探蝶逍遥記

2017年 09月 20日 ( 1 )

カラスアゲハの飼育メモ:パート2

 拙ブログをアップしているエキサイトブログでは、数年前から記事ランキングが掲載されるようになりました。どんな記事にアクセス数が多いか?結構興味深いものがあります。さて、このランキングでトップを維持しているのが、
カラスアゲハの飼育メモ(前蛹まで)』
です。イモムシ画像中心の飼育記事がランキングトップになるのも面白いですが、実は管理人にとって、↑の記事はちょっと中途半端で不満の残るものでした。理由は標題にあるように飼育個体が蛹化に失敗し、羽化まで至らなかったからです。そこでリベンジマッチとして今回新規に飼育をやり直しました。それが今回記事の眼目。

 7月下旬に採卵した3卵(個体#A,#B,#Cとします)を全てコクサギで飼育。3卵共に7月31日に孵化。以下幼生期画像は主として個体#Bで撮影。初齢幼虫の姿です。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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EM12-Z60(5コマ深度合成+トリミング)、ISO=64、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月1日

 体長は3.8mm。初めてカラスを飼育した際にも感じたことですが、外観が緑色を帯びていることが最大の特徴。ナミアゲハとは全く異なります。8月4日に2齢到達。
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EM12-Z60(上段:自動深度合成/下段:8コマ深度合成+トリミング)、ISO=200、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月6日

 体長10mm。毎度お馴染みの鳥糞状に変化。全体に「テカリ」が出てきました。8月8日前後に3齢に。下記の画像は個体#Cを撮影。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=64、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月8日

 体長13mm。①胸部の微小斑点および、②各腹節背線側に一対の白班(矢印)が出現。この二点が2齢との形質差となります。個体#Bは8月9日前後に4齢到達。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=64、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月12日

 体長25mm。鳥糞状からイモムシ状へ変化する過渡期のような斑紋・色調を示しています。8月15日に5齢(終齢)到達。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=200、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月18日

 体長45.5mm。緑を基調に全体に白色斑点が散在し、胸部の雲型模様など、カラスアゲハ終齢幼虫は独特な美しさを持っていると思います。8月23日に前蛹へ。
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EM12-Z60(自動深度合成+トリミング)、ISO=200、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月23日

 体長27mm。前回の飼育ではここから蛹化まで到達しませんでしたが、今回は無事翌24日に蛹化。
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EM12-Z60(左画像:5コマ/右画像:自動深度合成+トリミング)、ISO=64、F5.6-1/50、外部ストロボ、撮影月日:8月25日

 体長33.5mm。鮮やかな明るい緑色です。緑色型以外に褐色型もあるようです。一見アゲハの蛹に似ておりますが、胸部背面が殆ど突出しないのが特徴。実はこの後、再び悲劇が起きました。↑の蛹画像でご紹介した個体#Bは蛹化時に触覚付近に微妙な傷が発生したらしく、結局羽化には至りませんでした。一方個体#Aは以前と同様蛹化時に異変が起きて脱皮が叶わず死亡。結局個体#Cのみ♀が羽化しました。羽化時期は9月5日頃と推定。所用で羽化直後の撮影は叶わず。
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EM12-Z60、ISO=400、F6.3-1/60、外部ストロボ、撮影月日:9月9日

 前翅長は54mm。今回は3個体飼育したので、何とかフルステージ画像撮影が叶いました。ただ2個体が羽化まで至らなかったのは残念です。やはり前蛹→蛹化の過程は蝶の変態にとっても極めてデリケート、かつ重要な瞬間であることを改めて認識いたしました。
by fanseab | 2017-09-20 21:20 | | Comments(4)