探蝶逍遥記

カテゴリ:蝶( 877 )

モンシロチョウ第1化(3月中旬)

 ミヤマセセリを楽しんだ翌日は多摩川縁でシロチョウ探索。モンキチョウは僅か1頭だけで、モンシロチョウの個体数がようやく増加傾向。因みに今シーズン、当地でのモンシロ初見は3月9日。例年よりかなり早いペースです。この時期のモンシロは例によって、なかなか止まらず、しかも敏感なので、苦労させられます。最初は開翅。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60、ISO=200、F7.1-1/2000、-1.3EV、撮影時刻:11時20分

 白トビしないように慎重に撮影。モンシロ表翅のグラデーションをきちんと描くのは本当に神経使います。続いて閉翅。
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EM12-Z60、ISO=200、F5-1/1600、-1.3EV、撮影時刻:11時23分

 後翅裏面は絶品! 黄色のファウンデーションに黒い鱗粉を軽く散りばめて、第1化ならではの美しさですね。次いで菜の花(セイヨウカラシナ)での吸蜜シーン。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=100、F8-1/2000、-1.0EV、撮影時刻:11時54分
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D500-34VR、ISO=100、F8-1/1250、-1.0EV、撮影時刻:12時12分

 最後に飛翔シーン。
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D500-34VR(トリミング)、ISO=800、F8-1/5000、撮影時刻:11時42分
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EM12-Z12、ISO=800、F6.3-1/4000、撮影時刻:12時22分

 久しぶりに飛翔を撮ると、やはり息が切れますね。2枚目はお決まりの「ジャスピン画像画面端の法則」でガックリ。なお、背景の木立は殆どがヤナギ。うっすらと緑色の装いで、芽吹きが始まっております。コムラサキ幼虫もそろそろ越冬から覚めて、枝上に移動している頃でしょう。

 菜の花にはモンシロだけでなく、越冬明けキタテハも沢山訪れておりました。菜の花を飛び交うキタテハ飛翔シーンもパチリ。
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EM12-Z12、ISO=800、F8-1/4000、撮影時刻:12時25分

 こちらは画面ほぼ中央にキタテハが配置されて作画イメージ通りの仕上がりになって満足です。多摩川縁のモンキチョウ個体数が増加すれば、飛翔を撮りたくなるはずです。それまでもう少しの辛抱かな?
by fanseab | 2017-03-22 21:45 | | Comments(2)

ミヤマセセリで開幕戦(3月中旬)

 拙宅近くの民家のアセビも満開です。そろそろコツバメも飛んでいる雰囲気。先ずはフライング覚悟でミヤマセセリ探索に東京都下の里山公園を訪れました。現地9時前着。天気は快晴ですが、少し肌寒く感じます。いつもミヤマセセリが飛び交う一角で待機しますが、10時30分を過ぎても蝶影は全く無し。路傍のスミレも未だ開花しておりません。やはりフライングだったかと意気消沈して、駐車場近くまで戻り、駄目元で別の一角を探索すると急に黒い影!期待に応えて登場してくれましたよ。それも♀!

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/320、-0.7EV、撮影時刻:10時53分

 恐らく羽化直なのでしょう。後翅は未だヨレヨレ感が残っております。日向ぼっこにしては珍しく閉翅状態で、クルクルと向きを変えます。
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EM12-Z60(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/400、-0.7EV、撮影時刻:10時53分

 次は開翅だぁ~と意気込んだものの、姿を見失ってしまいガックリ。トビきりの別嬪さんにフラれて意気消沈した後、慰めるように別の個体が飛んで来ました。今度は♂。これまた羽化直に近い鮮度で有難い限り。
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EM12-Z60、ISO=200、F5.6-1/320、撮影時刻:11時16分

 新鮮な個体は前翅のブルー鱗粉が映えて、とってもお洒落ですね。次は半開シーン。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=200、F6.3-1/640、撮影時刻:11時18分

 実は今シーズンからミラーレス機をパナソニックGX7からオリンパスEM1-MK2に更新しました。新規導入機種に一番期待していたのは、深度合成およびフォーカスステッピング機能です。↑の絵のような半開シーンでは、複眼から前翅先端まで全てにフォーカシングするのは不可能でした。ほぼ期待通りの仕上がりに満足です。次は全開シーンを斜め後ろから見込むアングルで。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=200、F5.6-1/400、撮影時刻:11時23分

 左前翅の一部は流石にピンボケですが、それ以外はシャープに結像しております。これまで全開シーンを撮る場合、翅全体に合焦させる目的で、後方正面から見込むことが多く、絵がマンネリになり勝ちでした。深度合成の導入で、新たな作画スタイルの可能性も見えて来たように思います。参考までに、深度合成に用いた通常撮影画像と深度合成後画像の比較図をアップしておきます。
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 合成処理のメリットが一目瞭然だと思います。もっとも、いつも例示した絵のように上手く行くとは限りません。開翅中、ミヤマセセリが気まぐれに翅の開角度を変化させると、途端に合成は失敗します。シジミチョウが閉翅中に翅をスリスリする行動を良く見かけますが、このような状況では深度合成は適用できないでしょう。
 まだ、ミヤマは発生の走りで今後一気に個体数を増やして行くはず。できれば飛翔シーンにもトライしてみたいと思います。
by fanseab | 2017-03-19 21:40 | | Comments(4)

絶滅危惧種「蝶のホームページ」

 久しぶりのブログ投稿です。ブログネタは沢山あったのですけど、シーズンオフにしかできない作業、本体ホームページ「東南アジアの蝶ファン倶楽部」の更新に注力しておりました。今回更新したのは、主に下記2項目です。
(1)ボルネオの蝶(3)4科28種を新規アップ
(2)台湾の蝶:4科25種を新規アップ

 それぞれ、黄色字をクリックすると、該当頁にジャンプします。お暇な方はご笑覧下さい。管理人がサイトを開設したのは、2005年3月13日ですから、早いもので12歳の誕生日を迎えます。掲載種はいつのまにか334種(掲載予定365種)になりました。管理人にとって、ブログは「絵日記」、ホームページ(以下site)は「アルバム」の位置づけで、ブログ同様、siteも重要視しております。

 さて、今回は、蝶関連のsiteが『絶滅危惧種』になりつつある現状に触れてみたいと思います。
 管理人がsiteを開設した2005年当時、多くの先輩方が既にsiteを開設していて、ネット初心者の管理人も先輩諸氏のsiteに触発されて、それこそ亀の歩みのようにじっくりとsiteを作り上げてきました。しかし、その後ネット環境は一変し、作成に手間暇かかるsiteから、簡便なブログ、そしてfacebookやtwitterなどのSNSに主体が変化してしまいました。2000年前後に勃興したプロバイダー各社も、当初のビジネスモデルが頓挫したため、昨今、無料site提供のサーバーを閉鎖・縮小する動きが顕著です。

 管理人がサーバーを借用しているnifty社も昨年、それまでの@homepageサービスを突然終了予定と発表し、管理人を慌てさせました。幸いなことに同社は代替サーバーを確保してくれたので、siteURLの変更など、軽微な作業負荷でsiteの移行ができました。しかし、2016年11月10日までに移行手続きを済ませなかったsiteは全てネット上から消滅してしまったのです。これらには管理人が愛読していた蝶関連siteも多く含まれ、非常に残念に思っている次第。フィールドを飛ぶチョウにも絶滅危惧種が多くいますが、読み応え・見応えある優良な蝶関連siteが自然消滅するのも、何ともやりきれない思いがありますね。もちろん、siteの管理・運営には多大な労力・時間を有する為、管理人の年齢層が中高年の場合、①ご自身の健康問題、②ご家族の健康問題(含む介護負担)などが深刻化して、siteの継続ができなくなるケースも多いのでしょう。
 かく言う管理人も、いつまでsiteの更新ができるか?分かりませんが、「蝶撮影版自分史」を残すべく、本体ホームページを今後も充実させていきたいと思っております。

 画像がないのも寂しいので、今回ボルネオの蝶(3)で更新したシマジャノメ(Ragadia makuta umbrata)♂の画像をアップしておきましょう。初めて訪れたボルネオ・ダナムバレーで出会って以来、好きなジャノメです。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++

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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F4-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月12日、11時06分、撮影地:ボルネオ島・グヌンムル国立公園(マレーシア・サラワク州)
by fanseab | 2017-03-10 21:56 | | Comments(8)

日本チョウ類保全協会関西地区写真展のお知らせ

2月27日まで本記事をトップに配置します。
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第1回 関西地区写真展『チョウが消えてゆく~絶滅の危機にあるチョウを守る~』

日本チョウ類保全協会の写真展を、関西地区では初めて、伊丹市昆虫館との共催により下記の要領で開催します。

 チョウの生態写真(約60点※)やチョウの保全に関するパネルを展示するとともに、期間中,展示室内の大型テレビで「関西の美しいチョウ」及び「ウスバシロチョウが消えた」などのテーマでデジタルスライドショーを行います。(※展示する生態写真は、同協会が2016年12月に東京・新宿御苑で開催した企画展で展示したものと同じものになります。)

 地元のチョウの魅力を知っていただくとともに、チョウが減少している状況、自然環境の現状や保全の課題について知るきっかけとなりましたら幸いです。お近くの方は、ご家族やご友人をお誘いの上、是非お越し下さい。(ミニ講演会も下記の通り実施します。)

 名 称:プチ展示「チョウが消えてゆく~絶滅の危機にあるチョウを守る~」
 日 時:2017 年1月2日(月)~2月27日(月)9:00 ~ 16:30(入館受付は16:00まで,最終日は15:00 まで)
 場 所:伊丹市昆虫館 2階第2展示室
       伊丹市昆陽池3-1昆陽池公園内  電話 072-785-3582
       伊丹市昆虫館ホームページ(外部リンク)
 料 金:無料(ただし,昆虫館への入場料が必要です)
 休館日:火曜(祝日にあたるときは翌日,1月3日は開館)その他臨時休館日あり

 ★ミニ講演会★
テーマ名:消えゆくチョウを知る、撮る、守る
日時:2017年2月25日(土) 14:00~15:30
場所:1階映像ホール
申し込み:先着70名(聴講無料ですが、昆虫館への入場料が必要)
演題(演者):
①近畿地方から消えゆくチョウ(森地重博氏)
②近畿地方北部のウスバシロチョウ産地の現状
ー特に鹿の食害の影響について(小野克己氏)
③チョウの写真撮影法ー入門から目標を立てた撮影までー(三輪成雄氏)

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 画像は新宿御苑で昨年12月に開催された写真展の一コマです(伊丹市昆虫館での展示レイアウトはこの会場とは異ります。念のため)。管理人も関西在住時、会場(通称:イタ昆)には冬場、撮影テストに良く通いました。8年前に昆虫館・温室内で撮影したオオゴマダラの飛翔シーンも貼っておきましょう。写真展を観覧した後、温室内で、南国の蝶を眺めるのも一興です。
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D70-1855@18mm、ISO=500、F6.3-1/500、外部ストロボ、撮影年月日:2008年1月26日
by fanseab | 2017-02-27 16:30 | | Comments(0)

「チョウ類の保全を考える集い」開催のお知らせ


第13回 チョウ類の保全を考える集い ご案内
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D90、ISO=400、F8-1/2500、-1.3EV、撮影年月日・時刻:2009年5月6日、11時46分(@熊本県阿蘇山麓)
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PENTAX・MZ5、撮影年月日:2001年7月7日(@韓国江原道)


日時:2017年2月11日(土) 10:30~17:45
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都代々木)
 研修室416(センター棟4階)

プログラム:
10:00~     チョウ類の保全を考える集い 受付開始

10:30~10:45  開会 代表理事あいさつ 諸注意

10:45~11:50  外来種はなぜ悪いのか~昆虫の世界に見る外来種の影響~
        「昆虫の世界で起こっている外来種問題」
          岸本年郎氏(ふじのくに地球環境史ミュージアム)
        「アルゼンチンアリは何を起こしているのか」
          砂村栄力氏(アリ研究家)

11:50~13:00  昼食 (会員総会 11:50~12:30)

13:00~14:30  韓国におけるチョウの現状と保全
         金 聖秀(Kim, Sung-Soo)氏
         (Research Institute for East Asian Environment and Biology)

14:30~15:10  かつての自然の「豊かさ」~チョウから描く環境の変化~
         高橋 昭氏(名古屋昆虫同好会)

15:10~15:40  休憩 30分 (協会ボランティア説明会)

15:40~16:30  チョウ類の保全活動報告
    「長野県飯山のオオルリシジミ」 福本匡志氏(北信濃の里山を保全活用する会)
    「オガサワラシジミの生息域外保全の取り組み」石島明美・古川紗織氏(多摩動物公園)
        
16:30~17:45  保全協会の保全活動の状況と今後の方向性
         絶滅危惧種の保全(ツシマウラボシシジミ、ウスイロヒョウモンモドキほか)
         庭のチョウ類調査 ほか

17:45     閉会

18:00~20:00  懇親会(同施設内のレストラン「カフェ・フレンズ」) 会費3,500円
(中締め19:30)

★参加申し込み
参加費:1,000円 
 関心のある方は、どなたでもご参加できます。
 参加する際、事前の申込みは必要ありません。当日会場にお越しください。
また、終了後、18:00から同施設内のレストランにて懇親会を開催します(会費3,500円)。
懇親会に参加を希望される方は、必ず2月5日までに事前のお申し込みをお願いいたします。
  申込み先:事務局 井上宛 Email: jbutterflyconservation@gmail.com

  ※懇親会場 カフェ・フレンズ センター棟2F TEL:03-3467-7203

★会場までの道順
(国立オリンピック記念青少年総合センター:東京都渋谷区代々木神園町3-1  TEL03-3469-2525)
  会場は、センター棟4階の研修室416です。オリンピックセンターは広いですが、施設の案内は充実しており、すぐにわかるようになっています。 こちら(外部リンクも参照してください。

●鉄道利用の場合
・小田急線 参宮橋駅下車 徒歩約7分(急行は停車しないため、各駅電車を利用のこと)。
・乗車時間の目安:新宿-参宮橋間は、小田急線で約5分。

●車利用の場合
都高速4号線 代々木ランプより(三宅坂方面のみ) 約100m、初台ランプより(高井戸方面のみ) 約2km、新宿ランプより(大型バスの場合) 約2km。
※駐車場はありますが、駐車料金もかかります(30分150円)ので、できるだけ公共交通機関でお越しください。

★宿泊案内
 会場となる参宮橋近くの新宿駅などには多くのビジネスホテルがあります。参加者ご自身で宿泊のご予約をお願いいたします。

※添付画像の1枚目は、今回議題に上るオオルリシジミの産卵シーンです。今回は長野県産個体群の保全がテーマですが、画像は九州・阿蘇山個体群です。2枚目は同じ議題の一つ、韓国の蝶保全に関連して、16年前に銀塩で撮影した韓国のMelitaea属画像です。恐らくウスイロと判定していますが、イマイチ自信ありません。撮影当時、この手のタテハは、ごく普通に飛んでいる状況でしたが、現在はどうなのか?是非、金さんの講演を聞きたいものです。
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   特定非営利活動法人 日本チョウ類保全協会 事務局 井上晴子

   140-0014 東京都品川区大井4-1-5-201

   Tel/Fax 03-3775-7006  携帯:090-5574-5433
     Email:jbutterflyconservation@gmail.com
   http://www.japan-inter.net/jbcs/
   協会ブログ:http://jbcs.exblog.jp/
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by fanseab | 2017-02-11 18:00 | | Comments(0)

台湾台東縣遠征記(18)最終回:セセリチョウ科

 一昨年10月より長々と連載してきたこの遠征記も今回が最終回です。セセリチョウ科は全般に不作でした。最初はボロボロのタイワンアオバセセリ(Badamia exclamationis)。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/320、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、14時34分

 青(緑)色を全く帯びない本種に何故「アオバ」を付けたのか、いささか理解に苦しむ管理人です。もちろん、『台湾から見出された「アオバセセリ」に似たセセリチョウ』が和名由来なのでしょうね。それにしても・・・もう少し上手なネーミングをしたいものです。次は管理人初撮影のオオクロボシセセリ(Seseria formosana)♀。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F7.1-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、7時52分

 開園間もない、知本森林遊楽區内の薬草植物園にフラフラ~っと飛び込んで来て日光浴している個体です。初見のセセリであることは直ぐに分かったので慌てて撮影しました。望遠マクロの後、多少余裕があったので、コンデジ広角でも撮影。
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TG2@5.5mm、ISO=100、F3.2-1/320、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、7時54分

 本種は台湾特産種。Seseria属は、日本の「セセリ(挵る:つっつき回す行動に由来)」がそのまま属名になった稀有な一群で、クスノキ食であることから、クスノキセセリ属とも呼ばれています。日本で、クスノキ食いの蝶と言えば、アオスジアゲハ以外いませんが、台湾では、本種やタテハチョウまでクスノキを食ったりしています。所変われば何とやらですね。
 3種目は日本でもお馴染みのダイミョウセセリ(Tagiades tethys niitakana)♀。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F10-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時33分

 産卵行動中の♀が一旦、休憩して日光浴している姿。後翅の白帯が太く出る完璧な「関西型」ですね。ダイミョウと言えば、最近実施されたDNA解析の結果、お馴染みの属名Daimioはシノヌムとなり、属名はTagiadesに変わりました。台湾で飛んでいるダイミョウを実見すると、後翅の白班が極めて目立ち、明らかにシロシタセセリ(Tagiades)そのものに見えます。後翅に白帯の出ない、「関東型」ダイミョウはむしろ、極めて特殊な亜種なのでしょう。お馴染みの産卵風景も撮りました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F10-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時36分

 産卵後、グリグリと腹端を回して毛を卵表面に擦り付ける隠蔽工作は日本産と変わりありません。産卵している食草は日本のヤマノイモにそっくりです(種名未同定)。産附状況も別途撮影。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F10-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時37分

 コンデジで超拡大撮影も実施。
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TG2@18mm、ISO=800、F4.9-1/125、外部LED、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時44分

 毛むくじゃらの体裁も日本産ダイミョウと同様です。下記に今回遠征で撮影(観察)したセセリチョウ科全4種をまとめて示します。黄色字は初撮影種、赤字は観察のみ実施した種。
(1)タイワンアオバセセリ(Badamia exclamationis
(2)オオクロボシセセリSeseria formosana
(3)ダイミョウセセリ(Tagiades tethys niitakana
(4)ネッタイアカセセリの1種Telicota sp.)

 最後に今回遠征で撮影・観察できた種類数を科別にまとめておきます。
アゲハチョウ科:10種(初撮影1種)
シロチョウ科 :12種
タテハチョウ科:39種(初撮影7種)
シジミチョウ科:16種(初撮影2種)
セセリチョウ科: 4種(初撮影1種)
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   合計   81種(初撮影11種)
 初撮影種が11種あったのは大きな収穫でした。長々とした連載をお読み頂き有難うございました
<(_ _)>

<おしまい>
by fanseab | 2017-01-31 20:55 | | Comments(4)

ムラツ越冬集団の消滅(1月下旬)

 前回からおよそ1ヶ月振りに現地を訪問しました。虱潰しに調べた甲斐なく、集団は完全に消えておりました。同じ株にあったムラシ集団、個別に越冬していたウラギン6頭の姿も全くありません。それと、株の枝振りが前回とは大きく異なっており、集団に向かって南西側の枝がゴソッと抜け落ちております。風を遮る壁が無くなった感じ・・・。
 そうこうする内にカメラを携えた同好者の方が来訪。お話させて頂くと、この柑橘類で継続観察をされていたとのこと。完全消失にガッカリされておりました。それと、この方はメジロがムラツ集団を襲撃してムラツを啄む決定的瞬間をカメラに収めたとのこと。残念ながら画像を拝見できませんでしたが、メジロなら実行しそうな行動でしょう。昨年の11月、小生も拙宅庭のエノキでアカボシゴマダラの蛹を狙うシジュウカラの姿(外部リンク)を目撃しました。野鳥の学習能力は想像以上に高いので、ムラツ/ムラシ共に狙われた可能性は高いと思います。

 また、ブログ仲間の あーとまん(外部リンク)さんも同じ場所の継続観察をされております。

それによると、下記の通り年末年始前後で急速に個体数を減少していったようです。
12/28:ムラツ9、ムラシ2合計11頭の混群
1/1:ムラツ6、ムラシ1合計7頭の混群
1/11:ムラツ2頭集団、これとは別にムラシ単独越冬個体

 恐らく、1/11以降概ね22日頃までの間に異変が起きて、残っていた2頭も消失した様子。これにメジロが係わっていた可能性が高いのでしょう。それと、株の周辺に柑橘類の枝が少数落ちていたのが気になりました。どうやら柑橘類(ナツミカン類?)を何方かが収穫したのか、その際に枝打ちを含めた擾乱があったと思われます。柑橘類の葉は常緑で、密生しており、ムラツ類の越冬には適しておりますが、冬季に収穫を迎える果物類の宿命として、人間が関与する擾乱は他の常緑樹とは比較にならないほど大きいものがあるのでしょう。来シーズンもまた同様な経過を辿るのか?追跡してみたいと思います。

 この日、唯一発見した越冬蝶はウラギンシジミのみ。ツバキの葉裏に単独で止まっておりました。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-P8、ISO=125、F13-1/125、外部ストロボ、撮影時刻:10時05分

銀色の裏面は、一見目立ちそうですが、意外と背景に溶け込むと見過ごしてしまいがちです。数輪咲いていた赤いツバキの花弁と無理やりのツーショット(^^;
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D500-34VR、ISO=400、F9-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時58分

 この後、ミズイロオナガの越冬卵などを探索。越冬卵は残念ながら坊主でしたが、クヌギの枝先で冬場定番の「お宝」、コミミズク(Ledropsis discolor)の幼体を発見!
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TG4@5.5mm、ISO=100、F2.3-1/1000、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時23分

 画面中央の枝とはちょっと色合いの異なる物体が見えますでしょうか?この絵、枯葉を二枚程剥がした後なので、少し分かりやすいが、結構上手く化けておりました。正面と側面の拡大像です。
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TG4@5.5mm(自動深度合成)、ISO=100、F2.3-1/1000、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時23分

 体長は10mm弱。5年前に発見(外部リンク)した個体に比べると、体表面の赤色色素の散布密度が少なく、遠目には僅かに緑色が優って見えます。体色は個体により微妙なバリエーションがありそうです。この日、ムラツ集団の消失は残念でしたが、コミミズクを発見し、心が少し軽くなりました(^^)
by fanseab | 2017-01-27 21:52 | | Comments(0)

台湾台東縣遠征記(16)シジミチョウ科その3

 最初はヤクシマルリシジミ(Acytolepis puspa myla)♂。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR、ISO=320、F9-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、10時02分

 林道歩きの途中、暑さを覚える時間帯、やや日陰で静止している新鮮な♂。縁毛もバッチリです。次種ホリシャルリシジミが吸水集団を作っているのに対し、本種♂はテリ張り習性が強いためか、単独で潜んでいることが多いように思います。次は、ホリシャルリシジミ(Celastrina lavendularis himilcon)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、13時30分

 集団吸水の個体です。鮮度はバラバラ。矢印は以前ご紹介したホリシャウラナミシジミ(Nacaduba beroe asakusa)♂。個体数が多いので飛翔も狙ってみました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F4-1/3200、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、13時36分

 ある程度、着地位置が予測できるので、置きピンも確実にでき、ノートリで収まりました。表翅は日本のルリシジミ(C.argiolus)に似た明るいブルー色です。外縁の黒縁取りが狭いことが本種♂の特徴でもあります。因みに台湾でもルリシジミは生息していますが、生息地は局限され、珍品扱いとなります。
 吸水集団の光景を動画でも撮ってみました。youtube動画でご覧下さい。

 野鳥の囀り、蝉の鳴き声、時折起こる風切り音、これらはもちろん意図して入れた訳ではなく、後から振り返ると情景が鮮やかに蘇ってきます。これが静止画と異なり動画ならではの臨場感なのでしょう。これでシジミチョウ科は終了。下記に今回遠征で撮影(観察)したシジミチョウ科全16種をまとめて示します。黄色字は初撮影種、赤字は観察のみ実施した種。

(1)シロモンクロシジミ    (Spalgis epius dilama
(2)タイワンウラギンシジミCuretis brunnea
(3)イラウラフチベニシジミ(Heliophoras ila matsumurae
(4)エグリシジミ    (Mahathala ameria hainani
(5)アマミウラナミシジミ(Nacaduba kurava therasia
(6)ホリシャウラナミシジミ(N. beroe asakusa
(7)シロウラナミシジミ(Jamides alecto dromicus
(8)ルリウラナミシジミJ. bochus formosanus
(9)ヒメウラナミシジミ(Prosotas nora formosana
(10)カクモンシジミ    (Leptotes plinius
(11)ヤマトシジミ    (Pseudozizeeria maha
(12)ホリイコシジミ    (Zizuna hylax
(13)タイワンクロツバメシジミTongeia hainani
(14)タイワンクロボシシジミ(Megisba malaya sikkima
(15)ヤクシマルリシジミ(Acytolepis puspa myla
(16)ホリシャルリシジミ(Celastrina lavendularis himilcon
<次回へ続く>
by fanseab | 2017-01-17 22:08 | | Comments(0)

台湾台東縣遠征記(15)シジミチョウ科その2

 シジミチョウ科の8種目は、ホリイコシジミ(Zizuna hylax)♂。

 +++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-Z60(トリミング)、ISO=200、F5.6-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、12時10分

 この子に会うのは本当に久しぶりで、北タイで撮影(外部リンクして以来、何と10年振り(^^;
午前中に降雨が激しくなり、知本温泉街近くのコンビニで雨宿りがてらランチ休憩を取っておりました。昼過ぎに少し小降りになった際、駐車場脇の植栽にやって来たシーンです。前方に垂れ下がったアンテナが本種のシンボル。このアンテナのお蔭で可愛らしさが際立つシジミなのだと思います。
 次はタイワンクロツバメシジミ(Tongeia hainani)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F8-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時41分
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F10-1/500、-1.0EV、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、9時36分

 右手に今にも落石しそうな崖地を見上げながら、林道の左手傾斜地にある草地に見覚えのある裏面模様を持つシジミがおりました。タイワンクロツは初撮影ですが、Tongeia属であることは直ぐに分かりました。最近、愛知県で発生した話題になったムシャクロツバメシジミ(T.filicaudis mushanus)とは前翅中室基部に黒小斑が無いことで区別できます。因みにムシャは管理人未撮影。

 写真でお分かりの通り、もう少し新鮮な個体で撮影したいものです。なお、後翅裏面外中央斑紋列に橙色紋が混じっております。低温期型では、該斑紋列が全て橙色になることが知られており、5月中旬だと、まだ高温期型および低温期型の中間的な個体が出るのでしょう。撮影ポイントの風景もアップしておきましょう。
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TG2@4.5mm、ISO=100、F8-1/25、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時38分

 日本だと、林道脇の崖地は落石対策で直ぐにコンクリ吹付処理がされてしまいますが、台湾では、そこまで手が回ら無いのでしょう。崖地が自然状態で残されていて、クロツ発生ポイントが点々とあるように思います。念のため、ベンケイソウ類が生えているか、確認したところ、多肉植物(種未同定)が見つかりました。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F8-1/30、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時43分

 残念ながら、卵・幼虫等は発見できず。崖上方に目的のホストが生えているのかもしれません。
 10種目は、タイワンクロボシシジミ(Megisba malaya shikkima)。先ずは♂の吸水シーン。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、10時45分

 濡れた林道から吸水しております。縁毛もバッチリ揃った完品個体でした。次は初めて撮影できた♀吸蜜シーン。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/500、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、14時32分

 吸蜜している木本の同定はできておりません。♀と言えば、初めて産卵シーンにも出会うことができました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、9時05分

 知本森林遊楽區には薬草類を集めた植物園があって、その一角に植えられているトウダイグサ科・ツルアカメガシワ(台湾名:杠香藤、Mallotus repandus)で♀産卵をジックリ観察することができました。一心不乱に産卵していたので、広角撮影にもチャレンジ。
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GX7-Z12(トリミング)、ISO=200、F13-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時13分

 この絵のように葉の縁に掴まって、葉裏へ産卵するケースが多いように思います。次に産卵状況です。
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TG2@18mm-gy8、ISO=200、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、9時23分

 撮影のため、葉裏を立てています。この葉には矢印で示した4卵が産附されておりました。卵の超拡大像撮影にもチャレンジ。
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GX7-P1442@42mm-P14R(上段2コマ/下段3コマ深度合成+トリミング)、ISO=200、F13-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時51分

 直径0.53mm、高さ0.21mm。ヒメシジミ亜科の卵に共通する網目構造を有しております。網目交点から伸びる突起が比較的長いことが特徴と言えましょう。
<次回へ続く>
by fanseab | 2017-01-09 15:24 | | Comments(4)

台湾台東縣遠征記(14)シジミチョウ科その1

 シジミチョウ科のトップバッターはシロモンクロシジミ(Spalgis epius dilama)。これまで知本温泉付近で♀を撮影済ですが、今回初めて♂に出会うことができました。

 +++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-Z60、ISO=200、F4.5-1/50、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、12時44分

 そろそろランチタイムにしよう・・・と公園のベンチに腰かけて一息付いている足元を見ると、地味なシジミが吸水しております。あやうく踏みつけるところでした。逃げる気配がないので、バリアングルモニターを使って地表面スレスレの構図を狙ってみました。新鮮なので、独特な質感を持つ本種翅面の特徴が出せたと思います。
 次は初撮影の台湾固有種、タイワンウラギンシジミ(Curetis brunnea)。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、10時40分

 かなり遠目から狙ったショットなので、最初はタイワンウラギンかウラギンかの区別がつきませんでした。それにしても樹液から吸汁とは!! 国内外でCuretis属が樹液吸汁する姿を見たのはこれが初めて。ネットで調べてみると、何とブログ仲間のchochoensisさん(外部リンクが2009年4月にウラギン♀の吸汁シーンを撮影されていました。いずれにせよ、相当珍しい事例であることには違いないでしょう。

 さて、台湾にはウラギン(C.acuta formosana)とタイワンウラギンの2種が生息しています。翅表から区別するのが簡単ですが、裏面からでも何とか識別できそうですので、識別点を画像にまとめてみました(ウラギンは宜蘭縣で以前撮影した♂画像を使用、タイワンウラギンも翅形全体の特徴から♂と推定)。
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<裏面画像:ウラギンとタイワンウラギンシジミの識別点>
(1)後翅の翅形
 外縁部翅形はウラギンが第4脈(#1)および肛角部(#2)で突出し、全体として多角形状を呈す。反対にタイワンウラギンは丸みを帯びる。ウラギンでは#3で示した部分が直線状であることから、翅脈に相当する部分が僅かに突出し、波を打つ傾向が比較的顕著に出る。
(2)前翅の黒破線模様の平行度
 2種共に中央および亜外縁付近に細い黒色破線状紋が出現する。中央寄りの破線と亜外縁の破線を比較した時、ウラギンでは両者が前翅頂方向で交わる傾向が強く、タイワンウラギンでは比較的平行の傾向を示す。但し、この形質は個体差があるようで、鮮度が落ちると識別に使用できない。

 タイワンウラギン画像は、もう少し接近戦でまともな絵が撮れてから両種比較画像を作り直す予定です。
 3種目はイラウラフチベニシジミ(Heliophorus ila matsumurae)♀。
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D71K-34VR、ISO=400、F10-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、9時10分
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D71K-34VR、ISO=400、F9-1/500、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、9時11分

 これまで本種撮影はボロの♂のみ。今回やっと完品、かつ♀の撮影ができました。特別珍しい種類ではないのですが、意外と会えておりません。暗い林床に朝一番の陽光が差し込み、開翅日光浴している場面に出会えたのは幸い。でもすぐに翅を閉じてしまいました。
 お次はエグリシジミ(Mahathala ameria hainani)。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F6.3-1/640、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、11時00分

 2011年に知本の林道で撮影済ですが、今回出会ったこの子はボロボロ(^^; 前回と併せ、このポイントでは個体数が少な目と推察されます。
 5種目はホリシャウラナミシジミ(Nacaduba beroe asakusa)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=800、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、16時33分

 雨上がりの林道上に落ちていた鳥の糞から熱心に吸汁する姿がありました。日本の南西諸島にも棲むアマミウラナミシジミ(N.kurava)が台湾全土に分布するのに対し、本種は台東県以南に限定されます。このため、台湾名は「南方波紋小灰蝶」と「南部」が強調されております。次は東南アジアの広域分布種でもあるヒメウラナミシジミ(Prosotas nora formosana)♂。
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GX7-Z60、ISO=400、F11-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、9時06分

 知本森林遊楽區のビジターセンター前で撮影中、朝一番の吸水活動をしている個体です。本種は昼過ぎから撮影の疲労が溜まって来ると、ハエみたいに感じられてレンズを向けません。朝一番、かつ綺麗な個体なので、丁寧に撮りました。真っ黒な眼の上下にある白い隈取が可愛いですね。また、別のポイントで開翅している♂個体に出会いました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/800、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時39分

 この子の開翅シーンは初撮影。鈍く紫色に光る表翅ですが、ちょっと草臥れた個体。しかし、気になったのは無尾であること。ひょっとして同属・無尾のオナシウラナミシジミ(P.dubiosa asbolodes)かな?と疑いましたが、裏面模様は完璧、ヒメウラナミそのものでした。
可能性としては、下記の二つ。
①無尾型のヒメウラナミ
 台湾産は基本有尾ですが、稀に無尾型が混じっていても不思議ではありません。
②単に尾状突起が擦り切れた
 いずれにせよ、ヒメウラナミは普段、まともにレンズを向けないだけに無尾型の存在確率については、興味ある調査対象です。

 7種目はカクモンシジミ(Leptotes plinius)。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月15日、7時53分

 遠征最終日、台東飛行場近くの民宿付近を散歩しながらの撮影。マメ科の食草、恐らくタイワンヤマハギ(毛胡枝子:Lespedeza formosana)の周辺を活発に飛び回っておりました。ご覧のように頭が隠れたB級ショット(^^; 撮影後、この絵を良く見ると、花穂の付根に卵らしき物体(矢印)が写っておりました。もう少し真面目に観察すれば幼生期画像もゲットできたかもしれません。
 <次回へ続く>
by fanseab | 2017-01-04 22:15 | | Comments(0)