探蝶逍遥記

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キリシマの構造色を極める(7/30)

 昨日、念願の開翅画像撮影に成功したキリシマミドリシジミですが、撮影してみると、画像の質が今一歩の感が拭えませんでした。で、懲りずに本日再チャレンジです。3時起床、現地5時45分着。天気は良さそうです。実は昨日ご紹介したポイント③で2時間じっくり♂の行動パターンを観察した結果、朝の早い時間帯に限り、目線の高さで開翅が期待できるアカガシが右岸に生えていることに気がつきました。そこでポイント①、②は見向きもせず、ポイント③に直行です。彼らがテリ張りする前に、小生がこのアカガシの前に陣取ってテリを張りました(笑)。

 6時30分、まず右岸奥のアカガシ大木の梢で1頭が活動開始。続いて2頭目が予想通り、目の前のアカガシに降りてきてくれました。しかし、日の当らない所で開翅せずに飛び去ります。そしていよいよ、7時40分過ぎ、待望の1頭が陽射しを浴びたアカガシの葉上に降り立ち、待ちこがれたご開帳です。このアカガシの前には都合の良いことに足場の安定する大岩があって、脚立代わりとして手持ち撮影を可能にしてくれます。この1頭を皮切りに延べ4頭ほどが入れ替わり立ち代り、「ご神木」とも呼ぶべきこのアカガシ近辺にやって来て、開翅シーンを思う存分楽しむことができました。そこで、今回はキリシマ♂翅表が魅せる素晴らしい構造色のバリエーションを皆様にご紹介することにします。

(1)金緑色
ほぼ真横からの撮影で♂が半開翅した状況で見ることのできるCrysoらしい色だと思います。後翅が未だ金属光沢にならず、クロシジミ♂のような鈍い幻光色が観察されます。
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D70S-VR84@400mm, ISO=640, F9-1/1250、-1.3EV、撮影時刻7時43分。

(2)金緑色~サファイアブルーの中間色
ほぼ真横やや前方より見込む時に観察される色。後翅が緑色に輝き始める瞬間です。本日の観察で最も色合いのバランスが素晴らしかった角度です。この色はキリシマが飛翔する時に見せるイメージに最も近似したものだと思います。個人的には本日のベストショットなので、少し大きめの画像を貼っておきます。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F8-1/800、-1.7EV、撮影時刻9時00分。

(3)サファイアブルー:その1
側方から観察していて♂が全開するとき、魅せてくれる色です。まるでモルフォチョウの輝きを連想させますね。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F9-1/1000、-1.7EV、撮影時刻8時08分。

(4)サファイアブルー:その2
 正面やや斜めにキリシマと対峙する際、葉上に止まった♂が開翅をしようと翅を広げかけた時、もしくは強風が吹いてきて、拡げた翅を閉じる瞬間のポーズ。色合いとしてはその1よりは若干明るい爽やかブルー系統でしょうか?裏面の銀白色と翅表のブルーが同時に見える、キリシマならではの素晴らしい観察角度でもあります。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F9-1/640、-1.7EV、撮影時刻8時35分。

(5)パープルブルー
 午前9時を過ぎ、高い梢にテリ位置を移動させた後は見上げるような角度でしか♂開翅を撮影できなくなります。ところが、半開翅状態で、下方から眺めた時、なにやら不可思議な紫がかったブルーが観察できました。この色合い、他のゼフでも観察されるのでしょうか?どなたかご教示頂ければ幸いです。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F8-1/2500、-1.3EV、撮影時刻9時20分。

 キリシマ♂が魅せる構造色の多様性をお楽しみ頂けましたでしょうか?実際、撮影時にファインダーから覗き込むこれらの素晴らしい金属光沢は忘れえぬものと言えましょう。

 今日も開翅シーン撮影以外はじっくり、♂の行動を観察していました。さきほどご紹介した「ご神木」での日光浴で体温を高めた♂は9時を過ぎると、探♀行動を開始し、テリ位置を梢のかなり高い位置に移動させます。そうして、樹冠から林床にかけて、それこそ舐めるようにアカガシの周囲を飛び回ります。林床に降りてきた際には地上スレスレを飛ぶことがあります。実は昨日、この行動でてっきり腰の高さで開翅が期待できると錯覚しましたが、だまされてはいけません。彼らは下草付近にいるであろう、♀を探しに降りてきているのです。小生も♂にならって、念入りに「探♀行動」を実施しましたが、♀は発見できず、今後の課題になりました。

 ポイント③は10時に撤収。その後、ポイント①付近で再度♂のバトルを鑑賞。昨日より個体数が増加した印象です。ここでは90mmマクロで撮影可能な至近距離での開翅を拝めましたが、レンズを向けるとライバル♂がちょっかいを出す始末。「もう少し個体数が少ないといいのになあ・・・」等と贅沢な愚痴をこぼしました。

 とまれ、2日間好天に恵まれ、念願のキリシマ撮影を思う存分楽しむことができました。本日の成果で、リベンジ率は90%とアップしたことにしておきましょう。来年も素晴らしい飛翔シーンが観察できることを祈って鈴鹿を後にしました。
by fanseab | 2006-07-30 22:06 | | Comments(14)

霧島の輝きを求めて(7/29)

 気象台は優柔不断にも梅雨明け宣言してませんが、関西地方は既に完璧な真夏。熱中症にならぬよう、肝に銘じて鈴鹿山中に篭りました。狙いは当然、キリシマミドリシジミ。高所を飛ぶ相手に、首が痛くなっただけで撮影を諦めた2年前のリベンジを果たそうとの思いです。

 前回とは意図的に探索場所を変え、現地早朝5時半到着。空はカンカン照りになりそうな雰囲気。谷筋の下草にも注意を払い、時々長竿でビーディングをかましながら、林道を辿っていきます。キリシマの活動時間帯まで間があるので、ポイントになりそうなアカガシの樹高と朝日が差し込む位置を検討しながら渓谷を探索。下流から上流へポイント①、②、③を設定。7時ちょっと前、ポイント②の樹高20mほどのアカガシの樹冠にキラキラと銀白色の影が。待ちに待った主役の登場です。しかし、下に降りてくる気配がないので、ポイント①に移動。またしてもキリシマの影。今度は樹高が低い樹間に潜り込みました。400mmズームで覘いてみると、ウロウロ葉上を動き回って、吸水(吸汁?)をしているようでした。これが小生、キリシマ閉翅ポーズのファーストショット。時間は7時43分でした。
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D70S-VR84@400mm, ISO=640, F9-1/320、-0.7EV

 しかし、まだ位置が高すぎます。そこで長竿でやんわりと叩き出すとようやく400mmズームの射程距離に。止まって2秒もしない内にいきなり開翅です!慌てて渓谷に転がっている大岩を脚立代わりに何とか開翅シーンがものにできました。距離的には不満足なもののまずはリベンジ成功です。でもこのメタリックブルー、Favoniusのようにも見えるけど、キリシマ固有の色なんでしょうか?もう少しいろいろな角度から撮ってみたいものです。
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D70S-VR84@400mm, ISO=640, F7.1-1/1000、-1.0EV

 結局、この後、この個体はいつもにように樹上高く舞い上がり、ジ・エンド(^^;;
で、場所変えてポイント③に赴きます。ここは上流域で川幅が最大でも3m、アカガシが両岸から迫り出している最も良さげなポイントです。アカガシの下枝を叩くと、黒いシジミが。「あっ、キリシマの♀!」と叫びましたが後の祭り。意外なほどのすばしこさで姿を見失いました。なにせここは大岩がゴロゴロ転がる沢でして、蝶ばかり見ていると岩に転倒して骨折の危険もある難所です。マムシもゴロゴロしてますんで、苦労が絶えません。それでも個体数は抜群に多く、常時数頭のキリシマ♂がチェイシングをしている素晴らしい眺めを楽しめます。さきほどの♀に懲りて、慎重に下枝を叩き出すと今度はゆったりとした♂が飛び立ち、下枝の中に隠れました。バトルに負け、テリ場所を失って下枝に降りてきたのかもしれません。でもお陰様で比較的至近距離で、木漏れ日の下、樹間に佇むしっとりとした閉翅シーンを撮ることができました。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500, F8-1/400、-1.7EV、内蔵ストロボ(調光補正-1/3EV)

 この個体、暫くながめていると、猫の毛づくろいのように触角を脚でしごいたり、吸汁?行為もしていました。なんとなく親しみを覚える♂でした。
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D70S-VR84@400mm(トリミング), ISO=500, F13-1/250、-1.7EV、内蔵ストロボ(調光補正-1/3EV)

 さて、9時頃を過ぎると陽射しの関係で、テリ位置が撮影には大変不向きなポイントに移動していきます。90mmマクロでも撮影可能な位置にアカガシの下枝はあるのですが、ここは陽射しが「ベタ」で当り、どうやら♂がテリを張るのを嫌うようです。好んで♂が占有行動を取る場所は、以下の条件に限定されるようです。
(1)葉上に斜光線で光が当るとか、
(2)周囲は影になっているが、葉先だけ陽があたっている
そこで、条件(2)の好例を以下に示します。
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D70S-VR84@330mm(トリミング), ISO=640, F10-1/320、-1.7EV

 400mmズームでも証拠写真にしかならない距離に止まるので、本当に泣かされます。↑の画像で少し開き気味にした表翅は紫色のようにも見えます。光の当たり方でゼフの表翅は本当に七変化するのですね。

 テリ張りシーンが撮影できないとなれば、胸のすくような♂のバトルを何とかものにしたい・・・と山っ気を起こし、100ショットほど飛翔写真にトライしましたが、超高速であること、卍持続時間が1秒程度であること、飛翔の方向予測が全くつかないこと、にすぐ気がつき、トライするのがバカバカしくなって止めました。何とか撮った証拠写真はこちら。
f0090680_2213577.jpg
D70S-VR84@195mm(トリミング), ISO=500, F10-1/250、-1.7EV、内蔵ストロボ

 ともかく、キリシマの飛翔は従来技術の延長線上では駄目で、相当な工夫をせねば無理だと悟りました。で、後はじっと鑑賞するのみ。およそ1時間、延々と繰り広げられるチェーシングを堪能しました。それにしても2年前に比べ数倍以上の個体数には感動しました。アカガシの大木には少なくとも2頭が乱舞している状態でした。キリシマは当たり年とそうでない年がはっきりしているそうですが、今年は恐らく「当り」年のようです。

 「リベンジ」を掲げた今回の鈴鹿遠征。開翅画像がイマイチだったこと、♀の撮影ができなかったことを考えて、リベンジ率60%としておきます。でも撮影できない分、今回じっくり♂の生態を観察することができました。裏面斑紋の特異なことと併せ、このゼフィルスが蝶屋の憧憬対象である理由が今回の遠征でよくわかりました。
 昼前11時頃から、雷雲が広がってきたので、慌てて下山。麓に下りる頃には本降りに、更に京都南ICを過ぎる頃には土砂降り状態になっていました。気象予報士が関西の梅雨明け宣言を延ばしている理由がわかったような気がしました。

※お知らせ
 本体HP:「日本の蝶」ギャラリーにウスイロヒョウモンモドキ、ミヤマチャバネセセリの2種を追加しました。お口直しにお立ち寄りください。
by fanseab | 2006-07-29 22:08 | | Comments(10)

セセリ探索(7/22)

 梅雨空の中、神奈川のマイフィールド(多摩川河川敷)で午前中、ぶらぶらしました。
6/25付拙ブログでギンイチモンジセセリの亜終齢幼虫をご紹介しましたが、ひょっとして第2化が発生しているかもしれない・・・、これが本日のメインターゲット。で、結論から言うとヌル。
 10時頃から急に陽が差す気配ですが、飛び出すのは新鮮なヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメの一群。セセリで見たのはイチモンジをわずかに2頭。うーん、ここでは亜終齢~終齢の期間が長い年2化なのでしょうか?結論を出すにはさらに8~9月まで継続観察が必要のようです。

 それにしても昨日までの大雨でジトジトに湿った足元、背丈を越すススキの原を徘徊するのはイヤなもんです。これを嫌って、これまでこの時期のギンイチ撮影を控えていたのです。成虫がいないので今度は幼虫探索。でも前回のように簡単には発見できません。ようやくセセリの巣らしきものを発見。
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R1@5.6mm, ISO=400, F3.6-1/270、-0.3EV

 空けてみると、ギンイチではなく、恐らくイチモンジの3齢幼虫。
f0090680_22163916.jpg
R1@5.6mm, ISO=400, F3.6-1/133、-0.3EV

 この後、ミヤマチャバネセセリらしき幼虫巣を発見し、空けようとしたら、驚いた幼虫を草叢に落とす大失敗。セセリの巣を空ける時の鉄則:「落ちた時の発見を容易にするため足元を踏みしめる」を無視したのが敗因でした。
結局、この幼虫を見失い、あ~、ガッカリ(^^;;

 ススキの原を抜け出るとヒメジョオンの花にベニシジミ、ヒメウラナミジャノメが沢山吸蜜していました。ここでは夏型のベニシジミに注目。とびきり黒化が進んだ個体を追い回して縦位置広角でパチリ。
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R1@5.6mm, ISO=400, F5.9-1/270、-0.3EV

 ここまで、黒くなると「紅」の形容詞に違和感を覚えます。「フチベニクロシジミ」と命名しておきましょう(^^) 後翅外縁部にわずかに光る青色鱗がおしゃれですね。
by fanseab | 2006-07-22 22:20 | | Comments(12)

「クロ」2題(7/15)

 本日は少し東に進路を取って京滋方面に遠征です。まず京都南部のクロヒカゲモドキポイントへ7時前に到着。まもなく、「My Favorite Butterflies of Japan 新日記蝶」のKさんと合流し、一緒に探索しました。するとすぐに農具収納小屋の中で吸汁する新鮮な♂を発見。あっという間に本日の第一目標はクリアしました。銀塩時代、山梨・韮崎で撮影して以来何年振りでしょうか?吸汁中はかなり接近できることがわかりました。
f0090680_13205240.jpg
D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F10-1/25、-0.7EV、内蔵ストロボ

 この個体、湿気の多い日陰の小屋にご執心の様子で、暫くこの子とおつきあい。下草に止まったので、久しぶりに縦位置広角でも撮るか?と、ファインダーを覘くと、「アレレ?眼状紋が見えない、変だなあ」「えっ、ひょっとして、か、か、・・・開翅している!!」ドキドキしながらもあっけなく、縦位置広角開翅画像が撮れちゃいました。小生の真後ろでは、「開翅画像の鬼」、Kさんが雄叫びを上げながら興奮状態。モニターを拝見させて頂くと、何と120度近く開いた開翅画像。さすがにその道を究めた方には脱帽でした。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F10-1/30、-0.3EV、内蔵ストロボ

 最後に縦位置広角でこの日の蒸し暑い夏空とモドキのイメージを集約した作画を試みました。「日陰蝶」の雰囲気が何とか出せたようです。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F11-1/160、-1.3EV、内蔵ストロボ(調光:-0.7EV)

 クロヒカゲモドキが生息しているこのポイント、他にも魅力的な蝶がいくつか。最初はオオヒカゲ。ちょっぴりスレていますが、藪の中に逃げ込んだ個体を何とか400mmズームで捉えました。出来はイマイチですが、小生本種は撮影初体験でこれがファーストショット。素直に嬉しいです。
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D70S-VR84@400mm, ISO=500、F11-1/320、-0.3EV、内蔵ストロボ(調光:-0.3EV)

 お次はホソバセセリ。本種とは二年ぶりのご対面。汗で濡れた小生のリュックやシャツからしきりに吸水。ペットボトルを借景にしてみました。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F7.1-1/80、+0.3EV

 11時頃、次の目的地、滋賀県のクロシジミポイントへ移動です。先週、但馬の高原で♂は撮影済みなので今日の狙いは♀一本。到着するとすぐに期待の♀が多数出現してくれました。曇り勝ちの天気が幸いして開翅ポーズを披露してくれます。しかし♂と異なり、幻光が拝める訳ではなく、あくまで黒褐色の地味な装いです。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F11-1/30、内蔵ストロボ(調光:-0.3EV)

 Kさんが、コナラの枝先にアブラムシの集団を目敏く発見。クロオオアリとアブラムシで真っ黒になっているポイントの近くで♀がじっと様子を窺っています。
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D70, ISO=500、F10-1/200、-0.3EV、内蔵ストロボ(調光:-0.7EV)

 暫く待っていると♀が飛び立ち、待望の産卵シーン。アブラムシとのツーショットを意図した作画のため、頭隠して尻・・・になったことはご勘弁を。腹端の先にある、産み立ての薄青色の卵がご確認頂けるでしょうか?
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D70S-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=500、F11-1/250、-0.3EV、内蔵ストロボ

 昼食後、雲行きが怪しくなって夕立が落ちてきたので、撤収。念のため、別のポイントも探索することに。すると雨が止んでくれて、ここでも元気な♀が姿を見せてくれました。日差しの加減がよかったのか、これまでで最大角度の開翅も拝むこともできました。
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D70, ISO=640、F6.3-1/800、-0.3EV

 各個体をよく眺めてみると、裏面の個体変異は様々です。この日出会ったなかで、最も裏面白化が進んだ個体を示します。後翅の白化が著しく、前翅前縁部に本来の黒褐色が残っています。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500、F9-1/640

 クロヒカゲモドキで始まり、クロシジミで終わった京滋遠征。大変充実した撮影行となりました。終日、いろいろとお世話になりました、Kさん、本当に有難うございました。

【追記】
本体HP:「ボルネオの蝶」ギャラリーを科別編成方式に変更し、新規追加3種他、画像を増強しました。お時間があれば、どうぞお立ち寄りください。
by fanseab | 2006-07-16 08:49 | | Comments(14)

但馬の夏(7/8) 番外編

 拙ブログ愛読者の方はご記憶されているかもしれませんが、5/13付けでシジミ類の縁毛について、ひとくさり述べたことがあります。

 曰く「コツバメを逆光で撮影すると、縁毛がブルーに光る」ことに目をつけて、「スギタニもシルビアの縁毛も青く光った」と自画自賛したものでした。

 その後、本件について沙汰闇でしたが、今回、ジョウザンを逆光条件下で撮影した画像を見て驚きました。↓の画像左側前・後翅にご注目ください。なんと、ジョウザンも縁毛が「サファイアブルー」に光っています!!
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D70S-VR84@400mm, ISO=640、F7.1-1/500、-1.0EV

 テリ張り時、ジョウザンは朝日に背を向けるポーズをしがちで、このような角度で撮影せざるを得なかったのですが、ウーン、やはり光ってます。残念ながらアイノをこのポーズで撮影できなかったので、どなたか、アイノやメスアカ等のCryso系を逆光下で撮影し、縁毛が「金緑色」に光ることを検証して頂けませんか?
by fanseab | 2006-07-11 23:20 | | Comments(4)

但馬の夏(7/8) PartⅡ

 昼食後、暑い日差しが急に遮られ、なにやら俄雨でも降りそうな雰囲気。焦ってススキが拡がる高原に繰り出しました。お目当てはクロシジミ。ところが、一人ネットマンが居て、「何が取れるんですか?」と、小生がおっとり刀で訪ねると、「クロシジミだよ」と三角紙を取り出し、犠牲になった♀を自慢気に見せびらかします。このネットマン、どうやら「鬼取り派」のようで冷たい目を草原に注ぎながら無機的にネットを振っておりました。「鬼」が向こうに去ったうちに必死に捜索しないと・・・、こちらも「鬼撮り」の様相を呈してきました。そんなこんなでやっと新鮮な♂を発見。このシジミ、小生初体験ですが、「非常に目立たない蝶」が第一印象。テリ張り位置からはずれた雑木林の下草で微妙に開翅してくれました。
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D70, ISO=500、F9-1/640、-0.3EV

 残念ながら鈍い紫色の幻光は上手く表現できませんでした。この角度だと駄目なのかなあ?そのうち、少し日差しが戻ると急に活発になって、見晴らしの利くススキの葉上でテリトリーを張りはじめました。今度は超広角横位置で撮影。完全逆光のシチュエーションで、怪しげな雲行きも正確に表現すべく、スローシンクロモードで、弱くストロボを焚いてみました。
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D70S-10.5-X1.4TC、ISO=500、F20-1/250、-0.7EV、内蔵ストロボ、マニュアル発光(1/2調光)

 途中、テリに侵入した蜂を追っかける場面にも遭遇。敏捷な飛翔にまたビックリです。絶滅危惧種は概してノンビリとした飛翔パターンが多い印象を持っていましたが、この蝶は別格のようです。午前中イヤと言うほど魅せられた俊敏なゼフに優るとも劣らない運動能力が印象的でした。

 引き続き♀を探索しましたが坊主。発生初期なのでしょうか?さきほど、「犠牲」になった♀の姿が虚しく目に浮かびます。クロシジミの探索の合間にヒョウモン類も撮影。その途中、突然ヤママユのような褐色の蛾がバタバタ羽音を響かせるような勢いで草叢に降り立ちました。「なんだなんだ」と確認してみると、なんとミドリヒョウモンの交尾ペア。双方新鮮です。この角度では、ピンが両者に合い難いので、正面に回りこんで・・・、しかしこの作戦は見事に失敗。さっと飛び立ち、雑木林に消えていったのでした。しかし、この画像を眺めてみると、♀(右側)は♂に比較して「緑」濃いことがよくわかります。
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D70, ISO=500、F5.6-1/800

 ヒョウモン同様、あざやかな橙色のセセリも登場。新鮮なコキマダラセセリでした。小生、デジタルでは初撮影なので思わず頬が緩みます。アカセセリ♀を思わせるでかい個体でした。この頃から強風が吹き始めたのでシャッター速度優先での撮影。
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D70, ISO=500、F5-1/1600

 この後、小雨がパラツキ始めたので14時前に撤収。よせばいいのにこの後、ハヤシミドリ探索にカシワ林に向かいました。そこのポイントに本来いないはずのヒョウモンモドキ?が!「すわ大発見」と思いきや、何とウラギンヒョウモンの矮小個体。
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D70, ISO=500、F7.1-1/320

 このポイントには裏面がハヤシミドリそっくりのサカハチチョウサイズのナミヒカゲ(撮影失敗)が出現したり、それなりに楽しめました。しかしハヤシの活動ピークまでこちらの根性と体力が持たず、已む無く敗退したのでした。本日の行動時間17時間。走行距離370km、ヘトヘトに疲れて帰宅しました。成果が挙がった但馬遠征。本来なら「ビールぢゃ!!」の気分ですが、疲れが優って床に就くことを余儀なくされたのでした(^^;; (了)
by fanseab | 2006-07-10 21:11 | | Comments(8)

但馬の夏(7/8) PartⅠ

 ほぼ3週間遠征できず、溜まったストレスを解消すべく、但馬の山を彷徨ってきました。画像の量がそれなりに多いので二部構成といたします。午前2時半起床、現地には6時前に到着し、午前中早い時間帯に活動するゼフを狙いました。九十九折の山道に朝日が差し込むと、キラキラとゼフが飛び始めます。数頭でテリ争いをしている♂を確認するとジョウザンミドリシジミ。テリ張り位置が高いので400mmズームで押さえました。
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D70S-VR84@400mm, ISO=640、F10-1/250、-0.3EV

 半開翅から覘かせるサファイアブルーは美しく、ピント合わせをしながら溜息をついてしまいました。テリ張りの際、正確に同じ葉上に戻る性質がありそうなので、今度は飛翔に挑戦。何とかテリポイントに戻る寸前の個体を捉えることができました。このあと瞬時に180度転回して頭を左向きに切り替えてテリ張りする運動能力には脱帽です。
f0090680_15424644.jpg
D70S-VR84@135mm, ISO=640、F5-1/1000、-0.3EV

 暫く粘っても低い位置に降りてくる気配が無いので別のポイントに移動。ようやく腰の位置に来てくれた個体を90mmマクロで撮影することができました。
f0090680_1543681.jpg
D70, ISO=500、F11-1/400
 
 悲しいかな個々の♂の同定能力に自信の無い小生(※)、撮りまくった画像を点検すると、どうやらアイノミドリシジミも混じっていました。ブルーよりも金緑色が優る光り方はやはりcrysoの輝きなのでしょうか?
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D70, ISO=500、F11-1/200

 午前中に繰り広げられる卍飛行。ものすごい個体数が谷間に繰り広げるレビューは美の極致。最大6頭が絡んでいました。何とかこれをものにしようと頑張りましたが、次の画像が現段階で精一杯のもの(アイノと判定)。卍のスタート高さが2m以上からなので、対角魚眼での飛翔撮影等、夢のまた夢でした。今後の挑戦課題です。

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D70, ISO=640、F3-1/1250

 ゼフの撮影に一息入れて休息していると、近くのウツギの花に黒いシジミの影。慌ててカメラを手にして近寄ると、ド完品の夏型トラフ。なんとご開帳してくれました!涙ちょちょぎれるシーンです(尾状突起が重なってしまったのが唯一の難点ですが・・・)。
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D70, ISO=500、F7.1-1/320

 山道の日陰沿いにはヒメキマダラヒカゲの個体数が多かったのですが、残念ながら盛りを過ぎていたようで、大半がボロ。このヒカゲ、極めて敏感でなかなか寄らせてくれません。それより驚いたのがサイズ。山梨・富士五湖近辺の個体に比較して一回り小ぶりです。「ヒメ」の形容詞がついた蝶ですが、文字通り、キマダラヒカゲの矮小個体の雰囲気十分でした。。
f0090680_15441885.jpg
D70, ISO=640、F3.2-1/640

 午前中テリを張るゼフが活動休止するのを見計らい、こちらも午前中の活動を停止。午後からは、高原地帯に移動して次なるターゲットを狙いました。こちらはPartⅡにご期待ください。

※ゼフの同定には自信がありません。誤りあれば指摘してください。
by fanseab | 2006-07-09 15:47 | | Comments(12)