探蝶逍遥記

南紀探索(11月3日):その(2)

 ♀を重点観察したポイントからさほど遠くない場所でコセンダングサとベニバナボロギクが混生している小さな草地を見出しました。下車すると白いシジミが飛び回っていました!その中から明るいブルーが鮮やかな♂を何とか見つけることができたのです。ヤッター! はやる気持ちを抑えて♂を追いかけましたが、気持ちばかり焦って殺気が感じられるのか、すぐに感づかれて飛ばれてしまいます。そこで一旦カメラを構えるのを止めて暫く観察に徹しました。すると、吸蜜の合間に結構な頻度で開翅日光浴していることに気がつきました。そこで吸蜜個体に狙いをつけ、草地で開翅を始めて数秒間待ってから接近すると、殺気が消せたようで(笑)、待望の♂開翅が撮れました。
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D70, ISO=200, F8-1/800、-0.7EV、撮影時刻:11時40分

 ベニバナボロギクの濃橙色の花弁とサツマブルーの絶妙な組合せの絵が得られて満足です。ただ、欲を言えば、♂前翅のブルーはパープルっぽく写っており、実際の淡いブルーとは若干異なっているのが残念な点です。次にごく普通の葉上での開翅シーンを御覧にいれましょう。
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D70, ISO=200, F9-1/500、-1.0EV、撮影時刻:11時45分

 前翅のブルーはこちらの画像のほうが現実に近い色合いに仕上がったと思います。PC上でRAW現像する際に気がついた点ですけど、♂後翅の白色部を白トビさせないように強アンダー露出をすると、前翅のブルーが紫色にくすんでしまい、RAW現像での色調整でもサツマブルーが再現できないことがわかりました。
 この現象はD70のCCD特性の限界を意味するものなのか、小生のRAW現像テクニック不足なのかはわかりません。いずれにせよ、サツマ♂は♀以上に撮影テクニックを要求される蝶だと思いました。

 一方、♂の魅力は開翅シーンだけに限定されるものではありません。半逆光下で吸蜜している場面では、表翅のブルーが純白の裏面に透けて、何とも言えない色合いを醸し出します。
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D70, ISO=200, F6.3-1/400、-1.3EV、撮影時刻:11時58分

 この色合いは♀では期待できませんね。さて、♂画像の真打は、当然「逆光縁毛幻光シーン」しかありえません。管理人が追求してきたシジミチョウのブルー幻光シーンの集大成として、少し大きめの画像でご紹介します。
f0090680_0423336.jpg
D70, ISO=200, F6.3-1/800、-1.3EV、撮影時刻:11時59分

 いかがでしょうか?読者の皆さんも「縁毛幻光撮影友の会」に入会されたくなったでしょうか?今回の遠征で、この手の画像はサツマのために用意されていたのかな?と思い知らされた次第です。次回は飛翔シーンその他の生態をご紹介しましょう。 (次回に続く)
by fanseab | 2007-11-07 00:45 | | Comments(16)
Commented by maeda at 2007-11-07 06:15 x
これはすばらしいサツマの開翅ですね。
いつも見慣れた蝶だったのですが、こうやって久しぶりに見るととっても綺麗です。
Commented by ダンダラ at 2007-11-07 15:04 x
反逆光の♂の色は何とも言えずきれいですね。
もちろん翅表そのものもきれいだし。
撮影テクニックが必要とされる♂・・お目にかかりたくなりました。
Commented by banyan10 at 2007-11-07 17:32
下の記事と合わせてサツマの雌雄をたっぷり撮影できたようですね。
雄も雌も魅力的な蝶ですね。秋の柔らかい光での逆光でぜひ撮影したい蝶です。
Commented by kenken at 2007-11-07 20:25 x
きゃあ~、良いものを見せていただきました。
最後の写真は、さすがに貴殿らしいショットです。縁毛逆光幻光に白斑透け・・・♂の翅裏の純白さにはタメ息が出ますわ。もう何も言うことはありません。
ところで、NIKONさんの露出補正「-1.0EV」ってのは、何段階の暗めの設定なのでしょうか?小生CANON派で、CANONでは-1/3、-2/3、-1って刻みになります。
Commented by nomusan at 2007-11-07 21:53 x
うう・・・・・・
こらもう、言葉になりませんなぁ・・・。
いやいや、大好きなサツマ、ええもん見せていただきましたぁ。
どれもこれも素晴らしいですわぁ。
Commented by furu at 2007-11-07 23:12 x
やっぱり♂の開翅を撮らないとこの蝶の撮影は一応の完結を見ませんね。私はまだです。
逆光縁毛も美しいですね。
Commented by fanseab at 2007-11-07 23:19 x
maedaさん、お蔭様でサツマ初トライで、♂♀開翅をゲットできました。前翅の淡い三色グラデーションは例えようもない美しさですね。
Commented by fanseab at 2007-11-07 23:23 x
ダンダラさん、サツマシジミほど光の角度で表情が一変する蝶はいないのではないでしょうか?想定外の色あいが出たり、撮影していてワクワクしてきますね。薄曇りの日にはどんな表情を見せるのか?とか奥が深いです。是非、貴殿もこの時期、関西でトライしてください。
Commented by fanseab at 2007-11-07 23:33 x
kenkenさん、連続コメント有難うございます。♂裏面の純白の画面に無造作に置かれた黒斑点も魅力ですね。
露出補正の件、C社同様に1/3stepですので、測光範囲のEV値巾が同一なら、同じ暗め設定になります。なお、拙ブログの撮影データでは-1/3,-2/3EVを便宜上、-0.3,-0.7EVと表示しています。お手持ちの40Dの場合、優秀なCMOSセンサーなので、サツマ狙いの補正巾に余裕があるかもしれませんね。
Commented by fanseab at 2007-11-07 23:36 x
nomusan、貴殿もこのシジミお好みでしたかぁ!♂の淡いブルーは見たら虜になりますね。白とスカイブルーのグラデーションは本当に独特な美しさだと思います。
Commented by fanseab at 2007-11-07 23:38 x
furuさん、関西に拠点を構えてから、撮りたい撮りたいと思いつつ、チャンスがなかったシジミチョウでした。今回、初トライで、念願が適って満足しております。撮影前から縁毛逆光はどんな色かな?と想像するのも楽しかったです。
Commented by fanseab at 2007-11-07 23:42 x
BANYANさん、コメント順番が逆になってすみません。お蔭様で、一日で、目的とする画像がすべて揃いました。文化の日は天気がよくなる「特異日」とされていますが、望みの蝶画像が一挙にゲットできる特異日でもあったようです(^^) 11月の初めにでも是非、こちらにいらして撮影されたらと思います。
Commented by 虫林 at 2007-11-08 15:17 x
サツマの開翅の素晴らしい写真の数々、本当にすばらしいです。
海のそばで、天気も良いので、有意義で、楽しい時間を過ごされたのですね。羨ましく拝見しました。
Commented by fanseab at 2007-11-08 23:36 x
虫林さん、連続コメント有難うございます。紀伊半島は近そうで遠いエリアですが、ルーミスやサツマ等、宝の山でもあります。天気よければすべてよし・・・の感じでした。天気に感謝です。
Commented by thecla at 2007-11-10 00:22 x
うひゃあ、サツマ雄の開翅は、半透過の前翅とあわせて素晴らしいですね。
最後の縁毛幻光画像は垂涎ものです。縁毛幻光は、そうとう余裕がないと撮れないですよね。
Commented by fanseab at 2007-11-10 09:15 x
theclaさん、サツマ♂の前翅は表から見ても、裏から見ても独特な美しさがあります。縁毛幻光はルリシジミ系では確実に見られるはずだ・・・と目論んで大変期待しておりました。開翅撮影に成功した後は、ひたすら縁毛が青く光る角度を追い求めていました。
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