北ボルネオ・キナバル遠征記:(4)アンフリサスキシタアゲハ
毎回、東南アジア遠征で期待するのがキシタアゲハグループ(Troides属)の撮影。しかし目論見通り、撮影できたためしがありません。今回の遠征地ボルネオには固有種ボルネオキシタ(T.andromache)、少し分布の広いミランダ(T. midranda)、広域分布種のヘレナ(T.helena)、アンフリサス(T.amphrysus)の4種を産します。どれかに巡り会えれば・・・との思いで探索してみました。しかし、予想通りというか、高標高地の公園本部付近では全く坊主。標高を下げたポーリン温泉付近で期待することに。
ポーリン温泉に到着した初日の朝、ジャングル脇の林道上をフワフワ飛ぶキシタ♂(種名は不明)を発見。心臓が高鳴りますが、いつも通り吸蜜もせずに飛び去り全く撮影のチャンスは無し。引き続き♀にも遭遇しますが、♂同様に「じゃあ、またね~♪」ってなノリで飛び去って行きました(涙)。
そして最終日(5/3)。正午前から昼食抜きでジャングルの林縁に待機し、彼らの影を追いました。14時には撤収する必要があり、残り時間はあと僅か。焦りが出てきます。そして12時過ぎ、待望の黄色い♂がジャングルの縁をパタパタと独特の飛翔で出現(蝶というよりはチョウトンボを思わせる飛翔モード)。
D70(トリミング), ISO=640, F2.8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、12時05分
普段は相当な高所を飛び回る♂ですが、この個体は高さ2~3mのレベルを飛び、意外にも管理人の近くまで接近するので慌てました。30分ほど継続観察すると、どうやら探雌行動で一定の蝶道を周回飛行している様子。そこで一番距離感を合わせやすい90mmマクロを選択し、足場の良いポイントで待ち伏せすることにしました。この作戦がなんとか功を奏し、それなりの飛翔写真を撮影できました。帰国後、斑紋を検してようやくアンフリサスと判明した次第。
D70(以下3枚は全てノートリ), ISO=640, F18-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、13時02分
D70, ISO=640, F18-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、13時02分
D70, ISO=640, F3-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、13時04分
2枚目はあまりにも接近したため、画面から外れそうな迫力で大慌て。ただキシタの飛翔は緩やかなので、レンズを覗きながらの追尾合焦が可能でした。4枚目はこちらに向かってくる場面。背景左に竹林が写しこまれています。撮影地ポーリン温泉の「ポーリン」は現地語で「竹」。この撮影地に相応しい絵が切り取れたのでラッキーでした。まだまだ不満が残る写真ですが、これまでのキシタ系♂飛翔画像としては最もピントが来ていて遠征した甲斐がありました。今回、キシタの飛翔ポイントが判明したので、是非リベンジをしたいと思っています。チャンスがあれば、やはり広角で青空をバックにした吸蜜シーンを狙いたいですね(次回に続く)。
ポーリン温泉に到着した初日の朝、ジャングル脇の林道上をフワフワ飛ぶキシタ♂(種名は不明)を発見。心臓が高鳴りますが、いつも通り吸蜜もせずに飛び去り全く撮影のチャンスは無し。引き続き♀にも遭遇しますが、♂同様に「じゃあ、またね~♪」ってなノリで飛び去って行きました(涙)。
そして最終日(5/3)。正午前から昼食抜きでジャングルの林縁に待機し、彼らの影を追いました。14時には撤収する必要があり、残り時間はあと僅か。焦りが出てきます。そして12時過ぎ、待望の黄色い♂がジャングルの縁をパタパタと独特の飛翔で出現(蝶というよりはチョウトンボを思わせる飛翔モード)。
D70(トリミング), ISO=640, F2.8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、12時05分
普段は相当な高所を飛び回る♂ですが、この個体は高さ2~3mのレベルを飛び、意外にも管理人の近くまで接近するので慌てました。30分ほど継続観察すると、どうやら探雌行動で一定の蝶道を周回飛行している様子。そこで一番距離感を合わせやすい90mmマクロを選択し、足場の良いポイントで待ち伏せすることにしました。この作戦がなんとか功を奏し、それなりの飛翔写真を撮影できました。帰国後、斑紋を検してようやくアンフリサスと判明した次第。
D70(以下3枚は全てノートリ), ISO=640, F18-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、13時02分
D70, ISO=640, F18-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、13時02分
D70, ISO=640, F3-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:5月3日、13時04分
2枚目はあまりにも接近したため、画面から外れそうな迫力で大慌て。ただキシタの飛翔は緩やかなので、レンズを覗きながらの追尾合焦が可能でした。4枚目はこちらに向かってくる場面。背景左に竹林が写しこまれています。撮影地ポーリン温泉の「ポーリン」は現地語で「竹」。この撮影地に相応しい絵が切り取れたのでラッキーでした。まだまだ不満が残る写真ですが、これまでのキシタ系♂飛翔画像としては最もピントが来ていて遠征した甲斐がありました。今回、キシタの飛翔ポイントが判明したので、是非リベンジをしたいと思っています。チャンスがあれば、やはり広角で青空をバックにした吸蜜シーンを狙いたいですね(次回に続く)。
by fanseab
| 2008-05-29 22:09
| 蝶
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Comments(6)
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cactuss at 2008-05-29 23:51
キシタアゲハ類はあこがれの蝶ですね。一度は見てみたいと思っています。飛翔写真はよくピントが合っていて、すばらしい。
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fanseab
at 2008-05-30 07:19
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cactussさん、キシタアゲハは現地に行けば、観察はさほど難しくありません。ただメチャ高いとこを飛ぶので、撮影となるとお手上げ状態になるのが普通です。丁度、キリシマミドリみたいな蝶ですね。ですから、撮影できた時の喜びはひとしおです。
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maeda
at 2008-05-30 07:29
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fanseab
at 2008-05-31 14:21
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maedaさん、小生の遠征先は基本的に国立公園である場所が多く、ネットとの競合がないため、マイペースで撮影ができます。変に気を使わず、撮影に集中できる環境が気に入っています。本来、国内でもそうありたいものですが・・・。東南アジア遠征される場合はご一報ください。
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Noreen05 at 2008-06-02 04:44
90mmマクロでの飛翔写真なのですか!一番距離感を合わせやすいとありますが・・・まだ試したことがありません。綺麗にピントが合っていて素晴らしいですね~とても参考になります。
ピントが合った写真を撮れるようになったら海外遠征したいです(笑)。
ピントが合った写真を撮れるようになったら海外遠征したいです(笑)。
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fanseab
at 2008-06-02 07:20
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Noreenさん、早朝のコメント恐れ入ります。手首の回復は順調でしょうか?小生は飛翔の練習を90mmマクロでスタートしたので、カメラの向ける方向等、咄嗟に修正ができます。まあ、一般的には広角レンズで練習されることをお勧めします。