ところが、PartⅡでご紹介したオオウラギンスジ♀を撮影した林道脇に1頭の凛々しき青年(♂)が登場。このポイントは他の草原に比較して200mほど標高が高いので、新鮮な個体が残っていたのでしょう。実は管理人、この手のシジミ(ヒメ、アサマ、ミヤマ)は未撮影。そこで、心を込めて、この♂を追っかけました。まずは、対角魚眼で生息環境を写しこんだショット。純白の縁毛がブルーを際立たせています。
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D70S-10.5, ISO=500, F11-1/320

 この♂、ヒョウモン類と同様にヒヨドリバナが大好物。ここでは、ほぼ正面から吸蜜シーンを狙いました。全開シーンもさることながら、こんな角度からチラリと覗くブルーも美しい!
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D70, ISO=500, F8-1/800、+0.3EV

 今回のメインターゲット、チャマダラセセリの生息環境は殆ど裸地と呼べるような場所だったり、散髪用語で言えば坊主刈状態の草原になります。涼しさを求めてわざわざ信州の高原にやってきたわけですが、炎天下、牧場や牧草地を端から端まで、下を向きながらトボトボ探索すると、額から汗がポタポタ・・・。「俺は何しにこんなことしとるねん?」と辛気臭くなってしまいます。4箇所目の牧場の真ん中でやっと黒っぽい蝶の影が!地面スレスレを飛んでいる姿を見逃さないように慎重に接近すると、なんと、ベニシジミ(^^; 「頼むからベニシジミらしく、春型で登場してくださいな」トホホです。そんな辛気臭い探索作業の息抜きは牧場両端にある落葉樹林帯。長竿での叩きだしでストレスを発散させます。

 最初にシバグリ?の葉陰から褐色のゼフが飛び出し、下草に止まりました。慎重に接近して90mmマクロでパチリ。どうやらジョウザンミドリシジミの♀のようです(肛角橙色部の一部が欠損している点を判断根拠にしましたが、読者の方、同定間違いあれば指摘して下さい)。
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D70, ISO=500, F8-1/320

 数カット撮影していると、また飛び立って、今度はご開帳です。「オナガシジミさんを撮るんだったら私も撮ってね~♪」と言わんばかり。「ハイハイ、ちゃんと撮りましたよ~」
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D70, ISO=500, F8-1/320

 1週間ほど早ければもっと別嬪さんだったでしょうに。尾状突起や肛角付近に若干傷みが目立ちます。ほぼ同じ箇所からもう1頭のゼフが飛び立ちます。こちらも不活発で、すぐに下草に止まります。前翅の丸みを帯びた翅形、裏面の地色、肛角部の斑紋からミドリシジミの♀のようです(同定合ってますか?ちょっぴり自信ありません)。こちらは羞恥心の強い娘さんのようで、開翅シーンは拝めませんでした。 
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D70, ISO=500, F8-1/320

 さて、5箇所目のチャマ探索ポイントの近くで次のような環境に辿り着きました。
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D70S-10.5, ISO=500, F11-1/320

 画面中央右に深紅の花穂が! 賢明な読者の皆さんは管理人が何を期待したか想像できると思います。その蝶にとって、本当に理想的な環境に思えたのですが・・・。結局、今回遠征で第4あるいは第5のターゲットとした相手との遭遇はできませんでした。トホホ(今回遠征ではこの文言がよく登場します)。

 何かトホホの連続のようですが、別の楽しみもありました。当地は言わずと知れた蕎麦の名産地。いつもはコンビニのお握り弁当をフィールドでそそくさと済ます昼食スタイルですが、今回は探索に疲れた体を休める意味で、ちょっぴり贅沢に蕎麦を堪能しました。下の画像は二枚盛の天ザル(1900円也)。コシのある蕎麦の喉越し、瓜の天プラは絶品でした。それにしても、蝶以上に料理画像を撮るのは難しいものですね(^^; 多灯ライティングの技が必要なようです。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F3.5-1/50、内蔵ストロボ

 幻のチャマダラセセリを狙った今回の遠征。将に幻に終わりましたが、副産物を沢山用意してくれるのが、信州の懐の深さ。来シーズン以降の良き下見となりました。チャマについては、5月に訪れるのも手かなあ等と思いながら、高原を後にしました。  (了)
by fanseab | 2006-08-20 20:24 | | Comments(6)

多摩川セセリ探索:PartⅠ(8/19)

 木曽探索行:PartⅢは画像ファイル修復に手間取った関係上、更新を先送りです(^^;;
で、本日は恒例の多摩川セセリ探索。台風10号の置き土産でしょうか、今日の関東地方は関西に負けず劣らずの酷暑。熱中症にはかかりたくないので、午後3時からのススキの原探索です。それでもクソ暑い!!キタテハも暑さしのぎで草叢の中でじっとしています。一人頑張っているのがジャコウアゲハの♀、食草を丹念に探索して産卵していました。

 さて、8月中旬ともなれば、ミヤマチャバネセセリの2化が出ているはず。それが本日のメインターゲット。しかし、このところ多摩川では相性が悪く、1時間半の探索でミヤマは坊主。ガッカリです。

 では、幼虫は?と一巡り。前回テープマーキングしておいたススキの株を検すると、ほとんど行方不明状態。キマダラセセリは前蛹前に葉を食いちぎってパラシュート落下するので、やはり発見は困難です。そのうち、ススキの葉にぶら下がり状態の淡緑色の蛹を発見。
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D70S-24, ISO=500, F16-1/125、外部ストロボ

 いいかげんな巣造り、巣内の吐糸が少ないこと、頭部が尖っていること等の特徴からチャバネセセリの蛹と判断しました。念のため、この個体はお持ち帰りで後日、羽化まで確認することにしました。蛹の全体像を示します。体長は約34mmです。腹側から見るとストローが腹の先まで伸びています。本当に長いですね。
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D70S-24(トリミング), ISO=400, F14-1/500、外部ストロボ

 また、前回探索で見出したキマダラセセリ幼虫の巣を開けると、中には寄生ハエ(蜂?)の蛹が。その隣にはミイラ化した幼虫の姿と、それを求める小さな蟻達。
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D70S-24(トリミング), ISO=500, F13-1/20、外部ストロボ

 黒い幼虫頭部には、このセセリの特徴である褐色の「ハの字」模様が墓標のようにくっきりと浮かび上がっているのが印象的でした。鳥等の大型捕食外敵に対し、巣造りで対策をしていても、小さな寄生蝿(蜂)には幼虫の体は丸見え状態。ありきたりの言い方ですが、生存競争は厳しいものですね。

※追記:
翌日(8/20)、セセリについての成果が出たのでPartⅡ(ハッピーエンド?編)でご紹介します。こちらは木曽探索行:PartⅢの後に更新します。更新順序が錯綜しますが、ご期待下さい。
by fanseab | 2006-08-19 22:34 | | Comments(8)

木曽探索行(8/12-13) PartⅡ:タテハチョウ達

 PartⅠで「第3のターゲット」と書いたのが、オオミスジです。「Neptis属ファン倶楽部会員」?である管理人としては、是非ともデジタルで撮り直したい目標の一つでありました。以前から「乗鞍~木曽御岳山麓に多産・・・」の情報を得ていたので、かなり期待して出かけたのです。初日、街道沿いの集落あたりを通り過ぎると、早速雄大な滑空飛翔を目にすることができました。ただ、簡単には下に降りて来ません。やはり朝一狙いにしようと、翌日、オナガシジミを撮影した近くで待っていると、最初に飛び出したのはミスジチョウ。こちらはさすがにかなり欠けが目立ちます。やはり7月中に撮影に来るべきなのでしょう。ややあって、オオミスジ♀も飛翔開始。こちらは狙い通り、飛び始めてからすぐに下草に降り立ってくれました。少し欠けていますが、まずまずの画像が撮れてヤレヤレです。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F9-1/320

 この後はクルミの梢に飛び立ち、ジ・エンド。気持ちを切り替え、チャマの探索に向かいました。チャマ探索をした牧場や牧草地で圧倒的な個体数を誇るのがジャノメチョウ。草叢から急に飛び立って慌てさせられます。ここは広角でまず飛翔写真にトライ。この蝶、絶対的な飛翔スピードはないものの、結構不規則に方向転換するので歩留まりはそれほど上がりません。何とかど真ん中にヒットしたのを貼ります。この画像を撮影する頃から雲行きが怪しくなり、やがて雷鳴が轟き始めました。
f0090680_20511221.jpg
D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F10-1/250、+0.3EV、内蔵ストロボ

 無尽蔵にいると思われるジャノメチョウ。当然カップルも沢山できます。朝・昼・夕方問わず多くの交尾ペアを目にすることができました。明るい草原を飛び交うジャノメですが、交尾は比較的暗目の環境で人目を忍んで過ごすようで・・・。
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D70, ISO=500, F11-1/100、+0.3EV、内蔵ストロボ

 一方、山麓に点在するスキー場は針葉樹林帯に位置し、笹がゲレンデ脇に密集しています。ここに多いのがヒメキマダラヒカゲ。ヒヨドリバナにはアサギマダラと一緒に多くの個体が吸蜜に来ておりました。ここでは結構粘って♀の開翅吸蜜シーンをゲット。後翅表に配された眼状紋は惚れ惚れする美しさだと思いませんか?
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D70, ISO=500, F8-1/800、+0.3EV

 2日目。チャマ探索も徒労に終わり、下山する直前に寄った林道脇。ヒヨドリバナの群落に、魅力的なタテハが集っていました。信州の夏の定番、クジャクチョウは何時見ても美しく、ミドリヒョウモンの橙色もそれほどスレていません。そんなヒョウモンを撮影していると、ちょっぴり大きめのヒョウモンが。おぉ!期待もしていなかったオオウラギンスジヒョウモン♀の登場です。何を隠そう、管理人にとって、ヒョウモン類の中で最もお気に入りが突然姿を現したのです!もう心臓ドキドキモード。でも優しいこの娘さん、ゆっくりと吸蜜してくれて、途中から余裕を持ってアングルを工夫した撮影ができました。久しぶり、テレコンを外した10.5mm対角魚眼で目一杯寄り、下から見上げる好みのアングルで撮影。苦労した甲斐があって、本遠征でのベストショットが撮れました。で、いつものようにちょっぴり大きめの画像を貼ります。何時見てもホンマ、格好ええタテハです。
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D70S-10.5, ISO=500, F11-1/320

 8月、信州の高原と言えば、皆さんもキベリやエルを想定されるでしょう。ただ今回の探索行では全く出会えず、ちょっと不思議な感じがしました。その代わり、ジャノメチョウやヒメキマダラヒカゲといった普段あまり真面目に取組まない蝶達に焦点を当てることができ、彼らの魅力を十分に味わうことができました。次回はオナガシジミ以外のシジミチョウをご紹介したいと思います。 (PartⅢに続く)
by fanseab | 2006-08-16 20:59 | | Comments(14)

木曽探索行(8/12-13) PartⅠ:オナガシジミ

 猛暑の関西を抜け出して、涼しい信州の高原で蝶撮影を満喫してきました。場所は管理人初体験の木曽御岳山麓。で、今回のメインターゲットは第2化のチャマダラセセリ探索です。拙ブログを開設して以来、環境省指定「絶滅危惧Ⅰ類」として、ヒョウモンモドキ、クロシジミをご紹介してきました。しかし、絶滅までのカウントダウンの観点からは、長野県のチャマ個体群が一番厳しいのではないか?と管理人は睨んでいます。Websiteで紹介されている当地での生態写真は5月中旬頃の写真が多く、8月に発生する第2化の画像は極めて稀だと思います。おまけに小生、ポイントを知っているわけでなく、今回はポイントとなりそうな牧場や牧草地を訪ねて放浪する極めて効率の悪い探索行となりました。
 もちろん、成功確率は0.1%程度と予めあまり期待せず、チャマ以外の第2、第3のターゲットも念頭に来シーズン以降の下見と割り切って高原を探索しました。
 結論から言えば、主要な牧場、牧草地を5箇所ほど丹念に調査しましたが、坊主。やはり、5月発生の第1化品に比較して難易度は上のようです。またチャマ以上に期待したホシチャ、アカセセリも坊主。スジチャ、ヘリチャ、キバネもスレが進んで撮影意欲が萎え、セセリ類に収穫はありませんでした。

 そこで、密かに第2ターゲットとしたオナガシジミで成果が出たので、初回はこの蝶についてご紹介しましょう。オナガについては、山梨県下で7月下旬~8月にかけて、結構念入りにクルミを調べた経験がありますが、出会えず。関西に拠点を変えてからは、更に珍品度が上がったので、何とかゲットしたいと長竿、脚立持参でチャマ探索の合間に根性入れてクルミ林を探索しました。

 初日に見出した2頭ばかり飛び出したクルミの木が良さげだったので、翌日朝7時半に長竿で叩き出し開始。すると、どうでしょう。次から次へと夏空にキラキラとオナガシジミが飛び出します。総数10頭ほど。どうやら「御神木」を掘り当てたようです(^^) ほとんどは真横か上に舞い戻ってしまいますが、なかには変わり者(?)もいて、下草に降りてきてくれます。この変人、いや失礼!貴重な個体をモデルに撮影を楽しめました。舞い降りたのはカボチャ畑の上。朝日を浴びたカボチャの葉の上で長い尾を風にそよがせながら、翅をスリスリし始めました。
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D70, ISO=500, F18-1/125、-0.3EV、撮影時刻:7時39分

 そのうち、いよいよご開帳。初めて見るオナガの開翅です! ビロード状の質感に朝日を浴びて、薄緑色の幻光も観察され、地味ながら深い味わいです。
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D70, ISO=500, F11-1/640、-0.3EV、撮影時刻:7時45分

 次に超広角にも挑戦。カボチャの葉が地上、かなり低い位置なので、魚眼前面レンズが泥とカボチャの葉に触れないよう、細心の注意を払っての作画になりました。バックに「御神木」が見えています。
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D70-10.5-X1.4TC, ISO=500, F10-1/320、-0.3EV、撮影時刻:7時49分

 この後、体が暖まると、舞い上がってクルミの葉上に。ここでもご開帳。この角度からは淡い紫色の幻光が見えます。一見地味に見えるオナガの翅表ですが、色々と仕掛けがあって楽しめます。
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D70S-VR84@400mm(トリミング), ISO=640, F7.1-1/1250、撮影時刻:7時53分

 11時頃、別のポイントで2mほどの高さのクルミの葉上で休息している♀を発見しました。暑さを避けて木陰に身を寄せている感じ。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F13-1/50、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時4分

 90mmマクロで撮影しようとファインダーを覘くと、ウロウロと葉の上を動き回りながら、ストローを伸ばしてなにか吸っています。おそらく吸水なのでしょう。オナガシジミのストローが黄色だってこと、読者の皆さん、ご存知でした?肛角部の橙色とセンスを合わせたような黄色のストロー。彼女、意外と洒落者です。
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D70(トリミング), ISO=500, F8-1/250、-0.3EV、内蔵ストロボ(調光-0.3EV)、撮影時刻:11時3分

 この吸水?行動。実は初日の朝9時半頃にも観察できました。また2週間前に鈴鹿山脈でキリシマ♂を観察した際にも朝方、同じようにアカガシの葉上でウロウロ歩き回りながらストローを伸ばしている姿を観察しております。ミズイロオナガやウスイロでも同じような行動を取るのか?興味のあるところです。

 今回の遠征で、これまで撮影に苦労していたのが嘘のように一気にオナガの撮影が進展しました。この高原、そこいらじゅうにクルミが生えているので、どこがポイントか困惑しますが、どうやらクルミが密集せず、南向きに開けた環境下、数本単位で生えているような場所で個体数が多い感触を得ました。次回は第3のターゲットにしていたタテハチョウの仲間をご紹介したいと思います。 (PartⅡに続く)
by fanseab | 2006-08-14 18:52 | | Comments(14)

「管理人は見た!シジミ縁毛の後光を」PartⅢ:キリシマミドリシジミ

 拙ブログの専売特許(?)、拘りの「シジミ縁毛後光現象」関連記事です。そろそろ定番化しそうなので、ここで題名にも拘ることに。
○原×子主演のTVドラマ、「家政婦は見た!」シリーズをパクって、「管理人は見た!シジミ縁毛の後光を」シリーズといたしましょう(爆)

 で、今回はシリーズ第3弾、いよいよ大物、キリシマミドリシジミのご登場でございます。2日間、鈴鹿山中で開翅シーンと格闘している最中にも、何故か冷静にこのシリーズ企画のことを考えていた管理人でありまして、午前中遅い時間帯では、逆光でのテリ張りシーンしか拝めないため、逆にこのシリーズもの撮影には絶好のチャンスとなったのでした。

 前置きが長くなりました。まずは1枚。真下やや横からの撮影。おぉ!縁毛がサファイアブルーに輝いているではないですか!?キリシマ表翅の輝きは強烈ですが、縁毛の輝きもまた素晴らしい!! 本シリーズ撮影では強アンダーの露出設定が必要です。ここでもキリシマ撮影用にアンダーに振った条件設定。それでもオリジナル画像は縁毛が1部白トビを起こしているほど強烈な輝きです。
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D70S-VR84@400mm(トリミング), ISO=640, F10-1/320、-1.0EV

 ↑の写真は全開翅に近い状態でしたが、この後、風が吹いてきて翅を閉じかけた時、今度は目を疑う現象が! なんと、裏面全体にも淡いブルーの後光が差しています! 銀白色の裏面を持つため、表翅のサファイアブルーが透けて見えるキリシマ固有の現象なのでしょうか?ともかく、どんな角度から見ても飽きさせない素晴らしい撮影対象であることを改めて思い知らされた次第です。
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D70S-VR84@400mm(トリミング), ISO=800, F7.1-1/640、-1.7EV

 ところで、これまで本シリーズで登場したシジミの縁毛、いずれも後光の色はブルーです。「ブルー以外には光らんのかな?」なる疑問もそろそろ浮かんできました。このままだと、本企画も変化に乏しく先行きが心配です(^^; どなたかブルー以外に光るネタをご存知ないでしょうか?
by fanseab | 2006-08-09 22:55 | | Comments(6)

多摩川セセリ探索(8/6)

 7/22に引き続き、神奈川のマイフィールド(多摩川河川敷)で午前中、セセリの探索です。ターゲットはお気に入りのギンイチモンジセセリ。愛読しているブログ:撮影日記のDさんの著した報文によれば、当地でのギンイチ2化発生は7月上旬~下旬で3化は8月下旬~9月中旬となっています。つまり、現在は2化成虫の生き残りが飛んでいることになります。

 朝7時半。川縁はもう30度近い暑さ。モンキチョウやヤマトシジミは活発に活動しています。意を決して、ススキの原に突入。ただ梅雨時と違ってかなり足元が乾燥しているので気分は楽です。成虫で一番目に付くのはヒメジャノメ。暑さを避けているのか、ススキの根元から飛び出してビックリさせられます。ただセセリはさっぱり。途中から幼虫探索に切り替え、最初に大型の長方形の巣を発見。
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R1@5.6mm, ISO=400, F3.6-1/500、-0.3EV
開けてみると、キマダラセセリでした。
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R1@5.6mm, ISO=400, F3.6-1/270、-0.3EV

体長は38mmもありますから終齢でしょうか?頭部斑紋に特徴があり、前から見た時、黒地の頭に褐色の「ハの字」がくっきりしていて、尾端にも黒班があります。個体数が多いセセリではないですが、今日の探索で2頭の幼虫を見出しました。

 お次は白地に真っ黒な頭部の4令と思しき個体。体長は約26mm。
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R1@5.6mm, ISO=400, F3.6-1/176、-0.3EV

 はて、これはいったい何セセリ? 前回(7/22付拙ブログ)「イチモンジセセリ」とした個体と同じ斑紋ですが、どうやらイチモンジではなさそう。イチモンジは3令以降、頭部は褐色に変化し、4令以降はその褐色頭部に「バットマンマーク」のような黒班が特徴となります。ですから黒一色のこの幼虫とは全く違います。また、頭部が二段になっているので、脱皮間近のようですが、この幼虫、どなたか同定して頂けないでしょうか?(※)

 結局、炎天下、約2時間ススキの原を彷徨ったものの、ギンイチ成虫は坊主。9時半頃、熱中症になる前に河原を退却しました(^^;; このままでは収まりがつかないので、3化が発生するとされる8月下旬~9月中旬頃、また当地で観察する予定です。

※maedaさんより、「コチャバネセセリ」とのご指摘を頂きました。maedaさん、有難うございました。
by fanseab | 2006-08-06 22:54 | | Comments(8)