探蝶逍遥記

2012年 02月 21日 ( 1 )

台湾遠征記:(7)11月21日後半その1

 さて、この遠征記もダラダラ更新で、ボヤボヤしていると3月がそろそろ目の前。少し急がねば(^^; 今回からようやく21日の午後の部に入ります。センダングサにはタイワンキチョウも沢山群れておりましたが、本種については別記事でご紹介するとして、ここではクモガタシロチョウ(Appias indra aristoxemus)をご紹介しましょう。残念ながら最初に出会った個体はボロ♂でした。                                           ++画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、撮影年月日・時刻: 2011年11月21日、12時01分

 実は知本温泉を今回遠征地に選択したのは、他でもないこのシロチョウが関係しておりました。春先の3-4月頃、温泉近傍の林道で、「花吹雪のように乱舞するクモガタの大吸水集団が見られる」との記述が図鑑に書かれており、晩秋の11月に個体数は少なくなるはずですが、少しでも吸水集団が見れたらいいなぁ~と希望的観測でここを訪れたのでした。その目的種に出会えて先ずは一安心の場面だったのです。トガリシロチョウ(Appias)♂としてはあまり前翅端が尖らないタイプで、幾分穏やかな印象を受けました。しばらくコモンタイマイやマダラチョウを追いかけていると、突然目の前に橙色のタテハが止まりました。一瞬、何だろう?と間を置いてから、今回遠征のターゲットの一つ、タイワンコムラサキ(Chitoria chrysolora chrysolora)♂と判明。
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D7K-34、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、撮影時刻: 12時06分

 アジアに棲むコムラサキ♂は紫色に光らない種が多いのですけど、これもその一つ。大変シンプルなデザインで、この後も遠征中、沢山モデルになってくれました。後から振り返るとこのような草地のど真ん中に登場するのはかなり稀でした。草地脇の林道に目をやると、国内のヒメウラナミジャノメ(Ypthima argus)とほぼ同サイズの個体がどうやら産卵挙動を示していました。コウラナミジャノメ(Y.buldus zodina)♀の産卵シーンです。
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻: 12時11分13秒
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻: 12時11分17秒

 2枚目の黄矢印の先に青白い卵が確認できます。ヒメウラナミ同様、母蝶はイネ科の食草に直接産卵するのではなく、近くの枯草に産んでおります。ヒメウラナミの産卵シーン同様、草被りになりやすい状況ですが、ここは奇跡的に腹端が草被りにならずに撮影できました。産卵後はおきまりの全開翅日光浴です。
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D7K-34、ISO=400、F11-1/160、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻: 12時13分

 このように産卵→日光浴→産卵を繰り返しておりました。この時間帯、結構陽射しは強かったのですが、コモンタイマイを含め吸蜜行動が一段落した様子だったので、ここで一息入れることにしました。遊歩道に設置されたベンチに座って知本温泉側を眺めながらのランチです。
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GXR@12.3mm、ISO=100、F8.6-1/250、-0.7EV、撮影時刻: 12時15分

 画面中央の家並みは知本駅から出ている公共バスの終点あたりで、温泉街はこの画面右手奥にあります。知本川の両側には一次林と二次林が混じった森林地帯が拡がっており、蝶相が豊富な場所とされています。さて、ランチをそそくさと済ませた後、急な階段を登って別の草地に移動。ここで再びコモンタイマイの吸蜜と格闘。
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D7K-34、ISO=400、F11-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻: 12時36分

 丁度翅を全開した場面で、展翅品のような雰囲気(和名の「小紋」に相応しい)の絵になりました。このポイントにはシロオビアゲハ(Papilio polytes pasiklates)♂も出現。
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D7K-34、ISO=400、F11-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻: 12時36分

 今回の遠征ではシロオビはボロ品が多く、この絵はこれでも唯一まともな個体でした(^^;         <次回に続く>
by fanseab | 2012-02-21 00:14 | | Comments(6)