ダイミョウセセリの産卵行動他(5月24日)
そろそろゼフの季節。ウラゴやミドリシジミの棲んでいそうな谷戸や湿地を求めて神奈川県北西部を探ってきました。結局、一箇所だけ発見。地図で目星をつけていても、現地に行くと宅地に化けていたりして、意外と「美味しそうな谷戸」は見つからないものですね。
天気予報に反し、晴間も覗いた午前中、谷戸の脇でダイミョウセセリがテリ張りの真っ最中でした。新鮮な♂を追っていると、翅を立てて監視する姿を発見。
D70、ISO=200, F7.1-1/320、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時37分
まるでボクサーが「かかってこい!」と相手を挑発するように前脚を引き上げているポーズは迫力があります。テリ張り中のゼフ♂を彷彿とさせるポーズです。♂とは別に下草を一定の高さでゆっくりと飛翔する個体を発見。追跡するとヤマノイモで産卵を始めました!
D40-1855@55mm、ISO=800, F5.6-1/2500、-2.0EV、撮影時刻:11時29分
すぐに産卵が終わるだろう・・・と思っていると、意外や意外、じっとしています。よく見ると、母蝶は腹端を大きく回転させています。かなり長時間この行動を取ってから、飛びたちました。産まれた卵を確認すると・・・
D40-1855@55mm-gy8、ISO=1600, F32-1/160、-2.0EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時44分
そうでした!産んだ卵の外側を細かい毛でカムフラージュしています。母蝶は腹端の毛をなぞって擦り付ける行為をしていたのでしょう。デジカメのEXIFデータから読み取ると、産卵に要した時間は約15秒。その大半を隠蔽作業に費やしていたものと思われます。アカシジミ♀の隠蔽行動を思い出しました。
卵と言えば、ヒコバエのようなネムノキの葉にもキチョウ(キタキチョウ)の卵がついておりました。
D40-1855@55mm-gy8、ISO=1600, F32-1/100、-2.0EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時20分
3卵確認できますね。また小さなエノキの株が丸坊主状態なので、検すると、犯人?はテングチョウの幼虫。
D70、ISO=200, F8-1/320、-0.7EV、撮影時刻:10時54分
撮影で株が揺すられると、頭を持ち上げた威嚇ポーズに入ります。このあたり、ゴマダラやツマベニ幼虫と同じ行動ですね。
D70、ISO=200, F3.5-1/800、-0.3EV、撮影時刻:10時58分
結局ウラゴ成虫を見るにはちと、フライングだったようです。では蛹でも・・・と、イボタの葉を検すると、いたのはアブ?の幼虫のみ。このポイントにウラゴはいるのかな?一方、ハンノキはこのポイントには生えておらず、さらに湿地探索が必要だと悟りました。正午前に雨が降り出したので撤収。今日は管理人初体験のダイミョウ産卵に立ち会えたのが収穫でした。
天気予報に反し、晴間も覗いた午前中、谷戸の脇でダイミョウセセリがテリ張りの真っ最中でした。新鮮な♂を追っていると、翅を立てて監視する姿を発見。
D70、ISO=200, F7.1-1/320、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時37分
まるでボクサーが「かかってこい!」と相手を挑発するように前脚を引き上げているポーズは迫力があります。テリ張り中のゼフ♂を彷彿とさせるポーズです。♂とは別に下草を一定の高さでゆっくりと飛翔する個体を発見。追跡するとヤマノイモで産卵を始めました!
D40-1855@55mm、ISO=800, F5.6-1/2500、-2.0EV、撮影時刻:11時29分
すぐに産卵が終わるだろう・・・と思っていると、意外や意外、じっとしています。よく見ると、母蝶は腹端を大きく回転させています。かなり長時間この行動を取ってから、飛びたちました。産まれた卵を確認すると・・・
D40-1855@55mm-gy8、ISO=1600, F32-1/160、-2.0EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時44分
そうでした!産んだ卵の外側を細かい毛でカムフラージュしています。母蝶は腹端の毛をなぞって擦り付ける行為をしていたのでしょう。デジカメのEXIFデータから読み取ると、産卵に要した時間は約15秒。その大半を隠蔽作業に費やしていたものと思われます。アカシジミ♀の隠蔽行動を思い出しました。
卵と言えば、ヒコバエのようなネムノキの葉にもキチョウ(キタキチョウ)の卵がついておりました。
D40-1855@55mm-gy8、ISO=1600, F32-1/100、-2.0EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:11時20分
3卵確認できますね。また小さなエノキの株が丸坊主状態なので、検すると、犯人?はテングチョウの幼虫。
D70、ISO=200, F8-1/320、-0.7EV、撮影時刻:10時54分
撮影で株が揺すられると、頭を持ち上げた威嚇ポーズに入ります。このあたり、ゴマダラやツマベニ幼虫と同じ行動ですね。
D70、ISO=200, F3.5-1/800、-0.3EV、撮影時刻:10時58分
結局ウラゴ成虫を見るにはちと、フライングだったようです。では蛹でも・・・と、イボタの葉を検すると、いたのはアブ?の幼虫のみ。このポイントにウラゴはいるのかな?一方、ハンノキはこのポイントには生えておらず、さらに湿地探索が必要だと悟りました。正午前に雨が降り出したので撤収。今日は管理人初体験のダイミョウ産卵に立ち会えたのが収穫でした。
by fanseab
| 2008-05-26 23:03
| 蝶
|
Comments(12)
おお、久々の一番乗りぢゃ! 嬉しいや(笑)。
ダイミョウセセリの産卵と卵画像、素晴らしいですね。これはええもん見せて頂きました。
出遅れてしまいましたが↓のキナガルオナガタイマイも素敵です。純白の表面と裏肛角の赤がとっても鮮烈で・・・これはたまらんですね。
ダイミョウセセリの産卵と卵画像、素晴らしいですね。これはええもん見せて頂きました。
出遅れてしまいましたが↓のキナガルオナガタイマイも素敵です。純白の表面と裏肛角の赤がとっても鮮烈で・・・これはたまらんですね。
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banyan10 at 2008-05-27 18:55
ダイミョウセセリの産卵素晴らしいですね。
僕も撮影始めた当初に写しているのですが、産卵と気づいたのは数年後でした。(^^;
隠蔽された卵も見てみたいです。
しかし、1つの卵でこれだと毛がなくなりそうですね。(^^;
僕も撮影始めた当初に写しているのですが、産卵と気づいたのは数年後でした。(^^;
隠蔽された卵も見てみたいです。
しかし、1つの卵でこれだと毛がなくなりそうですね。(^^;
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maeda
at 2008-05-27 21:12
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ダイミョウの産卵とは、貴重な観察が出来て良いですね。
テリを張るダイミョウはよく見ることが出来ましたが、産卵とか交尾とか機会がありません。
テリを張るダイミョウはよく見ることが出来ましたが、産卵とか交尾とか機会がありません。
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fanseab
at 2008-05-27 22:26
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nomusan、久しぶりの一番乗り、有難うございます(笑)
産卵画像は嬉しかったのですが、卵画像はちょっぴり不満の残る出来でした。きちんと90mmマクロで写すべきでした。
キナバルオナガ、肛角の赤は強烈な印象を残します。
産卵画像は嬉しかったのですが、卵画像はちょっぴり不満の残る出来でした。きちんと90mmマクロで写すべきでした。
キナバルオナガ、肛角の赤は強烈な印象を残します。
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fanseab
at 2008-05-27 22:28
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虫林さん、コメント有難うございます。ダイミョウはどこでも撮れるセセリ
ではないので、産卵が撮れたのもラッキーでした。まだまだ知らない生態が一杯あるものですね!
ではないので、産卵が撮れたのもラッキーでした。まだまだ知らない生態が一杯あるものですね!
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fanseab
at 2008-05-27 22:31
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BANYANさん、ダイミョウの開翅休息にしては変な止まり方だなぁと思って、よく見たら、産卵でした。開翅しながらの産卵なんて想定外でしたから、騙されました(^^;;
♀腹端の毛、確かに無くなりそうですね。再生でもするんでしょうか?
♀腹端の毛、確かに無くなりそうですね。再生でもするんでしょうか?
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fanseab
at 2008-05-27 22:34
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maedaさん、チャバネやイチモンジのように僅か2-3sec.で産卵が終了する種に比べれば、はるかに撮影は容易ですね。ただ、産卵現場に立ち会うのは難しそうです。この日ももう少し粘って撮影したかったのですが、日が翳ると、♀は忽然と消え、産卵を中止したみたいです。
ダイミョウセセリの産卵、素晴らしいしうらやましいです。
交尾か産卵シーンが撮れたら、本体サイトにダイミョウセセリのページを作ろうと思って狙っているのですが、なかなかお目にかかれません。
卵の写真にはギョロメが有効ですね。
交尾か産卵シーンが撮れたら、本体サイトにダイミョウセセリのページを作ろうと思って狙っているのですが、なかなかお目にかかれません。
卵の写真にはギョロメが有効ですね。
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fanseab
at 2008-05-28 23:36
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ダンダラさん、産卵シーン撮影の達人である貴殿でもまだ、ダイミョウは未撮影なのですね!産卵シーン、もう少し粘って撮影したかったです。ただ、隠蔽行動については、スチール写真よりも動画が効果的だと思いました。卵表面の毛、ピントの山が掴みにくく、魚露目でも大変苦労しました。
産んだ卵の外側を細かい毛でカムフラージュするなんて、ダイミョウセセリのお母さんはすごいっ!!
ヒトも子供を産むたびに母親はカルシウムを子供にとられ、歯がもろくなったりしますよね。子孫を残すのは知恵と犠牲(毛とカルシウム 笑) も必要なんですね?(笑)
次回の北ボルネオ・キナバル遠征記、「大型アゲハとの格闘」の苦労話(笑)も楽しみにしています。
ヒトも子供を産むたびに母親はカルシウムを子供にとられ、歯がもろくなったりしますよね。子孫を残すのは知恵と犠牲(毛とカルシウム 笑) も必要なんですね?(笑)
次回の北ボルネオ・キナバル遠征記、「大型アゲハとの格闘」の苦労話(笑)も楽しみにしています。
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fanseab
at 2008-05-29 22:19
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空飛ぶhaha様、ダイミョウの♀も手をかけたことをしますが、リュウキュウムラサキ♀は産んだ卵塊を孵化するまで傍で見守るとか・・・・母蝶も大変ですね。女性は偉大です!
さて、キナバル遠征記、↑にアップしました。「格闘」は少しおおげさですが、読んでくださいまし。
さて、キナバル遠征記、↑にアップしました。「格闘」は少しおおげさですが、読んでくださいまし。