探蝶逍遥記

2017年 01月 27日 ( 1 )

ムラツ越冬集団の消滅(1月下旬)

 前回からおよそ1ヶ月振りに現地を訪問しました。虱潰しに調べた甲斐なく、集団は完全に消えておりました。同じ株にあったムラシ集団、個別に越冬していたウラギン6頭の姿も全くありません。それと、株の枝振りが前回とは大きく異なっており、集団に向かって南西側の枝がゴソッと抜け落ちております。風を遮る壁が無くなった感じ・・・。
 そうこうする内にカメラを携えた同好者の方が来訪。お話させて頂くと、この柑橘類で継続観察をされていたとのこと。完全消失にガッカリされておりました。それと、この方はメジロがムラツ集団を襲撃してムラツを啄む決定的瞬間をカメラに収めたとのこと。残念ながら画像を拝見できませんでしたが、メジロなら実行しそうな行動でしょう。昨年の11月、小生も拙宅庭のエノキでアカボシゴマダラの蛹を狙うシジュウカラの姿(外部リンク)を目撃しました。野鳥の学習能力は想像以上に高いので、ムラツ/ムラシ共に狙われた可能性は高いと思います。

 また、ブログ仲間の あーとまん(外部リンク)さんも同じ場所の継続観察をされております。

それによると、下記の通り年末年始前後で急速に個体数を減少していったようです。
12/28:ムラツ9、ムラシ2合計11頭の混群
1/1:ムラツ6、ムラシ1合計7頭の混群
1/11:ムラツ2頭集団、これとは別にムラシ単独越冬個体

 恐らく、1/11以降概ね22日頃までの間に異変が起きて、残っていた2頭も消失した様子。これにメジロが係わっていた可能性が高いのでしょう。それと、株の周辺に柑橘類の枝が少数落ちていたのが気になりました。どうやら柑橘類(ナツミカン類?)を何方かが収穫したのか、その際に枝打ちを含めた擾乱があったと思われます。柑橘類の葉は常緑で、密生しており、ムラツ類の越冬には適しておりますが、冬季に収穫を迎える果物類の宿命として、人間が関与する擾乱は他の常緑樹とは比較にならないほど大きいものがあるのでしょう。来シーズンもまた同様な経過を辿るのか?追跡してみたいと思います。

 この日、唯一発見した越冬蝶はウラギンシジミのみ。ツバキの葉裏に単独で止まっておりました。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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GX7-P8、ISO=125、F13-1/125、外部ストロボ、撮影時刻:10時05分

銀色の裏面は、一見目立ちそうですが、意外と背景に溶け込むと見過ごしてしまいがちです。数輪咲いていた赤いツバキの花弁と無理やりのツーショット(^^;
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D500-34VR、ISO=400、F9-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時58分

 この後、ミズイロオナガの越冬卵などを探索。越冬卵は残念ながら坊主でしたが、クヌギの枝先で冬場定番の「お宝」、コミミズク(Ledropsis discolor)の幼体を発見!
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TG4@5.5mm、ISO=100、F2.3-1/1000、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時23分

 画面中央の枝とはちょっと色合いの異なる物体が見えますでしょうか?この絵、枯葉を二枚程剥がした後なので、少し分かりやすいが、結構上手く化けておりました。正面と側面の拡大像です。
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TG4@5.5mm(自動深度合成)、ISO=100、F2.3-1/1000、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:11時23分

 体長は10mm弱。5年前に発見(外部リンク)した個体に比べると、体表面の赤色色素の散布密度が少なく、遠目には僅かに緑色が優って見えます。体色は個体により微妙なバリエーションがありそうです。この日、ムラツ集団の消失は残念でしたが、コミミズクを発見し、心が少し軽くなりました(^^)
by fanseab | 2017-01-27 21:52 | | Comments(0)