探蝶逍遥記

Hestina属越冬幼虫の目覚め(3月23日)

 神奈川県への引越しが終わったものの、ダンボール開梱・整理にまだ追われています。一連の作業はストレスが溜まるので、気晴らしに近場を散歩してきました。多摩川縁に繰り出すと、キタテハが元気に飛んでいます。ギシギシの葉にはルリハムシがビッシリついています。春の日差しの下、愛の交歓風景はこの季節の風物詩ですね。
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D70-1855-X1.4TC-魚露目8号、ISO=500, F32-1/200、-0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/2

 次にこの冬、継続観察しているアカボシ・ゴマダラ両幼虫の様子を覗いてみました。エノキの幼木にはすっかり若芽が吹いており、アカボシ越冬幼虫の中で一番小粒だった個体識別No.5は株から小枝に登って静止状態。地上高20cmで体長は20mm。
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D70、ISO=200, F9-1/800、-0.7EV

 ヒメオドリコソウのピンクの花弁とのツーショットで春らしい構図になりました。この個体は真冬でも鮮やかな緑色を保ち、よくぞ鳥の食害に会わずに越冬できたものだと思います。この個体から300m程離れたポイントにあるエノキの株でも、殆どの幼虫が株の根元から枝(分岐)に登っていました。一度、行方不明になった個体識別No.13は再発見できました。
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D70-1855-X1.4TC-魚露目8号、ISO=640, F32-1/50、+3.0EV、外部ストロボ、調光補正1/2

 この個体は地上高40cm、体長22mm程度。体色はアカボシ越冬幼虫で最もポピュラーな緑褐色。ただ日差しの射さない株脇で越冬していた個体識別No.8はまだ、枝上には上らず、株の寝際に留まっていました。
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GX100@13mm、ISO=200, F4-1/32、-0.3EV

 一方、落葉下に潜ったため、全て行方不明になっていたゴマダラチョウ越冬幼虫も元気に枝に登っていました。個体識別No.16です。
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D70、ISO=500, F9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ

 ご覧の通り、体色はアカボシとは全く異なります。グレーを基調にヘリンボーンセーターを連想させる大変複雑な斑紋です。地上高80cmで体長23mm程度。また個体No.18と思われる個体も再発見できました。
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D70、ISO=400, F8-1/500、-0.7EV、内蔵ストロボ

 実は↑で示したゴマダラ幼虫No.16は、同じエノキ株にアカボシ幼虫No.6と共存しています。以前、アカボシの放蝶が話題になった当初、ゴマダラは落葉中越冬で、アカボシは樹上越冬。だから越冬後のエノキ新芽の摂食はアカボシの方が有利・・・なるコメントをどこかで読んだ記憶があります。今回の観察ではことはそう単純ではなく、「ヨーイドン」でアカボシもゴマダラも一斉に樹上に駆け上り、摂食はこれからスタートする・・・状態と推察しました。さて、これから両者の勝負?はいかに?興味が尽きません。
by fanseab | 2008-03-24 23:17 | | Comments(6)
Commented by maeda at 2008-03-25 06:38 x
そうでしたね、お引っ越しでしたね。
アカボシとゴマダラの幼虫ではこんなに春の色彩も違うのですね。
何時か直接見てみたいです。
Commented by fanseab at 2008-03-25 07:33 x
maedaさん、段ボールに番号付けして整理したはずなのに、目的の物が見つからないとイライラします。この時期はゴマダラは滑らかで、アカボシはゴツゴツ感がします。
Commented by 空飛ぶhaha at 2008-03-25 08:09 x
おはようございます。
転勤はいろいろ面倒な手続きもあって大変ですよね。
今年のウスイロヒョウモンモドキ観察会でお会いできるかな?と家族で楽しみにしていましたが、ちょっと遠くなってしまいましたね...。
荷物の整理の方もお疲れがでませんように、散歩したり気分転換しながらゆっくりとされてくださいね。
Commented by fanseab at 2008-03-25 22:47 x
空飛ぶhaha様、お気遣い有難うございます。まだ手続きは完了しておりませんが、蝶が飛び始めると、そんな雑事を早く忘れたい一心でフィールドに飛び出してしまいます。徐々にペースを上げていくつもりです。
Commented by ainomidori443zeph at 2008-03-28 22:04
やはり、アカボシは根際の落ち葉には潜らないのですね。
とうとう、この冬は狭山丘陵では見つかりませんでした。

これからも今後の観察を楽しみにしております。
Commented by fanseab at 2008-03-29 23:36 x
愛野緑さん、ちょっとご無沙汰しております。今回継続観察している全15頭ほどの個体で寝際の落葉で越冬したのは3頭おります。圧倒的に樹上(といっても根際の株の上)越冬が多かった結果になります。
アカボシの拡散は地域でスピードに差があるようです。狭山あたりでも、後2-3年で普通に観察できるようになるのではないでしょうか?冷静に考えてみれば、恐ろしいことではありますが・・・・・。
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